富士通 LIFEBOOK WU-X/E3 (UH-X/E3) の実機レビュー

更新日:2020年11月24日
CPU Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
メモリ 8GB ~ 32GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 13.3型
液晶種類 FHD 非光沢
質量 634g~
バッテリー 約11時間 (25Wh)
価格[税込] 17万円台~
13.3型で世界最軽量のモバイルノートPC

LIFEBOOK WU-X/E3は、約634g~と非常に軽く、13.3型ノートPCの世界最軽量を更新する新機種です。カバンに入れたことを忘れるほどの軽さは、毎日のようにモバイルPCを持ち歩く必要がある方にとって、大きなメリットとなるでしょう。

しかも、ただ軽いモバイルPCというだけではありません。最新の第11世代Coreプロセッサー搭載、種類の多いインターフェイス構成、打ちやすいフルサイズキーボードなど、ユーザーエクスペリエンスにも配慮が払われています。

堅牢性が高い設計で、国内で生産している、という安心感もあります。

公式サイトはこちら

公式サイトは、後継機の「WU-X/F3」へリンクしています。ただし、OSとOfficeのバージョンが異なるだけで、後継機もこのレビュー記事の製品と、その他のスペックは同じです。

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-1135G7、8GBメモリ、128GB PCIe SSD

 

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目次

お忙しい方は、「LIFEBOOK WU-X/E3の特徴」のみお読みください。

 

LIFEBOOK WU-X/E3 の特徴

同サイズでは世界最軽量!

LIFEBOOK WU-X/E3は、13.3型ワイド液晶搭載のノートPCとして世界最軽量となる約634g~という軽さが最大の特徴となっています。

これまでの13.3型ワイド液晶搭載ノートPCの世界最軽量は、旧モデルのLIFEBOOK WU2/D2の約698g~でしたが、最新機種ではさらに軽量化を実現しました。

この軽さを実現するために、天板にカーボン素材を採用、筐体のコンパクト化、各部品の軽量化、液晶の狭額縁化など、多くの取り組みがなされています。

13.3型ノートPCでは世界最軽量

 

下のグラフは、メジャーな13.3型モバイルノートPCの質量です。

比較してみると、LIFEBOOK WU-X/E3の約634gという質量の軽さが際立ちます。ちなみに、現行の12.9インチiPad Pro(第4世代)の質量が約643gです。より大きい画面とキーボードも搭載しながら、質量がより軽いというのは驚きです。

また、今話題のMacBook Air(M1)は1.29kgなので、本製品は約半分の質量しかありません。実際に手で持つとモックアップかと思うほど軽いです。

13.3型モバイルノートの「質量」の比較
LIFEBOOK WU-X/E3(25Wh)
[世界最軽量モデル]
約634g~
LIFEBOOK WU2/E3(25Wh)
[軽量モデル]
約736g~
dynabook GZ(21Wh) 約779g~
LAVIE Direct PM (33Wh) 約842g~
dynabook GZ(42Wh) 約859g~
LIFEBOOK WU2/E3(50Wh)
[軽量モデル]
約865g~
LAVIE Direct PM (49Wh) 約896g~
Inspiron 13 7000 約955g~
Elite Dragonfly(38Wh) 約999g~
ThinkPad X13 約1180g~
XPS 13 約1200g~
HP Pavilion 13-an0000 約1260g
MacBook Air M1 約1290g

 

最新の第11世代Core搭載

これまで13.3型で世界最軽量だったLIFEBOOK WU2/D2は、第8世代Core (U)を搭載しており、今となってはやや型落ち感が強かったですが、LIFEBOOK WU-X/E3では、軽量化が進んだだけでなく、最新の第11世代Coreプロセッサーを搭載し、処理性能も確実にアップしています。

性能の詳細は、ページ下の「パフォーマンスのチェック」をご覧ください。

第11世代Coreプロセッサー搭載

 

インターフェイスも充実

LIFEBOOK WU-X/E3は、世界最軽量機種ですが、軽量化のためにインターフェイスが省かれる、ということはありません。

USB-Cはもちろん、HDMI、SDカードリーダー、LANポートまで備えています。普通のモバイルノートPCで、ここまで充実したインターフェイス構成は、なかなかないと思います。変換アダプターなどを一緒に持ち歩く必要もありません。

しかも、ポート類が奥側に配置されており、PCを使用するときにケーブルなどが邪魔にならないような、ユーザーフレンドリーなデザインとなっています。

インターフェイス

 

LANポートは、従来は引き出し式で壊れないか心配でしたが、新モデルでは少し改良されています。LANケーブルのツメをひっかけるところだけ開くようになっており、丈夫になったように感じます。

