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dynabook GZ/HVの実機レビュー
CPU | Core i7-1260P |
---|---|
メモリ | 16GB LPDDR5-4800 |
ストレージ | 512GB / 1TB PCIe SSD |
液晶サイズ | 13.3型 |
液晶種類 | FHD IGZO 非光沢 |
質量 | 約875g~ |
バッテリー | 最大 約24.0時間 |
価格[税込] | 15万円台~ |
dynabook GZ/HVは、約875g~と軽い13.3型モバイルノートPCです。
軽くても、堅牢性の高いボディに、53Whの大容量バッテリーを搭載し、持ち運んで、外で長時間の使用がが可能です。
第12世代Core i7-1260P + DDR5メモリの構成で、旧モデルから処理性能が確実にアップしています。また、見やすいSHARP製IGZO液晶も搭載しており、快適に作業できます。
LTE非対応や、バックライトなしキーボードが気にならなければ、その他はモバイルノートPCとしてバランスがいい機種です。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は、以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-1260P、16GBメモリ、512GB PCIe SSD
このページをご覧の方だけに
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目次
お忙しい方は、「dynabook GZ/HVの特徴」のみお読みください。
dynabook GZ/HVの特徴
約875g~と軽く、持ち運びやすい
dynabook GZ/HVは、約875g~と非常に軽い、13.3型モバイルノートPCです。
日常的にノートパソコンを運んで使用したい方、例えば、外回りが多いビジネスパーソンや、大学に自分のパソコンを持参する大学生などが使いやすいで機種です。
下のグラフを見ると、約875g~というのがノートPCとしてどのくらいの軽さなのかが分かると思います。13~14型のモバイルノートPCで、大きめのバッテリーを搭載した機種としては、トップクラスの軽さです。
第12世代Core Pシリーズプロセッサーを搭載
dynabook GZ/HVは、インテルの最新CPUとなる、第12世代Core Core i7-1260Pを搭載しています。第12世代Core Pシリーズプロセッサーは、Pコア(高性能コア)とEコア(高効率コア)の2種類のコアを搭載しており、高い処理性能と、省電力性能が期待できるCPUです。
ベンチマークの結果は、下のグラフのようになりました。旧モデルとなるdynabook GZ/HPの搭載するCore i7-1165G7よりも処理性能が大きく向上しています。別機種で計測したCore i7-1195G7も超えるスコアでした。
ただし、コンパクトな筐体も関係していると思いますが、15.6型のdynabook CZ/HVで計測したCore i7-1260Pほどにはスコアが伸びませんでした。やや残念ではありますが、モバイルノートPCとしては、十分高めの処理性能だと思います。
見やすいSHARP製IGZO液晶を搭載
dynabook GZ/HVは、見やすく、省電力性能も高いという評判のSHARP製IGZO液晶を搭載しています。
画面比や解像度は、一般的な16:9のFHD液晶です。非光沢液晶なので、映り込みも抑えられていますし、輝度も高めなので明るい外でも見やすいです。また、輝度を24%以下まで下げなければ、フリッカーも検出されませんでした。
さらに、当サイト計測で、sRGBカバー率96.6%と色域も広めです。色鮮やかな表示ができ、ライトな画像編集などの作業にも適しています。
薄めでも堅牢性の高いボディ
dynabook GZ/HVは、約17.9mmと、比較的スリムなボディです。ビジネスカバンや、通学バックなどにも収めやすいです。
ただし、底面には高めのラバーフットがあり、カバンの出し入れ時に引っかかるかもしれません。これは、底面からの吸気をしやすくするためと、排気口からの温まった空気を再度吸気しないためのものなので、仕方がありません。
なお、dynabook GZ/HVのボディは、マグネシウム合金製です。過酷な使用環境でのテストも実施されており、軽くて薄いボディですが、堅牢性も高いので、安心して持ち出すことができます。
また、天板の背面側には、シルバーのラインがアクセントになっています。質感がよく、高級感のある見た目もポイントが高いです。
Thunderbolt 4など充実のインターフェイス
dynabook GZ/HVは、下の画像のようなインターフェイスを備えています。
2ポートあるUSB-Cは、Thunderbolt 4、Power Delivery、DisplayPortに対応していますし、LANポートもあります。モバイルノートPCとしては、インターフェイスも充実しています。
やや残念な点
dynabook GZ/HVのやや残念な部分は、軽量モバイルノートPCですが、LTE/5Gに対応していないことです。外で使用することが多い機種ですが、ネットやメールのチェックを行う場合、公衆LANや、スマホのテザリングを使う必要があります。
また、キーボードにバックライトが付いていない部分も少し残念です。薄暗い場所などでタイピングすることがある場合は、バックライト付きキーボードの方が打ちやすいです。
もう1つは、2022年4月12日現在、dynabook GZ/HVの全てのモデルが「在庫なし」となっていることです。新年度の始まるこの時期に購入できないのは残念です。ただし、しばらくすると在庫が復活して、購入可能となるはずです。購入を希望される場合は、時々チェックしてみてください。
