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レノボ ThinkPad T490 の実機レビュー
CPU | Core i5-8265U Core i7-8565U |
---|---|
GPU | CPU内蔵 / GeForce MX250 |
メモリ | 最大40GB |
ストレージ | SATA / PCIe SSD |
液晶サイズ | 14.0型 |
液晶種類 | HD TN FHD IPS FHD IPS タッチ FHD IPS PrivacyGuard WQHD DOLBY Vision |
質量 | 約1.44kg~ |
バッテリー | 最大 約17.8時間 |
価格[税別] | 11万円台~ |
メモリはカスタマイズ画面で選択できる容量
ThinkPad T490は、GeForce MX250を搭載でき、従来モデルよりも質量が軽くなった14型モバイルノートです。
特に、2019年モデルのThinkPadシリーズの中では、最軽量の外部グラフィックスを搭載したモデルです。
また、液晶ディスプレイの選択肢が増えました。覗き見されにくい液晶や、広色域のWQHD液晶が加わっています。
WQHD液晶 + GeForce MX250を搭載すれば、画像編集などを行うクリエイターにも適したPCだと思います。
レビュー機は、当サイトの購入品です。
レビュー機の構成
Core i7-8565U、GeForce MX250、16GBメモリ、256GB PCIe SSD、WQHD液晶、LTE
目次
お忙しい方は、「ThinkPad T490の特徴」のみお読みください。
ThinkPad T490 の特徴
選択できる液晶ディスプレイが豊富
ThinkPad T490では、搭載可能な液晶が5種類もあります。その中で特徴的なのが、PrivacyGuard搭載液晶とWQHD液晶です。
PrivacyGuard搭載液晶は、横のアングルからの視野を悪くすることで、画面上のコンテンツが見られることを防ぐことができます。また、ユーザーの肩越しに画面をのぞき込もうとする人がいたら、ユーザーに警告を発する、PrivacyAlertという機能を使用することもできます。
WQHD液晶は、解像度が高い他に、色の再現性が高いです(Adobe RGB カバー率100%)。デジタル写真を現像したり編集したりする場合、WQHD液晶を選択するとよいでしょう。
WQHD液晶にすると軽くなる
WQHD液晶を選択すると、約110g軽くなります。モバイルノートで110g違うのは大きな差です。ただし、解像度の高いWQHD液晶はバッテリー駆動時間が短くなることが予想されます。
HD | FHD | FHD タッチ |
FHD Privacy Guard |
WQHD DOLBY Vision |
|
質量 | ? | 約1.55kg | 約1.44kg |
GeForce MX250を搭載可能
ThinkPad T490では、グラフィックスにGeForce MX250を搭載することが可能です。GPU支援に対応したソフトを使う際に処理速度が速くなります。ベンチマークスコアやAdobeソフトなどの各種計測時間については「パフォーマンスのチェック」をご覧ください。なお、MXシリーズのグラフィックスは、NVENCのエンコードには対応していないため、ご注意下さい。
キーボードが打ちやすい
ThinkPad T490は、他のThinkPadシリーズと同様に、タイピングしやすいキーボードを備えており、文字入力が速く行えるため、仕事時間を短縮できると思います。また、トラックポイントも搭載しており、マウスが使えないところでも、比較的快適に操作できます。
LTE選択可能
ThinkPad T490も、他の多くのThinkPadシリーズと同じくLTEを搭載できます。ただし、筆者が試した限りでは、au回線のMVNO SIMが正常に動作しませんでした(一瞬つながるがすぐ切れる)。詳細は「LTEの通信テスト」をご覧ください。
カードリーダーがmicroSDに
ThinkPad T490では、従来のSDカードリーダーからmicroSDカードリーダーへと変更されています。ないよりはましですし、ThinkPad T490sのようにnano SIMとのコンボスロットになるよりは使いやすいですが、メインPCとしての使用も視野に入るPCなので、できればSDカードリーダーの方がよかったと思います。
従来モデルとの比較
ThinkPad T490と従来モデルのThinkPad T480とを比較し、従来モデルからの変化を確認します。今回の変化は、CPUのアップデートというようなマイナーチェンジにとどまらず、結構大きく変化しています。
まず、質量が約1.44kg~と軽くなり、サイズも若干コンパクトになって、持ち運びやすくなりました。液晶ディスプレイには、PrivacyGuard液晶、 DOLBY Vision対応のWQHD IPS液晶が追加されました。また、搭載可能なGPUがGeForce MX150から、最新のGeForce MX250へと変更されています。
