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マウスコンピューター DAIV 4P の実機レビュー
CPU | Core i7-1165G7 |
---|---|
メモリ | 16GB ~ 64GB |
ストレージ | NVMe SSD |
液晶サイズ | 14.0インチ |
液晶種類 | 1920x1200 非光沢 |
質量 | 約985g |
バッテリー | 約12時間(53Wh) |
価格[税込] | 14万円台~ |
DAIV 4Pは、1kgを切る画像編集用途に適したクリエイター向けノートPCです。
画面比16:10のsRGB 100%クラスの液晶に、性能が高めに出る第11世代Core i7を搭載し、書き出し等が速いです。
また、最大64GBの大容量メモリ、最大2TBの大容量SSDを選択可能で、自己責任でSSDを1台追加することもできます。メモリ、ストレージ容量も心配ありません。
Thunderbolt 4も搭載しており、自宅ではドックやGPU BOXなどを繋いで使うこともできます。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-1165G7、16GBメモリ、512GB PCIe SSD
本製品を安く買う3つの方法
その1当サイト向けオリジナルモデルを購入する
メーカーさんに特別に価格を下げてもらったオリジナルモデルなら、通常より安く購入できます。なお、通常モデルとは初期スペックが異なるだけで、製品自体は同じものです。
その2セール品を狙う
マウスコンピューターでは、定期的にセールを行っています。もし本製品がセール対象に入っていれば、安く購入できます。上のオリジナルモデルと比較して安い方をご購入下さい。
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目次
お忙しい方は、「 DAIV 4Pの特徴」のみお読みください。
DAIV 4Pの特徴
14型で1kgを切る質量
DAIV 4Pは、約985gと非常に軽いノートPCです。外出先へノートPCを持っていくことが多い方におすすめの製品です。
13.3型液晶を搭載したノートPCだと、1kgを切る製品は結構ありますが、14型液晶を搭載したノートの中で1kgを切る製品は珍しいです。VAIO Zやレッツノートといった高級モバイルノートとほぼ同等の重さとなっています。
"33Whバッテリー"のExpertBook B9よりは重いですが、このバッテリー容量だとバッテリー駆動時間が極端に短くなります。DAIV 4Pのバッテリー容量は53Whもあるので、バッテリー駆動時間も短くありません。
画面比16:10のsRGB 100%クラスの液晶
DAIV 4Pは、クリエイター向けノートPCという位置づけだけあって、sRGB 100%クラスの液晶を搭載しています(色域の実測値は後述)。さらに画面比16:10の1920x1200ドットの解像度となっており、フルHD(1920x1080ドット)の解像度よりも、表示領域が広くなっています。
Webページなどをより下の方まで表示でき、ペイン(区切られた領域)が多いクリエイター向けソフトも扱いやすいです。
フルサイズのSDカードスロットを搭載
軽いノートパソコンは、ポート類が削られることが多く、SDカードスロットが搭載されない、もしくはmicro SDカードしか使えないケースが多いです。一方、DAIV 4PはフルサイズのSDカードスロットを搭載しており、一眼レフで撮影した画像を、アダプターなどを使用せずに読み込むことが出来ます。
最大64GBメモリ
Adobe Lightroom Classicなどのクリエイター向けソフトは、メモリを多く必要としますが、DAIV 4Pは標準で16GB、最大で64GBも搭載することができ、メモリ不足に悩まされる心配はありません。しかも、1kgを切るようなノートPCはオンボードのメモリが多いですが、DAIV 4Pはスロット式で、後からでも自分で増設することが出来ます。ここも大きなメリットです。
ダブルSSD構成が可能
DAIV 4Pは、カスタマイズ画面で最大2TBの大容量SSDを選択することが出来ます。また、PCIe Gen 4の高速SSDを選択することも可能です。
さらに、内部を確認すると、空いているM.2スロットが1つあり、ここにType 2280のM.2 SSDを増設することも出来ます(ただし増設は自己責任でお願いします)。ストレージの容量不足に悩まされる心配もないでしょう。
安心のサポート
DAIV 4Pは、標準で24時間365日電話サポートに対応しています。
さらに、即日修理、専用ダイヤル対応の「安心パックサービス」に加入することができます。このサービスは、初期不良時の新品交換サービスも適用しているので、1年でもいいので加入しておくといいと思います。
さらに、頻繁に持ち運んで使用するのであれば、落下破損などもカバーできる、破損盗難保証サービスに入るのもいいでしょう。
やや残念なポイント
DAIV 4Pは、大きな欠点ではありませんが、負荷が高いと動作音がやや大きい(うるさい)です。ただし、負荷が小さいときは静かです。
また、せっかくの軽いノートPCなので、LTEや5Gモジュールもオプションで搭載できれば良かったですが、そこまでは出来ません。