なお、dynabook GZ/HVを購入する場合は、COCORO会員に加入することで、大きく割引された価格で購入できるようになります。会員価格での購入をお忘れなく。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで、快適に動きます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | AIカメラエフェクターや、AIノイズキャンセラーといった、オンライン会議用の機能も搭載しており、快適に使用できます。ただ、スピーカー音はあまりよくありません。 |
動画鑑賞 | ○ | 当サイト計測でsRGBカバー率96.6%と色域が広めのIGZO液晶を搭載し、色鮮やかな表示が可能です。ただし、スピーカー音はあまりよくありません。動画鑑賞時は、外付けスピーカーや、イヤホンやヘッドホンを使用するといいと思います。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 第12世代Core i7-1260Pを搭載し、液晶の色域もsRGBカバー率96.6%と比較的広いので、ウェブ掲載用の画像編集などに適しています。 |
動画編集 | ○ | 色域広めの液晶を搭載しており、FHD動画の簡単な編集作業ならできます。外部グラフィックスを搭載していないため、本格的な動画編集は難しいです。 |
ゲーム | △ | 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありません。軽いゲームなら、グラフィック品質などを下げることで出来るものもあります。 |
ディスプレイのチェック
dynabook GZ/HVのディスプレイのチェックです。
パネルは、「LQ133M1JW41」のSHARP製のIGZOパネルでした。
画面比は16.9、解像度はフルHDと一般的ですが、色域が広めで、色鮮やかな表示ができます。最大輝度は、当サイトの計測では500cd/m2と高いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
dynabook GZ/HVのキーボードのチェックです。
実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18mmです。キーストロークは約1.5mmです。
標準的な配置ですが、「Enter」キーの左側のキーなど、サイズがやや小さいキーがあります。特に、「半/全」キーのサイズが小さいので、日本語入力の切り替えの時に少し押し間違えやすいです。
タイプ時は、やや底付きの衝撃を感じますが、概ね普通の打ちやすさのキーボードです。
バックライトが付いていないのは、やや残念です。
タッチパッドは普通の使いやすさです。
パフォーマンスのチェック
dynabook GZ/HVのパフォーマンスのチェックです。
第12世代Core i7-1260Pを搭載しています。HWiNFOを確認すると、PL1に相当するPBP(Processor Base Power)は、28Wとなっていました。
CPU
dynabook GZ/HVは、Core i7-1260P(Pコア:4、Eコア:8)を搭載しており、ベンチマークの結果は以下のとおりでした。
マルチコア、シングルコアともに、第11世代Core i7-1165G7や、Core i7-1195G7を超えるスコアが出ています。ただ、同じCore i7-1260Pを搭載した別機種で計測したときおより、スコアが伸びなかったのは、やや残念です。それでも、モバイルノートPCとしては十分快適な動作が期待できます。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはLPDDR5-4800で、高速です。なお、オンボードメモリなので換装はできません。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスで、ベンチマークの結果は以下のとおりです。
LPDDR5-4800メモリを搭載し、メモリ速度が速いので、CPU内蔵グラフィックスとしては高めのスコアが出ていました。ただし、LPDDR4X-4266メモリを搭載した時の第11世代Core i7-1165G7と、ほぼ同じレベルです。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており、十分な速度です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
microSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。
USB-Cポートを2つ備えており、Thunderbolt 4、DisplayPort、Power Deliveryに対応しています。今回試した機器はすべて使用できました。
出力が小さいUSB-Cアダプターでも給電できたので、外に持ち出すときは小型のUSB-Cアダプターをカバンに入れておくといいでしょう。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
18W cheero充電器 | ○ | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、RGBでの表示が出来ています。
質量のチェック
dynabook GZ/HVの質量のチェックです。
メーカーサイトには、オニキスブルーのモデルは「約875g」、パールホワイトのモデルは「約879g」とあります。今回、レビューしているPCはオニキスブルーですが、当サイトの計測値は下表の通りで、仕様値よりも、若干軽かったです。持ち運び用に設計されたモバイルノートPCの中でも、軽いです。
質量 | |
PC本体 | 849g |
ACアダプター+電源ケーブル | 254g |
バッテリー駆動時間のチェック
