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ASUS ZenBook 14(UX434FL)の実機レビュー
CPU | Core i7-8565U Core i5-8265U |
---|---|
GPU | GeForce MX250 |
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | PCIe SSD |
液晶サイズ | 14型 |
液晶種類 | FHD 広視野角 光沢 |
質量 | 約1.30kg |
バッテリー | 最大 約8.2時間 |
価格[税別] | 14万円台~ |
ZenBook 14(UX434FL)は、外出先でも2画面で作業できる、他に類を見ないモバイルノートパソコンです。
タッチパッド部分がセカンドモニターにもなり、例えば、動画を観ながらインターネットを閲覧したりすることができます。
GeForce MX250の外部グラフィックスも搭載し、ライトにゲームやクリエイティブな作業をすることも可能です。
セカンドモニターに外部グラフィックスも搭載していながら質量は軽く、ボディもコンパクトで、携帯しやすいです。
レビュー機は、当サイトの購入品です。以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-8265U、GeForce MX250、8GBメモリ、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「ZenBook 14(UX434FL)の特徴」のみお読みください。
ZenBook 14(UX434FL) の特徴
外出先でも2画面で作業できる
外出先でノートパソコンを使っているとき、「2画面あればな~」と思うことはないでしょうか?
自宅もしくは社内で2画面表示する場合は、外部モニターをもう1台用意すればいいですが、外出先で2画面で作業するには、別途モバイルモニターを携帯するなど、大分敷居があがります。
ここで、ZenBook 14(UX434FL)なら、タッチパッド部分が拡張モニターとしても使用できるScreenPad 2.0を搭載し、2画面で作業をすることが可能です。これ1台を携帯するだけで、2画面で作業が出来る画期的な製品となっています。外出先でも「〇〇しながら」他の作業ができる夢のような製品です。
例えば、スポーツ速報を見ながら仕事をしたり、YouTubeを観ながらインターネットをしたり、Webページを参照しながらOfficeを使ったりと、使い方は様々です。作業効率や作業快適度がグッと上がることでしょう。
さらに拡張モニターとして使えるだけでなく、テンキーとして使ったり、手書き文字入力に使ったり、スマートフォンのようにアプリアイコンを並べたりすることも可能です。
もちろん、タッチパッドとしても利用可能です。ただし、タッチパッドとして使用すると画面が暗くなり「ながら作業」ができません。タッチパッド←→拡張モニターの切り替えも面倒です。そのためこの機種は、マウスを使ったほうが圧倒的に便利です。外出するときはモバイルマウスを携帯するといいと思います。
ただし、このScreenPad 2.0は面積が広く、タイピングしていると手が触れて、意図せずScreenPad内のアプリが誤動作してしまうことが多いです。特に右手が触れやすいので、ScreenPadの右上のみ、タッチしても反応しない領域を設定できると嬉しかったです。
下の動画に、「 ScreenPad 2.0」の簡単な使い方が掲載されています。興味があればご覧ください。
極限まで細い液晶ベゼル
ZenBook 14(UX434FL)は、最近の他のモバイルノートと同様に狭額ベゼルを採用しています。他の製品は上下のベゼルはそれほど細くないケースも多い中で、ZenBook 14(UX434FL)は4辺のベゼルが細くなっています。
4辺狭額ベゼルを採用することで見た目がよく、ボディもコンパクトです。同サイズの14型液晶を搭載した他のモバイルノートと比較すると、本製品の幅と奥行きが最も短いです。特に奥行は、機種によっては2cm以上短いです。
幅 | 奥行 | 高さ | |
ZenBook 14(UX434FL) | 319 | 199 | 16.9 |
ThinkPad X1 Carbon 2019 | 323 | 217 | 14.95 |
VAIO SX14 | 320.4 | 222.7 | 15.0~17.9 |
DAIV-NG4300 | 320.2 | 214.5 | 17.5 |
GALLERIA GWL250YF | 322 | 222 | 15.95 |
GeForce MX250を搭載可能
ZenBook 14(UX434FL)は、軽量かつコンパクト・スリムなモバイルPCとしては珍しく、外部グラフィックスとしてGeForce MX250を搭載しています。
ライトにゲームをしたり、動画編集をしたりする方におすすめです。ただし、動画編集などのクリエイティブな作業をする場合、メモリを多く消費するので、16GBのメモリを搭載した最上位モデルがおすすめです。
ライバル機種との比較
14型液晶にGeForce MX250を搭載したライバル機種と比較します。
下の表には書かれていませんが、ZenBook 14(UX434FL)は、やはり2画面を搭載している点が大きな特徴です。ここに魅力を感じるなら本製品で決まりです。その代わり、画面が1つ増えることで消費電力がやや高くなり、バッテリー駆動時間が短めになります。
ASUS ZenBook 14 (UX434FL) |
GALLERIA GWL250YF |
マウス DAIV-NG4300 |
|
画像 | |||
CPU | Core i5-8265U Core i7-8565U |
Core i5-8265U | Core i7-8565U |
GPU | GeForce MX250 | ||
メモリ | 8GB / 16GB | 8GB | 8GB / 16GB |
液晶 | 14型 FHD 広視野角 光沢 |
14.1型 FHD 広視野角 非光沢 |
14型 FHD 広視野角 非光沢 |
sRGBカバー率 ※1 | 92.3% | 99.8% | 99.6% |
主な インター フェース |
USB-C x 1 USB x 2 HDMI microSD |
USB-C x 2 USB x 2 HDMI SD |
USB-C USB x3 HDMI LAN |
質量 | 約1.3kg | 約1.2kg | 約1.13kg |
バッテリー 駆動時間 ※2 |
6時間39分 | 8時間21分 | 8時間24分 |
価格[税別] | 14万円台~ | 10万円台~ | 12万円台~ |
※2 動画再生時のバッテリー駆動時間
ラインナップ
