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レノボ ThinkPad E490 の実機レビュー
CPU | Core i3-8145U Core i5-8265U Core i7-8565U |
---|---|
GPU | Intel UHD 620 / Radeon RX 550X |
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD / HDD / SSD + HDD / HDD+Optane |
液晶サイズ | 14型 |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 HD TN 非光沢 |
質量 | 1.75kg |
バッテリー | 最大 約15.6時間 |
価格[税別] | 6万円台~ |
ThinkPad E490は、低価格PCの中では、キーボードが非常に打ちやすく仕事がしやすいノートPCです。
キーボードが打ちやすいだけでなく、視野角の良いIPSパネルのFHD液晶を選択することも可能で、文書作成などがしやすいです。仕事で使うならおすすめです。
価格も、Core i3モデルであれば、6万円台からとなっており比較的安いです。
従来モデルのThinkPad E480と比較すると、実機を確認する限り筐体は変わっていません。変化点は、パーツは、CPUにWhiskey Lake-Uを、ストレージにOptaneメモリーを搭載できるようになった点です。無難にマイナーチェンジしたといったところでしょう。
レビュー機は、当サイトの購入品です。
レビュー機の構成
Core i3-8145U、8GBメモリ、128GB PCIe SSD、Intel UHD 620、FHD液晶
2019.02.06 初稿
2019.02.09 ストレージ増設時に出るエラーと対処方法を追記
目次
お忙しい方は、「ThinkPad E490の特徴」のみお読みください。
ThinkPad E490の特徴
Core i3で6万円台と高いコストパフォーマンス
ThinkPad E490は、6万円台から購入できる価格の安いノートパソコンです。
6万円台で購入できるノートパソコンは、結構ありますが、品質がそれなりであったりすることが多いです。ThinkPad E490は、他の低価格PCとは違い、品質もそれなりに良く、買って後悔することは少ないかなと思います。ただし、パーツの選択肢が多いため、初心者の方は、どれを選べばよいか迷うと思います。初心者の方でそれほど負荷のかからない作業をするのであれば、Core i3-8145U、4GBメモリ、128GB PCIe SSD、FHD液晶の構成がいいのではないかと思います。
Core i3-8145Uでも結構快適
6万円台で購入するにはCore i3-8145Uを選択する必要がありますが、一般的なビジネスパーソンが、仕事用の資料を作成するくらいなら、十分な性能です。
下表には、1世代前の第7世代Coreプロセッサー(Uシリーズ)と、Core i3-8145Uのベンチマークスコアを掲載しています。Core i3-8145Uは、第7世代のCore i7-7500Uとほぼ同じスコアが出ています。Core i7-7500UやCore i5-7200UのCPUが搭載されたノートPCを使ったことがある方なら分かると思いますが、Web閲覧、動画鑑賞、資料作成程度の作業なら、快適に行えます。
さすがに、画像編集や動画編集などの用途には適していませんが、それほど負荷のかからない作業であれば、おすすめのCPUです。
~ PassMark Performance Test 9.0 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
打ちやすいキーボード
14型クラスのノートPCは、ThinkPad E490以外にも安い製品が多いですが、本製品はキーボードが打ちやすい点が他とは違うところです。キートップが湾曲しており指がフィットし、キーストロークも比較的深く、タイピングしやすいです。仕事で文書を作成することが多いなら、おすすめの製品です。
テンキーが無い点がデメリットですが、逆にメリットもあります。まず、兄弟機種のThinkPad E580のようにテンキーが搭載されていると、手をホームポジションに置いたときに、手がボディの左寄りにきてしまいますが、テンキーが無いと手がボディのほぼ中央にくるため、姿勢が悪くなりません。
またテンキーがあるThinkPad E590は、下図のオレンジで囲まれたキーの幅が狭くなっていますが、ThinkPad E490は同じキー幅です。テンキーをあまり使わない方は、ThinkPad E490のほうがタイピングしやすいと思います。
IPSパネルの液晶が選択可能
ThinkPad E490は、視野角が良くて画面が見やすいIPSパネルのフルHD液晶を選択することが可能です。HD液晶からFHD IPS液晶に変えても、+3,240円(クーポン適用すれば+2,592円)と安いので、こちらへ変更することをおすすめします。キーボードの良さと合わせて、さらに作業しやすくなることでしょう。
