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デル Inspiron 14 7000(7472)の実機レビュー
CPU | 第8世代Core |
---|---|
GPU | CPU内蔵 GeForce MX150 |
メモリ | 8GB 最大16GB (別で販売) |
ストレージ | SSD / SSD+HDD |
液晶サイズ | 14型ワイド |
液晶種類 | FHD IPS 光沢 |
質量 | 1.649kg |
バッテリー | 42WHr |
LTE | 非対応 |
価格 | 9万円台~ |
宅内モバイル用途向きのノートパソコン
Inspiron 14 7000は、宅内モバイル向き(宅内でPCを持ち運ぶ用途向き)の14型ノートパソコンです。
一般的な15.6型ノートPCと比べると、軽量で、さらに狭額縁を採用することでコンパクトです。
一般的なモバイルPCと比べると、画面が大きく、第8世代インテルCPUにGeForce MX150を搭載することで、性能も高いです。
モバイルPCとしてもメインPCとしても使える製品で、これ1台でなんでも済ませたい方に向いている製品です。
ただ、専用モバイルPCと比べるとやや重いので、宅内モバイル用として使うのが一番良いと思います。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-8550U、8GBメモリ、128GB SATA SSD + 1TB HDD、GeForce MX150
目次
お忙しい方は、「Inspiron 14 7000の特徴」のみお読みください。
Inspiron 14 7000の特徴
宅内モバイル機として最適
Inspiron 14 7000は、1.649kgの質量で、14型の液晶を搭載したノートPCです。
一般的な15.6型ノートPCと、モバイルPCの中間に位置する製品で、外出先に持ち運ぶにはやや重いですが、宅内での移動なら気になりません。なおかつ、一般的なモバイルPCよりも大画面になっており、作業しやすいです。
重いといっても、1.6kg台なので、15.6型ノートPCを平気で持ち運ぶような方(力持ちの男性など)にとっては十分軽量で、そういった方の場合、外出先へ持ち運んで使うこともできると思います。
14型とモバイルPCとしては大画面
(左)14型、(右)13.3型
また、外部GPUとしてGeForce MX150 を搭載しており、グラフィック性能は、一般的なノートPCに採用されているCPU内蔵グラフィックス(インテル UHD グラフィックス 620など)よりも高くなっています。
ライトにゲームをしたい方などにも適しているでしょう。ただし、外部GPUとしてはそれほど性能は高くないため、ゲームを頻繁にしたいなら別のグラフィックスのほうがいいです。
GeForce MX150の性能
CPUについても第8世代インテルCoreプロセッサーを搭載しています。従来の第7世代Coreプロセッサーに比べると、当サイト計測で、約1.5倍もベンチマークスコアが上がっています。
第8世代インテルCPU(Core i7-8550U、Core i5-8250U)の性能
このように、ほどほど軽く、モバイルPCとしては画面も大きく、処理性能も高く、何でもできるPCです。1台ですべてを済ませたい方に適した製品でしょう。
ただし、自宅ではデスクトップPC、外出先ではモバイルPCを使うといったように、用途や場所によってPCを使い分けている方にとっては、どっちつかずの製品になるでしょう。
小型のボディながらダブルストレージ構成が可能
Inspiron 14 7000は、一般的な15.6型ノートPCよりも小型ではありますが、128 SSD + 1TB HDDのモデルも用意されています。OSはSSDへ、データはHDDへ保存するといった運用が可能です。
ただし、SSDの容量は128GBと少な目になっているので気を付けましょう。
ダブルストレージ構成が可能
アルミニウム素材を用いた豪華なデザイン
Inspiron 14 7000は、狭額縁ディスプレイを搭載していることに加え、つや消し加工が施されたアルミニウム素材の天板を搭載し、エッジはダイヤモンド加工され、見た目が豪華なデザインです。
普通のノートPCよりも、ワンランク上の見た目の製品が欲しいならば、本製品はおすすめです。
狭額縁ディスプレイ
つや消し加工が施されたアルミニウム素材の天板
ダイヤモンド加工のエッジ
光学ドライブやUSB Type-Cはなし
Inspiron 14 7000は、光学ドライブを搭載していません。
また、ボディデザインは、割と前に開発されたものであるため、USB Type-Cポートもありません。
光学ドライブやUSB Type-Cはなし
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
液晶型番は「KT43F_140WF7」です。
最大輝度は、当サイトによる計測で、249cd/m2でした。やや低めです。
視野角は良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。やや暖色系の画面であることが分かります。ただ、そこまで強調されているわけではないため、普通に見られる液晶だと思います。
