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MacBook Air(M1、2020)の実機レビュー
SoC | Apple M1チップ 8コアCPU、7コアGPU 8コアCPU、8コアGPU |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 256GB ~ 2TB SSD |
液晶サイズ | 13.3型 |
液晶種類 | 2560x1600 IPS |
質量 | 1.29kg |
バッテリー | 49.9Wh |
LTE | 非対応 |
価格 | 11万円台~(税込) |
MacBook Air(M1、2020)は、インテルプロセッサーに変わり、新たにM1チップというARMベースのSoCを搭載したモバイルノートPCです。
このM1チップの性能がすさまじく、場合によっては最上位のMacBook Pro 16インチに匹敵するような性能で、かつ非常に消費電力が低いです。
また、ファンレスであるため、いくら高い負荷をかけても、物音1つしません。今までの製品とは一線を画す別次元のノートパソコンです。
ただし、モバイルノートとして評価した場合、LTEに対応していない点と、重い点はデメリットです。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
M1チップ(8コアCPU、8コアGPU)、8GBメモリ、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は「MacBook Air M1の特徴」をお読みください。
MacBook Air M1の特徴
M1チップを搭載
新しいMacBook AirはM1チップを搭載することで、今までのモバイルノートとは一線を画す驚くべき性能を実現しています。
M1チップとは、ARMベースの5nmプロセス製造のチップで、160億個ものトランジスタを搭載。CPU、グラフィックス、メモリ、I/Oなどを1つのSoCに統合し、高いパフォーマンスと、省電力性を実現しています。CPUは8コア、GPUは7または8コア、Neural Engineは16コアです。
CPUのコア数は8つですが、そのうち4つが高性能コア、4つが高効率コアとなっています。高性能コアは高い負荷のかかる処理を行うときに利用され、パフォーマンスを最大限に発揮することができ、高効率コアは負荷の軽い処理に利用され、従来の10分の1の電力で動かすことが可能です。高効率コアといっても、このコアだけで現行のMacBook Airと同等のパフォーマンスを実現しているそうです。
この高性能コアと高効率コアの2つに分かれている点が画期的で、パフォーマンスとバッテリー駆動時間を両立しなければならないモバイルノートには非常に有効です。
M1チップを搭載することで、従来モデルと比べて、次のようなことが改善されています。
メリット
CPUは最大3.5倍高速
GPUは最大5倍高速
機械学習は最大9倍高速(機械学習は映像分析、音声認識、画像処理などで利用される)
最大18時間のロングバッテリー
MacBook Airはファンレスなので静か
iOS/ipadOS用のアプリが動く
先に、Geekbench 5の結果だけ掲載すると、下表のように、従来のMacBook Airの2倍以上、さらにはMacBook Pro 16インチを上回るスコアが出ています。
M1チップに対応していないアプリは、「Rosetta 2」を介して動作させることが出来ます。このRosetta 2を介して動かすとパフォーマンスは下がりますが、それでも最新のインテル第11世代CoreプロセッサーであるCore i7-1165G7とほぼ同等のスコアが出ています。
対応アプリについて
現状、Adobe Photoshopなど、Rosetta 2上で動かすと不具合が出るという情報もあります。実際色々なアプリをインストールしてみても、多くのアプリは使えてましたが、起動しなかったり、一部の機能が使えないアプリもいくつかありました。特にCPU温度を表示したりするユーティリティ系のアプリはうまく動かないものが多いです。
ただし、主要なアプリはM1チップに対応していくと発表されており、例えば、Adobe Lightroomは12月中、Photoshopは2021年初頭に、ユニバーサルアプリ(iOS、ipadOS、macOS、watchOSなどのいずれのOSでも動く単一アプリ)として、M1チップでネイティブに動かせるようになるようです。また、今後、MacパソコンはAppleのSilliconに置き換わっていくことが想定されるため、主要なアプリは、遅かれ早かれM1チップに対応していくと思います。WindowsのARMベースのPCのように、アプリの対応が中途半端な状態が続くということはないでしょう。
OSが、macOS 11 Big Surになったことで、まだこの新OSに対応していないアプリもあります。特にセキュリティソフトはほとんど対応していません。ただし、こちらも今後のアップデートで(年末から来年頭にかけて)対応予定だそうです。
Display P3対応の高精細ディスプレイで見やすい