ただし、色域はそれほど広くないので、画像編集などをする方には、あまりおすすめしません。
デュアルストレージ構成にすることが可能
ThinkPad E490は、M.2スロットと2.5インチベイを備え、デュアルストレージ構成にすることが可能です。2台目のストレージを、データ保存領域にしたり、バックアップ領域にしたりすることが可能です。ただし、HDDは発熱温度が高いため、HDDを搭載するとパームレストが熱く感じるかもしれません。
さらに、新モデルのThinkPad E490では、HDD + Optane メモリーの構成が選択可能になりました。Optaneメモリーをキャッシュとして使うことにより、ストレージへのアクセス速度が高速化されます。
カスタマイズ画面からは2.5インチベイにSSDを選択することはできないので、後から自分で安く買ったSSDを増設するのもいいと思います。Amazonなどで、256GB SSDなら5,000円程度、512GB SSDでも10,000円程度で販売されています。なお、ストレージの増設を試したところ、エラーが表示されましたが、BIOSをアップデートすることで解決しました。
約180度開く液晶
ThinkPad E490は、液晶を約180度開くことが可能です。座高が高めの方でも、かなり液晶を傾けられることで見やすいですし、ビジネスシーンなどでは、対面に座っている人に画面を見せるときなどに便利です。
ちょっとした移動に便利
最も普及している15.6型のノートパソコンは、サイズが大きく質量も重く、机の上に据え置きで使うことが多いですが、ThinkPad E490は、15.6型ノートよりはサイズが小さくて軽量であるため、ちょっとした移動に便利です。別の部屋へPCを移して作業するときや、使った後に机の中へ収納するときなどに手軽に行えます。ただし、外出先へ持ち運ぶにはちょっと重いので、そのようなケースがある場合は「モバイルノートPCの比較」のページから製品を探すといいと思います。
左右のベゼル幅は狭くなっていますが、そこまでコンパクトではありません。同じ液晶サイズの上位モデルのThinkPad X1 Carbonと比較すると、一回り大きくなっており、特に奥行はかなり長くなっています。
急速充電に対応
基本的には、外に持ち出すことは少ないPCかと思いますが、「約1.75kg~」と外へ持ち出せないこともない質量です。バッテリー駆動時間も、最大 約15.6時間(メーカー公表値)と十分あるので、モバイルPCとしての適性もあります。
また、従来モデルは急速充電に対応していませんでしたが、ThinkPad E490は65WのACアダプターを使用すると、約1時間で80%まで充電(メーカー公表値)することが可能です。バッテリー残量が少なくなっても、新幹線、飛行機、カフェなどで短時間で充電可能です。
なお、従来モデルのThinkPad E480と充電速度を比較したのが下表です。1時間でどのくらい充電されたかを表にしています。それほど大きな差ではありませんが、ThinkPad E490のほうが1.2倍ほど充電量は多かったです。
※充電中は、PCを起動し、アイドル状態にしています
※両機種とも、65WhのACアダプターで充電しています
価格が安い製品であるため、ThinkPad X1 CarbonやT480sなどの高価格帯製品を購入する予算が取れない場合は、外へ持ち出す用途で使用するのもアリなのかなと思います。
従来モデルとの比較
ThinkPad E490と、従来モデルのThinkPad E480とを比較します。
実機を確認した限りでは、筐体にほぼ違いはなさそうです。CPUは、最新のWhiskey Lake-Uを搭載できるようになりましたが、従来モデルで搭載できるKaby Lake Rとそれほど性能に違いはありません。そこまで大きな進化はありません。
ThinkPad E490 | ThinkPad E480 | |
画像 | ||
CPU | Core i3-8145U Core i5-8265U Core i7-8565U |
Core i3-7020U Core i5-7200U Core i3-8130U Core i5-8250U Core i7-8550U |
ストレージ | SSD /
HDD / SSD + HDD / HDD+Optane |
SSD / HDD SSD + HDD HDD+Optane |
GPU | CPU内蔵 Radeon RX 550X |
CPU内蔵 Radeon RX 550 |
液晶サイズ | 14型 | |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 HD TN 非光沢 |
|
主な インター フェース |
USB 3.1 Gen 1 Type-C USB 3.1 Gen 1 x 2 USB 2.0 HDMI LAN microSD |
USB Type-C USB 3.0 x 2 USB 2.0 HDMI LAN microSD |
質量 | 約1.75kg~ | |
バッテリー | 最大 約15.6時間 急速充電対応 |
最大 約14.03時間 |
サイズ[mm] | [幅] 329.3 [奥行] 242.8 [高さ] 21.9 |
