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ASUS Zenbook 14 OLED UX3405MAの実機レビュー
CPU | Core Ultra 5 125H Core Ultra 7 155H Core Ultra 9 185H |
---|---|
メモリ | 16GB / 32GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
液晶サイズ | 14型 16:10 |
液晶種類 | 1920x1200 有機EL 60Hz 2880x1800 有機EL 120Hz |
質量 | 約1.2kg~ |
バッテリー | 最大 約21時間 (75Wh) |
価格[税込] | 13万円台~ |
Zenbook 14 OLED UX3405MAは、約1.2kgと軽い、「Core Ultra H」搭載の14型ノートPCです。最新CPUを搭載し、モバイルノートPCとしては高めの性能を備えた機種を、容易に持ち出すことができます。
3K有機ELディスプレイを搭載したモデルでは、画面を広く使って効率よく作業をすることができますし、広色域で非常に美しい表示が可能でした。
その他、バッテリー容量が大きく、コスパも高めで、なかなか魅力的なモバイルノートPCに仕上がっていると思います。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core Ultra 7 155H、16GBメモリ、1TB SSD、2880x1800 有機EL
目次
お忙しい方は、「 Zenbook 14 OLED UX3405MAの特徴」のみお読みください。
Zenbook 14 OLED UX3405MAの特徴
約1.2kg~と軽く、約14.9mmとスリムな14型ノートPC
Zenbook 14 OLED UX3405MAは、最新の「Core Ultra Hシリーズ」プロセッサー、14型有機ELディスプレイ、大容量バッテリーを搭載しながら、質量が約1.2kg~、厚みが約14.9mmと、軽くてスリムなボディが特徴的な14型ノートPCです。
オールメタルデザインなので、堅牢性も高く、カバンに入れて容易に持ち運ぶことができます。最新CPUを搭載した機種を、宅内だけでなく外に持ち出して使いたい方におすすめの機種です。
作業がしやすい3K有機ELディスプレイを搭載
Zenbook 14 OLED UX3405MAは、画面比16:10の14型有機ELディスプレイを搭載しています。
ディスプレイには、以下のような2つのタイプがあり、Core Ultra 5 125Hモデルは(1)のディスプレイ、Core Ultra 7 155H or Core Ultra 9 185Hモデルは(2)のディスプレイを搭載しています。
Zenbook 14 OLED UX3405MAのディスプレイ
(1) WUXGA (1920x1200), 60Hz, グレア, 有機EL
(2) 3K (2880x1800), 120Hz, グレア, 有機EL
おすすめは、(2)の3K有機ELディスプレイです。画面比16:10と縦に少し長いことに加えて、解像度が高いので、100%スケールの表示にすると、下図のように画面をかなり広く使うことができます。Webページであれば、縦に広い範囲を表示することができるので、ブラウザとWordを並べて表示し、調べ物をしながらまとめたり資料を作成するといった作業を効率よく行うことができます。
また、今回は、(2)の3K有機ELディスプレイをチェックしましたが、DCI-P3カバー率が100%と色域が広いです。有機ELらしく、黒の表現力も高く、非常に美しい表示が可能でした。写真や動画を表示したり、ライトに編集を行いたい方などにも適しています。
外回りの営業で、PR動画などをお客様に見てもらうといった用途にもいいと思います。
高性能の「Core Ultra」搭載
Zenbook 14 OLED UX3405MAは、インテルの最新CPU「Core Ultra Hシリーズ」を搭載しています。
今回は、Core Ultra 7 155H搭載モデルをチェックしましたが、CPUの処理性能を測るベンチマークでは、以下のような結果になりました。Core Ultra 5 125Hを搭載する別機種で計測したスコアと同程度のスコアでした。これは、PBP(プロセッサーベース電力)よりも高いCPU電力で動作させて、パフォーマンスを引き出すような設定ではないためです。それでも、Core i7-1360Pや、Ryzen 7 7735Uの代表的なスコアを超えており、スリムタイプのモバイルのノートPCとしては十分高めの処理性能を備えていました。
