※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
レノボ IdeaPad S340(14)の実機レビュー
CPU | Core i7-1065G7 Core i5-1035G1 Core i3-1005G1 Core i7-8565U Core i5-8265U Core i3-8145U Pentium 5405U |
---|---|
メモリ | 4GB / 8GB |
ストレージ | PCIe SSD |
液晶サイズ | 14.0型 |
液晶種類 | FHD TN 非光沢 |
質量 | 約1.55kg |
バッテリー | 約14.3時間 |
価格[税込] | 3万円台~ |
IdeaPad S340(14)は、Pentium Gold 5405U、128GB SSD、4GB メモリの構成であれば、税込3万円台で購入できる格安PCです。価格は安いですが、そこそこの処理性能があるので、軽作業であれば十分快適な動作で使用できるでしょう。
Pentium以外にもCore i3~Core i7まで選択できたり、ストレージも512 GB SSDまで選択できます。どの構成でも比較的価格は安めです。さらに第10世代Coreプロセッサー(Ice Lake)も選択できるようになりました。
ただし、搭載している液晶がTN液晶なので、視野角が狭く、最近主流のIPS液晶に比べて質が低いです。
液晶の質は気にしないから、そこそこ使えるPCをとにかく安く購入したい場合は、ぴったりの機種になると思います。
レビュー機は、当サイトの購入品です。
レビュー機の構成
Pentium 5405U、4GBメモリ、128GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「Ideapad S340(14)の特徴」のみお読みください。
IdeaPad S340(14) の特徴
3万円台でも軽作業なら割と快適
IdeaPad S340(14)は、Pentium搭載モデルであれば、3万円台という格安のノートPCです。Pentium Gold 5405Uは性能は低めのCPUですが、PCIe SSDを搭載していることで、体感速度はそこまで悪くありません。Web閲覧、Officeの使用などの軽作業なら十分こなせる性能です。ただし、画像編集や動画編集などには向いていません。
構成1 | 構成2 | 構成3 | 構成4 | |
CPU | Pentium 5405U | Core i3-1005G1 | Core i5-1035G1 | Core i7-1065G7 |
メモリ | 4GB | 8GB | ||
ストレージ | 128GB | 256GB | ||
価格 [税込] | 36,608 | 44,770円 | 59,290円 | 68,794円 |
液晶は視野角の狭いTNパネル
価格が非常に安いPCですが、液晶の視野角が悪く、また青白い画面になっており、それほど見やすい液晶ではありません。短時間しか使わないのであれば、そこまで気になりませんが、長時間使うと眼が疲れやすいと思います。
Core i5やi7を搭載したやや高めのスペックにし、長く使おうと思っているなら、視野角の良いIdeapad S540(14)のほうがおすすめです。PentimuやCore i3のCPUを搭載してできるだけ価格を安くし、割り切って使うなら、本機がおすすめです。
ダブルストレージ構成が可能
メーカーの仕様表には書かれていませんが、本製品はダブルストレージ構成にすることが可能です。標準でM.2 SSDが搭載されますが、2.5インチベイもあるので、ここに自分で2.5インチストレージを増設できます。試しに2.5インチ SSDを増設してみましたが、問題なく認識されました。
Pentiumもメモリの増設が可能
メーカーの仕様表を確認すると、Pentium、Core i3モデルはメモリスロットが「0」となっていましたが、実機を確認したところ、空きのメモリスロットが1つありました。なお、Pentium、Core i3モデルに搭載されている4GBメモリは、オンボードのようです。ちなみに、Core i3、i5モデルはオンボード4GB、メモリスロット4GBの合計8GBのメモリになっているようです。
今回試しに、Pentiumのモデルにて、空いているメモリスロットに8GBのメモリを増設してみましたが、オンボードと合わせて12GBと問題なく認識されました。
上位機種との比較
IdeaPad S340(14)には、上位機種としてIdeapad S540(14,Intel)もラインナップされています。
この上位機種との最も大きな差は、液晶はIPSパネルかそうでないかと言う点です。前述の通りIdeaPad S340(14)はIPSパネルではありません。液晶の質にこだわるならIdeapad S540(14,Intel)のほうがいいです。
ただし、IdeaPad S340(14)は、Pentium Gold 5405Uを選択でき、最低価格が非常に安いです。可能な限り安くしたい方はIdeaPad S340(14)のほうがおすすめです。
IdeaPad S340 (14) |
IdeaPad S540 (14,Intel) |
|
画像 | ||
CPU | Pentium Gold 5405U 第8世代Core 第10世代Core |
第8世代Core 第10世代Core |
メモリ | 4GB / 8GB | 4GB / 8GB |
ストレージ | PCIe SSD | PCIe SSD |
液晶種類 | FHD TN 非光沢 | FHD IPS 非光沢 |
質量 | 約1.55kg | 約1.5kg |
バッテリー | 約14.3時間 | 約14時間 |
価格[税込] | 36,608円~ | 49,555円~ |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
視野角が悪く、青みが強く、ギラつきもややあります。極端に見にくいわけではありませんが、長時間の使用にはおすすめしません。最大輝度も、当サイトの計測では216cd/m2とやや低めです。
- 視野角
- RGB
発色特性 - 色域
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
ideapad S340(14)のキーボードは普通の打ち心地です。
実測で、キーピッチは約19 x 19mm、キーストロークは約1.2mmです。キートップがほぼフラットである点と、キーストロークが浅い点が気になりますが、慣れれば普通に打てる範囲のキーボードです。
一部のキーが1つのフレーム内に2つ入っている点は、やや格好悪いです。
タッチパッドは、手のホームポジションに合わせてやや左寄りに配置されています。操作性は普通です。
キーボードバックライトも付いています。家族が寝ている部屋で作業をしなくてはならないときなどに便利です。
パフォーマンスのチェック
