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富士通 LIFEBOOK WU2/G2の実機レビュー

更新日:
CPU Core i3-1215U
Core i5-1235U
Core i7-1255U
メモリ 4GB ~ 32GB
ストレージ 最大2TB PCIe SSD
液晶サイズ 13.3型ワイド
液晶種類 FHD IGZO 非光沢
質量 25Wh:約736g
64Wh:約865g~
バッテリー 25Wh:約11.0時間~
64Wh:約29.5時間~ ※1
価格[税込] 14万円台~

※1 5Gモデルは約28.0時間

軽さとロングバッテリーを両立

LIFEBOOK WU2/G2は、モバイルノートPCの中でも、軽さと、長いバッテリー駆動時間が際立った製品です。

25Whほど軽くはありませんが、それでも、64Whバッテリーが個人的にはおすすめです。このバッテリーを搭載することで、約865g~と軽い上に、約29.5時間(メーカー公表値)のロングバッテリーを実現できます。

5Gに対応したモデルもあり、SIMを挿せばどこでもインターネットができます。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-1235U、16GBメモリ、256GB PCIe SSD

 

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目次

お忙しい方は、「LIFEBOOK WU2/G2の特徴」のみお読みください。

 

LIFEBOOK WU2/G2 の特徴

64Whなら、かなり長いバッテリー駆動時間

LIFEBOOK WU2/G2は、カスタマイズ画面で25Whと64Whのバッテリーを選択できます。

従来モデルは、25Whと50Whだったので、大きなバッテリーの方は、14Whも容量が増えています。

また、64Whにすると、25Whのときよりも、約2.7倍もバッテリー駆動時間が伸びるのに、質量は約1.18倍に増えるだけです。

64Whバッテリーの場合、メーカー公表値で約29.5時間もバッテリーで駆動します。実際の使用では、10~20時間程度のバッテリー駆動時間になるとは思いますが、それでも長いバッテリー駆動時間です。

  25Wh 64Wh
バッテリー駆動時間
( JEITA2.0)
約11.0時間 約29.5時間
質量 約736g~ 約865g~

 

大容量バッテリーでも軽量

25Whバッテリー搭載時なら約736g~、64Whバッテリー搭載時でも約865g~と軽量です。下表の通り、64Whのバッテリーを搭載していても、他社のライバル機種よりもかなり軽くなっています。64Whものバッテリーを搭載して、この質量はかなり優秀です。

主な軽量モバイルノートPCの質量の比較
LIFEBOOK WU2/G2
[世界最軽量モデル]
約634g~
LIFEBOOK WU2/G2(25Wh)
[軽量モデル]
約736g~
LIFEBOOK WU4/G2
[FMV Zero]
約865g~
LIFEBOOK WU2/G2(64Wh)
[軽量モデル]
約865g~
LAVIE Direct NEXTREME 約870g~
dynabook GZ 約875g~
dynabook RZシリーズ 約940g~
HP Pavilion Aero 13-be 約957g~
ThinkPad X1 Nano Gen 2 約966.5g~
マウス DAIV 4P 約985g
VAIO SX14 約999g
非常に軽い

 

打ちやすいキーボード

LIFEBOOK WU2/G2は、キーボードが打ちやすいのも特徴です。

小さいアルファベットキーがなく、EnterやBackSpace、半角/全角などよく使うキーが通常よりも大きく、非常にタイピングしやすいです。

また、矢印キーも一段下がった位置にあり、見なくても押しやすくなっています。クリックボタンも独立しているので、こちらも押しやすいです。

打ちやすいキーボード

 

5Gモデルもあり

LIFEBOOK WU2/G2には、「5G対応モデル」もあります。価格が22万円からと高くなりますが、頻繁に外出先へノートPCを持ち出す方にはおすすめです。SIMカードを搭載すれば、ノートPCを開いたら、すぐにインターネットが使えます。

SIMカードは、安いものなら月々800円程度で契約することができて、ランニングコストはそれほどかかりません。個人的には、MVNOなら、OCNモバイルONEが、混雑している時間帯でも速度低下が少なく、価格も安くおすすめです。

5Gモデルあり
※画像は旧モデルのもの

 

軽くてもポート類が充実

最近は、USB-CのみといったノートPCも増えてきましたが、LIFEBOOK WU2/G2は、ポートの種類がたくさんあります。有線LANポート、フルサイズのSDカード、HDMIポートなど、ビジネスシーンや、クリエイティブワーク時にあると便利なものが揃っています。