グラフィックス性能を測るベンチマークテストでは、GeForce MX550と同程度のスコアが出ていました。CPU内蔵グラフィックスとしては高い性能です。持ち出した先での、FHD動画の簡単な編集作業などにも活用することができると思います。
75Whの大容量バッテリーを搭載
Zenbook 14 OLED UX3405MAは、75Whバッテリーを搭載しています。14型ノートPCは、50Wh前後のバッテリーを搭載していることが多いので、75Whというのは大容量です。
そのため、高めの性能と、高解像度の有機ELディスプレイを搭載しながらも、仕様値(JEITA2.0)で約21.0時間とバッテリー駆動時間が長いです。当サイトの計測でも、負荷の軽い動画再生時で21時間超、少し負荷のかかる状態で6時間を超えるバッテリー駆動が可能でした。
外出先でも、バッテリー残量を心配することなく作業に集中することができます。
高めのコストパフォーマンス
Zenbook 14 OLED UX3405MAは、最新の「Core Ultra Hシリーズ」を搭載したモバイルノートPCとしては、コストパフォーマンスが高めです。
他社のCore Ultra搭載のモバイルノートPCは、2024年3月18日時点で、ThinkBook 13x Gen 4が、「15万円台~」、デル Inspiron 13 (5330)も「15万円台~」となっています。
一方、本製品は「13万円台~」となっており、価格が安いです。ただし、本製品の最も安いモデルは、ディスプレイ解像度が1920x1200となっています。1920x1200ドットの解像度で、ペンタイル方式の有機ELだと、文字が見にくくなるかもしれません。個人的には、2880x1800ドットのディスプレイのほうがおすすめです。
各用途の快適度
Zenbook 14 OLED UX3405MAの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分な処理性能を備えています。画面比16:10のディスプレイを搭載し、快適に作業することができるでしょう。特に、3Kディスプレイを搭載したモデルでは、画面を広く使って効率よく作業をすることができます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 有機ELディスプレイによる色鮮やかな映像で、快適に動画が視聴できます。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | 3K有機ELディスプレイは、当サイト計測で、DCI-P3カバー率100%と広色域でした。外出先でのRAW現像や、画像編集に適しています。 |
動画編集 | △~○ | ディスプレイの色域は広く、申し分ありません。内蔵グラフィックスとしては高めの性能で、FHD動画の編集をある程度快適に行えます。ただし、重いエフェクトをかけたり、4K動画の編集を行うなど、本格的な動画編集を行いたい方は、GeForceシリーズを搭載した機種がおすすめです。 |
ゲーム | △~○ | 軽いゲームであれば、画質を落とすことでプレイすることができるものもありますが、ゲーム向きの製品ではありません。ゲームがメインであれば、GeForce RTXシリーズの外部GPUを搭載したゲーミングノートPCがおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
Zenbook 14 OLED UX3405MAのディスプレイのチェックです。
本機器では、以下の2種類のディスプレイを搭載するモデルがあります。
Core Ultra 5 125Hモデルは(1)のディスプレイを搭載し、Core Ultra 7 155 or Core Ultra 9 185Hのモデルは(2)のディスプレイを搭載しています。
Zenbook 14 OLED UX3405MAのディスプレイ
(1) WUXGA (1920x1200), 60Hz, グレア, 有機EL
(2) 3K (2880x1800), 120Hz, グレア, 有機EL
今回は、Core Ultra 7 125H搭載モデルなので、(2)の3K有機ELディスプレイとなります。
パネルの型番は、「SDC419D」でした。
本機器では、「MyASUS」のSplendidで用途に合った色域に変更することができます。
高解像度・広色域の有機ELディスプレイなので、表示が非常に美しいです。スケールを調整することで、画面を広く使うことができ、一般的な作業から、写真・動画の表示やライトな編集まで、広く使いやすいディスプレイです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトで計測した色域は、下表の通りで、非常に広いです。最高輝度は、当サイト計測で378cd/m2とやや高めでした。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 100% |