[幅] 329.3 [奥行] 242 [高さ] 21.9 |
価格[税込] | 6万円台~ | 5万円台~ |
ライバル機種との比較
ThinkPad E490のライバル機種と比較します。
最もライバルと呼べるのは高コスパで人気のInspiron 14 5000(5480)でしょう。また、同社のideapad 530Sも価格が安く人気です。
これらの製品を比較すると、ThinkPad E490は価格はやや高いものの、ストレージの選択肢が広いというメリットがあります。また、前述しましたが、キーボードが最も優秀であるため、タイピングをよくするなら、本製品がおすすめです。
逆に価格で選ぶなら、Inspiron 14 5000やideapad 530Sがいいでしょう。質量もこれらの機種のほうが軽いです。
[本製品] ThinkPad E490 |
DELL Inspiron 14 5000 (5480) |
レノボ ideapad 530S |
|
画像 | |||
CPU | Core i3-8145U Core i5-8265U Core i7-8565U |
Core i5-8265U Core i7-8565U |
Core i3-8130U Core i5-8250U Core i7-8550U |
ストレージ | SSD /
HDD / SSD + HDD / HDD+Optaneメモリー |
SSD SSD + HDD |
SSD |
GPU | CPU内蔵 Radeon RX 550X |
CPU内蔵 GeForce MX150 |
CPU内蔵 |
液晶サイズ | 14型 | 14型 | 14型 |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 HD TN 非光沢 |
FHD IPS 非光沢 | FHD IPS 非光沢 |
質量 | 約1.75kg~ | 約1.48kg | 約1.49kg |
バッテリー | 45Wh | 42Wh | 34Wh |
サイズ[mm] | [幅] 329.3 [奥行] 242.8 [高さ] 21.9 |
[幅] 324.3 [奥行] 232 [高さ] 19.1 |
[幅] 323.4 [奥行] 226 [高さ] 16.4 |
価格[税別] | 6万円台~ | 7万円台~ | 5万円台~ |
ThinkPad E490 | DELL Inspiron 14 5000 |
レノボ ideapad 530S |
|
CPU | Core i5-8265U | Core i5-8265U | Core i5-8250U |
メモリ / SSD | 8GB / 256GB | 8GB / 256GB | 8GB / 256GB |
価格[税別] | 87,750円 | 78,283円 | 66,295円 |
各用途の快適度
ThinkPad E490の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧、動画鑑賞、 Office作業 | ◎ | SSD、FHD液晶を搭載すれば、非常に快適に作業できると思います。CPUはどれを選んでも問題ないです。 |
---|---|---|
RAW現像・画像編集 | △ | CPUなどのスペックは悪くありませんが、液晶の色域が狭い点が難点です。画像編集などは色の表現できる範囲や正確性が大切だと思うので、本製品はあまりおすすめしません。 |
動画編集 | △ | 家庭で行う簡単な編集なら大丈夫かもしれませんが、エフェクトや色補正などをたくさん行い作品を作っていくならスペック不足でしょう。また、Radeon RX 550Xを搭載できますが、このGPUの高速化に対応していない編集ソフトが多いと思います。 |
ゲーム | △ | Radeon RX 550Xを選択できますが、それほど高い性能ではないので、ゲーム向きではないです。ただ、2Dゲームや、古い軽めのゲームならできると思います。 |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
HD(1366x768)液晶とFHD(1920x1080)液晶を選択できますが、今回はFHD液晶の特性について紹介します。
今回搭載されていたパネルの型番は「BOE NV140FHM-N49」でした。なお、レノボは複数のメーカーからパネルを調達しているため、他のパネルが搭載される可能性もあります。ご了承ください。
最大輝度は、当サイトの計測で、294cd/m2でした。普通の最大輝度です。
視野角は広いです。
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。やや赤が強めに発色していることが分かります。
色域はやや狭いです。画像編集などの用途にはあまりおすすめしません。
画素形状です。ギラつきがややありますが、ほとんど気にならないでしょう。また、肉眼では分かりませんが、カメラ越しに画面を見るとフリッカーが発生しています。
非光沢液晶ですので、画面への映り込みは低減されています。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
