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マウス m-Book X400シリーズ(X400Bなど)の実機レビュー
後継機のmouse X4が発売されました。
↓↓↓↓↓
なお、m-Book X400のRyzenモデルは
mouse X4のRyzenモデルと同じ機種です。
名前が変わっただけです。
CPU | Core i5-8265U Core i7-8565U Ryzen5 3500U |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | SATA / PCIe SSD |
液晶サイズ | 14.0型 |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 約1.13kg |
バッテリー | 最大約14.5時間 |
価格[税別] | 7万円台~ |
m-Book X400は、質量が約1.13kgと、14型ノートの中では非常に軽いモバイルノートです。
高級モバイルノートと比較すると、全体的にやや劣る点もありますが、その差は小さく、本製品でも十分と感じる方も多いと思います。
また、価格も比較的安く、Core i5モデルなら9万円台、Ryzen5モデルなら7万円台から購入することが可能です。コストパフォーマンスは高いです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-8265U 、8GBメモリ、256GB SATA SSD
Ryzen 5 3500U、8GBメモリ、256GB SATA SSD NEW!
目次
お忙しい方は、「m-Book X400の特徴」のみお読みください。
このページをご覧の方だけに
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m-Book X400 の特徴
14型ノートとしては軽量
m-Book X400は、軽量かつ、頑丈な14型モバイルノートPCです。
質量は約1.13kgで、同サイズの14型ノートPCと比べても上位に入る軽さです(詳細は、質量のチェックをご覧ください)。
なお、ボディには、軽量かつ強度が高いマグネシウム合金が採用されています。アルミボディよりもさらに剛性が高く、モバイルPCとしては、持ち運ぶ時の安心感が高まります。
Core i5モデルとRyzen 5モデルの違い
m-Book X400シリーズには、Core i5モデルとRyzen 5モデルがありますが、違いは下の表の通りです。
Core i5モデルはバッテリー駆動時間が長く、ACアダプターの質量が軽く、持ち運ぶことが多いならこちらのほうがお勧めです。
Ryzen 5モデルは価格が安い点とグラフィックス性能がやや高めである点がメリットです。また天板がレッドになっているのも特徴的です。
Core i5モデル | Ryzenモデル | |
画像 | ||
CPUベンチ ※1 | 1471 | 1368 |
グラフィックスベンチ ※1 | 5274 | 7626 |
バッテリー駆動時間 | 約 14.5時間 | 約 9.4時間 |
質量(PC本体) | 1.13kg | |
質量(ACアダプター) ※1 | 230g | 374g |
SDカードスロット | なし | あり |
価格 | 9万円台~ | 7万円台~ |
安くて充実したサポート
マウスコンピューターPCは、サポートが充実しています。
標準で、1年間の標準保証や、24時間365日の電話サポートが付いていますが、さらに、保証を3年まで延長できます。また、モバイルPCとしてはあると心強い、破損盗難保証サービスを付けることもできます。
使用する環境やリスクに合わせて、これらの保証を比較的安く追加できるのは、目に見えない部分ではありますが、大きなメリットになります。
大容量SSDが安い
比較的安価に、ストレージ構成をカスタマイズすることもできます。例えば、ThinkPad X1 Carbonで、256GB SSDを1TB SSDへ変更する場合、3万円ほどかかりますが、m-Book X400なら15,000円程度です。
ライバル機種との比較
ここでは、m-Book X400のライバル機種となるレノボのThinkPad X1 Carbon(2019)と比較します。
ThinkPad X1 Carbonのほうが、質量が軽く、バッテリー駆動時間も長く、液晶の選択肢も多く、タイピングもしやすいです。また、LTEにも対応し、セキュリティにも気を使った仕様になっています。また、細かい点を言えば、m-Book X400は、USB PD非対応、液晶の色域が狭いといったデメリットもあります。
このように全体的にX1 Carbonのほうが優れていますが、質量、バッテリー駆動時間の差はわずかです。一般ユーザーであれば、m-Book X400でも十分なスペックだと感じることも多いと思います。さらに、m-Book X400のほうが価格は圧倒的に安く、コスパ重視ならm-Book X400のほうがいいです。
[本製品] m-Book X400 Core i5モデル |
レノボ ThinkPad X1 Carbon 2019 |
|
画像 | ||
CPU | 第8世代Core (U) | 第8世代Core (U) 第10世代Core (U) |
液晶サイズ | 14.0型 | |
液晶種類 | FHD 広視野角 非光沢 | FHD IPS 非光沢 WQHD IPS 非光沢 4K IPS 非光沢 など |