Adobe RGBカバー率 | 94.9% |
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.3mmでした。キートップはわずかにカーブしています。
主要なキーのサイズが揃っており、「半角/全角」キーや、「Backspace」キーのような使用頻度が高いキーのサイズも大きいです。なお、「\」キーのサイズが極端に小さいですが、使用頻度が低い方は、それほど気にしなくていいでしょう。キーの打ちやすさは普通のキーボードです。
タッチパッドの使いやすさは、普通です。
キーボードバックライトが搭載されています。
パフォーマンスのチェック
Zenbook 14 OLED UX3405MAのパフォーマンスをチェックします。
本機器は、「MyASUS」というアプリの「ファンモード」で、動作モードを変更することができます。今回は、デフォルトの「スタンダードモード」と、高いパフォーマンスが出る「パフォーマンスモード」で計測した各種ベンチマークの結果を掲載します。
CPU
Zenbook 14 OLED UX3405MAは、インテル最新の「Core Ultra Hシリーズ」プロセッサーを搭載しています。選択することができるのは、Core Ultra 5 125HまたはCore Ultra 7 155H(どちらもPBP:28WクラスのCPU)と、Core Ultra 9 185H(PBP:45WクラスのCPU)です。
今回は、Core Ultra 7 155Hを搭載しており、ベンチマークの結果は以下の通りでした。
シングルコアのスコアは高めでした。
マルチコアでは、同じCore Ultra 7 155Hを搭載した別機種で計測したスコアほどは出ませんでしたが、Core i7-1360Pや、Ryzen 7 7735Uの代表的なスコアを上回る数値が出ており、一般的なノートPCとしては高めの処理性能を備えていることが分かります。複数のアプリを同時に立ち上げて作業を行う場合でも、快適に動作するでしょう。
なお、ファンモードを「パフォーマンスモード」にすると、スコアがグンとアップしています。重い処理を行う場合は、「パフォーマンスモード」に切り替えると、処理時間を短縮できると思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリは、LPDDR5X-7467です。SiSoftware Sandra 2020でメモリの帯域を計測しようとしましたが、正常に計測できなかったので割愛しますが、メモリ帯域は広いはずです。オンボードなので、メモリの増設・換装はできません。
グラフィックス
Zenbook 14 OLED UX3405MAのグラフィックスは、「Core Ultra Hシリーズ」の内蔵グラフィックスである、Intel Arc GPUです。
3DMark Night Raidのベンチマークの結果は以下の通りです。
GeForce MX550と同程度のスコアが出ており、Core Ultra 7 155Hにふさわしく、内蔵グラフィックスとしては高い性能を備えています。FHD動画の簡単な編集などのクリエイティブな用途にも使うことができるでしょう。
なお、動作モードを変更しても、グラフィックス性能にはそれほど大きな差はありませんでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットは非搭載です。
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。なお、「パフォーマンスモード」で計測しています。
Core Ultra 7 155Hにしては少し時間がかかりましたが、外出先で一度に10枚程度のRAW現像を行うのには十分な速度だと思います。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Photoshopのスーパーズーム(x2)のようなAIを使った処理も、思ったよりも長い時間がかかりました。ただ、AIを活用した処理は、PhotoshopがNPUに対応すれば、もっと速くなるのではないかと思います。
なお、重いフィルターなどを使わない一般的な作業であれば、Photoshopでの作業も快適に行うことができます。
Core Ultra 7 155H | Core i7-12650H GeForce MX550 |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約2秒 | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約7分12秒 | 約4分28秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約5分26秒 | 約2分48秒 |