ポートの種類がたくさんある

 

画面比は16:10ではなく16:9

最近は、画面比16:10のディスプレイが増えてきましたが、LIFEBOOK WU2/G2は従来通り16:9のディスプレイを搭載しています。16:10は、16:9のディスプレイに比べて、縦方向の情報量が多くなり、ウェブページや文書ファイルが見やすくなるというメリットがあります。

ただし、16:9にもメリットがあり、同じディスプレイサイズ(※)なら、16:9のほうが16:10よりも横幅が広くなるので、表示スケールが同じなら文字がやや大きくなります。また、ボディも横に長くなるため、キーボードの横幅も広くとれ、キーボードが打ちやすくなります。

※ディスプレイサイズは、画面の対角線の長さです

 

兄弟モデルとの比較

LIFEBOOK WU2/G2の購入ページに飛ぶと、モデル選択画面があり、違いがよく分からない方もいると思います。ここでは各モデルについて少し解説します。

LIFEBOOK UHシリーズのモデル一覧

 

1番上のWU-X/G2は、質量が最も軽いモデルです。ただし、バッテリーが25Whと少ないです。

2番目のWU2/G2は、今回レビューしている製品で、64Whバッテリーを選択することができます。価格もこの中では安いです。

3番目のWU2/G2 5Gは、今回レビューしているモデルに、5Gモジュールを搭載した製品です。

4番目のWU4/G2は、ITリテラシー高めのユーザーをターゲットとしたモデルです。ボディが上質なオールブラックカラーで、特別感のある製品を所有したい方におすすめです。性能はほぼ変わりません。

5番目のWU3/G2はヒンジが360度回転する2 in 1 PCで、6番目は旧世代のCPUを搭載したアウトレットモデルです。

 

1~4番目のモデルについて、主な相違点をまとめたのが下表です。Thunderbolt4の有無やバックライトの有無、質量、バッテリー駆動時間などが異なります。個人的には、今回レビューしているWU2/G2と、5Gに対応したWU2/G2 5Gが最もおすすめです。

LIFEBOOK UHシリーズ カスタムメイドモデルの比較
  [最軽量モデル]
WU-X/G2
[軽量モデル]
WU2/G2
[5Gモデル]
WU2/G2 5G
[FMV Zero]
WU4/G2
USB-C PowerDelivery対応
DisplayPort出力対応
Thunderbolt 4対応
PowerDelivery対応
DisplayPort出力対応
キーボード バックライトなし バックライト付き
5G 対応
質量 約634g~ 25Wh:約736g~
64Wh:約865g~
約898g 約865g~
バッテリー 約11.0時間
(25Wh)
25Wh:約11.0時間
64Wh:約29.5時間
約28.0時間
(64Wh)
約29.5時間
(64Wh)

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックで、快適に動きます。
オンライン会議 カメラ、マイク、スピーカーが搭載されており問題なくオンライン会議やオンライン授業ができます。カメラなどの性能は普通です。
動画鑑賞 ディスプレイの表示が綺麗で、比較的スピーカー音もいいので、動画鑑賞は快適です。
RAW現像
画像編集
sRGB 100%に近いディスプレイを搭載しており、画像の編集などの用途にも使えます。ただし、外部GPUを搭載していないため、一部処理はやや遅いこともあります。なお、この用途で使用するなら、メモリは16GB以上にしましょう。
動画編集 △~○ FHD動画の簡易的な動画編集ならできると思います。ただし、本格的に動画編集をするなら、GeForce RTXシリーズなどの外部グラフィックスを搭載したノートPCがおすすめです。
ゲーム 軽いゲームならできないこともありませんが、ゲームをするなら、外部グラフィックスを搭載したノートPCをおすすめします。

 

ディスプレイのチェック

LIFEBOOK WU2/G2のディスプレイは、16:9のFHD(1920x1080)液晶を搭載しています。色域が広めなので見やすいです。

輝度を下げるとフリッカーが発生していますが、大きく下げないと発生しないので、特に問題はないでしょう。

最大輝度は、当サイトの計測では415cd/m2と高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトの計測では、sRGBカバー率は95.6%でした。比較的広い色域です。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も1:1の直線的で、ほぼ補正されていないことが分かります。自然な発色です。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。正面から見ても画面の端の色が変わることなく見やすいです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶ですので、反射は抑えられています。ギラつきも、ほとんど感じません。

画面への映り込み

輝度を39%以下にすると、PWM調光によるフリッカー(ちらつき)が発生していました。ただ、40%以上であればフリッカーは発生していなかったので、できれば40%以上で使うようにしましょう。