ただし、ThinkPad T480では可能だったデュアルドライブ構成が出来なくなっています。また、T480はリアバッテリーの交換が自分で出来ましたが、T490ではそれができません。SDカードスロットは、microSDのみ対応となりました。
[本製品] ThinkPad T490 |
[従来モデル] ThinkPad T480 |
|
画像 | ||
CPU | 第8世代Core (U) Whiskey Lake-U |
第8世代Core (U) Kaby Lake R |
ストレージ | SSD | SSD
/ HDD [デュアルドライブ可] |
グラフィックス | CPU内蔵 / GeForce MX250 |
CPU内蔵 / GeForce MX150 |
液晶サイズ | 14.0型 | 14.0型 |
液晶種類 | HD TN FHD IPS FHD IPS タッチ FHD IPS PrivacyGuard WQHD IPS DOLBY Vision |
HD TN FHD IPS FHD IPS タッチ WQHD IPS |
USB | USB3.1 x2 USB 3.1 Type-C Thunderbolt 3 |
USB 3.0 x2 USB Type-C Thunderbolt 3 |
その他 インター フェイス |
HDMI 有線LAN microSDカード |
HDMI 有線LAN SDカード |
LTE | 対応 | |
質量 | WQHD:約1.44kg~ FHD:約1.55kg~ |
約1.65kg |
サイズ[mm] | [幅] 329 [奥行] 227 [高さ] 18.9 |
[幅] 336.6 [奥行] 232.5 [高さ] 19.95 |
バッテリー | 最大 約17.8時間 | 約14.8時間 (24Wh+24Wh搭載時) |
他のThinkPadとの比較
ThinkPadシリーズには、14型の機種が複数存在するので比較します。
比較対象は、同じTシリーズで兄弟機種ともいえるThinkPad T490sと、ThinkPadの中では低価格で購入しやすいThinkPad E490です。
大雑把に言うと、ThinkPad E490は宅内での使用が主で価格を重視した製品で、ThinkPad T490sは、モバイル性能を重視した製品です。ThinkPad T490は、E490の上位互換とも言える製品で、使用範囲の広いPCとなります。
[本製品] ThinkPad T490 |
[兄弟機種] ThinkPad T490s |
[低価格機種] ThinkPad E490 |
|
画像 | |||
CPU | 第8世代Core (U) Whiskey Lake-U |
||
グラフィックス | CPU内蔵 / GeForce MX250 |
CPU内蔵 | CPU内蔵 / Radeon RX 550X |
液晶サイズ | 14.0型 | ||
液晶種類 | HD TN FHD IPS FHD IPS タッチ FHD IPS PG WQHD IPS DV |
FHD IPS FHD IPS タッチ FHD IPS 省電力 FHD IPS PG WQHD IPS DV |
FHD IPS 非光沢 HD TN 非光沢 |
USB | USB3.1 x2 USB 3.1 Type-C Thunderbolt 3 |
USB3.1 x2 USB 3.1 Type-C Thunderbolt 3 |
USB3.1 x2 USB2.0 USB Type-C |
その他 インター フェイス |
HDMI 有線LAN microSD |
HDMI 有線LAN (ドングル使用) microSD |
HDMI 有線LAN microSD |
LTE | 対応 | 非対応 | |
質量 | 約1.44kg~ | 約1.24kg~ | 約1.75kg~ |
サイズ[mm] | [幅] 329 [奥行] 227 [高さ] 18.9 |
[幅] 328.8 [奥行] 226.15 [高さ] 16.7 |
[幅] 329.3 [奥行] 242.8 [高さ] 21.9 |
バッテリー | 最大 約17.8時間 | 最大 約23.95時間 | 最大 約15.6時間 |
※ DV:DOLBY Vision
[本製品] ThinkPad T490 |
[兄弟機種] ThinkPad T490s |
[低価格機種] ThinkPad E490 |
|
画像 | |||
CPU | Core i5-8265U | ||
グラフィックス | CPU内蔵 | ||
ストレージ | 128GB SSD | ||
液晶 | FHD IPS | ||
価格[税込] | 120,393円 | 134,082円 | 88,646円 |
各用途の快適度
ThinkPad T490の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧、動画鑑賞、Office作業 | ◎ | 十分なスペックで、Web閲覧、Office作業などの軽作業は快適に動作します。 |
---|---|---|
RAW現像・画像編集 | ◎ | HシリーズのCoreプロセッサ―に比べると現像などの処理は時間がかかるものの、WQHD液晶であればAdobe RGBカバー率100%の広い色域で作業できます。メモリはたくさん積んでおきましょう。 |