FHD/30p動画の書き出し速度は比較的速いです。凝ったエフェクトをかけたりするのでなければ、カットやテロップ挿入など、FHD動画の普通の編集作業を問題なく行うことができます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cのポートとしては、Thunderbolt 4(データ転送、映像出力、本機への給電をサポート)を2ポート備えています。動作チェックの結果は下表の通りで、今回試した全ての機器を使用することができました。
PD充電器での充電においては、45Wのものでも充電することができていました。ただし、マニュアルには、「本製品付属のACアダプターおよび/または電源コード以外で本機に電力を供給しないでください」、また、「損傷を防ぐため、20V/3.25A定格の電源のみを使用して、Power Delivery コンボポートから充電してください」と記されていたので、他社製のPD充電器を使う場合は、自己責任となります。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
140W アドテック PD3.1充電器 | ○ | ― | ― |
100W Anker PowerPort III | ○ | ― | ― | |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
HDMI経由で、問題なく4Kモニターに接続できています。
質量のチェック
質量のチェックです。
仕様では、「WUXGAディスプレイモデル:約1.22kg、3Kディスプレイモデル:約1.2kg」となっています。当サイトでの計測結果は下表の通りです。今回は3Kディスプレイモデルで、ほぼ仕様値通りの質量でした。高解像度の14型ディスプレイと、高めの処理性能を備えたノートPCとしては軽く、持ち運びに適した質量です。宅内での移動だけでなく、外に持ち出すモバイルノートPCとしても十分使いやすいです。また、ACアダプターも軽いので、一緒に持ち運びがしやすいです。
質量 | |
PC本体 | 1.205kg |
ACアダプター | 216g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量は、75Whでした。14型ノートPCとしては大きな容量です。
バッテリー駆動時間は、ご覧の通りです。バッテリー容量が大きいため、動画再生のような負荷の軽い作業であれば、(3)のようにかなり長い時間のバッテリー駆動が可能です。少し負荷のかかる作業を連続して行っても、(4)ぐらいの時間バッテリー駆動で使用することができるので、外出先でもバッテリー残量をそれほど気にせずに作業することができます。
バッテリー駆動時間 | ||
(1) JEITA2.0 | 約21.0時間 | |
(2) JEITA3.0 | 動画再生 | 約11.4時間 |
アイドル時 | 約20.0時間 | |
(3) 動画再生時 | 21時間41分 | |
(4) CPU7%、GPU16%の負荷 | 6時間14分 |
(1)~(2) メーカー公表値
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラは、約207万画素のFHDカメラを搭載しています。自然な色味の画像でした。表示サイズを100%にすると若干ノイズがあるように感じる部分がありますが、オンラインミーティング時などはほとんど気にならないと思います。なお、プライバシーシャッターが付いていますし、IRカメラも搭載しており、Windows Helloの顔認証にも対応しています。
スピーカー
スピーカーは、1W x2のスピーカーを背面の両側に内蔵しており、音質はやや良いです。ノートPC基準で点数をつけると、10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を掲載します。
「スタンダードモード」では、CPU電力が、ターボブーストの後徐々に下がり、20W前後で落ち着いてそのまま推移しています。CPU温度は一旦100℃まで上がりますが、CPU電力の低下に伴ってCPU温度も徐々に下がり、最終的に68℃前後となります。心配のない低めの温度です。
「パフォーマンスモード」でもCPU電力が徐々に下がっていきますが、最終的に28W前後をキープして動作しています。PBP:28WのCPUなので、「パフォーマンスモード」時にほぼ定格での動作となるようです。CPU温度は75℃前後まで下がっており、こちらも問題のない温度です。
高いCPU電力でパフォーマンスをぎりぎりまで引き出すような設定ではないので、高負荷時でもCPU温度を心配する必要はなさそうです。