従来のMacBook AirのディスプレイはsRGB 100%レベルの品質でした。これでも一般向けには十分な品質でしたが、今回のM1チップ搭載モデルからは、Display P3 100%レベルの品質のディスプレイになりました。映像制作をするクリエイターには嬉しいのではないかと思います。
また、引き続き、2560 x 1600ドットと高精細で、16:10と作業のしやすいアスペクト比です。
圧倒的なブランド力と美しいボディ
MacBook Airは、高いブランド力も魅力の1つです。
2008年に、初代MacBook Airが発売され、ボディが非常に薄く、アルミの削り出しを採用したくさび型の特徴的なデザインには、誰しも驚かされました。それ以降、たくさんのWindowsノートPCが、MacBook Airを真似たほどで、MacBook Airは現在の薄型モバイルノートのパイオニアといってもいいでしょう。今でも変わらぬボディで、その美しさは健在です。
インターフェースはThunderbolt 3とヘッドフォンのみ
MacBook Airのインターフェースは、Thunderbolt 3とヘッドフォン端子のみとなっています。現在はThunderbolt 3ポートだけで何でもできるため、困ることは少ないかもしれませんが、従来のフルサイズのUSBメモリや、SDカードなどを使いたい方、有線LANで高速通信したい方などは、アダプターやドックが必要になってきます。
その他の残念なところ
その他の残念な点としては、せっかくARMベースのSoCにしたのにLTEに対応していないところです。外出先で使うことの多いモバイルノートは、どこでもインターネットに接続できるLTEに対応していると格段に便利ですので残念です。
また、質量が約1.29kgとモバイルノートとしては重いです。Windowsノートパソコンなら、約50Whのバッテリーを搭載して1kgを切る製品がたくさんあります。なお、軽いノートPCにご興味があるなら、「軽量ノートパソコン ランキング」もご覧ください。
メモリが最大32GBだったのが、最大16GBになった点も、不満に感じている方が多いでしょう。
Thunderbolt 3には対応していますが、最新規格のThunderbolt 4でなかったのはやや残念です。
また、Boot Campにも非対応です。Windows OSも入れようと思っていた方はご注意下さい。
外部ディスプレイは最大6Kまで対応していますが、1台までしかサポートされていません。
ディスプレイのチェック
MacBook Airの液晶ディスプレイのチェックです。
前述の通り色域が広くなり、クリエイターも使いやすくなりました。最大輝度も当サイトの計測では398cd/m2とやや高めです。液晶の詳細な特性については、下のタブをクリックして下さい。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
従来のMacBook Airでバタフライ構造からシザー構造へと変わり、今回のMacBook Air(M1、2020)のキーボードも、シザー構造を引き続き採用しています。
キーピッチは実測で横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1mmです。どのキーもほぼすべて同じ大きさである点や、矢印キーが逆T字である点は良いです。キーストロークの浅さがやや気になりますが、軽いタッチでタイピングする方にはいいかと思います。
タッチパッドは広大で、指が動かしやすく、ジェスチャー操作もしやすいです。また、クリックボタンも軽い力で押せて使いやすいです。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
今回のApple M1チップのTDPは非公開となっています。実機を確認はしてみましたが、TDPの情報は見つかりませんでした。cpu-monkeyのサイトを信じるならば、PL1:15W、TDP Down:10Wとありますが、メディアによってもやや異なっており、またMac mini、MacBook Pro、MacBook AirでTDPが異なるような情報もあり、詳細は不明です。また、高性能コアと高効率コアの2種類搭載されていますが、この2つのコアのTDPは異なると思われます。
CPU
CPU性能については、まずはMacのベンチマーク計測でよく使用されるクロスプラットフォームソフト、Geekbenchのスコアを掲載します。マルチコアはMacBook Pro 16よりも高いスコアで、シングルコアに関しては、今回比較した中では最も高いスコアでした。
~ CPU性能の目安 ~
※旧MacBook Airは、Intel CPUを搭載した2020年モデル
※旧MacBook Pro 13は、Intel CPUを搭載した2020年モデル
続いて、CINEBENCH R23のスコアです。Geekbenchは割と負荷が軽めですが、CINEBENCH R23は、CPU使用率が100%になる高い負荷がかかります。こちらは、MacBook Pro 16インチほどのスコアは出ませんでしたが、Ryzen 7 4700Uよりも高いマルチコアスコアが出ていました。シングルコアに関しては、今回比較した中ではどのCPUよりも高いスコアでした。
~ CPU性能の評価 ~
