HP Spectre x360 13の実機レビュー

更新日:2020年6月7日

後継機種が発売されました。

詳細はこちらをご覧ください。

↓↓↓↓↓

HP Spectre x360 13-aw2000

【PR】【貸出機材提供:株式会社日本HP】

CPU Core i7-1065G7
Core i5-1035G4
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
PCIe SSD + Optane
モニターサイズ 13.3型 タッチ
モニター種類 FHD IPS 低反射
4K 有機EL 低反射
質量 1.22kg ~ 1.25kg
バッテリー FHD:約22時間
4K:約10時間
LTE 対応モデルあり
価格[税別] 13万円台~
他とは違う高級 2 in 1 PC

HP Spectre x360 13は、多くの特徴を持った他とは一歩先を行く 2 in 1 PCです。

その中でも、最もユニークな点が、"色域変換機能"を持った広色域OLEDを選択できる点です。ワンクリックでsRGBやAdobe RGBなどの色域に変えることができます。

また、奥行きと横幅が短く、特にコンバーチブル型の2 in 1 PCとしては接地面積が非常に小さくコンパクトです。CPUにはグラフィック性能が強化されたIce Lakeを搭載し、LTEにも対応し、バッテリー容量も多く、ペンにも対応しています。

また、このように多機能なだけでなく、多面体のデザインに、ゴールドの側面が格好良く、豪華なデザインです。

他よりワンランク上の2 in 1 PCです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回、試作機でのレビューであるため、実際の製品とはやや異なる部分もあります。

レビュー機の構成

Core i7-1065G7、16GBメモリ、1TB PCIe SSD、4K OLED、ポセイドンブルー

Core i7-1065G7、16GBメモリ、1TB PCIe SSD、FHD液晶、アッシュブラック、LTE

 

 

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目次

お忙しい方は、「HP Spectre x360 13の特徴」のみお読みください。

 

HP Spectre x360 13の特徴

HP Spectre x360 13は、非常に特徴の多い製品であるため、どこから紹介したらよいか迷いますが、最も筆者が驚いた点は、4Kディスプレイには"色域変換機能"を備えているという点です。ノートパソコンでこの機能を搭載した製品はほとんどありません。

sRGBモード、Adobe RGBモードなどが用意されており、Adobe RGB色域で作業したいクリエイターも、sRGB色域で作業したいクリエイターも、目的に合わせて色域をコントロールすることができます。

ノートパソコンで画像編集やRAW現像などのクリエイティブ作業をしたい方におすすめの製品です。

モード変更画面
各モードの色域
モードの変更時のイメージ
(あくまでイメージです)

 

4Kディスプレイには有機ELを採用

"色域変換機能"を搭載した4Kディスプレイは、有機ELを採用しています。有機ELは色が鮮やかに発色できる

という点に加え、黒を表示するときに発光素子が光らないため、引き締まった本物の黒を表現することが可能です。

ただし、有機ELには、長時間同じ画面を表示し続けると、焼き付きが起こるというデメリットがあります。そのため、本製品はダークモード(エクスプローラーなどの背景が黒いモード)に設定されています。

4Kディスプレイモデルはダークモードに設定

 

LTEモデルもあり

LTEに対応したノートPCは、ドコモ系のMVNO SIMだと安定しなかったり、au系のMVNO SIMだと安定しなかったりといったことがありますが、本製品は、筆者が試した限りでは、ドコモ系のSIMもau系のSIMも安定して使えていました。また、コネクテッド・モダンスタンバイ対応しており、スリープ中もLTE接続が切れないため、復帰後すぐにWeb閲覧などが可能で、メールもスリープ中に受信可能です。

さらに、無線LANについてはWiFi 6に対応しています。加えて、(利用シーンは少ないと思いますが)WiFiとLTEの同時接続も可能です。

なお、LTEモジュールは、XMM 7560 LTE-A Proでした。

LTE対応

 

多面体の豪華なデザイン

HP Spectre x360 13は、デザインにこだわったモバイルノートです。

アルミニウムのCNC削り出しボディで、エッジはゴールドになっており、さらにコーナーがカッティングされ多面体となっている点が特徴的です。

カラーは、アッシュブラックとポセイドンブルーがラインナップされていますが、メインカラーに合わせて、サイドやヒンジのカラーも微妙に異なります。

2色のカラーラインナップ

 

コンパクトなボディ

HP Spectre x360 13は、狭額ベゼルを採用し、PC本体の奥行と横幅が非常に狭くなっています。ラップトップ形状のXPS 13やZenbook 13には及ばないものの、コンバーチブル形状のPCとしてはかなり小さいボディです。