質量 | 約1.13kg | 約1.09kg~ |
LTE | 非対応 | 対応 |
バッテリー | 約14.5時間 (46.74Wh) |
約18.9時間 (51Wh) |
[本製品] m-Book X400 |
レノボ ThinkPad X1 Carbon 2019 |
|
スペック | Core i5-8265U、8GB、256GB SSD | |
液晶 | FHD 非光沢 | |
価格[税別] | 94,800円 | 165,900円 |
液晶ディスプレイのチェック
液晶のチェックです。Corei 5モデルとRyzen 5モデルで搭載されていた液晶が異なっていたので、以下に2種類掲載します。なお、この他の液晶パネルが搭載される可能性もあります。
Core i5モデルに搭載されていた液晶
フリッカーが発生し、色域も狭いですが、視野角は広く、見やすさはまずまずです。色域は狭いです。最大輝度は、当サイトの計測では259cd/m2と普通です。液晶の詳細な特性については、下のタブをクリックして下さい。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
Ryzen 5モデルに搭載されていた液晶
こちらはフリッカーもなく、比較的見やすかったです。色域はこちらも狭いです。最大輝度は、当サイトの計測では205cd/m2とやや低めです。液晶の詳細な特性については、下のタブをクリックして下さい。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
m-Book X400のキーボードは、キーピッチは約18mm、キーストロークは約1.4mmとノートPCとしては標準的です。キーとキーのすき間がやや狭く、誤って隣のキーも一緒に打ってしまう確率がやや高くなりますが、キーサイズがどのキーもほぼ一緒なので、そこまで打ちにくさはありません。
キーボードにはホワイトLEDによるバックライトを搭載しています。バックライトの明るさも調節可能です。暗い場所でもキーボードの視認性が高まり、タイピングがしやすいです。
タッチパッドの操作性は普通です。クリックボタンはやや固め(押すときに力が必要)かなと思います。
パフォーマンスのチェック
m-Book X400のパフォーマンスのチェックです。
CPU
モバイルノートとしては標準的なCPUです。Core i5-8265Uは、同CPUを搭載した他のPCよりもベンチマークスコアが高かったです。また、Ryzen 5よりもCore i5のほうがベンチマークスコアがやや高かったです。ただ、差はそれほどなく処理性能はどちらもほぼ同じとみていいでしょう。
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
Ryzen 5 3500Uの場合、内蔵グラフィックス性能がやや高くなります。軽いゲームをしたい場合などに有利でしょう。ただ、Core i5-8265Uの内蔵グラフィックスよりも少し性能が高い程度で、GeForce MX250などと比べると大きく劣る性能です。本格的にゲームやクリエイティブ作業を行う場合は物足りないでしょう。
~ 3DMark Night Raid - Graphics score ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
※いずれもノートPC用のグラフィックスです
ストレージ
ストレージは、種類、容量とも多くの種類から選択可能です。いずれもSSDなので高速です。
~ CrystalDiskMark ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
実際のソフトで計測した処理時間
次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。
CINEBENCH R20と同様に、Core i5-8265Uの割には速いエンコード速度です。Ryzen 5 3500UはCPUクロックが安定せず、そこまで速いエンコード速度ではありません。
Core i5-8265U | Ryzen 5 3500U | |
x265でエンコード (※1) | 26分26秒 | 32分31秒 |
QSVでエンコード (※2) | 3分27秒 | 2分13秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
質量のチェック
m-Book X400の質量を他の14.0型モバイルノートと比較します。
質量は約1.13kgで、14型のモバイルノートとしては軽量です。同サイズで人気の高いThinkPad X1 Carbon とそれほど変わらない質量で、女性でも十分カバンに入れて持ち歩けるレベルです。
当サイトの計測結果は下の通りです。PC本体は、ほぼ仕様値通りです。
ACアダプターについては、Core i5モデルはやや軽いです。Ryzen 5モデルはACアダプターの容量が増えるため、少し重くなります。
Core i5モデル | Ryzen 5モデル | |
PC本体 | 1.102kg | 1.131kg |
ACアダプター | 230g | 374g |
バッテリー駆動時間のチェック
m-Book X400のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は46.74Whです。普通の容量だと思います。