色域はやや狭いです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状は下図の通りです。光沢液晶であることもあり、ギラつきはありませあん。
画素の拡大図
光沢パネルであるため、画面への映り込みがあります。
画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm×縦:約18mm、キーストロークは約1.2mmです。キートップはほぼフラットですが、普通の押しやすさだと思います。
1つの穴に2つのキーを配置しているキーがあり、やや見た目が悪いですが、キーボード自体は普通に打てると思います。
タッチパッドの操作性は普通です。
タッチパッド
パフォーマンスのチェック
Inspiron 14 7000のパフォーマンスのチェックです。
前述した通り、第8世代Coreプロセッサーを搭載し、CPU性能は比較的高いです。
グラフィックスも、(外部GPUとしてはエントリーモデルではありますが)GeForce MX150を搭載しており、CPU内蔵グラフィックスよりは高性能です。
Inspiron 14 7000で計測したベンチマーク
以下、Core i7-8550U、8GBメモリ、128GB SSD+1TB HDD、GeForce MX150の構成のInspiron 14 7000の実機で計測したベンチマークスコアを掲載します。
(CPU性能の評価)
Core i7-8550U
(OpenGLのテストエラーが表示され計測できず)
(CPU性能の評価)
Core i7-8550U
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)
Core i7-8550U、GeForce MX150
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i7-8550U | |
---|---|
x265でエンコード (※1) | 26分07秒 |
NVENCでエンコード (※2) | - |
QSVでエンコード (※3) | 3分39秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)
128GB SSD(SK hynix SC311)
(SDカードスロットの評価)
UHS-Ⅰ対応カード
ゲームベンチマーク
ゲームベンチマークのチェックです。
各ゲームベンチマークのスコアは下表の通りです。フルHD(1920x1080)の解像度では、60fpsを超えるのは難しいです。HD(1280x720)の解像度でグラフィック品質を中程度まで落とせば、快適にプレイできるゲームが多くなってくると思います。
なお、他のGeForce MX150を搭載したPCと比べた場合、スコアが低かったです。そこで、ベンチマーク中のGPU Clockを計測してみたところ、他のPCよりも低めに動作していることが分かりました。CPU内蔵グラフィックスよりは高性能ですが、GeForce MX150本来の性能は出ていないと思います。
ゲーム一覧 | デル Inspiron 14 7000 (7472) |
他社PC | |||
重さの目安 | ゲームタイトル | グラフィック 品質設定 |
Core i7-8550U GeForce MX150 |
Core i7-7700HQ GeForce MX150 |
|
重いゲーム | ゴーストリコン ワイルドランズ | 低 | 22 fps | 32 fps | |
高 | 未実施 | 20fps | |||
ウルトラ | 未実施 | 5 fps | |||
中程度の 重さのゲーム |
FF14 紅蓮のリベレーター | 標準品質 ★ | 6023 / 42 fps | 8918 / 60 fps | |
高品質 ★ | 4124 / 28 fps | 5822 / 39 fps | |||
最高品質 | 2844 / 19 fps | 3661 / 24 fps | |||
フォーオナー | 低 | 未実施 | 52 fps | ||
高 | 未実施 | 34 fps | |||
超高 | 未実施 | 23 fps | |||
STEEP | 最低 | 未実施 | 37 fps | ||
高 | 未実施 | 25 fps | |||
超高 | 未実施 | 17 fps | |||
ライズオブトゥームレイダー | 最低品質 | 30 fps | 49 fps | ||
中品質 | 20 fps | 31 fps | |||
最高品質 | 未実施 | 22 fps | |||
ファークライ プライマル | 低い | 24 fps | 37 fps | ||
高い | 未実施 | 28 fps | |||
最高 | 未実施 | 20 fps | |||
軽めのゲーム | ドラゴンズドグマオンライン |
最高品質 | 未実施 | 6437 (快適) | |
ファンタシースターオンライン2 EP4 | 描画:6 | 未実施 | 5071 (標準) | ||