13.3型コンバーチブルノートPCとしては世界最小
狭額ベゼル採用の13.3型モバイルノートのサイズ比較
    奥行 高さ
Spectre x360 13 コンバーチブル 307 194.5 16.5-18.5
New XPS 13(7390) ラップトップ 302 199 7.8-11.6
ASUS ZenBook 13 UX333FA ラップトップ 302 189 16.9
富士通 LIFEBOOK WU2/C2 ラップトップ 309 212.5 15.5
dynabook G(GZ) ラップトップ 308.8 211.6 17.9
※ 単位はmm

 

2 in 1 PCなので、使えるシーンは豊富

HP Spectre x360 13は、コンバーチブル型の2 in 1 PCなので、下の写真のように変形でき、様々なシーンで活用することができます。

変形可能な2 in 1 PC

 

アクティブペンが付属

HP Spectre x360 13には、1024段階の筆圧検知に対応したSpectre アクティブペンが付属します。高い性能のペンではありませんが、簡単なスケッチや手書きメモには十分な性能のペンです。

非光沢液晶はペン先が摩耗しやすいですが、ARコーティングを施した本製品の液晶は摩耗しにくいというメリットもあります。

Microsoft Penプロトコル(MPP)を採用しているということで、試しにSurface Penを使ってみましたが、線を描くことができました。ただし、筆者が試した限りでは傾きを検知しませんでした。

充電式のSpectre アクティブペンが付属

 

プライバシーモード(2020年2月頃発売予定)

2020年2月頃発売予定となっていますが、プライバシーモードを搭載したディスプレイも追加予定です。

プライバシーモードとは、ボタン操作で視野角をあえて狭くすることにより、斜めから画面を除かれないようにする機能です。この機能は従来からありましたが、従来製品は、白濁させることで視野角を狭くしていたため、正面から見てもやや画面が白っぽくなっていました。一方、新製品ではブラックフィルターデザインで、正面からでも見やすくなっているようです。

なお、事前の情報では、画面輝度が1000nitもあるそうです。

 

プライバシースイッチでWebカメラを物理的にOFFにできる

こちらも従来からある機能ですが、Webカメラからの覗き見を防止できるプライバシースイッチも搭載しています。下図のスイッチをオンにすると、カメラに通じる回路が物理的に切られて、Webカメラが使えなくなります。

プライバシースイッチ

 

各用途の快適度

HP Spectre x360 13の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
スペックは十分で快適に作業できます。
動画鑑賞 スペックは十分で、ディスプレイも比較的色鮮やかで、スピーカー音も比較的良く、快適に動画を鑑賞できます。
RAW現像
画像編集
4Kディスプレイの場合、色域変換機能も搭載しているため、RAW現像、画像編集向きです。CPU性能は、HシリーズのCoreプロセッサーに比べると低いため、大量のRAWデータを一度に現像する場合は、やや時間がかかります。
動画編集 PowerDirectorなどの軽い個人向け動画編集ソフトを使うなら大丈夫ですが、本格的なソフトを使う場合、外部グラフィックスを搭載していないため、スペック不足です。
ゲーム 外部グラフィックスが強化されたIris Plusを内蔵しているとは言え、PCゲームを本格的にするにはまだ性能不足です。ただ、軽めのPCゲームやブラウザゲームならできると思います。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイのチェックです。

 

FHD液晶

ほぼsRGBをカバーする色域で、一般ユーザーやWebクリエイターにおすすめです。最大輝度は、当サイトの計測で、409cd/m2と高いです。アンチリフレクションコーティングにより、反射がやや抑えられています。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率が98.5%、sRGB比が103.3%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線は下図のようになっています。緑色の発色がやや強いことが分かりますが、そこまで気にはなりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはありません。

画面拡大

アンチリフレクションコーティングにより、反射が抑えられています。ただ、非光沢液晶よりは映り込みがあります。

画面への映り込み

正確な計測方法ではありませんが、今回確認した限りではフリッカーは感じませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

4K OLED

前述の通り、色鮮やかで、黒の締りがよく、非常に綺麗なディスプレイです。最大輝度は、当サイトの計測で、377cd/m2と比較的高いです。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は非常に広いです。当サイトの計測ではAdobe RGBカバー率が98.4%、Adobe RGB比が115.8%でした。前述の通り色域変換機能を搭載しているため、sRGBモードや、Adobe RGBモードなどへ色域を変換することが可能です。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線は下図のようになっています。どの色も1:1の直線に近く、素直な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはありませんが、白色を表示すると電極線が視認でき、やや目立ちます。