ZenBook 14 は次の3つのモデルがラインナップされています。一般ユーザーならUX434FL-A6002A、Microsoft Office Home and Business 2019が必要ならUX434FL-A6002TS、クリエイターならUX434FL-8565がおすすめです。
UX434FL-8565 | UX434FL-A6002A | UX434FL-A6002TS |
Core i7-8565U | Core i5-8265U | |
16GBメモリ | 8GBメモリ | |
1TB PCIe SSD | 512GB PCIe SSD | |
約7.8時間 駆動 | 約8.2時間 駆動 | |
WPS Office | MS Office | |
183,500円 | 144,500円 | 166,500円 |
各用途の快適度
ZenBook 14(UX434FL)の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧、Office作業 | ◎ | CPUやストレージ性能は十分です。液晶が2画面あるため作業の効率が上がります。ただメインのディスプレイが光沢液晶である点は、好みは分かれると思います。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | CPUなどのスペックは十分です。液晶も比較的見やすく、スピーカーの音質も比較的良いです。Screen Padに表示して、動画を観ながら別の作業をすることも可能です。 |
RAW現像・画像編集 | 〇 | UシリーズのCoreプロセッサーなので、現像処理などはやや遅いですが、特に問題なく作業できると思います。液晶の色域はまずまずの広さで、個人がブログやWebサイトの編集用に使うなら十分でしょう。ただ、メモリは16GBにしたほうがいいです。 |
動画編集 | 〇 | GeForce MX250の外部グラフィックスを搭載しているので、短めの動画でエフェクトなどもあまりかけなければ、問題ないでしょう。ただし、動画編集としてはもう少し高性能のCPUとグラフィックスを搭載したPCのほうがおすすめです。 |
ゲーム | △ | ゲーム向きではありません。ただ、2Dゲームや、古い軽めのゲームならできると思います。 |
液晶ディスプレイのチェック
ZenBook 14(UX434FL)は、フルHDの光沢液晶を搭載しています。
色域はやや広く、最大輝度は当サイトの計測では340cd/m2とやや高いです。一般ユーザーには十分な品質です。以下詳細を記載します。
- 視野角
- RGB
発色特性 - 色域
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
ScreenPadのセカンドモニターについては、非光沢液晶になっています。ややギラつきを感じ、メインモニターと比べるとそこまで見やすいわけではないです。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
ZenBook 14(UX434FL)のキーボードのチェックです。
キーピッチは19.05mm(横方向)と十分な広さがあります。縦方向のキーピッチは実測で約18mmと、横方向よりも短くなっていますが、十分な数値でしょう。キーストロークは1.4mmとやや浅めですが、最近のモバイルPCとしては普通でしょう。キートップはほぼフラットですが、若干カーブしているように見えます。
キー配列は標準的で、普通に打てるキーボードだと思います。
タッチパッドは普通の操作感です。
バックライトも付いています。
パフォーマンスのチェック
ZenBook 14(UX434FL)のパフォーマンスのチェックです。
CPU
モバイルノートPCとしては標準的なCPUを搭載しています。Core i5-8265Uを搭載した他のPCよりも、ややベンチマークスコアが良かったです。
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
グラフィックスには、GeForce MX250を搭載しています。軽いゲームや、ライトにクリエイティブワークをすることが出来ます。
~ 3DMark Fire Strike - Graphics score ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
GeForce MX250の詳細は次のようになっています。
ストレージ
ストレージは、PCIe SSDを搭載しており、高速です。
~ CrystalDiskMark ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
実際のソフトで計測した処理時間
次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。
今回、メモリが少ないため、書き出し時間は遅かったです。16GBのモデルならもっと速いと思います。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
GeForce MX250を搭載しているため、外部グラフィックスを搭載していないモデルよりも非常に高速です。
※ グラフィックスは全てノートPC用
他のCore i5-8265U搭載PCよりも高速でした。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 27分15秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ー |
QSVでエンコード (※3) | ー |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
ゲームベンチマーク
GeForce MX250を搭載した本製品でのゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。
計測したスコアから察すると、FF14やPUGBなどのゲームは、グラフィック品質を最低の設定にしたり、解像度を下げたりすれば、なんとかプレイできるでしょう。
オーバーウォッチやフォートナイトなどの軽い部類のゲームなら、中くらいグラフィック設定でもプレイできるでしょう。
FF15などの重いゲームをするのは難しいです。
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
|
||
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1920x1080 | 標準(ノート) | 7665 / 52 fps |
高(ノート) | 4906 / 33 fps | |