動画編集 | 〇 | GeForce MX250の外部グラフィックスを搭載すれば、簡単な編集であれば問題ないです。ただ、本格的に編集作業をする場合は、CPUおよびグラフィックスはスペック不足です。 |
ゲーム | △ | 外部グラフィックスを搭載できるものの、ゲーム向きではありません。ただ、2Dゲームや、古い軽めのゲームならできると思います。 |
液晶ディスプレイのチェック
ThinkPad T490の液晶は、5種類から選択することができます。ただし、PrivacyGuard付の液晶はまだ選択することができません。
ThinkPad T490で選択できる液晶
HD(1366x768) TN 220nits 非光沢
FHD(1920x1080) IPS 250nits 非光沢
FHD(1920x1080) IPS 300nits 非光沢 マルチタッチ
FHD(1920x1080) IPS 400nits 非光沢 PrivacyGuard
WQHD(2560x1440)IPS 500nits 光沢 DOLBY Vision (Adobe RGB 100%カバー)
WQHD(2560x1440)IPS 液晶
今回は、WQHDの液晶について、特性を確認します。
色域がAdobe RGBカバー率100%あるため、正確な色の再現性が必要な作業にも対応できます。画像編集などをする方などにおすすめです。Web閲覧程度の用途にしか使わないなら、色域が高すぎて逆に見にくく感じるかもしれません。
液晶の型番は「B140QAN02.0」でした。ThinkPad X1 Carbonなどに搭載されるWQHD液晶と同じものでした。なお、必ずしもこのパネルが搭載されるとは限りません。
最大輝度は、当サイトの計測では500cd/m2はなかったものの、440cd/m2と高いです。
- 視野角
- RGB
発色特性 - 色域
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
ThinkPad T490のキーボードは打ちやすいです。
実測で、キーピッチは約19 x 19mmと広く、キーストロークは約2mm弱ありモバイルノートとしては深いです。キートップは大きく湾曲しており指がフィットして押しやすく、底付きの衝撃も低減されて、小さいキーもなく、非常に打ちやすいです。日本語キーボードだけでなく、英語キーボードを選択できる点もメリットです。
ThinkPadシリーズのキーボードは、左端のFnキーとCtrlキーが、他のノートPCと逆になっています。もし、打ち間違えるようであれば、Lenovo Vantageから簡単に機能を入れ替えることができます。
バックライト付きのキーボードも選択することができます。暗所で作業をすることがある方は便利です。
タッチパッドおよびクリックボタンも操作しやすいです。もちろんThinkPadユーザーに人気のトラックポイントも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
ThinkPad T490のパフォーマンスのチェックです。
CPU
モバイルノートPCとしては標準的なCPUを搭載しています。Web閲覧、資料作成など、ほとんどの作業は快適です。
~ CINEBENCH R15 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
グラフィックスには、CPU内蔵のIntel UHD グラフィックス 620の他に、GeForce MX250を選択することができます。ゲーム向きではありませんが、動画や画像編集などをしようと思っている場合、搭載すると良いでしょう。特に、色域の高いWQHD液晶も合わせて搭載すれば、クリエイターに最適です。
~ 3DMark Time Spy ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
GeForce MX250の詳細は次のようになっています。
ストレージ
ストレージは、SATA SSD や PCIe SSDを搭載でき、高速です。なお搭載できるのはM.2 SSDのみで、2.5インチストレージは搭載できません。
~ CrystalDiskMark ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
その他のベンチマークスコア
以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。
- CINEBENCH R20
- Passmark
- 3D Mark
実際のソフトで計測した処理時間
次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。
Core i7-8750Hなどと比べるとやや時間がかかります。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
GeForce MX250を搭載することで、外部グラフィックスを搭載していない(Intel UHD 620搭載)のノートPCよりも3倍以上速くなっています。
※ グラフィックスは全てノートPC用