※旧MacBook Airは、Intel CPUを搭載した2020年モデル
※旧MacBook Pro 13は、Intel CPUを搭載した2020年モデル
次に、CPU電力やCPUクロックの推移を計測したかったのですが、M1チップに対応した計測アプリが見当たらなかったので、今回は、CINEBENCH R23を3回連続で実行したときのスコアの落ち込み具合と、PC全体の電力をワットチェッカーで計測しました。なお、CINBENCH R23の1回あたりの時間は最低10分となっており、今回、合計30分以上の負荷をかけていることになります。
MacBook Airはファンレスであることが影響し、ベンチマークスコアが徐々に下がっていっています。長時間かかるような処理を実行するなら、ファンを搭載したMacBook Pro 13インチ(M1)のほうがいいでしょう。ただし、3回目のCINEBENCH R23でも十分高いスコアなので、そこまで性能にこだわらず、軽さ等を重視するなら、MacBook Airでも十分だと思います。
メモリ
メモリはLPDDR4X-4266を搭載しており、従来のMacBook Pro 16インチと比較すると、非常に速くなっています。
アプリを複数起動したときの使用メモリ容量の増え方は、従来とそれほど変わらない気がします。下図は、OS起動直後と、Safari+Davinci Resolveを起動したときのそれぞれのメモリ情報です。今回、色々アプリをインストールした後でメモリ使用量はやや多めではあります。特にAdobe Creatvie Cloud関連のプロセスがOSを起動しただけで200~300MBも使っています。ただ、それを差し引いても特別低い使用済みメモリであるとは感じませんでした。また、Safari+Davinci Resolveを起動すると、スワップしていました。
グラフィックス
グラフィックスの性能については、MacBook Pro 16インチに搭載されているRadeon Pro 5500M 8GBには及ばないものの、グラフィック性能が向上したインテル第11世代のCore i7-1165G7よりも高いスコアでした。
~ グラフィックス性能の目安 ~
※旧MacBook Airは、Intel CPUを搭載した2020年モデル
※旧MacBook Pro 13は、Intel CPUを搭載した2020年モデル
~ グラフィックス性能の目安 ~
※旧MacBook Airは、Intel CPUを搭載した2020年モデル
※旧MacBook Pro 13は、Intel CPUを搭載した2020年モデル
ストレージ
ストレージも従来よりも高速になっています。
~ AmorphousDiskMark ~
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
クリエイターソフトの処理時間
ここでは、クリエイター向けのソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。なお、素材や編集内容によって、処理時間は変わるため、参考程度にご覧ください。
まず、ネイティブで動くユニバーサルアプリのFinal Cut Pro Xの書き出し時間を下に掲載します。M1チップのMacBook Airは、従来のIntel CPUのMacBook Airよりも半分の時間で書き出しが終わりました。非常に高速です。なお、HDR対応映像であればMacBook Pro 16インチをしのぐ書き出し時間になるケースもあるようです。
※ 旧MacBook Airは、Intel CPUを搭載した2020年モデル
※ 旧MacBook Pro 13は、Intel CPUを搭載した2020年モデル
2020.11.21 追記
初稿時、無料版のDavinciでテストしていたため、Windowsノートでの書き出しにGPUアクセラレーションが使われておりませんでした。そのため、有料版のDavinci Resolve Studioにて全てのPCの書き出し時間を計測しなおしました。お詫びして訂正いたします。
ユニバーサルアプリのDaVinci Resolve 17 Betaによる書き出し時間は次の通りです。MacBook Pro 16インチにはやや及ばないものの、Intel版の旧MacBook Pro 13インチよりも大分速く、Core i7-1165G7搭載のWindowsノートの約半分の時間で終わっています。非常に高速です。
※ 旧MacBook Airは、Intel CPUを搭載した2020年モデル
※ 旧MacBook Pro 13は、Intel CPUを搭載した2020年モデル
※ MacBookシリーズはバージョンが17.1Betaで、その他は17.0Betaを使用
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
Premiere Proに関しては、Intel CPU搭載のMacBook Pro 13インチよりは速いですが、MacBook Pro 16インチよりは遅いです。ただし、Premiere Proはまだユニバーサルアプリではないので、ネイティブで動かせるようになれば、もう少し早くなると思います。
