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MSI Summit 13 AI+ Evo A2VMの実機レビュー
CPU | Core Ultra 7 258V |
---|---|
メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB~4TB SSD |
液晶サイズ | 13.3インチ |
液晶種類 | 1920x1200 光沢 タッチ |
質量 | 約1.35kg |
バッテリー | 70Wh |
価格[税込] | 27万円台 ※ |
※パソコンSHOPアークでの価格
MSI Summit 13 AI+ Evo A2VMは、最新のインテル Core Ultra シリーズ2を搭載した2 in 1 PCです。
新CPUを搭載することで、バッテリー駆動時間が非常に長く、CPU、GPU、NPU性能も高いです。
画面だけでなく、紙にも描くことができるMSI Pen 2を搭載し、ペンを多用する方にもおすすめです。
ボディも、エッジがゴールドになっており、見た目が豪華です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core Ultra 7 258V、32GBメモリ、1TB SSD
目次
お忙しい方は、「MSI Summit 13 AI+ Evo A2VMの特徴」のみお読みください。
Summit 13 AI+ Evo A2VMの特徴
ゴージャスなデザイン
Summit 13 AI+ Evo A2VMは、エッジがゴールドに輝いており、非常にゴージャス感のあるノートPCです。パソコンに、優雅さや、華やかさなどを求める方におすすめです。
画面にも紙にも書けるペンを搭載
本製品に付属するMSI Pen 2は、ペン先が黒鉛で出来ているグラファイト製になっており、画面に描けるのはもちろん、普通の紙にも書くことができます。
紙に書いた文字は消しゴムで消すことができます。また、鉛筆のようにどんどん芯が減っていくこともありません。本製品はどのくらい紙に書けるのかは不明ですが、他のグラファイトペンを調べたところ、鉛筆としては通常の約100本に相当するらしいです。
2 in 1 PCなのでいろんな形状にすることが可能
Summit 13 AI+ Evo A2VMは、タブレットに変形する2 in 1 PCです。タブレット形状にすれば、ペンを使うときに描きやすいですし、L字型にして手前に冊子のノートを置けば、オンライン学習などをするときなどに便利です。
特殊な使い方かもしれませんが、下図のような形状にすれば、パッドでゲームがしやすいです。
かなり長いバッテリー駆動時間
Summit 13 AI+ Evo A2VMは、インテル Core Ultra シリーズ2を搭載していることで、省電力であるためバッテリー駆動時間が長いです。また、解像度がFHD+と標準的で、そこまで高い解像度ではなく、バッテリー容量も多いため、他のインテル Core Ultra シリーズ2搭載ノートPCで計測したときよりも、より長いバッテリー駆動時間でした。バッテリー駆動時間重視の方にもおすすめです。
Copilot + PC準拠
Summit 13 AI+ Evo A2VMは、インテルCPUを搭載したCopilot+ PC準拠のPCです。
11月下旬のアップデートで、Copilot+ PC独自の機能が使える予定でしたが、12月3日現在になってもまだ使えません。Snapdragon搭載のCopilot+ PCでは、その機能を試しているので、気になる方は「Copilot+ PCで何ができるか試してみた!」の記事もご覧下さい。
また、Core Ultraシリーズ1に比べ、高い性能のNPUを搭載しているのも特徴です。ソフト側が、AI処理をするときにもう少しNPUを利用するようになれば、CPUとGPUの負荷を低減し、高速にAI処理をすることができるでしょう。ただ、現状では、NPUを使うソフトはまだ少ないです。NPUの恩恵を感じるには、あと1~2年くらいは必要かもしれません。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 快適です。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | ディスプレイの表示は綺麗なので映像が綺麗です。スピーカー音は普通です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 広めの色域のディスプレイで、CPU性能も高いので画像編集なども出来ます。ペンが付属しているのでレタッチもしやすいです。 |
動画編集 | ○ | FHD動画の簡易的な動画編集ならできます。 |
ゲーム | △~○ | 原神、ドラクエクラスの軽いゲームならできます。中程度の重さのゲームも、グラフィック設定を下げればプレイ可能なものも少なくありません。重いタイトルは難しいです。 |
ディスプレイのチェック
Summit 13 AI+ Evo A2VMのディスプレイは、色域が広めで見やすいです。光沢ですが反射が抑えられているので、映り込みはそれほど気になりません。タッチおよびペンにも対応しています。
詳細については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Summit 13 AI+ Evo A2VMのキーボードの打ちやすさは普通です。
キーピッチは、実測で横:19mm、縦:19.5mmとゆとりがありますが、キーストロークは実測で約1.4mmとやや浅めです。また、「半角/全角」キーが小さいので、日本語入力へ切り替えるときに、ややタイプミスしやすいです。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
Summit 13 AI+ Evo A2VMのパフォーマンスのチェックです。
CPU
Summit 13 AI+ Evo A2VMのCPUは、Lunar Lakeことインテル Core Ultra 200VシリーズのCore Ultra 7 258Vです。
CINEBENCHのスコアは下の通りで、マルチコア性能はそれほど高くありませんが、シングルコア性能は高めです。CPUをフルで動かすような処理は苦手ですが、普段の操作は快適です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはLPDDR5Xで、帯域は広いです。オンボードメモリなので換装は出来ません。
グラフィックス