顔認証には対応していますが、指紋認証には対応していません。コロナ禍なので、マスクを外さなくても認証できる指紋認証にも対応していると良かったです。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックです。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | カメラやマイクの性能が特別いいわけではありませんが、問題なくオンライン会議はできます。 |
動画鑑賞 | ◎ | 色域が広いので映像が見やすいです。スピーカー音は普通で、特に問題なく視聴できます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | sRGB 100%クラスの液晶で、スペックもまずまずなので、比較的快適にRAW現像や画像編集ができるでしょう。ただし、Adobe RGBをカバーするような色域はりません。 |
動画編集 | △~○ | 外部グラフィックスを搭載していないので動画編集向きのPCではありませんが、フルHD/30fpsの簡易的な動画編集なら問題なくできるでしょう。 |
ゲーム | △ | 外部グラフィックスを搭載しておりゲーム向きのPCではありませんが、軽めのゲームなら高めのフレームレートが出るものもあります。 |
ディスプレイのチェック
DAIV 4Pのディスプレイのチェックです。
高めの品質の液晶です。最大輝度は、当サイトの計測では331cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
DAIV 4Pのキーボードの打ちやすさは普通だと思います。
メーカー仕様表には、キーピッチが約19mm(横方向)、キーストロークは約1.2mmと書かれています。縦方向のキーピッチは、実際に計測してみると約18.5mmでした。
実際にタイピングしてみた感想は、普通のうち心地です。もう少しキートップが湾曲していればよかったなと思います。また、仕様表にはキーピッチが約1.2mmとありますが、実際に計測してみると約1.4はあり、そこまでキーストロークが浅いとは感じませんでした。
タッチパッドが大きいですが、タイピングするときにマウスポインタ―が意図せず動くことはありませんでした。問題なく使えます。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
DAIV 4Pのパフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUには、モバイル向けプロセッサーの「Core i7-1165G7」を搭載しており標準的な性能です。
CPU電力が27W前後を維持しており、他のPCと比べると高いベンチマークスコアが出ていました。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200のデュアルチャネルです。メモリ速度は、他社のBTOノートパソコンと比較すると、DDR4-3200のメモリにしてはやや高めの速度が出ています。なお、最大64GBまで搭載することが可能です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
メモリ速度が、他社のDDR4-3200メモリ搭載のBTOノートパソコンよりやや高めに出ているため、3DMarkのスコアも、やや高めです。
GeForce MX330と同等の性能です。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。また、PCIe Gen 4のSSDを選択することも可能です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。
HシリーズのCore i7-11370Hなどよりは遅いかもしれませんが、実用上は十分な速度が出ていると思います。現像処理自体も、変更した内容がすぐに反映され、快適に使えます。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
AIを使ったフィルター処理は遅いものもありますが、一般的な操作であれば、快適に作業できます。なお、Photoshopのバージョンなどによって、以下の処理時間は結構変わるので、参考までにご確認下さい。
処理時間 | |
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約2秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約2分8秒 |
ニューラルフィルター(スタイルの適用) | 約11秒 |
スーパー解像度 | 約48秒 |
コンテンツに応じた塗りつぶし | 約5秒 |
被写体を選択 | 約4秒 |
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、2ポートありますが、1つはThunderbolt 4に対応しています。また、どちらのポートも、PowerDelivery、DisplayPortに対応しています。動作確認結果は次の通りです。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | ○ | ○ | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | ○ | ○ | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで出力できています。
