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デル New Inspiron 13 5000(Wi-Fi)(5390)の実機レビュー

CPU | Core i3-8145U Core i5-8265U Core i7-8565U |
---|---|
メモリ | 4GB / 8GB |
ストレージ | PCIe SSD |
液晶サイズ | 13.3型 |
液晶種類 | FHD 広視野角 光沢 |
質量 | 約1.24kg |
バッテリー | 45Wh |
価格[税込] | 6万円台~ |
New Inspiron 13 5000(Wi-Fi)(5390)は、第8世代CoreプロセッサーにSSDを搭載しながら、6万円台で購入できるコストパフォーマンスの高いモバイルノートです。
しかも、GeForce MX250に対応したモデルや、LTEに対応した兄弟機種もラインナップされています。
質量は約1.24kgと最近のモバイルノートとしてはそれほど軽い部類には入りませんが、それでも十分持ち運べる質量です。
低~中価格帯で、高い品質のモバイルノートをお探しなら、おすすめです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-8565U、GeForce MX250、8GBメモリ、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「New Inspiron 13 5000(Wi-Fi)(5390)」のみお読みください。
New Inspiron 13 5000(Wi-Fi)(5390)の特徴
6万円台で購入できるモバイルノート
Inspiron 13 5000は、Coreプロセッサー、SSD、FHD液晶という必要十分な構成で、6万円台から購入できるコストパフォーマンスの高いモバイルノートです(クーポン適用時の税抜き価格)。6万円台で買えるのはCore i3-8145Uを搭載したモデルとなりますが、Core i3でも軽作業であれば十分ストレスなく動く性能です。もちろん、Core i5やCore i7のモデルもあります。

ライバル機種と比較してみましょう。本製品は質量、バッテリー駆動時間のバランスがよく、しかも最安モデルの価格がとても安いです。ただ、Core i5搭載モデルで比較すると、本製品よりも安いライバル機種はあります。
[本製品] Inspiron 13 5000 |
レノボ Ideapad S530 |
HP Pavilion 13 |
|
画像 | ![]() |
![]() |
![]() |
CPU | 第8世代Core (U) Whiskey Lake-U |
||
グラフィックス | Intel UHD 620 MX 250 |
Intel UHD 620 | Intel UHD 620 |
液晶種類 | FHD 広視野 光沢 | FHD IPS 非光沢 | FHD IPS 光沢 |
質量 | 約1.24kg | 約1.19kg | 約1.26kg |
バッテリー | 45Wh | 45Wh | 37Wh |
最安モデルの価格 | 62,233円 | 87,380円 | 69,800円 |
[本製品] Inspiron 13 5000 |
レノボ Ideapad S530 |
HP Pavilion 13 |
|
スペック | Core i5-8265U、8GB、256GB SSD | ||
価格[税別] | 74,683円 | 87,380円 | 69,800円 |
安いモデルはWindows Home Sモードなので注意
なお、本製品のCore i3モデルは、OSにWindows Home Sモードが搭載されています。Sモードは無償で通常モードへ変更できますが、ご注意下さい。
GeForce MX250搭載モデルもあり
Inspiron 13 5000は、グラフィックスにGeForce MX250 を搭載したモデルがあります。ちょっとした動画編集や画像編集を行うときに処理がやや速くなるのが期待できます。ただ、本製品はメモリが最大8GBまでしか搭載できません。しかもオンボードですので換装もできません。クリエイター向けソフトはメモリを多く消費し、8GBでは足りないケースも多いためやや残念です。

LTEに対応した兄弟機種もあり
New Inspiron 13 5000(Wi-Fi)は、兄弟機種として、LTEに対応したモデルもあります。Core i5モデルが9万円台で販売されているので、非常にコストパフォーマンスは高いと思います。

