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マウス DAIV-NG4300の実機レビュー
CPU | Core i7-8565U |
---|---|
GPU | GeForce MX250 |
メモリ | 8~16GB |
ストレージ | SATA / PCIe SSD |
液晶サイズ | 14.0型 |
液晶種類 | FHD 広視野角 非光沢 |
質量 | 約 1.13kg |
バッテリー | 約14.7時間 |
価格[税別] | 12万円台~ |
外出先でも編集ができるクリエイター向けPC
DAIV-NG4300は、GeForce MX250の外部グラフィックスを搭載しつつ、質量が約1.13kgしかないクリエイター向けモバイルノートPCです。
液晶の色域も、当サイトの計測ではsRGBカバー率が99.6%あり、Web用コンテンツにはちょうどいいです。
外出先で、動画編集や画像編集などをライトに行いたい方におすすめです。
マウスコンピューターのPCは、24時間365日電話対応しており、PCに詳しくない方でも安心です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-8565U、16GBメモリ、GeForce MX250、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「DAIV-NG4300の特徴」のみお読みください。
このページをご覧の方だけに
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DAIV-NG4300の特徴
驚くほど軽いクリエイター向けノート
DAIV-NG4300は、外部グラフィックスを搭載したノートPCとしては非常に軽く、わずか約1.13kgしかありません。片手でも持てる軽さで、モバイル専用ノート並みの軽さです。クリエイターがメインPCとして使うにはややスペック不足かもしれませんが、外出先で使うサブ編集機としてなら最適です。また、それほど凝った編集をしない個人ユーザーであれば、本製品でも十分快適に動くと思います。
sRGBカバー率 約99.6%の液晶を搭載
DAIV-NG4300の色域は、メーカー公表値でNTSC比 約72%(sRGB比換算 約102%に相当)となっており、また当サイトの計測ではsRGBカバー率 約99.6%となっています。フォトグラファーやDTPデザインをするには物足りない色域かもしれませんが、WebデザインをするのであればAdobe RGBカバー率が100%もある液晶だと逆に使いづらくなるので、Web媒体の画像編集・動画編集をするのであればちょうど良い色域です。
CPUクロックが高めに推移し処理が速い
DAIV-NG4300はCore i7-8565Uを搭載していますが、同じCPUを搭載している他のノートPCよりも高速です。
下表は、Core i7-8565U搭載の各ノートPCで計測したエンコード時間です。ASUS ZenBook S13が一般的なエンコード時間です。DELL XPS 13は他のノートよりもエンコードが速く、VAIO SX14については「VAIO TruePerformance」という機能でCPUクロックが高めに推移することでさらに速いです。DAIV-NG4300は、これらよりもさらに高速で、ZenBook S13の"4分の3"程度の時間で処理が終わっています。
大容量SSDを選択可能(最大2基搭載可能)
動画編集をしたり、RAWデータを編集したりする場合、大量のディスク容量が必要となります。サブPCとして使う場合も、クリエイティブワークをする場合はある程度大きな容量が必要です。本製品であれば、最大1TB SSDを選択できるので安心です。しかも、マウスコンピューターは大容量SSDの価格が安いです。
また、本製品はM.2スロットの空きが1つあります。試しに自分で増設してみましたが、問題なく認識されました。1TB以上の容量にしたい場合は(保証外ですが)自分で増設するのもありだと思います。
安心の24時間365日電話サポートなど
マウスコンピューターの製品は、標準で24時間365日対応の電話サポートが付いており、パソコンに詳しくない方でも安心です。夜に作業をしているときにパソコンの調子が悪くなっても、電話で質問することができます。ただし、アプリケーションの質問はできないためご注意下さい。
ライバル製品との比較
軽くてエントリー向けの外部グラフィックスを搭載した、本製品と似たコンセプトのノートPCを比較します。
この中で、DAIV-NG4300は、わずかな差ですが最も軽くなっています。また、この中ではスペックも良く、価格も比較的安く、サポートも良く、個人的には最もおすすめです。
MSI PS42 Modern 8RA-052JPは、使ったことがないので色域は不明ですが、価格が安くデザインもいいです。ASUS ZenBook S13 UX392FNは、世界最薄ベゼルでデザインが非常にいいですが、価格が高く、グラフィックス性能がやや落ちます。
[本製品] マウス DAIV-NG4300 |
MSI PS42 Modern 8RA-052JP |
ASUS ZenBook S13 UX392FN |
|
液晶サイズ | 14型 | 14型 | 13.9型 |
sRGBカバー率 ※1 | 99.6% | ?? | 97.2% |
CPU | Core i7-8565U | Core i7-8565U | Core i7-8565U |
グラフィックス | GeForce MX250 | GeForce MX150 | |
質量 | 約1.13kg | 約1.19kg | 約1.16kg |