バッテリー駆動時間は次の通りです。Core i5モデルは"普通~比較的長め"の駆動時間です。Ryzen 5モデルは普通の駆動時間です。
Core i5モデル | Ryzen 5モデル | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 約 14.5時間 | 約 9.4時間 |
(2) 動画再生時 | 8時間05分 | 6時間41分 |
(3) PCMark 8 Work テスト | 6時間16分 | 5時間53分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
充電時間は下の通りで、普通です。
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。それ以外は、Core i5モデルもRyzen 5モデルも普通の騒音値です。
- インテル Core i5モデル
- AMD Ryzen 5モデル
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Core i5モデルの場合、エンコード時の温度がやや高めですが、ギリギリ問題ない範囲です。Ryzen 5モデルは問題ない温度でした。
- インテル Core i5モデル
- AMD Ryzen 5モデル
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。
- インテル Core i5モデル
- AMD Ryzen 5モデル
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
どちらのモデルも表面温度は特に問題ありません。
- インテル Core i5モデル
- AMD Ryzen 5モデル
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
Core i5モデルより、Ryzen 5のほうが消費電力は高くなります。これにより、バッテリー駆動時間はCore i5モデルのほうが長いです。
- インテル Core i5モデル
- AMD Ryzen 5モデル
外観のチェック
インテル Core i5モデル
Core i5モデルの「m-Book X400SE」は、落ち着いたブラックカラーの筐体です。
ボディは、マグネシウム合金製です。アルミボディよりも強度が高く、モバイルPCとしてはワンランク上の安心感があります。
天板はシンプルです。
スピーカーは底面に配置されています。音質はそれほど良くはなく、勝手に点数をつけると、10点満点で4点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
ヒンジ部分の画像です。
液晶は下の角度まで開くことができます。
インターフェイスとしては、USB3.0 x2、USB2.0、USB3.0 Type-C、HDMI出力に加え、有線LANも備えています。ただ、SDカードなどのカードリーダーは搭載していないのが、少し残念です。また、Type-CポートはUSB PD非対応です。
底面です。吸気するメッシュの部分の強度がやや弱そうです。
底面カバーを開けたときの画像です。
M.2 SSDが1つ搭載されていますが、その隣にもう1つM.2スロットがあります。試していませんが、合計2台のM.2 SSDを搭載できると思います。
メモリスロットは1つで、シングルチャンネルとなります。
Core i5モデルのACアダプターは45Wです。なお、Ryzen 5モデルは65Wです。
AMD Ryzen 5モデル
Ryzen 5モデルの「m-Book X400B」は、天板のみレッドになっています。「mouse」の文字はなく、ロゴマークのみ中央に大きく配置されています。
正面からの画像です。ヒンジの部分もレッドになっており、アクセントになっています。また、Ryzen 5モデルのみ正面側にmicro SDカードスロットがあります。
液晶側の側面もレッドです。
底面はブラックです。
内部の構造については、Core i5モデルとほぼ一緒です。
Ryzen 5モデルのACアダプターは65Wと、Core i5モデルよりも容量、サイズとも大きくなります。
まとめ
以上が、m-Book X400のレビューです。
14型モバイルノートとしては軽量で、必要十分なスペックを備えながら、価格は比較的安い製品です。
ThinkPadやVAIO SX14のような高級機には手が届かなかった方でも、買いやすい製品ではないかと思います。
また、同CPUを搭載した他のノートPCよりも、パフォーマンスが高かったのもメリットです。
ただし、細かい点を言えば、キーとキーのすき間がもう少しあれば良かったです。また、高級機のように、USB Type-CがPowerDeliveryに対応していません。液晶の色域も狭いです。
とは言っても、一般ユーザーであれば十分だと感じるスペックで、コストパフォーマンスは高いと思います。
軽量でコスパも高い14型ノートPC
m-Book X400
特徴
- 14型クラスとしては約1.13kgと軽量
- 7万円台から購入可能
- 大容量SSDが安い
こんなあなたに
- 大きな画面で持ち出せるPCが欲しい
- ThinkPadのような高級機は買えないという方
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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