各用途の快適度
New Inspiron 13 5000(Wi-Fi)の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧、動画鑑賞、 Office作業 | ◎ | 十分なスペックです。画面は光沢ですが比較的見やすく、スピーカー音もまずまずです。 |
---|---|---|
RAW現像・画像編集 | △ | メモリが8GBまでしか搭載できないので、時間のかかる処理もあると思います。色域は約88%と狭くはないですが、広くもないです。 |
動画編集 | △ | 全体的にやや性能不足です。PowerDirectorなどの軽めの動画編集ソフトで、簡易的に編集するなら大丈夫かもしれません。 |
ゲーム | △ | 外部グラフィックスの性能が高くないため、ゲーム向きではないです。ただ、2Dゲームや、古い軽めのゲームならできると思います。 |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
光沢液晶である点が好みの分かれるところではありますが、その他の特性はまずまずで、一般向けの作業なら見やすいと思います。最大輝度は、当サイトの計測では295cd/m2とやや高めです。
- 視野角
- RGB
発色特性 - 色域
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
視野角は広いです。

ガンマ補正曲線を確認すると、ややメリハリのある画面になっていることが分かります。

色域はまずまずです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は88.1%でした。

画素形状です。ギラつきはありません。

光沢液晶ですので、周囲の物が映り込みます。

少し輝度を下げて(正確には覚えておらず申し訳ないですが輝度設定60%くらい)撮影した限りでは、フリッカーはありませんでした。

※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードの打ちやすさは普通です。
実測でキーピッチは、横:19mm、縦:18mmで、キーストロークは約1.2mmです。キートップはほぼフラットで、押しやすさは普通ですが、"たわみ"があるのが気になります。キー配列は標準的ですが、電源ボタンが右上にあるので、誤って押してしまわないように注意しましょう。


海外メーカーにありがちですが、1つのフレームに2つのキーが入っている箇所があります。キートップがやや小さくなり、見た目もよくありません。

安いPCですが、バックライトが搭載されているのは高ポイントです。

パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
本製品は、Core i7-8565UのCPUを搭載しています。一般向けノートとしては標準的な性能です。ただ、他の機種で計測したCore i7-8565Uよりもやや遅い気がします。
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~

※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
グラフィックスには、ローエンドクラスではあるもののGeForce MX250を搭載しており、CPU内蔵のインテル UHD グラフィックスより性能が高いです。一般的な作業なら快適です。ただし、GeForce GTXやRTXシリーズと比べるとかなり性能は落ち、最大メモリも8GBと少ないため、動画編集や3D制作、3Dゲームなどにはあまり適していません。
~ 3DMark Fire Strike - Graphics score ~

※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
GPU-Zで確認したGeForce MX250の情報は次の通りです。

ストレージ
ストレージは、PCIe SSDを搭載しており、高速です。
~ CrystalDiskMark 6 ~

※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
実際のソフトで計測した処理時間
メモリ容量が8GBと少ないため、LightroomやPremiere Proの書き出しはそれほど速くありません。また、GeForce MX250を搭載していますが、NVENCには非対応ですのでご注意下さい。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
※ グラフィックスは全てノートPC用
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 33分51秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | 3分21秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
micro SDカードのみ対応しています。挿入後、わずかに出っ張りはありますが、カバンに入れて押されて出てくることは少ないと思います。

SDカードリーダー/ライターの速度は普通です。

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートの動作チェックです。
Thunderbolt 3には対応していません。充電器は27W以上なら使えるようです。映像出力にも対応しています。なお、純正品以外の機器で充電し故障しても、当サイトでは責任を負えませんのでご注意下さい。
充電できるか? | 外部モニター / 有線LANの拡張 |
||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | 〇 |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | |
PD充電器 ※1 |
ZHOULX 充電器(65W) | 〇 | ― |
AUKEY 充電器(46W) | 〇 | ― | |
cheero 充電器(18W) | × | ― | |
5V充電器 ※2 |
ANKER 充電器(5V/2.4A) | × | ― |
AUKEY 充電器(5V/2.4A) | × | ― | |
その他 | USB C-DPケーブルで外部モニター接続 | ― | 〇 |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
27W未満の充電器を接続すると、以下のような警告画面が表示されます。