dynabook GZ/HVシリーズのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、53Whでした。13インチクラスのモバイルノートPCとしては、大きめの容量です。
バッテリー駆動時間は下の通りで、長めの駆動時間です。作業内容にもよりますが、外出先でも1日バッテリー残量を心配せずに使用することも可能だと思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約24.0時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 13時間11分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は普通です。
メーカーサイトでは、「30分の充電で、バッテリー駆動時間の約40%を充電できます。ただし、PCが電源OFFまたはスリープ時にバッテリー残量が0%の状態から充電した場合の数値。」と紹介されています。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラシャッターが有り、使用しないときはカメラをカバーすることができます。なお、IRカメラを搭載しており、赤外線顔認証を使用できます。
Webカメラは、約92万画素のHDカメラです。広角気味で、少し露出が低い画像でした。ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、一般的な性能かと思います。
スピーカー
スピーカーは、底面の手前側にステレオスピーカーを搭載しています。音質はあまりよくありません。ノートPC基準で10点満点で3~4点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力は、20W前後で推移しており、CPU温度は70℃を超えないぐらいを維持しています。CPU電力はやや低めですが、CPU温度は心配のない温度です。
静音性のチェック
dynabook GZ/HVの動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。エンコードなどの高い負荷がかかる場合は、騒音値が上がりますが、一般的なノートPCとしては普通の騒音レベルです。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
高負荷時はキーボード面の温度が少し上がりますが、パームレスト部分の温度それほど変化しておらず、不快感はありません。底面の温度もそこまで高くなりませんが、膝の上に置いて使用する場合は、火傷にご注意ください。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けプロセッサーを搭載しており、消費電力は低めです。
外観のチェック
dynabook GZ/HVの外観のチェックです。
マグネシウム合金を使用したボディで、剛性が高く、質感もいいです。
今回は、オニキスブルーのカラーです。ビジネス用途にも使いやすそうです。このほかに、パールホワイトのボディカラーもあります。
天板には、「dynabook」のロゴが入っています。
厚さは17.9mmです。カバンに入れての持ち運びもしやすいです。
側面のポート類です。USB3.1 x2、USB-C(Thunderbolt 4、Power Delivery、DisplayPort対応)x2、HDMI、LAN、microSDカードリーダーを備えています。数、種類ともに揃っており、ビジネス用途にも使いやすいです。
液晶面は約180度開き、フラットになります。
底面です。奥側には、少し高めのラバーフットが配置されていて、排気口からの暖かい空気をすぐに吸気しないようになっています。
底面カバーを外すと、内部はこのようになっています。ファン1つと、2本のヒートパイプでCPUの冷却を行います。メモリはオンボードなので、換装・増設はできません。
ストレージには、Type 2280 M.2 SSDを搭載しています。ストレージの換装はできそうです。
ACアダプターは、65Wです。比較的コンパクトなので持ち運びもしやすいです。
まとめ
以上が、dynabook GZ/HVのレビューです。
約875g~と軽くて、持ち運びがしやすい13.3型モバイルノートPCです。軽くても、53Whと大きめのバッテリーを搭載しており、外出先でも長時間のバッテリー駆動が可能です。
第12世代Core i7-1260P + LPDDR5メモリを搭載し、旧モデルのdynabook GZ/HPから、処理性能が確実にアップしています。また、見やすいSHARP製IGZO液晶を搭載しており、作業がしやすいです。広めの色域だったので、ウェブ掲載用の画像編集といった用途にも使用できます。
さらに、マグネシウム合金を採用したボディで、比較的薄型でも堅牢性が高いです。また、Thunderbolt 4ポートや、LANも備えているなど、インターフェイスも充実しているので、テレワークや、ビジネス用途にも使いやすいです。
このように、軽さ、薄さ、処理性能、液晶の見やすさ、堅牢性の高さ、バッテリー駆動時間の長さ、ポートの種類と数などのバランスがとてもいいです。
ただし、LTE/5Gに対応していない点や、キーボードにバックライトがついていない点などが、やや残念でした。
約875gと軽く、第12世代Core搭載
dynabook GZ/HVシリーズ
特徴
- 13.3型で約875g~と軽くて持ち運びしやすい
- 色域広めで見やすいIGZO液晶搭載
- 第12世代Core i7-1260P + LPDDR5メモリ
こんなあなたに
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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