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レノボ ThinkPad E490 の実機レビュー

更新日:2019年2月9日
ThinkPad E490
CPU Core i3-8145U
Core i5-8265U
Core i7-8565U
GPU Intel UHD 620 /
Radeon RX 550X
メモリ 最大32GB
ストレージ SSD / HDD /
SSD + HDD /
HDD+Optane
液晶サイズ 14型
液晶種類 FHD IPS 非光沢
HD TN 非光沢
質量 1.75kg
バッテリー 最大 約15.6時間
価格[税別] 6万円台~
仕事用PCとして使いやすい14型ノートPC

ThinkPad E490は、低価格PCの中では、キーボードが非常に打ちやすく仕事がしやすいノートPCです。

キーボードが打ちやすいだけでなく、視野角の良いIPSパネルのFHD液晶を選択することも可能で、文書作成などがしやすいです。仕事で使うならおすすめです。

価格も、Core i3モデルであれば、6万円台からとなっており比較的安いです。

従来モデルのThinkPad E480と比較すると、実機を確認する限り筐体は変わっていません。変化点は、パーツは、CPUにWhiskey Lake-Uを、ストレージにOptaneメモリーを搭載できるようになった点です。無難にマイナーチェンジしたといったところでしょう。

最新レノボPCのレビューはこちら

レビュー機は、当サイトの購入品です。

レビュー機の構成

Core i3-8145U、8GBメモリ、128GB PCIe SSD、Intel UHD 620、FHD液晶

【更新内容】
2019.02.06 初稿
2019.02.09 ストレージ増設時に出るエラーと対処方法を追記

 

目次

お忙しい方は、「ThinkPad E490の特徴」のみお読みください。

 

ThinkPad E490の特徴

Core i3で6万円台と高いコストパフォーマンス

ThinkPad E490は、6万円台から購入できる価格の安いノートパソコンです。

6万円台で購入できるノートパソコンは、結構ありますが、品質がそれなりであったりすることが多いです。ThinkPad E490は、他の低価格PCとは違い、品質もそれなりに良く、買って後悔することは少ないかなと思います。ただし、パーツの選択肢が多いため、初心者の方は、どれを選べばよいか迷うと思います。初心者の方でそれほど負荷のかからない作業をするのであれば、Core i3-8145U、4GBメモリ、128GB PCIe SSD、FHD液晶の構成がいいのではないかと思います。

6万円台からと低価格

 

Core i3-8145Uでも結構快適

6万円台で購入するにはCore i3-8145Uを選択する必要がありますが、一般的なビジネスパーソンが、仕事用の資料を作成するくらいなら、十分な性能です。

下表には、1世代前の第7世代Coreプロセッサー(Uシリーズ)と、Core i3-8145Uのベンチマークスコアを掲載しています。Core i3-8145Uは、第7世代のCore i7-7500Uとほぼ同じスコアが出ています。Core i7-7500UやCore i5-7200UのCPUが搭載されたノートPCを使ったことがある方なら分かると思いますが、Web閲覧、動画鑑賞、資料作成程度の作業なら、快適に行えます。

さすがに、画像編集や動画編集などの用途には適していませんが、それほど負荷のかからない作業であれば、おすすめのCPUです。

CPU性能の目安
~ PassMark Performance Test 9.0 ~
第7世代 Core i7-7500U 5888
Core i3-8145U
[レビュー機で計測]
5823
第7世代 Core i5-7200U 5080
第7世代 Core i3-7100U 3749
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

打ちやすいキーボード

14型クラスのノートPCは、ThinkPad E490以外にも安い製品が多いですが、本製品はキーボードが打ちやすい点が他とは違うところです。キートップが湾曲しており指がフィットし、キーストロークも比較的深く、タイピングしやすいです。仕事で文書を作成することが多いなら、おすすめの製品です。

打ちやすいキーボード

 

テンキーが無い点がデメリットですが、逆にメリットもあります。まず、兄弟機種のThinkPad E580のようにテンキーが搭載されていると、手をホームポジションに置いたときに、手がボディの左寄りにきてしまいますが、テンキーが無いと手がボディのほぼ中央にくるため、姿勢が悪くなりません。

手をホームポジションに置いたときの位置の比較

またテンキーがあるThinkPad E590は、下図のオレンジで囲まれたキーの幅が狭くなっていますが、ThinkPad E490は同じキー幅です。テンキーをあまり使わない方は、ThinkPad E490のほうがタイピングしやすいと思います。

キーの横幅の比較

 