前述した通り、ThinkPad E490のキーボードは非常に打ちやすいです。
実測で、キーピッチは約19x19mm、キーストロークは2mm弱となっています。キートップは湾曲しており、小さいキーも少なく、非常にタイピングしやすいです。
ただ、多くのノートPCの左下のキーは、「Ctrl」、「Fn」の順番に並んでいますが、ThinkPadシリーズは逆の順番になっています。会社などで使っているキーボードが「Ctrl」、「Fn」の順番になっており、ThinkPad E490の配列がどうしても慣れない方は、Lenovo Vantageという付属のソフトから、キーの役割を入れ替えられます。
タッチパッドおよび、タッチパッド一体型のクリックボタンも操作しやすいです。また、好き嫌いが分かれますが、トラックポイントも搭載しています。手をホームポジションに置いたままマウスポインターを操作できるので、外出先でマウスの無い環境で使う場合は便利です。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUは、Uシリーズの第8世代インテルCoreプロセッサーを選択できます。低くも高くもない普通の処理性能です。
文書作成、Web閲覧、動画鑑賞程度ならCore i3-8145Uで十分でしょう。少し余裕を持たせたかったり、編集系の作業も行ってみたいという方はCore i5-8265UやCore i7-8565Uがいいです。
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
外部グラフィックスとしてRadeon RX 550Xを選択可能です。ThinkPad E590で計測した結果では、GeForce MX150とほぼ同等の性能でした。グラフィックスを使って処理が高速化するアプリを使う場合には搭載するといいと思いますが、対応アプリは少ないと思います。アプリの仕様をよく確認しておきましょう。基本的には搭載しなくて(Intel UHD Graphics 620で)大丈夫だと思います。
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
ストレージは、下に掲載しているSSD、HDDの他に、HDD + Optaneメモリーも選択可能です。また、M.2スロットと2.5インチベイを搭載しており、合計2台のストレージを搭載可能です。
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
レビュー機で計測したベンチマーク
以下、レビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。
TMPGEnc VMW 7 |
TMPGEnc VMW 6 |
|
x265でエンコード (※1) | 46分09秒 | 43分29秒 |
QSVでエンコード (※2) | 3分52秒 | 4分13秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 Intel CPU内蔵のハードウェアエンコーダー(Intel Media SDK)
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
micro SDカードのみ対応しています。挿入後の出っ張りは、わずかに出っ張ってはいますが、カバンに入れて何かに押されて出てくる可能性は低いと思います。
SDカードリーダー/ライターの速度は普通です。
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、純正品以外の充電器やドックが使えるか試した結果を、下表に掲載します。
ドックについては、ThinkPad USB Type-Cドックは利用できましたが、Thunderboltに対応していないため、ThinkPad Thunderbolt 3 ドックは充電しかできませんでした。
PD充電器については18Wの充電器は充電できませんでしたが、それ以外は充電できました。おそらく45W以上なら問題ないと思います。
5V充電器については、いずれも充電できませんでした。
なお、純正品以外の機器で充電し故障しても、当サイトでは責任を負えませんのでご注意下さい。
充電できるか? | 外部モニター / 有線LANの拡張 |
||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | 〇 |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | 〇 | × | |
PD充電器 ※1 |
ZHOULX 充電器(65W) | 〇 | ― |
AUKEY 充電器(46W) | 〇 | ― | |
cheero 充電器(18W) | × | ― | |
スマホ向け 充電器 ※2 |
ANKER 充電器(5V/2.4A) | × | ― |
AUKEY 充電器(5V/2.4A) | × | ― | |
その他 | USB C-DPケーブルで外部モニター接続 | ― | 〇 |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