輝度39%以下の時
輝度40%以上の時
PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

前述しましたが、LIFEBOOK WU2/G2のキーボードは打ちやすいです。小さいアルファベットキーがなく、EnterやBackspace、半角/全角キーも大きく打ちやすいです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18mm、キーストロークは約1.5mmと、標準的な数値です。

タッチパッドのサイズはやや小さめですが、普通に使えます。クリックボタンは独立していて、軽い力で押せるので、使いやすいです。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

LIFEBOOK WU2/G2のパフォーマンスのチェックです。

電源モードは、デフォルトの「バランス」で計測していますが、CINEBENCH R23と3DMarkのみは最もパフォーマンスが出る「最適なパフォーマンス」でも計測しています。

電源モード

 

CPU

まず、CINEBENCH R23でCPUの性能を確認します。

CPUは28WのPシリーズではなく、15WのUシリーズのCoreプロセッサーを搭載しています。

今回は、Uシリーズの中でも中間の性能のCore i5-1235Uを搭載しており性能は普通です。ただ、従来のCore i5-1135G7と比較すると大きくベンチマークスコアは上がっています。Web閲覧、メールチェック、Officeソフトの使用などであれば快適に作業できるでしょう。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-1235U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900HX 21233
Core i9-12900H 19223
Core i7-12700H 14546
Ryzen 7 6800H 13999
Ryzen 7 5800H 12604
Core i7-1280P 11801
Ryzen 7 5825U 10040
Ryzen 7 5800U 9429
Ryzen 7 5700U 9288
Core i7-1260P 9032
Ryzen 5 5600U 8491
Core i5-1240P 8409
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
7039 [最適なパフォーマンス]
5500 [バランス]
Core i7-1195G7 6594
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Core i3-1215U 4969
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HX 1916
Core i7-12700H 1823
Core i7-1260P 1802
Core i7-1255U 1776
Core i7-1280P 1751
Core i7-1195G7 1634
Core i5-1235U 1675
1601
1579
Core i3-1215U 1592
Ryzen 7 6800H 1522
Core i7-1185G7 1517
Core i5-1240P 1483
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 5800U 1429
Ryzen 5 5625U 1383
Ryzen 5 5600U 1369
Core i5-1135G7 1294
Ryzen 7 5700U 1268
Ryzen 5 5500U 1185
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリはLPDDR4X-4266を搭載しており、メモリ帯域は広いです。なお、メモリの増設・換装はできないため、購入時にやや大きめのメモリ容量を選択しておくといいと思います。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(8GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
51.36GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

グラフィックスは、CPU内蔵のグラフィックスで、3DMark Night Raidのグラフィックスコアは以下のとおりです。

メモリ帯域が広めなため、やや高めのスコアです。ゲームをするには物足りないスペックですが、モバイルノートPCとしては十分な性能です。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i5-1235U
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Ryzen 7 6800U
メモリLPDDR5-6400
30319
Core i7-1260P
メモリLPDDR5-5200
23149
Core i7-1195G7
メモリLPDDR4X-4266
22853
Core i7-1280P
メモリDDR4-3200
21606
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800
20478
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Core i7-1255U
メモリLPDDR4X-4266
17276
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
Core i5-1235U
メモリLPDDR4X-4266
16219
15640
Core i7-1255U
メモリDDR4-3200
16093
Ryzen 5 5625U
メモリDDR4-3200
15826
Ryzen 7 5825U
メモリDDR4-3200
15728
Ryzen 7 5800U
メモリDDR4-3200
15531
Core i5-1155G7
メモリDDR4-3200
14917
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200
13877
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージは、PCI Gen3なのかGen4なのかよく分かりませんでしたが、十分なシーケンシャルアクセスおよびランダムアクセスの速度です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
256GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
本製品のSSD 3583
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

LIFEBOOK WU2/G2は、フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。撮影した画像や動画を取り込みやすいので便利です。SDカード挿入後の出っ張りはほとんどありません。SDカードは、プッシュすることで抜くことが出来ます。アクセス速度は普通です。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

その他のベンチマーク

Core i7-1255UとCore i5-1235Uのその他のベンチマークスコアについては、こちらのリンク先をご覧ください。

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、LIFEBOOK WU2/G2で計測した各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