従来モデルのLANポート
新モデルのLANポート
新モデルにLANケーブルを接続したときの様子

 

タイピングしやすいキーボード

LIFEBOOK WU-X/E3は、非常にタイピングしやすい配列になっています。富士通で「Fライン」と呼んでいるキーボード下の曲線に沿って、矢印キーが一段下がっており、キーを見なくても探しやすいです。また、BackSpace、Enterキーが大きく、タイプミスすることが少ないのも特徴です。

US配列と共通化しているようなキーボードとは違い、素直な配列です。逆に英語キーボードがない点はデメリットとなります。

Fライン

 

大容量メモリ、大容量SSDを選択できる

LIFEBOOK WU-X/E3は、メモリは8GB~32GB、ストレージは128GB~2TBまでと、大容量のメモリ、SSDを選択することができます。

例えば、複数のアプリを同時に立ち上げて使用する方や、タブブラウザでかなり多くのページを同時に開くという方、Lightroomなどのクリエイター向けソフトを使う方は、16GB以上のメモリの方が快適だと思います。

なお、メモリはオンボードとなり、購入後に自分でメモリを増設することができないので、少し多めに搭載しておいたほうがいいと思います。

LIFEBOOK UHシリーズのモデル比較
  [世界最軽量モデル]
WU-X/E3
[標準モデル]
WU2/E3
[5Gモデル]
WU2/E3 [5G対応]
CPU Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
Core i3-1115G4
Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
Core i7-1165G7
メモリ 8GB ~ 32GB 4GB ~ 32GB 8GB ~ 32GB
ストレージ 128GB / 256GB / 512GB / 1TB / 2TB PCIe SSD

 

国内生産で、安心の堅牢ボディ

LIFEBOOK WU-X/E3は、天板にカーボンを採用し、軽くて、堅牢性が高いボディとなっています。

約200kgfの全面加圧試験、約35kgfの一点加圧試験、約76cmからの落下試験など、厳しいテストをクリアした設計となっており、安心して持ち歩くことができます。

また、島根県出雲市の工場で、1台1台丁寧に組み立てられているMade in Japanの高いクオリティも、安心材料となっています。

国内生産・頑丈ボディ

 

延長保証やワイド保証も選択可能

LIFEBOOK WU-X/E3は、カスタマイズモデルなので、購入時に3年のメーカー保証が付属します。

さらに、有償にはなりますが、メーカー保証を5年まで延ばすことができたり、水こぼしや落下などによる破損までカバーできるワイド保証サービスを付けたりすることも可能です。

ハードウェア保証

 

バッテリーは25Whのみ

LIFEBOOK WU-X/E3は、世界最軽量を誇るモデルなので、バッテリーは25Whのみとなっています。

仕様表だと約11時間、実際での使用では4時間程度のバッテリー駆動時間しかありません。

ただ、本体への充電にはUSB-Cポートを使用し、7.5W(5V/1.5A)以上の出力があれば、他のUSB-Cアダプターや、モバイルバッテリーからの充電も可能です。また、急速充電にも対応しているので、使用環境によっては、それほど不便を感じないかもしれません。

例えば、毎日のようにPCを持って、職場と自宅を行き来するという場合は、それぞれの場所にUSB-Cアダプターを準備しておけば、25Whバッテリーでも全く問題ないと思います。

もし、長いバッテリー駆動時間が必要なら、2倍の50Whバッテリーを搭載した兄弟機種、LIFEBOOK WU2/E3がいいと思います。

バッテリーは25Whのみ

 

その他の残念なところ

LIFEBOOK WU-X/E3のその他の残念な点としては、キーボードバックライトを搭載していない点が挙げられます。何かの発表会など、真っ暗な会場などでタイピングしなければならないときに、キーボードバックライトがないとタイピングしづらいです。なお、兄弟機種のLIFEBOOK WU2/E3なら、キーボードバックライトに対応しています。

また、USB-Cポートを搭載していますが、Thunderbolt 3やThunderbolt 4には対応していません。充電及び映像出力には対応しています。また、WWAN(LTE/5G)にも対応していません。なお、こちらも兄弟機種のLIFEBOOK WU2/E3の [5G対応]モデルは、Thunderbolt 4およびWWAN対応となっています。

 

軽量モデルWU2/E3との違い

[世界最軽量モデル]のWU-X/E3と、兄弟機種の[軽量モデル]のWU2/E3との違いを下表にまとめました。異なる部分を赤字で表記しています。

WU-X/E3は、ボディ素材や一部の機能を省くことで、WU2/E3よりも軽くなっています。とにかく軽い機種を希望するのであればWU-X/E3がいいでしょう。

一方、約736g~800g台の質量で十分なので、WU2/E3のみにある機能などが必要な場合は、WU2/E3がいいでしょう。50Whバッテリーを搭載しつつ、800g台というのは、非常にバランスが良いです。