モンスターハンターF 第三弾(大討伐) | ― | 4278 | 7724 | ||
ドラゴンクエストX | 最高品質 | 8522 (とても快適) | 12089 (すごく快適) | ||
★「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) |
GPU-Zで確認したGeForce MX150の情報は次の通りです。
GeForce MX150のグラフィックカードのスペック
質量のチェック
New Inspiron 14 7000の質量は下表の通りです。
メーカー仕様値は1.649kgとあり、当サイトによる計測値もほぼ同じ数値でした。ACアダプターは、一般向けノートPCとしては普通の質量ですが、モバイルPCとしてはやや重い質量です。
質量 | |
---|---|
PC本体 | 1.641kg |
ACアダプター | 322g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間をチェックします。
メーカー仕様表を確認すると、バッテリー駆動時間については書かれていませんが、バッテリー容量は42Whと書かれています。標準的なバッテリー容量かなと思います。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は、下の表の通りです。普通の駆動時間だと思います。
Core i7-8550U | |
---|---|
PCMark 8 Home テスト ※1 | 4時間28分 |
PCMark 8 Work テスト ※2 | 4時間41分 |
動画再生時 ※3 | 未実施 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
Inspiron 14 7000の動作音(静音性)のチェック結果です。
普通の動作音です。
騒音値の計測結果
計測機器:リオン NL-42K、部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
パーツの温度のチェック
Inspiron 14 7000の温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
"普通~やや高め"の温度です。
表面温度のチェック
表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
キーボード面はそこまで熱くないですが、裏面は結構熱くなるので、膝の上に置いて作業をするときは気を付けましょう。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
普通の消費電力です。
外観のチェック
外観のチェックです。
シルバー、ゴールド、ピンクシルバーのカラーバリエーションがあります。
今回はゴールドのカラーの画像を掲載します。なお、シルバーの画像については旧記事の「Inspiron 14 7000(7460)」をご覧ください。1つ前のモデルですが外観に変わりはありません。
つや消し加工が施されたアルミニウム素材の天板を搭載し、素敵なデザインです。パームレスト部分もマットな素材で、肌触りがよく、冬でもひんやりしにくいです。
天板です。
スピーカーは底面に搭載されているため、音がテーブルに反射し、テーブルの材質によって、やや音が変わりますが、比較的良い音だと思います。ノートPC基準で点数をつけると、10点満点で6点の音質です(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。
液晶を閉じたときの画像です。
液晶が開く最大の角度です。
側面のポートです。フルサイズのSDカードスロットがある点や、LANポートがある点は評価できます。ただし、USB Type-Cポートや光学ドライブはありません。
底面です。
ACアダプターの画像です。
まとめ
以上が、デル Inspiron 14 7000のレビューです。
メインPC兼モバイルPCとして使用できるノートPCです。
第8世代Coreプロセッサーを搭載し、GeForce MX150やSSD+HDDの構成も可能で、スペックは高いです。さらに一般的なノートPCよりも軽量で、一般的なモバイルPCよりも大画面になっています。
モバイルPCよりはやや重いため、外出先に頻繁に持ち運ぶには適しませんが、宅内や社内で、PCを移動することが多い方には最適でしょう。一般的なモバイルPCより500gくらい重くなっても平気という方であれば、外出先へ持ち運ぶ用途に使っても問題ないと思います。
ただし、自宅ではデスクトップPC、外出先では専用のモバイルPCを使うような方にとっては、どっちつかずな製品になってしまいます。
また、熱のせいなのか、GeForce MX150は思ったほどのベンチマークスコアが出ませんでした。それでも、CPU内蔵グラフィックスよりは高性能です。
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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