Core i7-8750Hより約2倍遅いです。また、GeForce MX250のNVIDIAの外部グラフィックスを搭載していますが、NVENCは使えません。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 31分50秒 |
QSVでエンコード (※2) | 3分19秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
LTEの通信テスト
対応バンド
ThinkPad T490に搭載されているLTEモジュールは「Fibocom L850-GL」で、対応バンドは下表の通りです。ドコモ、au、ソフトバンクの重要なバンドに対応しています。
Fibocom L850-GLの対応バンド |
LTE FDD:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B11/B12/B13/B17/B18/B19/B20/B21/B26/B28/B29/B30/B66 LTE TDD:B38/B39/B40/B41 WCDMA:B1/B2/B4/B5/B8 |
特に重要なバンドは次の通り
ドコモ回線の重要なバンド・・・B1、B3、B19
au回線の重要なバンド・・・B1、B18(B26)
ソフトバンク回線の重要なバンド・・・B1、B3、B8
LTE接続できるかのテスト
今回、BIGLOBE、IIJmio(どちらもドコモ回線)、mineo、UQ mobile(どちらもau回線)のMVNO SIMでテストしたところ、au回線のMVNO SIMではLTEに接続できませんでした。たまに接続できるときもありますが、2分ぐらいすると切断されてしまいます。
同じLTEモジュールを搭載したThinkPad X390は、BIOSバージョンを1.09にしたところ、au回線のMVNO SIMでも接続できたので、ThinkPad T490も、BIOSバージョンが上がれば、出来るようになるかもしれません。ただ、ThinkPad X390も再起動するとLTEに接続できないことがありました(詳細はこちら)。
スリープ復帰後、LTE接続するまでの時間
次に、電源ボタンを押してスリープ復帰後、LTEに接続するまでの時間を調べたところ、約1分かかりました。これは他社のLTE搭載ノートPCと比較すると遅いです。
時間 | |
IIJmio(ドコモ回線) | 1分4秒 |
BIGLOBE(ドコモ回線) | 1分3秒 |
UQ mobile(au回線) | ― |
mineo(au回線) | ― |
再起動後にLTE接続できるかのテスト
BIGLOBEのMVNO SIMにて、時間や日にちを適当に空け、再起動しても正常にLTE接続できるか確認しましたが、10回試して全て正常にLTE接続できました。
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
microSDカードのみ対応しています。カード挿入後の出っ張りはありません。
SDカードリーダー/ライターの速度は普通です。なお、UHS-Ⅱのカードを挿入すると逆に速度が下がります。
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、純正品以外の充電器やドックが使えるか試した結果を、下表に掲載します。
ThinkPadのドックはもちろん使えます。また、18WのPowerDelivery充電器も「充電に時間がかかります」といった旨の表示が出ますが、利用できました。
充電できるか? | 外部モニター / 有線LANの拡張 |
||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | 〇 |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | 〇 | 〇 | |
PD充電器 ※1 |
ZHOULX 充電器(65W) | 〇 | ― |
AUKEY 充電器(46W) | 〇 | ― | |
cheero 充電器(18W) | 〇 | ― | |
5V充電器 ※2 |
ANKER 充電器(5V/2.4A) | × | ― |
AUKEY 充電器(5V/2.4A) | × | ― | |
その他 | USB C-DPケーブルで外部モニター接続 | ― | 〇 |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
質量のチェック
14型のライバル機種と質量を比較すると、特別軽いわけではありません。毎日持ち歩く場合、やや重いかなと思いますが、たまにしか持ち運ばない方や、車で移動する方、力持ちの方、キャリーケースで移動するのでそこまで軽さを重視しない方などであれば、苦にならない程度の質量ではないかと思います。
当サイトの計測値は下表の通りです。
WQHD液晶モデル | |
PC本体 | 1.466kg |
65W ACアダプター | 284g |
45W ACアダプター | 248g |
バッテリー駆動時間のチェック
ThinkPad T490のバッテリー容量は50Whです。ThinkPad T490sほどのバッテリー容量はありませんが、平均以上の容量はあります。