Lightroom Classic CCによるRAW現像は、やや時間がかかっています。ただ、1枚のデジタル写真に対して現像作業(露出を変えたり彩度を変えたりする作業)を行う分には遅さは感じません。たまにLightroomを使うくらいなら問題ないと思います。毎日使うような方は、もう少しスペックの高いPCがおすすめです。なお、Lightroomを使うならメモリは16GBにしたほうがいいです。

Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
32秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-12900HX 47秒
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
52秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
53秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3050 (65W)
59秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H 60秒
Core i7-1280P 64秒
Core i7-1260P 81秒
Ryzen 7 6800U 89秒
Core i5-1235U 118秒
Ryzen 7 5825U 151秒
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

外部GPUを搭載していないので、ニューラルフィルターのような重い処理は、時間がかかるものもあります。ただ、マスクをして明るさを変えたり、文字を挿入したりといった一般的な作業はストレスなく使えます。

  本製品 参考:
Core i7-1260P
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) 約3秒 約3秒
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) 約5分40秒 約4分28秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) 約3分11秒 約2分48秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

Premiere ProによるFHD動画の書き出し時間は比較的速かったです。簡単な編集作業であれば、それほどストレスなくできます。本格的に動画編集をするなら、外部グラフィックスを搭載したPCがおすすめですが、たまにやる程度なら本製品でもできると思います。ただし、メモリは16GB以上にしたほうがいいです。

FHD動画の書き出し
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q
2分10秒
Core i7-1185G7
MX450
2分28秒
Core i7-1185G7
Intel Iris Xe
3分33秒
Core i7-1260P
Intel Iris Xe
3分38秒
Core i5-1235U
Intel Iris Xe
3分38秒
Core i7-1255U
Intel Iris Xe
3分56秒
Core i5-1240P
Intel Iris Xe
4分1秒
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
4分6秒
Core i5-1145G7
Intel Iris Xe
4分40秒
Core i5-1135G7
Intel Iris Xe
4分41秒
Ryzen 7 4700U
Radeon Graphics
5分5秒
Ryzen 5 4500U
Radeon Graphics
5分57秒
Core i7-1160G7
Intel Iris Xe
6分14秒
Ryzen 3 4300U
Radeon Graphics
6分44秒
Core i7-1065G7
Intel Iris Plus
7分41秒
Core i7-10510U
Intel UHD
16分54秒
※ FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

LIFEBOOK WU2/G2は、5GモデルであればThunderboltに対応しています。前述のように、今回のモデルはThunderboltには対応していません。

Power Delivery、DisplayPort出力には対応しています。

USB Type-Cポートの動作チェック結果は、下表の通りです。PD充電器を別途用意する場合は、45W以上のものを購入するのが無難です。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器 △ ※3
18W cheero充電器 △ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速のケーブルであるとの警告が表示

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで出力出来ていました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

前述の通り、LIFEBOOK WU2/G2の質量は非常に軽いです。

メーカーの仕様表では、25Whバッテリー搭載時が「約736g~」、64Whバッテリー搭載時が「約865g~」となっています。

今回は64Whバッテリーを搭載しており、実際に計測した質量は下表の通りです。とても軽いです。

ACアダプターは、45Wと65Wの2種類あり、どちらも重さはほぼ変わりません。予算があれば65WのACアダプターのほうが充電が速くなるのでおすすめです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  64Whバッテリー
PC本体 825g
45W ACアダプター+電源ケーブル 248g
65W ACアダプター+電源ケーブル 243g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間はご覧の通りです。

今回、64Whのバッテリーを搭載していますが、かなり長いバッテリー駆動時間です。

今回、動画編集中の画面で動画をプレビュー再生(リピート)したときのバッテリー駆動時間も計測してみました。このときのCPU負荷は約13%、GPU負荷は約10%で、バッテリー駆動時間は6時間33分でした。少し重めの負荷をかけて作業をする方は、このくらいのバッテリー駆動時間になると思います。

追記:CPU負荷約13%、GPU負荷約10%だと、少し負荷が高いかなと思ったので、CPU負荷約9%、GPU負荷約6%の負荷をかけてバッテリー駆動時間を計測したところ、7時間37分でした。メールを定期チェックしながら、ブラウザで調べ物をしつつ、Wordで文書を作成するような作業だと、平均的にこのくらいの負荷になるのではないかと思います。

バッテリー駆動時間
  25Whバッテリー 64Whバッテリー
(1) JEITA2.0 約11.0時間 約29.5時間
(2) 動画再生時 19時間38分
(3) CPU13%、GPU10%の負荷 6時間33分
(4) CPU9%、GPU6%の負荷 7時間37分
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere ProでFHD動画をプレビュー再生(リピート)させたとき(画質1/4)
(4) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき(画質フル)