このPCサイズでこれだけの処理速度が出せるなら十分ではありますが、Premiere Proに関しては、GeForce GTX/RTXシリーズを搭載したノートPCのほうが高速でした。
※旧MacBook Airは、Intel CPUを搭載した2020年モデル
※旧MacBook Pro 13は、Intel CPUを搭載した2020年モデル
Adobe Lightroomの書き出し時間は次の通りです。今回、MacBook Air M1は、メモリが8GBしかなかったことが影響していると思われ、そこまで速くないです。MacBook Pro 13 M1は16GBで注文しているので、後日、こちらでどうなるかテストしてみます。なお、Lightroomもまだユニバーサルアプリではないため、Rosetta 2で動かしたときの結果となります。
追記:16GBメモリのMacBook Pro 13 M1で計測したところ、80秒でした。MacBook Air M1 も16GBメモリにすれば、これに近い時間で処理できると思います。
※ 旧MacBook Airは、Intel CPUを搭載した2020年モデル
※ 旧MacBook Pro 13は、Intel CPUを搭載した2020年モデル
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。
Thunderbolt 3には対応していますが、4には対応していません。映像出力およびPower Deliveryに対応しています。スマホ向けの5V出力の充電器も使用できました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
65W ZHOULX充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower充電器 | ○ | ― | ― | |
18W cheero充電器 | ○ | ― | ― | |
5V充電器 ※2 | 5V/2.4A ANKER充電器 | ○ | ― | ― |
5V/2.4A AUKEY充電器 | ○ | ― | ― | |
モニター ※3 |
Dell U2419HCモニター | ○ | ○ | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | ○ | ○ | ○ |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
質量のチェック
MacBook Airの質量のチェックです。
最近のモバイルノートの中では、MacBook Airは重い部類に入ります。
当サイトで計測した質量は下図の通りで、仕様値よりもやや重かったです。ACアダプター+電源ケーブルは軽いと思います。
質量 | |
PC本体 | 1.296kg |
ACアダプター(+電源ケーブル) | 160g |
バッテリー駆動時間のチェック
MacBook Air(M1、2020)のバッテリー容量は、49.9Whとなっており大きい容量です。
メーカーの仕様表では、バッテリー駆動時間について「最大15時間のワイヤレスインターネット」、「最大18時間のApple TVアプリのムービー再生」と書かれています。ムービー再生においては、従来よりもバッテリー駆動時間が6時間伸びています。
当サイトによるバッテリー駆動時間については、下の通りです。長い駆動時間です。
バッテリー駆動時間 | |
動画再生時 ※1 | 17時間53分 ※3 |
Davinciプレビュー時 ※2 | 4時間16分 |
※1 ローカルディスクに保存した動画(720x480)を連続再生した時のバッテリー駆動時間。
※2 Davinci Resolveで編集中の動画(4K)をプレビュー再生(ループ)した時のバッテリー駆動時間
※3 何度かテストして、最も長かった時間に修正しました
付属のACアダプターを使ったアイドル時の1時間あたりの充電容量については次の通りです。
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
MacBook Air(M1、2020)は、ファンレスであるため、ほぼ無音です。動画の書き出しのような負荷の高い処理を、無音で実行している様子は、なんとも不思議な感じがします。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
今回、CINEBENCH R20を実行し、処理を開始してから約10分後の温度を計測しました。下図には、各コアセンサーの温度を抜き出して掲載しています。ただし、測定ソフトが全コアセンサーの温度を取得できなかったので、一部は省略しています。
高性能コアは90℃台で推移しており、高い温度です。ただし、一般的な作業でここまで負荷がかかることはあまりありませんが、動画の書き出しなどを頻繁に行う場合は、ファンを搭載したMacBook Pro(M1)のほうがいいかもしれません。
表面温度のチェック
※申し訳ございません。Final Cut Pro Xの動画書き出し時の表面温度が間違っていたので訂正し、文章も少し変更しました。
ーーーー
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