質量のチェック
デル New Inspiron 13 5000(Wi-Fi)(5390)の質量は、メーカーサイトには約1.24kgと記載されており、決して重くはないのですが、最近のモバイルノートとしてはそれほど軽い部類ではありません。ただ、GeForce MX250を搭載していることを考慮すれば、健闘している重さではないかと思います。
当サイトでの計測値は下表の通りで、ほぼメーカー仕様値通りです。ただし、ACアダプターはやや重いと思います。
質量 | |
PC本体 | 1.225kg |
ACアダプター | 323g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量については、平均的もしくはやや多めだと思います。
バッテリー駆動時間は次の通りです。平均的なバッテリー駆動時間だと思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 非掲載 |
(2) 動画再生時 | 8時間00分 |
(3) PCMark 8 Work テスト | 4時間47分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
低負荷時は普通の温度だと思いますが、高負荷時はやや高めかなと思います。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:PowerDirector の編集画面でエフェクトを追加しプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
普通~やや高めの温度です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。70℃台後半から80℃台前半の温度で推移しておりやや高めかなと思いますが、問題ない範囲だと思います。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
特に問題ない温度です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
普通の消費電力です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
液晶ベゼルはホワイトで、パームレスト周りはシルバーになっているデザインで、合う色だと思います。指紋なども目立ちにくく、実用的です。天板とパームレストにはアルミニウムを採用することで上質な質感になっており、さらに狭額ベゼルを採用し、ボディも薄く、モダンな見た目です。

天板はシルバーになっています。

スピーカーは側面に配置されています。音質は比較的良いと思います。勝手に点数をつけると、10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

タッチパッド周りは、キラリと輝くようになっています。

ボディは薄いです。

排気口はキーボードの上(液晶の下)にあります。

液晶が傾く最大の角度です。

側面は次の通りです。フルサイズのUSB、HDMI、USB Type-Cと、ポートの種類はまずまずです。SDカードスロットも搭載されていますが、micro SDのみ対応なのが残念です。

底面です。

ACアダプターは65Wでサイズもやや大きめです。電源ケーブルもやや太いです。

底面カバーと取り外したときの画像です。メモリはオンボードなので換装はできません。外部グラフィックスを搭載したモデルですが、ヒートパイプおよび冷却ファンは1つです。

搭載されていたM.2 SSDです。

まとめ
以上が、New Inspiron 13 5000(Wi-Fi)(5390)のレビューです。
UシリーズのCoreプロセッサーにSSDを搭載した構成が、6万円台から購入できるコストパフォーマンスの高いモバイルノートです。
さらに、LTEに対応したモデルや、GeForce MX250を搭載したモデルもあります。
安いPCですが、外観に安っぽさは感じません。
10万円以上するモバイルノートの中には1kgを切る製品が多数あり、それと比べるとやや重いです。ただし、10万円をきる価格で、1.24kgという質量は十分健闘していますし、加えて性能・バッテリー駆動時間も十分で、低価格帯のモバイルノートを探している方にはおすすめです。
ただし、メモリが8GBまでしか搭載できないのは残念です。GeForce MX250を搭載できるので、16GBのメモリを搭載できれば、クリエイティブワークにも使えたと思います。
また、液晶が光沢です。ここは好みが分かれるところだと思います。
十分な品質でも6万円台からと低価格
New Inspiron 13 5000(Wi-Fi)(5390)

特徴
- 十分な性能でも価格は安い
- GeForce MX250搭載モデルもあり
- LTEに対応した兄弟機種もあり
こんなあなたに
- 低~中価格で高品質のモバイルノートをお探しの方
- 価格6万円台[税別]~

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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