メーカーが公開しているJEITA2.0計測法では、最大 約17.8時間と結構長めです。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は下表のようになっています。今回、消費電力の高いWQHD液晶を搭載しているため、モバイルノートとしては普通の駆動時間でした。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 ※1 | 最大約17.8時間 |
(2) 動画再生時 ※2 | 7時間08分 |
(3) PCMark 8 Work テスト ※3 | 4時間52分 |
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
急速充電に対応しており、60分で80%まで充電することができるとあります。ちょっとしたコーヒーブレイクの時間でも充電できれば、数時間駆動時間を延ばすことができます。ただし、急速充電に対応しているのは65WのACアダプターを用いたときのみです。
アイドル状態で計測した充電時間は次のようになっています。速い充電だと思います。
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。それ以外の状態の動作音も、他のノートと比較して低めだと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
普通の温度です。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。70℃~80℃台前半で推移しており、普通の温度だと思います。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
こちらも普通の温度です。使っていて不快感は特にありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
今回WQHD液晶を搭載しているため、FHD液晶のモバイルノートと比べるとやや消費電力は高いですが、ゲーミングノートなどと比べると低いです。
外観のチェック
ThinkPad T490は、ThinkPadらしい、オーソドックスな外観です。ビジネスシーンにふさわしい、落ち着きがあるデザインです。左右の液晶ベゼルは狭いですが、上下のベゼルがやや広いのは残念です。
ThinkPad T490には、Webカメラを物理的に覆うThinkShutterが設けられており、Webカメラを乗っ取るようなマルウェアの対策に有効です。
天板です。
スピーカーはキーボードの上部に配置されています。音質は普通です。勝手に点数をつけると、10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
液晶は約180度開くことができます。
ドングルが必要なLANポートのThinkPadが多くなってきましたが、本製品は普通のLANポートが残っています。さらに、サイドコネクター設計のドッキングステーションも利用可能です。
ただ、ThinkPad T490では、従来のSDカードリーダーからmicroSDカードリーダーへと変更されています。
底面はシンプルです。
底面カバーを外したときの画像です。2.5インチベイはありません。
M.2 SSDは換装できると思います。
メモリは、1つがオンボードで、1つがスロットに接続します。
WWANカードです。
ACアダプターは45Wと65Wが用意されており、サイズが異なります。
まとめ
ThinkPad T490は、ThinkPad T480の後継機種で、軽量化され、持ち出しやすくなりました。
外部グラフィックスにGeForce MX250を選択することも可能で、GPU支援に対応したソフトであれば、処理が高速化します。
液晶の選択肢が多いのも特徴の一つです。持ち出して使用することが多いのであればPrivacyGuard液晶を、クリエイターであれば色域の広いWQHD液晶を選択すると良いでしょう。
全体的にバランスがよく、場所を問わず使え、文字を打つ仕事でも、画像や映像を扱うクリエイティブな作業でも、快適にこなせるオールマイティーなノートPCです。
ただし、ThinkPad T480でできた、デュアルストレージ構成やバッテリー構成の変更が出来なくなったため、ご注意下さい。また、LTEはau回線のMVNO SIMが使えませんでした。BIOSのアップデートでの改善を望みます。
メインと兼用できるモバイルノートPC
ThinkPad T490
特徴
- GeForce MX250搭載可能
- 液晶の選択肢が豊富
- LTE対応
- タイピングしやすい
こんなあなたに
- 写真編集などをする方(WQHD液晶、MX250搭載時)
- かんたんな動画編集をしたい方(MX250搭載時)
- たまに外へ持ち運ぶ方
- 価格11万円台[税別]~
- 一言フルサイズのSDカード
スロットが欲しい・・・
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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