アイドル時や、やや高めの負荷をかけたくらいであれば、問題ない温度です。ただし、Davinci Resolveによる書き出しのような高めの負荷をかけると、キーボード面の温度はやや高めになります。やや不快を感じるレベルです。また、裏面も45℃前後になっている部分があるので、膝の上に置いて作業すると火傷しそうになります。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
高い解像度のディスプレイを搭載しているのにも関わらず、アイドル時の消費電力が4Wと非常に低いです。また、Final Cut Pro Xで書き出ししているときでも12Wと低めです。驚くべき省電力&ワットパフォーマンスだと思います。
外観のチェック
MacBook Air(M1、2020)の外観写真を掲載します。
再生アルミニウムを100%使用したユニボディで、見た目が美しいだけでなく、環境にも優しくなっています。今回は、シルバーのカラーを掲載します。
天板にはアップルマークが付いています。光りはしませんが鏡のように輝いています。このマークがついているだけで、パソコンの価値がぐっと上がります。
ボディは非常に薄いです。
スピーカーは、いい音質だと思います。勝手に点数をつけると、10点満点で6~7点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
指紋認証装置も搭載しています。
Webカメラは1280x720の解像度で、普通の画質です。
液晶は、下図の角度まで開きます。
ポート類はかなり少ないです。なお、無線LANはWi-Fi 6に対応しました。
底面に吸気口などはなく美しい外観です。
底面カバーを外したときの画像です。なお、カバーを外すには、五角1.2mmネジ用のドライバーが必要です。内部は他のノートパソコンと違い非常に美しいです。ただし、メモリやストレージのパーツ交換はほぼ無理です。
ACアダプターは小型です。
旧モデルではありますが、ゴールドとスペースグレイのボディ画像を掲載します。外観はほぼ変わっていないので、参考になるかと思います。
まとめ
以上が、M1チップ搭載のMacBook Airのレビューです。
目玉となるApple M1チップですが、高性能コアと高効率コアの2種類のコアを搭載している点が画期的で、非常に高いパフォーマンスと省電力を両立している点に驚いています。13~14インチのモバイルノートの中では別次元の性能です。
特に、Davinci Resolve、Final Cut Pro Xはキビキビ動き、書き出しも高速で、作業が快適に出来ます。これらのアプリを使用する方は非常におすすめです。
Premiere Proは、GeForce GTXシリーズを搭載したPCには及びませんが、13インチクラスの軽量ノートPCの中では最速でしょう。ネイティブで動かせるようになれば、もっと高速化することが期待できます。
また、バッテリー駆動時間も非常に長いので、バッテリー駆動状態で半日~1日動画編集をしたいとか、軽作業しかしない代わりに1泊2日の出張でACアダプター無しで持ち歩きたい、そういった方にもおすすめです。
まだネイティブに動かせないアプリが多く、Rosetta 2では不具合が出るケースもありますが、主要なアプリはきっちり対応してくるでしょう。ただし、現状よく使っているアプリが、M1チップのMacBookで動くかどうかは、よく確認してから購入したほうがいいでしょう。
M1チップになって、メモリ使用量が増えにくくなったとは感じられなかったので、現状16GBメモリで足りていない方は、MacBook Air M1でもメモリが不足するかもしれません。
モバイルノートとして評価した場合、「LTEに対応していない」、「質量が重い」というのはデメリットです。OfficeやSNS、オンライン会議、Web閲覧、メールチェックくらいにしか使わないという方には、LTEに対応して質量も軽いモバイルノートパソコンのほうが便利だと思います。
クリエイター向けノートはMacで決まり!?
MacBook Air(M1、2020)
特徴
- 高いパフォーマンス&省電力
- 圧倒的なブランド力と美しいデザイン
- 見やすい液晶画面
こんなあなたに
- 外出先へ持ち運んで、動画編集などをしたい方
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製品の概要をまとめた動画も作成しました。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
モバイルノートパソコンの比較ページ。ThinkPadやレッツノートなどの人気の製品や、液晶サイズ別に製品を掲載しています。
液晶サイズが大きくなったクリエイター向けノートPC。最大でCore i9-9980HKのCPUを搭載し、メモリやストレージ容量も多く、液晶の色域も広く、クリエイターも満足のスペックです。
Intel版のMacBook Airの実機レビュー。高いブランド力、美しいデザインが特徴のモバイルノートパソコンです。天面にアップルマークがあるだけで、他の人に自慢できるでしょう。
Mac版に対応したセキュリティソフトの比較。第3者機関のデータを引用し、性能、軽さ、価格などを比較。