画面拡大

アンチリフレクションコーティングにより反射がやや抑えられています。ただ、どちらかと言うと光沢寄りです。

画面への映り込み

フリッカーを感じます。多くの方は気にならないと思いますが、目が疲れやすいと感じる方もいると思います。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

一般的なキーピッチとキーストロークで、普通の押しやすさです。Enterキーが端にない点がきになると思いますが、Enterキーは十分な横幅があり、タイプミスすることは少なかったです。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードにはバックライトも付いており、暗い場所でもタイピングなどがしやすいです。

バックライトキーボード

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUは、第10世代Coreプロセッサー(Ice Lake)を搭載しています。ただ、他のPCで計測したときよりも、ベンチマークスコアがやや低めでした。なお、メモリはデュアルチャンネルの16GBなので、メモリのせいというわけではなさそうです。

CPU性能
~ CINEBENCH R20 ~
Core i7-1065G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-9980HK 3405
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-9300H 1921
Core i7-1065G7 1484 [他のPCで計測]
1261 [レビュー機で計測]
Core i5-1035G4 1464
Core i7-10510U 1459
Core i5-1035G1 1424
Core i5-10210U 1418
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

Intel Iris Plusのグラフィックスを搭載しており、Intel UHD グラフィックスよりも高いベンチマークスコアになっています。ただ、こちらもやや低めのスコアでした。

グラフィックス性能の目安
~ 3DMark Night Raid - Graphics score ~
Intel Iris Plus Graphics(Core i7-1065G7)
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce MX250 15406
Intel Iris Plus
(Core i7-1065G7)
11084 [他のPCで計測]
Radeon Vega 8
(Ryzen 5 3500U)
10014
Intel Iris Plus
(Core i5-1035G4)
9188
Intel Iris Plus
(Core i7-1065G7)
7974 [レビュー機で計測]
Intel UHD
(Core i5-1035G1)
7248
Intel UHD
(Core i5-10210U)
5800
Intel UHD 620 5274
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージは、PCIe SSD、またはPCIe SSD + Optaneメモリー H10を搭載しています。

なお、今回は試作機であることから、ラインナップにはないSSDを搭載しているため、ベンチマークは計測していません。

なお、「PCIe SSDに、Optaneメモリーを搭載して意味あるの?」と思われるかもしれませんが、下の動画の通り、ピュアSSDよりも、PCIe SSD + Optaneメモリー H10のほうが、Excel、PhotoShop、Premiere Proの起動が大分速くなっています。ただ、負荷によっては、ピュアSSDのほうが速い場合もあるみたいです。

ピュアSSDとOptane with SSDのアプリの起動時間の比較
HPのサイトより

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

Premiere Proの書き出し時間は、Intel UHD 620の約60%の時間で完了しました。ただし、外部グラフィックスを搭載したノートPCと比べると遅いです。

Core i7-9750H/16GB
RTX 2070 Max-Q
42秒
Core i7-9750H/16GB
GTX 1660Ti
47秒
Core i5-9300H/8GB
GTX 1650
103秒
Core i7-8565U/16GB
GeForce MX250
147秒
Core i7-1065G7/16GB
Intel Iris Plus
284秒 [レビュー機で計測]
Core i5-1035G4/8GB
Intel Iris Plus
301秒
Core i7-8650U/16GB
Intel UHD 620
473秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

x265によるエンコードは、CPUクロックが上がったり下がったりしており安定せず、速度もそれほど速くありませんでした。QSVによるエンコードは、Irius Plusを搭載しているため比較的速かったですが、同じCPUを搭載した他のPCよりは遅かったです。

  Core i7-1065G7
x265でエンコード (※1) 31分59秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 2分5秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-8750H 16分40秒
Core i7-10710U 21分43秒
Core i5-1035G4 27分31秒
Core i7-1065G7 28分26秒 [他のPCで計測]
Core i5-10210U 28分33秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i7-1065G7 31分59秒 [レビュー機で計測]
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
Core i7-1065G7
内蔵GPUでのエンコード時間
Intel Iris Plus
(Core i7-1065G7)
1分43秒 [他のPCで計測]
Intel Iris Plus
(Core i7-10710U)
1分52秒
Intel Iris Plus
(Core i7-1065G7)
2分5秒 [レビュー機で計測]
Intel UHD
(Core i5-1035G1)
2分13秒
Intel UHD
(Core i5-10210U)
3分06秒
Intel UHD 620
(Core i5-8265U)
3分17秒

 

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。  

micro SDカードのみ対応しています。挿入後、わずかに出っ張りがありますが、カバンの中に入れておいて、押されて出てくることはあまりないと思います。


SDカード挿入後の画像

 