IPSパネルの液晶が選択可能

ThinkPad E490は、視野角が良くて画面が見やすいIPSパネルのフルHD液晶を選択することが可能です。HD液晶からFHD IPS液晶に変えても、+3,240円(クーポン適用すれば+2,592円)と安いので、こちらへ変更することをおすすめします。キーボードの良さと合わせて、さらに作業しやすくなることでしょう。

ただし、色域はそれほど広くないので、画像編集などをする方には、あまりおすすめしません。

IPSパネルのフルHD液晶が選択可能

 

デュアルストレージ構成にすることが可能

ThinkPad E490は、M.2スロットと2.5インチベイを備え、デュアルストレージ構成にすることが可能です。2台目のストレージを、データ保存領域にしたり、バックアップ領域にしたりすることが可能です。ただし、HDDは発熱温度が高いため、HDDを搭載するとパームレストが熱く感じるかもしれません。

デュアルストレージ

 

さらに、新モデルのThinkPad E490では、HDD + Optane メモリーの構成が選択可能になりました。Optaneメモリーをキャッシュとして使うことにより、ストレージへのアクセス速度が高速化されます。

Optaneメモリーも選択可能

 

カスタマイズ画面からは2.5インチベイにSSDを選択することはできないので、後から自分で安く買ったSSDを増設するのもいいと思います。Amazonなどで、256GB SSDなら5,000円程度、512GB SSDでも10,000円程度で販売されています。なお、ストレージの増設を試したところ、エラーが表示されましたが、BIOSをアップデートすることで解決しました。

ストレージ増設時にエラーが出る場合

空いている2.5インチベイにSSDを増設したところ、PC起動時に以下のようなエラーが表示され、ストレージが認識されませんでした。

 2102 detection error on hdd0(main hdd)

対処方法としては、Lenovo Vantageのソフトから、BIOSを最新へアップデートするといいです。そうすることで、エラーは表示されなくなり、ストレージも正常に認識されるようになりました。

増設後のディスクの管理

 

約180度開く液晶

ThinkPad E490は、液晶を約180度開くことが可能です。座高が高めの方でも、かなり液晶を傾けられることで見やすいですし、ビジネスシーンなどでは、対面に座っている人に画面を見せるときなどに便利です。

約180度開く液晶

 

ちょっとした移動に便利

最も普及している15.6型のノートパソコンは、サイズが大きく質量も重く、机の上に据え置きで使うことが多いですが、ThinkPad E490は、15.6型ノートよりはサイズが小さくて軽量であるため、ちょっとした移動に便利です。別の部屋へPCを移して作業するときや、使った後に机の中へ収納するときなどに手軽に行えます。ただし、外出先へ持ち運ぶにはちょっと重いので、そのようなケースがある場合は「モバイルノートPCの比較」のページから製品を探すといいと思います。

14型ノートであるためちょっとした移動などに便利

 

左右のベゼル幅は狭くなっていますが、そこまでコンパクトではありません。同じ液晶サイズの上位モデルのThinkPad X1 Carbonと比較すると、一回り大きくなっており、特に奥行はかなり長くなっています。

ThinkPad X1 Carbonなどの上位機種よりはやや大きい

 

急速充電に対応

基本的には、外に持ち出すことは少ないPCかと思いますが、「約1.75kg~」と外へ持ち出せないこともない質量です。バッテリー駆動時間も、最大 約15.6時間(メーカー公表値)と十分あるので、モバイルPCとしての適性もあります。

また、従来モデルは急速充電に対応していませんでしたが、ThinkPad E490は65WのACアダプターを使用すると、約1時間で80%まで充電(メーカー公表値)することが可能です。バッテリー残量が少なくなっても、新幹線、飛行機、カフェなどで短時間で充電可能です。

なお、従来モデルのThinkPad E480と充電速度を比較したのが下表です。1時間でどのくらい充電されたかを表にしています。それほど大きな差ではありませんが、ThinkPad E490のほうが1.2倍ほど充電量は多かったです。

1時間あたりの充電量の比較
ThinkPad E490 86%(38.7Wh分)
ThinkPad E480 72%(32.4Wh分)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測
※充電中は、PCを起動し、アイドル状態にしています
※両機種とも、65WhのACアダプターで充電しています

 

価格が安い製品であるため、ThinkPad X1 CarbonやT480sなどの高価格帯製品を購入する予算が取れない場合は、外へ持ち出す用途で使用するのもアリなのかなと思います。

 

従来モデルとの比較

ThinkPad E490と、従来モデルのThinkPad E480とを比較します。

実機を確認した限りでは、筐体にほぼ違いはなさそうです。CPUは、最新のWhiskey Lake-Uを搭載できるようになりましたが、従来モデルで搭載できるKaby Lake Rとそれほど性能に違いはありません。そこまで大きな進化はありません。