WU-X/E3とWU2/E3の比較
  [世界最軽量モデル]
WU-X/E3
[軽量モデル]
WU2/E3
CPU Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
Core i3-1115G4
Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
メモリ 8GB ~ 32GB 4GB ~ 32GB
ストレージ 128GB / 256GB / 512GB / 1TB / 2TB PCIe SSD
液晶種類 13.3型 FHD 非光沢
天板素材 カーボン マグネシウム合金
キーボード バックライトなし
かな表記 あり
バックライト付き
かな表記 あり/無し
インターフェイス Thunderbolt非対応 Thunderbolt 4対応
[5Gモデルのみ]
バッテリー 25Wh 25Wh / 50Wh
WWAN なし 5G対応モデルあり
カラー ピクトブラック ピクトブラック
ガーネットレッド
シルバーホワイト
質量 約634g~ 25Wh:約736g~
50Wh:約865g~

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックで、快適に動きます。
動画鑑賞 ディスプレイの表示が綺麗です。スピーカー音はいいとは言えませんが、音声はちゃんと聞こえるので、そこまで臨場感を求めないのであれば大丈夫かなと思います。
RAW現像
画像編集
第11世代インテルCoreプロセッサーを搭載し、色域がsRGBカバー率 98.6%(当サイト計測)と比較的広いので、RAW現像や画像編集にも使えるでしょう。なお、このような用途で使用する場合、メモリは16GB以上あったほうがいいです。
動画編集

FHDの簡単な動画編集ならできると思います。4K以上の動画編集をするときは、外部グラフィックスを搭載した製品がおすすめです。
ゲーム 第11世代インテルCoreプロセッサーになって、グラックス性能が上がったものの、グラフィック設定をかなり下げる必要があるので、個人的には外部グラフィックスを搭載したノートPCのほうがおすすめです。

 

ディスプレイのチェック

LIFEBOOK WU-X/E3のディスプレイのチェックです。パネルは、「SHARP LQ133M1JW49」でした。

比較的色域が広く、見やすい液晶です。最大輝度は、当サイトの計測では360cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は98.6%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も揃っており、素直な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはほぼ感じません。

画面拡大

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度を39%以下にするとフリッカーがありました。ただし、輝度51%で約120cd/m2なので、低めの輝度にしなければフリッカーは発生しません。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

LIFEBOOK WU-X/E3は、キーピッチが約19mm、キーストロークが約1.5mmの打ちやすいキーボードを搭載しています。

このキーボードですが、各キーは、球面シリンドリカルキートップになっており、凹形状で指がフィットしやすいです。また、高レスポンスキーボードなので、軽いタッチでも確実にキー入力を行うことができます。さらに、小指で押すキーは軽めに、それ以外はしっかりとした打鍵感を感じることができる程度にキーの押下圧が調整された、2段階押下圧キーボードとなっています。このような工夫がされているので、打ちやすさにこだわる方にもおすすめです。

ただし、バックライトは搭載していません。LIFEBOOK WU2/E3は、バックライト付きキーボードですが、LIFEBOOK WU-X/E3では軽量化のために省かれているようです。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

タッチパッドの面積はそれほど広くありませんが、操作性は普通で、クリックボタンは独立しており、軽い力で押すことができます。

タッチパッド

 

パフォーマンスのチェック

LIFEBOOK WU-X/E3のパフォーマンスのチェックです。

Core i5-1135G7の詳細

まず、今回搭載されているCore i5-1135G7の設定内容を確認すると、ご覧のようになっています。なお、デフォルト状態での内容です。

HWiNFOによる表示内容

 

また、本製品は、Windows標準の電源モードを変更すると、PL1(Power Limit 1:継続可能な電力上限値)の値が変わってきます。デフォルトの「高パフォーマンス」ではPL1が22Wですが、「超高パフォーマンス」にすると25Wとなります。

電源モードによるCPU電力違い
  高パフォーマンス(デフォルト) 最も高いパフォーマンス
PL1 22W 25W
各熱設定のPL1(Power Limit 1)の設定

 

CPU

CINEBENCH R20のスコアは次の通りです。今回、Core i5-1135G7を搭載していますが、他のPCで計測したCore i7-1165G7とほぼ同等のスコアが出ていました。

CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-1135G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 4900HS 4250
Ryzen 7 4800H 3944
Core i9-10980HK 3860
Core i7-10875H 3557
Core i9-10885H 3516
Ryzen 5 4600H 3260
Core i7-10750H 2965
Ryzen 7 4700U 2908
Core i7-10710U 2211
Ryzen 5 4500U 2180
Core i5-10300H 2113
Core i5-1135G7 1965 [PL1:25W]
1856 [PL1:22W]
Core i7-1165G7 1923
Ryzen 3 4300U 1637
Core i7-1065G7 1484
Core i5-1035G1 1424
Core i3-1115G4 1098
Core i3-1005G1 948
Celeron N4100 459
Core m3-8100Y 434
Celeron 4205U 304
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
 :標準的なスコア(一般的なユーザーに最適)

 

CINEBENCH R23のスコアはこちらです。CINEBNCH R20は割とすぐ終わるのに対し、CINEBENCH R23では、処理実行後、何度も計測をループし、10分経過後の計測のスコアを表示するようになったので、長時間負荷をかけたときのパフォーマンスが確認できます。こちらも高いスコアが出ていました。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-1135G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 7 4700U 6499
Ryzen 5 4500U 4764
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4717 [PL1:25W]
4638 [PL1:22W]
Core i7-1065G7 3965
Core i3-1115G4 2454
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-1165G7 1447
Core i5-1135G7 1364 [PL1:25W]
1354 [PL1:22W]
Core i3-1115G4 1265
Ryzen 7 4700U 1214
Ryzen 5 4500U 1142
Core i7-1065G7 1126
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

次に、Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUの電力およびクロックの推移を確認します。

電源モードを、高パフォーマンス(PL1:22W)にしたときは、約35W→約25Wと下がった後、PL1値の約22Wで落ち着きます。最も高いパフォーマンス(PL1:25W)にしたときは、約24Wで持続している期間がありますが、最終的には同じ約22Wまで下がって落ち着きます。

まずまずのCPU電力を保っていると思いますが、その代わりCPU温度は80~90℃台で推移しており高めです。

  • CPU電力
  • CPUクロック
  • CPU温度
Prime95で負荷をかけたときのCPU電力
高パフォーマンス(PL1:22W)
最も高いパフォーマンス(PL1:25W)
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行
Prime95で負荷をかけたときのCPUクロック
高パフォーマンス(PL1:22W)
最も高いパフォーマンス(PL1:25W)
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行
Prime95で負荷をかけたときのCPU温度
高パフォーマンス(PL1:22W)
最も高いパフォーマンス(PL1:25W)
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行

 

メモリ

メモリはLPDDR4X-4266のデュアルチャネルです。オンボードですので、換装は出来ません。

 

グラフィックス

CPU内蔵のグラフィックスとしては、グラフィックス性能は高めです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i5-1135G7
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1050 25325
GeForce MX330 16714
Intel Iris Xe
(Core i5-1135G7)
16709 [PL1:22W]
16235 [PL1:25W]
Radeon Graphics
(Ryzen 9 4900HS)
16322
Intel Iris Xe
(Core i7-1165G7)
15677
GeForce MX250 15406
Radeon Graphics
(Ryzen 7 Pro 4750U)
14302
Radeon Graphics
(Ryzen 7 4700U)
13861
Radeon Graphics
(Ryzen 5 4500U)
12126
Intel UHD
(Core i3-1115G4)
11487
Intel Iris Plus
(Core i7-1065G7)
11084
Radeon Vega 8
(Ryzen 5 3500U)
10014
Radeon Graphics
(Ryzen 3 4300U)
9800
Intel Iris Plus
(Core i5-1035G4)
9188
Intel UHD
(Core i5-10210U)
5800
Intel UHD 620
(Core i5-8265U)
5274
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

次に、20回ループさせて、フレームレートの落ち込み具合を確認できる3DMark Wild Life Stress Testを実行した結果を掲載します。20回ループさせても、フレームレートはほとんど落ちていませんでした。GPU温度は約80度とやや高めですが、大丈夫な範囲でしょう。

Wild Life Stree Testのスコア
GPU温度

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
128GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 1500 ~ 3600
2016
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度も速いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

その他のベンチマーク

他の機種で計測した数値ではありますが、Premiere Pro、Lightroomなどの実際のソフトの処理時間、フォートナイトやApexなどのゲームのフレームレートなどについては、下のリンク先をご覧ください。機種によってスコアにバラつきはありますが、傾向は分かると思います。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。

Thunderboltには対応していません。充電は18Wの充電器でも使えました。ただし、18W充電器の場合警告が出るので、充電速度も考慮すると、30W以上の製品がおすすめです。映像出力も可能です。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器
18W cheero充電器 △ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで出力できていました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