SDカードリーダー/ライターの速度は速いです。

CrystalDiskMark 7(SDカード)
最大275MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-CポートはThunderbolt 3対応で、USB PDやDP出力にも対応しています。

また、当サイトで試した限りでは18WのPD充電器は無理でしたが、48Wの充電器では充電できました。

なお、純正品以外の機器で充電し故障しても、当サイトでは責任を負えませんのでご注意下さい。

充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター /
有線LANの拡張
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
ZHOULX 充電器(65W)
AUKEY 充電器(46W)
cheero 充電器(18W) ×
5V充電器
※2
ANKER 充電器(5V/2.4A) ×
AUKEY 充電器(5V/2.4A) ×
その他 USB C-DPケーブルで外部モニター接続
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器

 

質量のチェック

質量は、メーカー仕様表では、有機ELを搭載したモデルがやや軽くなっており約1.22kg、LTEを搭載したモデルはやや重くなっており約1.25kg、それ以外は約1.24kgとなっています。

当サイトで計測した質量は、次の通りで、大体仕様通りです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  FHD/LTEモデル 4Kモデル
PC本体 1.256kg 1.211kg
ACアダプター(+電源ケーブル) 285g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー容量は、当サイトで確認したところ、約60Whでした。多い容量です。

バッテリー駆動時間は次のようになっています。Ice LakeのCPUのためか、思ったほど駆動時間は伸びませんでしたが、それでも一般的なモバイルノート以上のバッテリー駆動時間はあります。

バッテリー駆動時間
  FHDモデル 4Kモデル
(1) MobileMark 2014 約22時間 約10時間
(2) PCMark 10 Modern Office
(3) 動画再生時 9時間42分 6時間44分
(4) PCMark 8 Work 5時間52分 4時間21分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

当サイトで計測した充電時間は次の通りです。普通の充電速度です。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
63%
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。なお、今回はFHD液晶モデルで計測しています。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

全体的に低めの動作音です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

デュアルファンを搭載しており、さらに新モデルでは、排熱設計を見直し、ヒートパイプを1本から3本へ増加、吸気口の開口率を29%から39%へアップ、排気口の高さを2.5mmから2.8mmへ増加しています。

温度は普通です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。問題ない温度ではありますが、温度は上がったり下がったりを繰り返しており安定しません。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

裏面は熱くなる部分がありますが、キーボード面はそれほどでもなく快適に使えます。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

やや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

HP Spectre x360 13の外観写真を掲載します。

本体カラーは、アッシュブラックとポセイドンブルーの2色です。どちらも高級感のあるデザインです。輝きのあるPCですが、嫌みがなくビジネスPCとして使用しても違和感がありません。

 

正面画像です。

 

天板です。

 

2W×2の高出力スピーカーを搭載しています。ノートPC基準で点数をつけると、10点満点で6~7点の音質です(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。

 

電源ケーブルは、PCのコーナー部分に接続します。

 

ヒンジが360度回転することで、下図のような形状にすることも可能です。しかも、どの形状でも、サイドのゴールドが輝いてエレガントです。

 

底面です。2つのファンで吸気を行います。

 

狭額ベゼルを採用していますが、小型のIRカメラを搭載することで顔認証に対応しています。

 

指紋認証も可能です。

 

HP Spectre x360 13のインターフェイスは、フルサイズのUSBと、USB 3.1 Type-Cを2ポート、micro SDカードスロットを備えています。

 

ACアダプターの画像です。コネクタはUSB Type-Cで、容量は65Wです。

 

まとめ

HP Spectre x360 13は、他よりもワンランク上の高級 2 in 1 PCです。

他より優れている点としては、色域変換機能を搭載した4K有機ELを選択できる点です。Adobe RGB色域で使いたいフォトグラファーやsRGB色域で使いたいWebクリエイター、一般ユーザーまで満足できるディスプレイであると思います。

また、LTEにも対応し、ペンも使え、コンパクトであるため、色々な場所で、色々なシーンで使える製品です。

機能が優れているだけでなく、デザインも秀逸で、どこで使っても恥ずかしくなく、むしろ自慢できるPCです。

大きな欠点はなく、むしろ細かい点も他より優れている箇所がたくさんありますが、強いて言えば、質量が約1.22kg~と、最新PCとしてはそれほど軽くないです。ただ、重いわけでもないので、普通に持ち運んで使えると思います。

 

バッテリー駆動時間重視の方におすすめ

HP Spectre x360 13

 

特徴

  • 色域変換機能付きの4K有機ELを選択可能
  • LTEに対応
  • ペンにも対応した2 in 1 PC

こんなあなたに

  • 画像を扱うクリエイター
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