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラは、約92万画素の普通の画質です。プライバシーカメラシャッターが付いており、使わない時は物理的に隠すことができます。赤外線カメラは搭載していません。

Webカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows 10標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、底面の手前側中央に配置されています。音質は普通で、勝手に評価すると、ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

電源モードをデフォルトの「バランス」にしたときは、約15WのCPU電力で推移し、CPU温度は70℃前半を推移しており問題のない温度です。

「最適なパフォーマンス」にしたときは、CPU電力が22W前後まで上昇し、パフォーマンスが上がります。ただし、CPU温度が95℃以上になり高い温度なので、基本的には「バランス」の電源モードで使ったほうがいいと思います。

  • バランス時
  • 最適なパフォーマンス時
CPU電力&CPUクロック
CPU温度
CPU電力&CPUクロック
CPU温度

 

静音性のチェック

LIFEBOOK WU2/G2の騒音値を計測した結果を下に掲載します。

アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかると騒音値が上がりますが、他のノートPCと比較して、普通の騒音値だと思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

徐々に負荷をかけながら、表面温度を計測したときの結果を下に掲載します。

アイドル時や負荷が低めのときは、表面温度はそれほど熱くならず快適に使えます。エンコードのような高い負荷をかけると排気口周りが熱くなりますが、パームレスト部分などはそれほど温度は上がらないので、不快感は少なく使えると思います。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。

モバイル向けのプロセッサーを搭載しているので、低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

最後に、LIFEBOOK WU2/G2の外観を掲載します。

軽い点が特徴のノートPCですが、落下試験や加圧試験などをクリアした堅牢性の高いボディです。外へ持ち出しても安心でしょう。

カラーは、ピクトブラック、ガーネットレッド、シルバーホワイトの3種類です。ピクトブラックの外観は次のようになっており、誰でも使える無難なカラーです。

 

天板には富士通のロゴがあります。天板の色に馴染んだシンプルなロゴで、主張しすぎていないところが素敵だと思います。

 

ボディの高さは15.5mmと薄く、カバンにも入れやすいです。

 

電源ボタンには、指紋センサーが統合されています。外でパスワード入力でログインすると、盗み見られる可能性がありますが、指紋認証であれば、マスクをしていてもパスワードの入力なしでログインすることができます。

 

前述しましたが、インターフェイスは種類が豊富です。

 

有線LANポートは、下図のように、LANケーブルの爪を引っかけるところを上に開いて使います。

 

底面の画像はご覧の通りです。

 

ACアダプターは、デフォルトでは45Wですが、65WのACアダプターへ変更することも可能です。2つのACアダプターの画像は下の通りです。65WのACアダプターは、45WのACアダプターより縦幅が長いですが、高さが低く、角が丸いので外へ持ち運び安いです。質量はどちらもほぼ変わりません。充電速度も65WのACアダプターのほうが速いので、65WのACアダプターのほうがおすすめです。

↑65WのACアダプター
↑45WのACアダプター

 

まとめ

以上が、LIFEBOOK WU2/G2のレビューです。

「軽さ」と「長いバッテリー駆動時間」を両立したモバイルノートPCとして非常に優秀な製品です。64Whの大容量バッテリーを搭載しても、約865g~という軽さです。

なお、25Whのバッテリーを搭載した場合、約736g~とさらに軽くはなりますが、約11.0時間とバッテリー駆動時間がかなり短くなるので、個人的には、64Whのバッテリーがおすすめです。

ディスプレイの画面比は流行りの16:10ではなく、16:9ですが、その分ボディの横幅が広く、キーボードのキーピッチも余裕があります。小さいアルファベットキーが無く、タイピングしやすい製品です。

5Gに対応しているモデルがある点や、ポートの種類が多い点も特徴です。

Pシリーズの第12世代インテルCoreプロセッサーを搭載している機種と比べると、パフォーマンスは落ちますが、従来製品よりは性能が高く、一般的なアプリならストレス無く動きます。モバイルノートとしては十分な性能でしょう。

 

軽さとロングバッテリーを両立

LIFEBOOK WU2/G2

特徴

  • 64Whの大容量バッテリーでも軽量
  • 打ちやすいキーボード
  • 豊富なポートの種類
  • 5G対応モデルあり 

こんなあなたに

  • 外出先へPCをよく持ち出す方
  • バッテリー駆動状態で使うことが多い方
公式サイトはこちら

 

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