LIFEBOOK WU-X/E3の質量のチェックです。

メーカーサイトには「約634g~」とあり非常に軽いです。当サイトによる実測値はご覧の通りです。ACアダプターはそれほど軽くはないので、持ち運ぶなら、別途PD対応の軽量充電器を用意するといいと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 642g
ACアダプター+電源ケーブル 249g

 

バッテリー駆動時間のチェック

LIFEBOOK WU-X/E3のバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は25Whと少ないです。バッテリー駆動時間は下の通りで短めです。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約11時間
(2) PCMark 10 Modern Office 5時間50分
(3) 動画再生時 4時間16分
(4) PCMark 8 Work 2時間49分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

バッテリー駆動時のCINEBENCH R23のスコアです。デフォルトでは、バッテリー駆動時の電源モードは「より良いバッテリー」となっていますが、ここでは「高パフォーマンス」にして計測しています。ややスコアは落ちますが、体感で速度が遅くなったと感じることはないでしょう。なお、「より良いバッテリー」にしてもスコアはほとんど変わりませんでした。

バッテリー駆動時のCINEBENCH R23(マルチコア)
Core i5-1135G7 4638
4063
 :電源接続時のスコア
 :バッテリー駆動時のスコア

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は85%でした。充電容量10%から計測しているので、1時間で95%まで充電されたことになります。ただし、もともとバッテリー容量が少ないので、そこまでたくさんの容量を充電できたというわけではありません。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
85%(約21Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。なお、電源モードはデフォルトの「高パフォーマンス」にして計測しています。

静音性のチェック

LIFEBOOK WU-X/E3の動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時と、Filmoraで動画をプレビューした時は静かでした。エンコードのような高い負荷をかけたときは他のノートPCと同じくらいの騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

ここでは、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時の温度のみを掲載します。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

80から90℃台で推移しており、高めの温度です。

x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

一部、スポット的に非常に高い温度になっています。ただ、パームレスト部分は温度上昇があまりないので、手の平が不快に感じることはありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

モバイル用プロセッサーを搭載しているので、やや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

LIFEBOOK WU-X/E3の外観のチェックです。

ピクトブラックのカラーで、無難なデザインです。

 

マットな質感ではありますが、カラーがブラックなので、皮脂はやや目立ちます。

 

スピーカー正面側に搭載されています。音質は、ノートPC基準で、10点満点で採点すると4~5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

薄型のボディです。

 

指紋認証にも対応しています。指紋センサーは電源ボタンに統合されており、電源ボタンに軽くタッチするだけで、スリープ解除とログインを1度に行うことができます。

指紋認証搭載

 

ウェブカメラには、物理シャッターが付いています。カメラを使用しないときは、シャッターを閉めておくことで、第三者に意図せずに姿が見られるということを防ぐことができます。

 

前述したように、インターフェースは豊富です。

 

ヒンジはほぼ180度開きます。

 

排気口は下図の位置にあるので、排気熱がディスプレイに当たります。

 

底面です。

 

奥側の隅は、ゴム足になっています。

 

底面カバーは、爪の引っ掛かりがあまりないので、外しやすいです。

底面カバーを開けると下図のようになっています。メモリはオンボードなので換装することはできません。

 

M.2 SSDは換装できると思いますが、自己責任でお願いします。

 

ACアダプターは、45Wで、サイズは普通です。

 

まとめ

LIFEBOOK WU-X/E3は、13.3型ノートPC世界最軽量を更新する、約634g~という軽さが特徴的なモバイルPCです。ノートPCとは思えないほど軽く、一度使いだすと、他の機種が重く感じてしまいます。

最新の第11世代Coreプロセッサーを搭載し、処理性能も申し分ありません。インターフェイスも揃っており、外出先でも不足を感じることはほとんどないでしょう。また、キーボードも打ちやすいです。

とにかく軽さを求める方には、これ以上の機種はないのではないかと思います。

ただし、軽量化のために、バッテリーは25Whしかなく、仕様値で約11時間の駆動時間にとどまります。その他、キーボードバックライトなど省かれている部分がありますし、WWANにも対応していません。この辺りが気になるのであれば、同じLIFEBOOK UHシリーズのWU2/E3をチェックしてみてください。

13.3型で世界最軽量のモバイルノートPC

LIFEBOOK WU-X/E3

特徴

  • 約634g~と13.3型PC世界最軽量の軽さ
  • 処理性能やインターフェイスに妥協なし
  • 打ちやすいキーボードを搭載

こんなあなたに

  • とにかく軽くて持ち運びしやすいPCが欲しい方
公式サイトはこちら

 

 

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