デル XPS 13 (9310) の特徴レビュー

更新日:2020年9月30日
CPU Core i7-1185G7
Core i7-1165G7
Core i5-1135G7
Core i3-1115G4
メモリ 8GB / 16GB / 32GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 13.4インチ
液晶種類 FHD+(1920x1200)
FHD+(1920x1200) タッチ
UHD+(3840x2400) タッチ
質量 非タッチ:約1.2kg~
タッチ:約1.27kg~
バッテリー 52Wh
価格[税別] 未発売
一足先に第11世代Coreを搭載!

XPS 13 (9310)は、他社・他機種に先駆けて、一足先に最新の第11世代Coreプロセッサーを搭載したモバイルノートPCです。

特に、シングルコアの処理性能と、Intel Iris Xeグラフィックスによるグラフィックス性能の向上が目玉となっており、外部グラフィックスを搭載しなくても、ライトなクリエイティブ作業がより快適にこなせるようになっているようです。

コンパクトで高質感のボディ、ロングバッテリー、アスペクト比16:10で広色域の液晶、UHD液晶も選択可能など、従来機種の優れた特徴はそのまま引き継いでいます。

ただ、LTEには対応していません。LTEに対応していたら、さらにモバイルノートPCとしての完成度が高まったのではないかと思います。

公式サイトはこちら

XPS 13 (9310)の特徴

いち早く第11世代Coreプロセッサーを搭載

XPS 13 (9310)は、次世代となる第11世代Coreプロセッサー(開発コード名:Tiger Lake)を、いち早く搭載したモバイルノートPCです。

下の表は、XPS 13 (9310)が搭載するTiger Lakeプロセッサーの仕様です。第10世代CoreプロセッサーであるCore i7-1065G7の仕様も比較用として載せています。

第10世代Core (U)でもTDPは可変でしたが、一応、定格TDPは15Wという表記でした。一方、第11世代Coreでは、Operating Rangeという表記になり、12W~28Wの間でOEMメーカーが決めることができるようになっています。また、Core i7で比較すると、動作周波数が底上げされていますし、キャッシュも8MBから12MBに増えています。

XPS 13 (9310)搭載 Tiger Lakeの仕様比較
  [参考]
Core i7-1065G7
Core i7-1185G7 Core i7-1165G7
製造プロセス 10nm 10nm SuperFin
コア / スレッド数 4 / 8
TDP-up周波数 1.5 GHz 3.0 GHz 2.8 GHz
TDP-down周波数 1.0 GHz 1.2 GHz 1.2 GHz
ターボブースト時 3.9 GHz 4.8 GHz 4.7 GHz
キャッシュ 8MB 12MB
TDP幅 12W~25W 12W~28W
内蔵GPU Intel Iris Plus Intel Iris Xe
グラフィックス
最大動的周波数
1.1 GHz 1.35 GHz 1.3 GHz
グラフィックス実行ユニット 不明 96
  Core i5-1135G7 Core i3-1115G4
製造プロセス 10nm SuperFin
コア / スレッド数 4 / 8 2 / 4
TDP-up周波数 2.4 GHz 3.0 GHz
TDP-down周波数 900 MHz 1.7 GHz
ターボブースト時 4.2 GHz 4.1 GHz
キャッシュ 8MB 6MB
TDP幅 12W~28W
内蔵GPU Intel Iris Xe Intel UHD
グラフィックス
最大動的周波数
1.3 GHz 1.25 GHz
グラフィックス実行ユニット 80 48

 

今回、「ARSTECHNICA」のサイト様のデータを引用し、Core i7-1185G7のベンチマークスコアを下に掲載します。

マルチコアのスコアを見ると、第10世代Coreプロセッサーから着実に処理性能がアップしているものの、TDPによりかなり差があります。どの程度の処理性能になるかは、搭載するCPUだけでなく、メーカーによるTDPの設定にも大きく依存します。ただし、CINEBENCH R20の結果では、Ryzen 7 4700Uを超えるマルチコアのスコアにはならないようです。

一方、シングルコアのスコアを見ると、第10世代Core (H)を超えるほどの性能の向上を示しています。シングルコアの処理性能が物を言うソフトの使用や処理を行う場合には、特に第11世代Coreプロセッサーの力を発揮できそうです。

XPS 13 (9310)がどのくらいのTDP設定になるかは分かりませんが、Tiger Lakeの処理性能が全体的に向上しているので、より快適な動作が期待できます。XPS 13がどのくらいのパフォーマンスが出るかは、後日確認してみようと思います。