質量のチェック
DAIV 4Pの質量のチェックです。
前述の通り軽いノートPCです。ACアダプターも軽いです。
質量 | |
PC本体 | 986g |
ACアダプター+電源ケーブル | 234g |
バッテリー駆動時間のチェック
DAIV 4Pのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は約53Whでした。普通の容量です。
バッテリー駆動時間は下の通りです。普通の駆動時間です。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約12.0時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 8時間56分 |
(3) 動画再生時 | ― |
(4) PCMark 8 Work | ― |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りで、比較的速いです。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力は約27Wの高め数値で推移しています。CPU温度は80℃を超えておりやや高めですが、問題ない範囲かなと思います。
静音性のチェック
DAIV 4Pの動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほとんど音は聞こえません。ただ、高い負荷をかけると動作音は高めになります。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
表面温度は低めです。快適に使えるでしょう。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けプロセッサーを搭載しているので、消費電力は低めです。
外観のチェック
DAIV 4Pの外観のチェックです。
ボディはシルバーで、マグネシウム合金を採用しています。ただ、ベゼルやキーはブラックのカラーになっています。
天板もシルバーです。
スピーカーは底面の左右にあります。音質は、10点満点で採点すると5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
720pのWebカメラを搭載しており、画質は普通です。顔認証にも対応しています。
インターフェースは、Thunderbolt 4、USB 3.1 Type-C、USB 3.0x2、HDMI、SDカードスロットなどがあります。
Thunderbolt 4、USB Type-C、HDMIの3ポートを使って、3台の外部モニターに接続することも可能です。
液晶が開く最大の角度はご覧の通りです。180度までは開きませんが、デスクに座って作業をするなら十分な角度でしょう。
ディスプレイは、片手で開けることが出来ます。
電源ボタンはやや小さいです。
シンプルな底面です。
底面カバーを外したときの画像です。底面カバーの爪の引っ掛かりがほとんどないため、開けやすいです。
メモリは2スロットあります。自分で換装することもできます。
Type 2280のM.2 SSDが搭載されています。
さらに、左側にも空いているM.2 SSDがあります。今回、試しに、SAMUSUNG 970 EVO Plusを増設してみましたが、問題なく認識されました。
ACアダプターは65Wで、サイズは普通です。
まとめ
以上が、DAIV 4Pのレビューです。
14型液晶を搭載したノートPCとしては非常に軽く、持ち運びに便利なクリエイター向けノートPCです。
sRGB 100%クラスの液晶に、フルサイズのSDカードスロットを搭載。さらに、最大64GBの大容量メモリ、2TB SSDの大容量ストレージを搭載でき、M.2 SSDを1つ増設することも可能です。こういったことから、画質が大切で、多くのメモリやストレージ容量を消費するLightroomやPhotoshopを使うような方に非常に適していると思います。
また、搭載しているCore i7-1165G7は、同CPUを搭載した他のノートPCよりパフォーマンスが高めでした。インテルのモバイル向けプロセッサーは、Adobeソフトと相性もいいです。
Thunderbolt 4にも対応し、自宅に帰ってきたら、GPU BOXや、ドック機能付のカラーマネージメントモニターに接続して使うことも出来ます。
大きな不満点はありませんが、強いて言えばLTEに対応していれば、なお良かったです。また、高負荷時の動作音も高めです。
1kgを切る画像編集向けノートPC
DAIV 4P
特徴
- 約985gと軽い
- 画面比16:10のsRGB 100%クラスの液晶
- 大容量メモリ、ストレージを搭載可能
こんなあなたに
- RAW現像、画像編集するような方
- 外出先でも使う方
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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