2018年モデルとの比較
  ThinkPad E490 ThinkPad E480
画像
CPU Core i3-8145U
Core i5-8265U
Core i7-8565U
Core i3-7020U
Core i5-7200U
Core i3-8130U
Core i5-8250U
Core i7-8550U
ストレージ SSD / HDD /
SSD + HDD /
HDD+Optane
SSD / HDD
SSD + HDD
HDD+Optane
GPU CPU内蔵
Radeon RX 550X
CPU内蔵
Radeon RX 550
液晶サイズ 14型
液晶種類 FHD IPS 非光沢
HD TN 非光沢
主な
インター
フェース
USB 3.1 Gen 1 Type-C
USB 3.1 Gen 1 x 2
USB 2.0
HDMI
LAN
microSD
USB Type-C
USB 3.0 x 2
USB 2.0
HDMI
LAN
microSD
質量 約1.75kg~
バッテリー 最大 約15.6時間
急速充電対応
最大 約14.03時間
サイズ[mm] [幅] 329.3
[奥行] 242.8
[高さ] 21.9
[幅] 329.3
[奥行] 242
[高さ] 21.9
価格[税込] 6万円台~ 5万円台~

 

ライバル機種との比較

ThinkPad E490のライバル機種と比較します。

最もライバルと呼べるのは高コスパで人気のInspiron 14 5000(5480)でしょう。また、同社のideapad 530Sも価格が安く人気です。

これらの製品を比較すると、ThinkPad E490は価格はやや高いものの、ストレージの選択肢が広いというメリットがあります。また、前述しましたが、キーボードが最も優秀であるため、タイピングをよくするなら、本製品がおすすめです。

逆に価格で選ぶなら、Inspiron 14 5000やideapad 530Sがいいでしょう。質量もこれらの機種のほうが軽いです。

ライバルとの比較
  [本製品]
ThinkPad E490
DELL
Inspiron 14 5000
(5480)
レノボ
ideapad 530S
画像
CPU Core i3-8145U
Core i5-8265U
Core i7-8565U
Core i5-8265U
Core i7-8565U
Core i3-8130U
Core i5-8250U
Core i7-8550U
ストレージ SSD / HDD /
SSD + HDD /
HDD+Optaneメモリー
SSD
SSD + HDD
SSD
GPU CPU内蔵
Radeon RX 550X
CPU内蔵
GeForce MX150
CPU内蔵
液晶サイズ 14型 14型 14型
液晶種類 FHD IPS 非光沢
HD TN 非光沢
FHD IPS 非光沢 FHD IPS 非光沢
質量 約1.75kg~ 約1.48kg 約1.49kg
バッテリー 45Wh 42Wh 34Wh
サイズ[mm] [幅] 329.3
[奥行] 242.8
[高さ] 21.9
[幅] 324.3
[奥行] 232
[高さ] 19.1
[幅] 323.4
[奥行] 226
[高さ] 16.4
価格[税別] 6万円台~ 7万円台~ 5万円台~
同等構成時の価格の比較
  ThinkPad E490 DELL
Inspiron 14 5000
レノボ
ideapad 530S
CPU Core i5-8265U Core i5-8265U Core i5-8250U
メモリ / SSD 8GB / 256GB 8GB / 256GB 8GB / 256GB
価格[税別] 87,750円 78,283円 66,295円
2019年2月5日時点の価格です

 

各用途の快適度

ThinkPad E490の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧、動画鑑賞、 Office作業 SSD、FHD液晶を搭載すれば、非常に快適に作業できると思います。CPUはどれを選んでも問題ないです。
RAW現像・画像編集 CPUなどのスペックは悪くありませんが、液晶の色域が狭い点が難点です。画像編集などは色の表現できる範囲や正確性が大切だと思うので、本製品はあまりおすすめしません。
動画編集 家庭で行う簡単な編集なら大丈夫かもしれませんが、エフェクトや色補正などをたくさん行い作品を作っていくならスペック不足でしょう。また、Radeon RX 550Xを搭載できますが、このGPUの高速化に対応していない編集ソフトが多いと思います。
ゲーム Radeon RX 550Xを選択できますが、それほど高い性能ではないので、ゲーム向きではないです。ただ、2Dゲームや、古い軽めのゲームならできると思います。

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

HD(1366x768)液晶とFHD(1920x1080)液晶を選択できますが、今回はFHD液晶の特性について紹介します。

今回搭載されていたパネルの型番は「BOE NV140FHM-N49」でした。なお、レノボは複数のメーカーからパネルを調達しているため、他のパネルが搭載される可能性もあります。ご了承ください。