最高品質 | 3286 / 21 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 最高品質 | 10830(すごく快適) |
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
microSDカードのみ対応しています。カード挿入後の出っ張りはほとんどありません。
カードリーダー/ライターの速度は普通です。なお、UHS-Ⅱのカードを挿入すると逆に速度が下がります。
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
本製品のUSB Type-Cポートは、充電や映像出力には対応していません。HDMIポートがあるので映像出力はできなくてもそれほど困りませんが、充電(PowerDeliverly)には対応して欲しかったです。
充電できるか? | 外部モニター / 有線LANの拡張 |
||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | × |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | |
PD充電器 ※1 |
ZHOULX 充電器(65W) | × | ― |
AUKEY 充電器(46W) | × | ― | |
cheero 充電器(18W) | × | ― | |
5V充電器 ※2 |
ANKER 充電器(5V/2.4A) | × | ― |
AUKEY 充電器(5V/2.4A) | × | ― | |
その他 | USB C-DPケーブルで外部モニター接続 | ― | × |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
質量のチェック
ZenBook 14(UX434FL)の質量は、最近の14型液晶のモバイルノートの中では普通だと思います。ただ、GeForce MX250の外部グラフィックスを搭載したモデルの中では優秀なほうだと思います。
当サイトの計測値は下表の通りです。ACアダプターは比較的軽いと思います。
質量 | |
PC本体 | 1.314kg |
ACアダプター | 193g |
バッテリー駆動時間のチェック
ZenBook 14(UX434FL)のバッテリー容量は、他の14型モバイルパソコンと比較して、平均以上の容量です。
ただし、ScreenPadを搭載している影響で、バッテリー駆動時間はそれほど長くありません。モバイルノートとして、普通のバッテリー駆動時間です。
Core i5モデル | Core i7モデル | |
(1) JEITA2.0測定方法 ※1 | 約8.2時間 | 約7.8時間 |
(2) 動画再生時 ※2 | 6時間39分 | ― |
(3) PCMark 8 Work テスト ※3 | 4時間01分 | ― |
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
アイドル状態で計測した1時間あたりの充電容量は次のようになっています。比較的速い充電だと思います。
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。それ以外の状態は、普通の騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
普通の温度です。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。CPUクロックが落ち着いたときは70℃台前半で推移しており、問題ない温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
高めの負荷をかけると左のパームレスト部分が暖かくなり、やや気になりますが、低負荷時は問題ありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
同等構成のPCと比べて、低負荷時はやや高めの消費電力です。高負荷時はそれほど変わりません。
外観のチェック
ZenBook 14(UX434FL)の外観のチェックです。
ボディカラーはロイヤルブルーで、ボディ素材はアルミニウム合金を採用しています。
天板には、ZenBookの特徴である同心円模様が施されています。
harman/kardonの認定を受けたスピーカーが底面に配置されています。音質は比較的良く、勝手に点数をつけると、10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
液晶は、ベゼルごとガラスで覆われています。タッチには非対応です。
液晶が開く最大の角度です。
インターフェースは、一般的なポートは揃っています。
底面はシンプルです。
ACアダプターは小型で持ち運びやすいです。容量は65Wです。
まとめ
ZenBook 14(UX434FL)は、1台で2画面表示が出来るモバイルノートPCです。
モバイルノートが2画面で作業ができる点は画期的で、外出先での作業効率や作業快適度がグッとアップすることでしょう。
また、GeForce MX250の外部グラフィックスも搭載し、ライトにゲームやクリエイティブワークも行うことができます。
画面が1つ増え、外部グラフィックスも搭載していますが、質量は約1.3kgと軽いです。4辺狭額ベゼルを採用することでボディサイズもコンパクトで携帯しやすいです。
このように、携帯できる質量でありながら、2画面で操作できる魅力的な製品です。
ただ、拡張モニターとなるScreenPad 2.0が大きいので、タイピング中に右手が触れて、意図しない動作をしてしまうことがあります。拡張モニターとして使っているときは、右手が触れても反応しないエリアを設定できたら良かったです。
また、50Whの大容量バッテリーを搭載しているものの、ScreenPadを搭載していることでバッテリー駆動時間がそれほど長くありません。幸いACアダプターが軽いので、バッテリー駆動時間が足りない方は一緒に携帯するといいでしょう。
2画面で作業できるモバイルノート
ZenBook 14(UX434FL)
特徴
- 2画面表示可能で作業効率がUP
- GeForce MX250搭載
- コンパクトボディ
こんなあなたに
- 外出先でも2画面で作業したい方
- 画像や映像の編集を外出先で行う方
- 価格14万円台[税別]~
ASUSさんから特別に、10%OFFとなるクーポンコードを発行していただきました。詳細は以下のリンク先をご覧ください。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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