CPU性能の比較 ~ CINEBENCH R20 ~
マルチコア
Ryzen 9 4900HS 4250
Ryzen 7 4800H 3944
Ryzen 5 4600H 3260
Core i7-10750H 2965
Ryzen 7 4700U 2908
Core i7-1185G7 2231 [28W]
1588 [15W]
Core i7-10710U 2211
Ryzen 5 4500U 2180
Ryzen 3 4300U 1558
Core i7-1065G7 1484
Core i7-10510U 1459
Core i5-1035G1 1424
Core i5-10210U 1418
Core i3-10110U 922
シングルコア
Core i7-1185G7 599 [28W]
545 [15W]
Core i9-10885H 514
Ryzen 9 4900HS 488
Core i7-10750H 478
Ryzen 7 4700U 465
Ryzen 7 4800H 457
Ryzen 5 4600H 452
Ryzen 5 4500U 448
Core i7-10710U 447
Core i7-10510U 444
Ryzen 3 4300U 430
Core i3-10110U 413
 :本製品で選択できるプロセッサー
※Tiger Lakeのスコアはネットで公開されているスコアです

 

iGPUでも高めのグラフィックス性能

Tiger Lakeの目玉となる特徴でもありますが、XPS 13 (9310)は、CPU内蔵グラフィックスとしてはかなり高めのグラフィックス性能を備えています。これは、Tiger Lakeが内蔵するIntel Iris Xeグラフィックスによるものです。

3DMarkのベンチマークについても、「ARSTECHNICA」のサイト様のデータを引用し、他と比較しています。こちらもTDPによって差があるものの、15WのTDPでも、Core i7-1185G7内蔵のIntel Iris Xeであれば、Ryzen 7 4700U搭載のRadeon Graphicsを超え、外部グラフィックスのGeForce MX250に近いスコアとなっています。

ゲームや動画編集などでも、ライトなものであればそこそこ快適に対応できそうです。

なお、第11世代Coreプロセッサーの全てが、性能が大きく向上したIntel Iris Xeを内蔵している訳ではありません。XPS 13 (9310)で選択できるCPUの中で、Core i3-1115G4はIntel UHD内蔵なので、高めのグラフィックス性能を求める場合は、CPUの型番の末尾がG7となっている、Core i5以上を選択するようにしましょう。

3DMark Night Raid - Graphics score
GeForce GTX 1050 25325
Intel Iris Xe
(Core i7-1185G7)
18082 [28W]
14644 [15W]
GeForce MX330 16714
GeForce MX250 15406
AMD Radeon Graphics
(Ryzen 7 4700U)
13861
AMD Radeon Graphics
(Ryzen 5 4500U)
11999
Intel Iris Plus
(Core i7-1065G7)
11084
Radeon Vega 8
(Ryzen 5 3500U)
10014
AMD Radeon Graphics
(Ryzen 3 4300U)
9800
Intel Iris Plus
(Core i5-1035G4)
9188
Intel UHD
(Core i5-10210U)
5800
Intel UHD 620
(Core i5-8265U)
5274

 

コンパクトなボディサイズ

元祖狭額ベゼルを採用したXPSシリーズの最新機種にふさわしく、XPS 13 (9310)も狭額ベゼルを引き継いでいます。そのため、ボディサイズがとてもコンパクトで、持ち運びがしやすいです。

下の表では、コンパクトさが特徴となっている13インチクラスのモバイルノートPCとのサイズ比較を行いました。幅が短く、高さも比較した中では最薄です。カバンへの収まりがよく、いつも持ち歩くモバイルノートPCとしての適性が高いです。なお、新旧XPS 13でわずかにサイズが異なっていますが、誤差レベルの差で、基本的に同じボディだと思います。

ただし、質量は約1.2kg~と、最新のモバイルノートとしてはそこまで軽くはありません。十分持ち運べる質量ではあるものの、1kgを切るようなとにかく軽いモバイルノートPCがいい、というような重さにもこだわる方には適しません。

コンパクト・スリムなボディ
狭額ベゼル採用の13インチクラスのモバイルノートのサイズ比較
  奥行 高さ
新XPS 13(9310) 295.7 198.7 14.8
従来XPS 13(9300) 296 199 14.8
ASUS ZenBook 13 UX334FAC 302 189 17.9
富士通 LIFEBOOK WU2/E2 309 212 15.5
dynabook G(GZ) 308.8 211.6 17.9
NEC LAVIE Direct PM 307.2 216 16.9
※ 単位はmm

 

アスペクト比16:10の液晶

XPS 13 (9310)は、アスペクト比16:10の液晶を搭載しています。

一般的なノートPCが搭載する液晶のアスペクト比は16:9ですが、それに比べて縦方向の表示領域がやや広くなっており、Webブラウザや、Wordなどの縦スクロールするソフトが使用しやすいです。

なお、選択できる液晶は以下の3種類あります。

最も標準的なのは、FHD+(1920 x 1200)液晶で、非光沢、輝度500nit、100% sRGB、コントラスト比1800:1となっています。

タッチ操作を行いたい場合は、FHD+(1920 x 1200)のタッチ液晶もあります。こちらは、輝度500nit、100% sRGB、コントラスト比1800:1、反射防止となっています。

高解像度の写真や、4K動画などを表示したい場合は、4K UHD+タッチ液晶も選択できます。輝度500nit、100% sRGB + DCI-P 90%、コントラスト比1500:1となっています。