最大輝度は、当サイトの計測で、294cd/m2でした。普通の最大輝度です。

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。やや赤が強めに発色していることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

 

色域はやや狭いです。画像編集などの用途にはあまりおすすめしません。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ギラつきがややありますが、ほとんど気にならないでしょう。また、肉眼では分かりませんが、カメラ越しに画面を見るとフリッカーが発生しています。

画面拡大

 

非光沢液晶ですので、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み

キーボードおよびタッチパッドのチェック

前述した通り、ThinkPad E490のキーボードは非常に打ちやすいです。

実測で、キーピッチは約19x19mm、キーストロークは2mm弱となっています。キートップは湾曲しており、小さいキーも少なく、非常にタイピングしやすいです。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

ただ、多くのノートPCの左下のキーは、「Ctrl」、「Fn」の順番に並んでいますが、ThinkPadシリーズは逆の順番になっています。会社などで使っているキーボードが「Ctrl」、「Fn」の順番になっており、ThinkPad E490の配列がどうしても慣れない方は、Lenovo Vantageという付属のソフトから、キーの役割を入れ替えられます。

FnとCtrlキーの位置
FnとCtrlキーは入れ替え可能

 

タッチパッドおよび、タッチパッド一体型のクリックボタンも操作しやすいです。また、好き嫌いが分かれますが、トラックポイントも搭載しています。手をホームポジションに置いたままマウスポインターを操作できるので、外出先でマウスの無い環境で使う場合は便利です。

タッチパッド&トラックポイント

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUは、Uシリーズの第8世代インテルCoreプロセッサーを選択できます。低くも高くもない普通の処理性能です。

文書作成、Web閲覧、動画鑑賞程度ならCore i3-8145Uで十分でしょう。少し余裕を持たせたかったり、編集系の作業も行ってみたいという方はCore i5-8265UやCore i7-8565Uがいいです。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
Core i7-8750H 1100
Core i5-8300H 830
Core i7-8565U 602
Core i7-8550U 580
Core i5-8265U 542
Core i5-8250U 536
Core i3-8145U
[レビュー機で計測]
333
Celeron N4100 229
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

グラフィックス

外部グラフィックスとしてRadeon RX 550Xを選択可能です。ThinkPad E590で計測した結果では、GeForce MX150とほぼ同等の性能でした。グラフィックスを使って処理が高速化するアプリを使う場合には搭載するといいと思いますが、対応アプリは少ないと思います。アプリの仕様をよく確認しておきましょう。基本的には搭載しなくて(Intel UHD Graphics 620で)大丈夫だと思います。

グラフィックス性能の目安
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
GTX 1050Ti 2310
GTX 1050 1787
GeForce MX 150 1074
Radeon RX 550X 1003
Radeon RX 550 870
Intel UHD 620
[レビュー機で計測]
320
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージは、下に掲載しているSSD、HDDの他に、HDD + Optaneメモリーも選択可能です。また、M.2スロットと2.5インチベイを搭載しており、合計2台のストレージを搭載可能です。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
PCIe SSD
[レビュー機で計測]
1237
SATA SSD 550
HDD 170
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

レビュー機で計測したベンチマーク

以下、レビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。

CINEBENCH R15
Core i3-8145U
PassMark Performance Test 9.0
Core i3-8145U
3DMark
インテル UHD グラフィックス 620
TMPGEnc Video Mastering Works によるエンコード時間
  TMPGEnc
VMW 7
TMPGEnc
VMW 6
x265でエンコード (※1) 46分09秒 43分29秒
QSVでエンコード (※2) 3分52秒 4分13秒
NVENCでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 Intel CPU内蔵のハードウェアエンコーダー(Intel Media SDK)
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark 6(SSD)
128GB PCIe SSD

 

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。  

micro SDカードのみ対応しています。挿入後の出っ張りは、わずかに出っ張ってはいますが、カバンに入れて何かに押されて出てくる可能性は低いと思います。


SDカード挿入後の画像

 

SDカードリーダー/ライターの速度は普通です。

CrystalDiskMark 6(SDカード)
最大95MB/sのUHS-Iのカードで測定

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートを利用して、純正品以外の充電器やドックが使えるか試した結果を、下表に掲載します。

ドックについては、ThinkPad USB Type-Cドックは利用できましたが、Thunderboltに対応していないため、ThinkPad Thunderbolt 3 ドックは充電しかできませんでした。