- スタンダードモード時
- パフォーマンスモード時
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。ここでは、「スタンダードモード」で計測しています。
アイドル時はほぼ無音ですし、低負荷時の動作音も比較的静かです。エンコードのような高い負荷をかけると動作音は上がりますが、一般的なノートPCと同程度の騒音値でした。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
アイドル時や低めの負荷のときは特に問題ありません。高い負荷をかけると、キーボードの上部およびパームレストの左手側の温度がやや上がり、手も暖かさを感じてきます。ただ、このPCで、ここまで高い負荷がかかることは少ないでしょう。
底面の温度もチェックしてみました。高負荷時はそれなりに温度が高くなるので、ひざ置きではなく、テーブルに置いて使いましょう。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。
一般的なノートPCとしては、普通の消費電力です。
外観のチェック
Zenbook 14 OLED UX3405MAの外観のチェックです。
オールメタルデザインなので、頑丈で、質感もいいです。4辺狭額縁ベゼルのディスプレイは、画面占有率が約87%と高く、全体的にスマートなイメージでした。
ボディカラーは、ポンダーブルーです。落ち着きのある色で、プライベートにも、仕事にも使いやすいです。
天板には、ASUSのロゴマークのラインが入っており、かっこいいです。
閉じた状態です。高さは約14.9mmと薄型なので、カバンにも入れやすいです。
インターフェイスは、以下の通りです。USB3.2 Gen1 Type-A、Thunderbolt 4(映像出力、本機への給電をサポート)x2、HDMIを備えており、基本的なポート類は揃っています。
ディスプレイ面は、ほぼ180度開き、フラットになります。
底面のゴム足はやや高めです。
裏蓋を開けると、内部はこのようになっています。冷却ファン1つと、1本のヒートパイプでCPUからの熱を冷却しています。「Core Ultra Hシリーズ」を搭載する機種としては、冷却機構は控えめです。
大容量バッテリーを搭載しているので、半分以上がバッテリーで占められています。
なお、メモリはオンボードなので、増設・換装を行うことはできません。
ストレージには、Type 2280 M.2 SSDを搭載していました。ストレージの換装も可能だと思います。
ACアダプターの容量は65Wです。小型で、軽いので、持ち運びがしやすいです。
まとめ
以上が、Zenbook 14 OLED UX3405MAのレビューです。
最新の「Core Ultra Hシリーズ」プロセッサーと、高精細の14型有機ELディスプレイを搭載しながら、約1.2kg~、約14.9mmと軽くてスリムなボディが特徴的な14型ノートPCです。
高めの性能を備えた機種を頻繁に外に持ち出して作業したい方に適しています。
CPUには、最大でCore Ultra 9 185Hを搭載することができます。今回は、Core Ultra 7 155H搭載モデルをチェックしましたが、このCPUにしてはややパフォーマンスが抑えられてはいたものの、モバイルノートPCとしては高めの処理性能と、CPU内蔵グラフィックスとしては高い性能を備えていました。
ディスプレイは、画面比16:10の有機ELディスプレイで、WUXGAと、3Kの2種類の解像度のものがあります。おすすめは、3Kディスプレイです。色域が広く、有機ELらしい非常に美しい表示が可能で、趣味や、仕事などに使いやすいです。
また、75Whと大容量のバッテリーを搭載しているので、外出先でも、最新CPUと有機ELディスプレイを生かした作業を、長めの時間行うことができます。
持ち出しやすさに加えて、最新CPUか、美しい表示の有機ELディスプレイのどちらか、もしくはその両方に魅力を感じるのであれば、有力な候補になるモバイルノートPCだと思います。
約1.2kgと軽いCore Ultra有機ELノート
Zenbook 14 OLED UX3405MA
特徴
- 約1.2kg~、約14.9mmと軽くてスリム
- 最大でCore Ultra 9 185Hを搭載
- 広色域の有機ELディスプレイ搭載
こんなあなたに
- 持ち出しやすいCore UltraノートPCが欲しい方
- 有機ELディスプレイが好きな方
- 価格13万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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