バッテリー | 約14.7時間 | 約10時間 | 約16.4時間 |
価格[税別] | 12万円台~ | 11万円台~ | 19万円台 |
リンク | ― | 製品ページ | レビュー |
クリエイター向けソフトの使用感
Adobe Lightroom Classic CC(写真編集ソフト)
DAIV-NG4300でLightroomを使ってみましたが、割と快適です。
下表のように現像時間は、Core i7-8750H搭載PCよりも遅いものの、写真を1枚選択し、スライダーなどを動かして色を調整しても、遅さをほとんど感じません。CPU使用率が高めになることもありますが問題ない範囲です。
色域はsRGBカバー率が99.6%と、Web用の写真を現像する場合にはちょうどいいです。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Photoshop CC(画像編集ソフト)
Photoshopは、やや遅いと感じる部分もありますが、十分使えると思います。
例えば、広角補正をしたとき、Core i7-9750H+RTX2070のノートだと6秒くらいで終わりますが、Core i7-8565Uだと9秒くらいかかります。またスマートシャープを実行したとき、Core i7-9750H+RTX2070のノートだと1秒くらいで終わりますが、本製品だと3秒くらいかかります。このように各種フィルター処理を実行すると、高性能ノートPCに比べてワンテンポ処理が遅いです。
ただ、処理が軽めのフィルターはそれほど遅くありませんし、凝った編集をしなければ十分使えると思います。
Adobe Premiere Pro CC(動画編集ソフト)
Premiere Proは、本格的にやるならグラフィックスが性能不足に感じますが、簡単に編集する程度ならそれほどストレスなくできます。
書き出し時間を他のノートPCと比較すると、グラフィックスがボトルネックとなり、GTX 1650 Max-Q搭載ノート等と比べるとかなり遅いです。長い動画やサイズの大きい動画はかなり待たされると思います。とは言え、Intel UHD グラフィックス 620搭載ノートよりはかなり速いです。
編集作業自体は、そこまで遅さを感じませんが、テキストの位置を移動したり、RGBカーブを調整したりすると、Geforce MX250の使用率が100%になり、ややもたつきます。快適に作業をしたいならもう少し高いスペックのPCがいいと思いますが、簡単な編集をするだけなら大丈夫だと思います。
※ グラフィックスは全てノートPC用
※ NVIDIAドライバーが良くなったのか、PremiereProが改善されたのか分かりませんが、最近、書き出し時間が大分短くなったので、上で掲載しているPCは、2019年4月17日に全て計測しなおしました。
TMPGEnc Video Mastering Works 7(動画変換/編集ソフト)
CPUがUシリーズの「Core i7-8565U」であるため、Hシリーズの「Core i7-9750H」と比較するとエンコードは遅いです。
ただし、前述しましたが、本製品はCore i7-8565Uの割にはCPUクロックが高めに推移し、同等スペックの他の製品よりも、処理が速く終わります。
QSVによるエンコードも可能です。
ただし、GeForce MX250はNVENCに対応していません。ハードウェアエンコードを行うなら、GeForce GTXやRTXシリーズのグラフィックスを搭載したPCがいいと思います。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 24分25秒 |
QSVでエンコード (※2) | 3分13秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
sRGBカバー率がほぼ100%で、Webコンテンツ用の画像編集などにおすすめです。
もっと色域の高い、例えばAdobe RGBカバー率100%のノートPCもありますが、色域変換機構が無い場合、Webコンテンツ用の画像編集には逆に使いづらい面もあります。本製品はWeb用画像編集にはちょうどいい色域だと思います。
最大輝度は、当サイトの計測では278cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをご覧ください。
- 視野角
- RGB
発色特性 - 色域
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
キーピッチは約18mm、キーストロークは約1.4mmとノートPCとしては標準的です。キーとキーのすき間がやや狭く、誤って隣のキーも一緒に打ってしまう確率がやや高くなりますが、キーサイズがどのキーもほぼ一緒なので、そこまで打ちにくさはありません。
キーボードにはホワイトLEDによるバックライトを搭載しています。バックライトの明るさも調節可能です。
タッチパッドの操作性は普通です。クリックボタンはやや固め(押すときに力が必要)かなと思います。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
本製品は、Core i7-8565UのCPUを搭載しています。一般向けノートとしては標準的な性能ですが、クリエイター向けノートとしてはやや低めの性能です。ただ、Core i7-8565Uの割には高いベンチマークスコアが出ていました。
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