PD充電器については18Wの充電器は充電できませんでしたが、それ以外は充電できました。おそらく45W以上なら問題ないと思います。

5V充電器については、いずれも充電できませんでした。

なお、純正品以外の機器で充電し故障しても、当サイトでは責任を負えませんのでご注意下さい。

充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター /
有線LANの拡張
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック ×
PD充電器
※1
ZHOULX 充電器(65W)
AUKEY 充電器(46W)
cheero 充電器(18W) ×
スマホ向け
充電器 ※2
ANKER 充電器(5V/2.4A) ×
AUKEY 充電器(5V/2.4A) ×
その他 USB C-DPケーブルで外部モニター接続
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器

 

質量のチェック

ThinkPad E490の質量をチェックします。

メーカー公表値では、約1.75kg~となっています。

当サイトによる計測値は1.828kgでした。今回は、HDDおよびRadeon RX 550Xを搭載しておらず、メモリも1スロットのみで、比較的軽い構成ですが、1.75kgには及びませんでした。なお、内部を空けると、HDDを搭載していない機器の場合、ダミーが入っているので、これを取り除けば、1.768kgになりメーカー公表値に近づきました。

ACアダプターについては、45Wと65Wの両方の質量を掲載しています。65WのACアダプターだとやや重くなりますが、急速充電に対応しているというメリットがあります。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.828kg
45W ACアダプター 247g
65W ACアダプター 284g

 

バッテリー駆動時間のチェック

ThinkPad E490のバッテリー駆動時間のチェックです。

45Whのバッテリーを搭載しており、バッテリー駆動時間は次のようになっています。モバイルノートPCと比較した場合、標準的な駆動時間だと思います。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
JEITA2.0測定方法 ※1 約10.9~15.6時間
動画再生時 ※2 8時間46分
PCMark 8 Work テスト ※3 5時間00分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行

 

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時や動画再生時はほぼ動作音は聞こえません。それ以外の状態も低めの動作音です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:PowerDirector の編集画面でエフェクトを追加しプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

普通の温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

エンコード時はキーボード部分がやや温度が上がりますが、そこまで高い温度ではありません。パームレスト部分は熱くならず快適に作業できるでしょう。ただし、HDDを搭載すると、右パームレストがやや熱くなると思います。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

やや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ThinkPad E490の外観写真を掲載します。

ThinkPadらしいマットな素材のブラックのカラーです。落ち着いた色で、どんなシーンでも合うと思います。

 

天板はつや消しですが、ツルツルとした素材です。ThinkPad E590の「ThinkPad」のロゴは立体的になっていましたが、ThinkPad E490は立体的ではありません。

 

スピーカーは底面に配置されています。斜めになっている部分に配置されているわけでもなく、真下に音が出るので、音がこもります。勝手に点数をつけると、10点満点で4~5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

液晶は、ほぼ180度開きます。液晶の開く角度が足りず、画面が見にくいということは起こりません。

 

インターフェースは、次の通りです。主要なポートは搭載されていますが、SDカードスロットがmicro SDカードのみ対応です。容量の増設には使えるかもしれませんが、SDカードに保存されたカメラによる撮影データを取り込むときは不便です。

 

底面はフラットです。

 

底面カバーを外したときの画像です。

 

メモリは2スロットあり、換装できそうです。

 

M.2 SSDです。今回、短いM.2 SSD(Type 2242)が搭載されていましたが、現在主流のサイズ(Type 2280)も使えます。

 

今回、2.5インチハードディスクは選択していませんが、ダミーや、マウンター(固定装置)、コネクタも付いていました。後で、SSDを増設するのもいいと思います。

 

内蔵バッテリーは45Whです。

 

ACアダプターの画像です。今回は45WのACアダプターですが、ThinkPad E590に付属していた65WのACアダプターも合わせて掲載しておきます。サイズは65WのACアダプターのほうが大きいですが、急速充電に対応しているというメリットがあります。

 

まとめ

以上が、ThinkPad E490の実機レビューです。

14型クラスの少し小さなボディを採用した、取り回しの便利なノートPCです。

ThinkPad E490よりも、安かったり、コンパクトだったり、軽かったりする製品はありますが、キーボードの打ちやすさはピカイチです。視野角のいいIPSパネルのFHD液晶も選択可能で、画面も見やすいです。

Core i3を選択すれば、6円台(税別)で購入することができます。Core i3-8145Uは、旧世代のCore i7-7500Uとほぼ同等のベンチマークスコアが出ており、割と高い性能です。文書作成などの仕事で使う分には十分な性能でしょう。

この価格帯で購入できるノートパソコンの中では、非常に仕事がしやすいと思います。

 

詳細・購入はこちら

最新レノボPCのレビューはこちら

 

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