IdeaPad S340(14)のパフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUには、Pentium Gold 5405Uまたは第8世代Core、そして新たに第10世代Coreプロセッサー(Ice Lake)が搭載できます。今回、Pentium Gold 5405Uは、低めの性能ではありますが、SSDを搭載することで、Web閲覧やメールチェック、年賀状作成、Officeの使用程度なら問題なく動作します。ただし、Pentiumモデルの場合、メモリが4GBと少ないので多くのアプリを起動したり、ブラウザのタブを多く開いたりすることはできません。
~ CINEBENCH R20 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
ストレージは、PCIe SSDを搭載していて高速です。ただ、今回128GBのSSDでしたが、PCIe SSDの割にはそこまで速くはありませんでした(特に書き込み)。それでもHDDよりはかなり高速です。
~ CrystalDiskMark ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
その他のベンチマークスコア
以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。
- CINEBENCH R15
- Passmark
- SDカード
~ CPU性能の評価 ~
~ CPU性能の評価 ~
実際のソフトで計測した処理時間
実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 1時間24分02秒 |
QSVでエンコード (※2) | 7分11秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
質量のチェック
IdeaPad S340(14)の質量を他の14.0型モバイルノートと比較します。
従来モデルよりも軽くなったとは言え、モバイルノートというジャンルの中では、重い部類になります。毎日持ち運ぶような使い方であれば、もっと軽いものがよいでしょう。
一方、車での移動や、持ち出す頻度が高くない場合、または、宅内モバイルとしての使用であれば、無理なく使用できると思います。
当サイトによる計測値は次の通りです。この記事の最後のほうに画像を掲載しますが、2.5インチベイ用マウンターを取り外せば、1.4kg台になります。ACアダプターは200gを切っており軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.511kg |
ACアダプター | 194g |
バッテリー駆動時間のチェック
IdeaPad S340(14)のバッテリー容量を、他の14.0型モバイルノートと比較します。
52.5Whのバッテリーを搭載しており、14型のモバイルPCとしては平均以上の容量です。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は次の通りです。今回、低い消費電力のPentium Gold 5405Uを搭載していることもあり、バッテリー駆動時間は長めです。Coreプロセッサーを搭載した場合はもっと短くなります。
駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 ※1 | 最大約14.3時間 |
(2) 動画再生時 ※1 | 10時間12分 |
(3) PCMark 8 Work テスト ※2 | 9時間04分 |
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時や動画再生程度の負荷ではほぼ無音です。それ以外の状態の動作音も低めです。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
発熱の低いPentium Gold 5405Uを搭載していることもあり、低めの温度です。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。50~60℃台で推移しており、低めの温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
低めの温度で、不快感はありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
低めの消費電力です。
外観のチェック
IdeaPad S340(14)の外観のチェックです。
色はプラチナグレーの1色です。落ち着きがありつつ、重すぎないカラーなので、仕事にもプライベートにも適した無難な色だと思います。
天板は、目立つ場所にロゴマークなどが配置されておらず、端にLenovoと表示されているのみです。格安PCによくある、ボディの安っぽさはさほど感じません。
スピーカー側面の斜めになっている部分にあります。音質は10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
電源ボタンおよびヒンジの画像です。
液晶はかなり傾けることが可能です。
側面には、HDMI出力端子、USB 3.0 x2、USB Type-Cポートに加えて、フルサイズのSDカードリーダーも備えています。USB Type-CがPowerDeliveryに対応していればよかったのですが、そうではありません。この価格帯のPCでは文句を言えないかなと思います。光学ドライブは非搭載です。
底面です。
底面カバーを外すときはT5トルクスドライバーを使います。
底面カバーを外したときの画像です。今回、メモリはオンボードのみです。
前述しましたが、メモリスロットが1つあります。
M.2 SSDも換装できると思います。
2.5インチベイも搭載されており、マウンターも付いています。
内蔵バッテリーは52.5Whです。
ACアダプターは、ケーブル一体型のコンセントで、容量は65Wです。
まとめ
IdeaPad S340(14)は、3万円台から購入できるモバイルノートPCです。
3万円台のモデルは、CPUがPentium Gold 5405Uとなりますが、SSDを搭載することで、そこまで動作は遅くなりません。軽作業であれば十分快適に使えるスペックです。
ただし、液晶の視野角は悪いです。もし、Core i5やCore i7を搭載して、ある程度スペックを上げるなら、視野角の良い上位機種のIdeaPad S540(14)またはIdeaPad S540(15)をおすすめします。
できるだけ安い製品を探しているならおすすめです。安くても、軽作業なら十分快適に使えます。
3万円台でも結構使える14型ノートPC
IdeaPad S340(14)
特徴
- Pentium、SSD搭載で3万円台!
- TN液晶なので、視野角が悪い
こんなあなたに
- 安くても、ある程度使えるPCが欲しい
- PCを持ち歩くこともある
- 価格3万円台~
- 一言おすすめの格安PC
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
レノボのパソコンの一覧ページです。売れ筋のThinkPadや、コストパフォーマンスの高いideapadなど掲載し、おすすめのPCも書き込んでいます。
約15年間にわたり、年間100機種以上、パソコンを細かくチェックしている筆者がおすすめするノートパソコン。