いずれの液晶も、視野角が約178度と広く、色域も広めなので、見やすく、ウェブで使用する写真や動画の編集にも使用できる液晶だと思います。

アスペクト比16:10の液晶

 

大容量バッテリーを搭載

XPS 13 (9310)の搭載するバッテリーの容量は52Whです。これは、13インチクラスのモバイルノートPCとしては大容量です。

外出先でも、バッテリー残量を気にせずに使用できるでしょう。

ただ、UHD液晶を搭載すると、バッテリー駆動時間が大幅に短くなるので、バッテリー駆動時間を重視する場合は、FHD液晶を選択することをおすすめします。

 

インターフェイスはUSB-Cのみ

XPS 13 (9310)は、コンパクト・スリムなモバイルノートPCであるため、ポート類はUSB-C x2のみとなっています。それ以外には、microSDカードリーダーを備えています。

USB-Cポートは、Thunderbolt 4、DisplayPort、Power Deliveryに対応しており、本体への給電にもこのポートを使用します。なお、今でも多く使用されているフルサイズのUSBを使用したい場合は、同梱されているType C to USB-Aアダプターを使用することで、対応可能です。

USB-Cのみ

 

メモリはオンボードのみ

XPS 13 (9310)のメモリ構成は、8GB、16GB、32GBとなっており、大容量メモリも選択できます。全てデュアルチャンネルで動作しますし、メモリクロックも4267MHzにアップしています。

ただし、オンボードメモリのみで、メモリスロットはないようなので、購入後に個人でメモリの増設・換装を行うことはできないと思います。メモリを多く使用する作業(タブブラウザで多くのページを同時に開いたり、複数のアプリを同時に立ち上げて使用する場合や、写真や動画の編集を行うような場合)に使用するのであれば、できるだけ大きめの容量のメモリを搭載したモデルが快適だと思います。

 

アルミ+ファイバー素材のボディ

XPS 13 (9310)は、CNC機械加工による削り出しのアルミボディとなっています。

パームレスト部分は、下の画像のように、白のグラスファイバー製と、黒のカーボンファイバー製とがあります。

高級素材を採用し、デルの最上位モデルにふさわしく、見た目も質感も高い仕上がりのようです。

グラスファイバー製のパームレスト
カーボンファイバー製のパームレスト

 

指紋・顔認証に対応

XPS 13 (9310)は、指紋センサーが電源ボタンに統合されていますし、ウェブカメラはWindows Helloに対応しています。そのため、指紋認証でも、顔認証でもWindowsへのログインが可能です。

コロナ渦により、外で使用するときはマスクをはめているかもしれませんが、指紋と顔のどちらの認証にも対応しているので、便利だと思います。

 

従来モデルからの変化

従来モデルのXPS 13 (9300)と、最新モデルのXPS 13 (9310)とは、見た目で区別することは難しそうです。ボディサイズ、質量、バッテリー容量、インターフェイスなどにはほとんど変化はありません。

最も大きな変化はCPUの世代交代ですが、特にグラフィックス性能がアップしており、単なるマイナーチェンジにはとどまっていないと思います。その他に、メモリの容量やクロックの向上、Thunderbolt 3からThunderbolt 4への変化などもあります。

ネットの閲覧や、Officeソフトの使用などであれば、新旧どちらもそれほど差を体感するほどではないかもしれません。一方、ライトなクリエイティブ作業であれば、差を実感するような変化を遂げていると思います。

用途によっては、旧モデルとなるXPS 13 (9300)を検討してみてもいいと思います。

 

まとめ

XPS 13 (9310)は、デルの上位機種であるXPSシリーズの最新版13.4型モバイルノートPCです。

旧モデルから外見の変化はないものの、Tiger Lakeと呼ばれる第11世代Coreプロセッサーを搭載することで、中身は大きく変化しています。特に、シングルコアの処理性能の向上と、Intel Iris Xeグラフィックス内蔵によるグラフィックス性能の向上が顕著です。ライトなクリエイティブ作業をより快適にこなせるようになりました。

コンパクトなボディ、大容量バッテリー、アスペクト比16:10の液晶など、モビリティが高く、作業もしやすい、という点では従来機種からの利点はそのままに保たれています。

やや残念なのは、質量がやや重めなことと、相変わらずLETに対応していないことです。そこさえ気にならなければ、かなり完成度の高いモバイルノートPCとして、重宝する機種となるでしょう。

米国では9月30日から発売していますが、日本ではもう数週間かかるようです。

第11世代Coreプロセッサーをいち早く搭載したモバイルノートPC

XPS 13 (9310)

特徴

  • Intel Iris Xe内蔵の第11世代Coreを一足先に搭載
  • 持ち運びやすいコンパクト・スリムなボディ
  • アスペクト比16:10の液晶

こんなあなたに

  • モバイルノートで軽いクリエイティブ作業もしたい方
  • 最新の第11世代Coreプロセッサーをいち早く使いたい方
公式サイトはこちら

 

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