グラフィックス性能は、Core Ultra 7 258Vとしては思ったほどではありませんでしたが、CPU内蔵グラフィックスとしては高めのスコアです。原神、鳴潮、ドラクエなどの軽めのゲームであれば、余裕でできるスペックです。フォートナイトは、できないこともありませんでしたが、もう少しフレームレートが欲しいところでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※グラフィックス名の横の括弧は、メモリの仕様
NPU
NPU性能は最大 47 TOPSと高いです。ただし、GeForce RTX 4050 Laptopのような独立GPUと比較すると、AI TOPSは低いです。
~ NPU性能の評価 ~
ストレージ
SSDは高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットはありません。
その他のベンチマーク
Core Ultra 7 258Vのその他のベンチマークスコアについては、こちらのリンク先をご覧ください。他のPCでの計測値ですので、多少スコアは異なると思いますが、大きな違いはないと思います。
質量のチェック
Summit 13 AI+ Evo A2VMの質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.35kg」とあり普通です。当サイトの計測値は下表の通りです。持ち運び用のノートPCとしてはそこまで軽くはありませんが、持ち出せる範囲の重さだと思います。
質量 | |
PC本体 | 1.331kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 810g |
バッテリー駆動時間のチェック
Summit 13 AI+ Evo A2VMのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は70Whで、バッテリー駆動時間は非常に長いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 最大30時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 最大24時間 |
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 12時間37分 |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラは、207万画素のFHD画質で、映りは比較的良かったです。なお、顔認証機能にも対応しています。
スピーカー
スピーカーの音質は普通です。ノートPC基準で勝手に点数を付けると、10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力は、ほぼプロセッサーのベースパワー通りの17Wで推移しています。このときのCPU温度は60℃台で推移しており、問題ない温度です。
静音性のチェック
Summit 13 AI+ Evo A2VMの動作音(静音性)のチェック結果です。
負荷が低めのときは、とても静かです。高い負荷をかけると、一般的なノートPCと同等程度の騒音値です。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
約21dB | 約21dB | 約25dB | 約39dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード(x265)した時
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
負荷が高くないときは、特に熱く感じることなく使えます。
高い負荷がかかると、キーボード部分がやや熱くなってきますが、タイピングしているときはそれほど気にはなりませんでした。ただ、ゲームをすると、WASDキーあたりの熱さが、やや気になりました。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
全体的に低めの消費電力です。特に低負荷時の消費電力が低いです。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
3~4W | 5~6W | 14W | 27W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
Summit 13 AI+ Evo A2VMの外観のチェックです。
ブラックを基調として、ゴールドをアクセントとしてあしらったゴージャス感のあるノートPCです。
天板には、MSIのロゴがあります。
2 in 1 PCなので、次のような形状にすることができます。
高さは16.2mmと薄いです。
指紋認証装置も搭載されています。
側面のポート類はご覧の通りです。主要なものは揃っています。USB-Cポートは、Thunderbolt4、PowerDelivery、映像出力に対応しています。HDMIは4K/60Hzで出力できました。
底面はシンプルです。
ACアダプターは65Wです。電源コードが太いのは欠点です。持ち出すときは、小型のUSB-C充電器を持ち歩いてもいいでしょう。
まとめ
以上が、Summit 13 AI+ Evo A2VMのレビューでした。
ゴージャス感のあるノートPCで、パソコンに、優雅さや、華やかさなどを求める方におすすめです。
ペンにも対応し、付属のMSI Pen 2は、画面に絵や文字を描くことができるとともに、紙にも描くことができる優れものです。ペンがあることで、レタッチなどがしやすいですし、簡単な絵からイラストを生成するAIソフトも使いやすいです。
また、省電力のインテル Core Ultra シリーズ2に、70Whの大容量バッテリーを搭載することで、バッテリー駆動時間が非常に長くなっているのも大きなメリットです。バッテリー駆動時間重視の方におすすめです。
あとは、各ソフトのAI処理が、もっとNPUに対応してくれると嬉しいのですが、現状ではまだ少ないです。ソフト側が対応してくれば、もっとこのPCの活用の場が広がると思います。
Core Ultra 2搭載の2 in 1 PC
Summit 13 AI+ Evo A2VM
特徴
- ゴージャス感のあるデザイン
- Core Ultra 2 搭載でロングバッテリー
- ペン対応
こんなあなたに
- ペンを使うクリエイター
- バッテリー駆動時間重視の方
- 価格27万円台~
販売店
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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