質量のチェック
ThinkPad E490の質量をチェックします。
メーカー公表値では、約1.75kg~となっています。
当サイトによる計測値は1.828kgでした。今回は、HDDおよびRadeon RX 550Xを搭載しておらず、メモリも1スロットのみで、比較的軽い構成ですが、1.75kgには及びませんでした。なお、内部を空けると、HDDを搭載していない機器の場合、ダミーが入っているので、これを取り除けば、1.768kgになりメーカー公表値に近づきました。
ACアダプターについては、45Wと65Wの両方の質量を掲載しています。65WのACアダプターだとやや重くなりますが、急速充電に対応しているというメリットがあります。
質量 | |
PC本体 | 1.828kg |
45W ACアダプター | 247g |
65W ACアダプター | 284g |
バッテリー駆動時間のチェック
ThinkPad E490のバッテリー駆動時間のチェックです。
45Whのバッテリーを搭載しており、バッテリー駆動時間は次のようになっています。モバイルノートPCと比較した場合、標準的な駆動時間だと思います。
バッテリー駆動時間 | |
JEITA2.0測定方法 ※1 | 約10.9~15.6時間 |
動画再生時 ※2 | 8時間46分 |
PCMark 8 Work テスト ※3 | 5時間00分 |
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時や動画再生時はほぼ動作音は聞こえません。それ以外の状態も低めの動作音です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
普通の温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
エンコード時はキーボード部分がやや温度が上がりますが、そこまで高い温度ではありません。パームレスト部分は熱くならず快適に作業できるでしょう。ただし、HDDを搭載すると、右パームレストがやや熱くなると思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
やや低めの消費電力です。
外観のチェック
ThinkPad E490の外観写真を掲載します。
ThinkPadらしいマットな素材のブラックのカラーです。落ち着いた色で、どんなシーンでも合うと思います。
天板はつや消しですが、ツルツルとした素材です。ThinkPad E590の「ThinkPad」のロゴは立体的になっていましたが、ThinkPad E490は立体的ではありません。
スピーカーは底面に配置されています。斜めになっている部分に配置されているわけでもなく、真下に音が出るので、音がこもります。勝手に点数をつけると、10点満点で4~5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
液晶は、ほぼ180度開きます。液晶の開く角度が足りず、画面が見にくいということは起こりません。
インターフェースは、次の通りです。主要なポートは搭載されていますが、SDカードスロットがmicro SDカードのみ対応です。容量の増設には使えるかもしれませんが、SDカードに保存されたカメラによる撮影データを取り込むときは不便です。
底面はフラットです。
底面カバーを外したときの画像です。
メモリは2スロットあり、換装できそうです。
M.2 SSDです。今回、短いM.2 SSD(Type 2242)が搭載されていましたが、現在主流のサイズ(Type 2280)も使えます。
今回、2.5インチハードディスクは選択していませんが、ダミーや、マウンター(固定装置)、コネクタも付いていました。後で、SSDを増設するのもいいと思います。
内蔵バッテリーは45Whです。
ACアダプターの画像です。今回は45WのACアダプターですが、ThinkPad E590に付属していた65WのACアダプターも合わせて掲載しておきます。サイズは65WのACアダプターのほうが大きいですが、急速充電に対応しているというメリットがあります。
まとめ
以上が、ThinkPad E490の実機レビューです。
14型クラスの少し小さなボディを採用した、取り回しの便利なノートPCです。
ThinkPad E490よりも、安かったり、コンパクトだったり、軽かったりする製品はありますが、キーボードの打ちやすさはピカイチです。視野角のいいIPSパネルのFHD液晶も選択可能で、画面も見やすいです。
Core i3を選択すれば、6円台(税別)で購入することができます。Core i3-8145Uは、旧世代のCore i7-7500Uとほぼ同等のベンチマークスコアが出ており、割と高い性能です。文書作成などの仕事で使う分には十分な性能でしょう。
この価格帯で購入できるノートパソコンの中では、非常に仕事がしやすいと思います。
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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