グラフィックスには、ローエンドクラスのGeForce MX250を搭載しています。GeForce GTXやRTXシリーズと比べるとかなり性能は落ちます。本格的な動画編集や3D制作、3Dゲームなどには適していませんが、簡単に動画編集や画像編集をする程度なら大丈夫でしょう。
~ 3DMark Fire Strike - Graphics score ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
GPU-Zで確認したGeForce MX250の情報は次の通りです。GPU Clockやメモリ等、普通の仕様だと思います。
ストレージ
ストレージは、SATA SSDまたはPCIe SSDが搭載可能で高速です。
~ CrystalDiskMark 6 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
その他のベンチマークスコア
以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。
質量のチェック
DAIV-NG4300の質量は、メーカーの仕様表を確認すると、約 1.13kgとなっています。
当サイトの計測値はそれよりもさらに軽かったです。ACアダプターの質量は、一般的なモバイルノートと比較するとそれほど軽くありません。
質量 | |
PC本体 | 1.082kg |
ACアダプター | 374g |
バッテリー駆動時間のチェック
DAIV-NG4300のバッテリー駆動時間チェックです。
バッテリー容量は46.74Whと普通の容量です。当サイトで計測したバッテリー駆動時間は次のようになっています。クリエイターノートPCとしては長い駆動時間です。
駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 約14.7時間 |
(2) 動画再生時 | 8時間24分 |
(3) PCMark 8 Work テスト | 6時間17分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。それ以外は普通の騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
問題ない範囲の温度です。
エンコード時の温度の詳細
下図は、エンコード時のCPU温度の詳細です。80℃前後で推移しています。ギリギリ問題ない範囲かと思います。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
普通の表面温度です。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
UシリーズのCoreプロセッサーなので、クリエイター向けPCといっても、やや低めの消費電力です。
外観のチェック
DAIV-NG4300の外観です。
ボディはマグネシウム合金製です。アルミボディよりも強度が高く、持ち出すときも安心です。
なお、「m-Book X400」と同じベアボーン(ボディ)を採用しています。
天板には「DAIV」のロゴが入っています。
スピーカーは背面にあります。ノートPC基準で、10点満点で採点すると4~5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
ヒンジおよび電源ボタンです。
薄いボディです。
背面に排気口があります。
液晶が開く最大の角度です。
インターフェイスとしては、USB3.0 x2、USB2.0、USB3.0 Type-C、HDMI出力に加え、有線LANも備えています。ただ、クリエイター向けPCなのに、SDカードリーダーが搭載されていないのが少し残念です。また、Type-CポートはUSB PD非対応です。
底面です。
底面カバーを開けたときの画像です。CPUとGPUは1つのファンで冷却します。
メモリスロットは1つで、シングルチャンネルとなります。
M.2 SSDが1つ搭載されていますが、その隣にもう1つM.2スロットがあります。増設してみましたが正常に認識しました。
内蔵バッテリー容量です。
ACアダプターの大きさは普通です。容量は65W(19V、3.42A)です。
まとめ
以上が、DAIV-NG4300のレビューです。
GeForce MX250 の外部グラフィックスを搭載しつつ、質量が約1.13kgと軽いクリエイター向けモバイルノートPCです。
液晶の色域は、sRGBカバー率約100%となっており、Webページ用の画像を編集するには狭すぎず広すぎずちょうどいいです。
CPUはUシリーズのCoreプロセッサーであるため、クリエイター向けPCとしては低めの性能ですが、本製品はCPUクロックが高めに推移し、Core i7-8565Uにしては割と処理が高速です。
それでも本格的に動画編集などをするにはややスペック不足ですが、ライトに編集できればいいという方や、メインPCは持っているので外出先でも編集作業ができるサブノートPCが欲しいという方に最適です。
外出先で編集作業ができるノートPC
マウス DAIV-NG4300
特徴
- GeForce MX250を搭載しながら約1.13kg
- sRGBカバー率は 約100%(当サイト計測)
- Core i7-8565Uの割には処理が高速
こんなあなたに
- ライトに画像編集や動画編集を行う方
- サブ用として編集も出来るモバイルノートが欲しい方
- 価格12万円台[税別]~
このページをご覧の方だけに
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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