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デル New Inspiron 13 7000 (7391)の実機レビュー
CPU | Core i5-10210U Core i7-10510U |
---|---|
メモリ | 8GB |
ストレージ | PCIe SSD |
GPU | CPU内蔵 GeForce MX250 |
液晶サイズ | 13.3型 |
液晶種類 | FHD 広視野角 光沢 |
質量 | 約955g~ |
バッテリー | 45Wh |
価格[税別] | 9万円台~ |
New Inspiron 13 7000 (7391)は、1kgを切る非常に軽いモバイルノートPCです。
1kg以下のモバイルノートはいずれも高価な製品ばかりですが、本製品は9万円台と非常に安いです。
しかも、Core i5、PCIe SSDというまともなスペックで、ボディには樹脂ではなく、マグネシウム合金のメタル素材が用いられています。コストパフォーマンスは非常に高いです。
さらに、CPUは最新の第10世代インテルCoreプロセッサー(Comet Lake)です。
レビュー機は、当サイトの購入品です。
レビュー機の構成
Core i5-10210U、8GBメモリ、256GB PCIe SSD、FHD液晶
目次
お忙しい方は、「Inspiron 13 7000 (7391)」のみお読みください。
New Inspiron 13 7000 (7391)の特徴
1kgを切る軽い質量
Inspiron 13 7000 (7391)は、デル史上初の約955gの軽量ボディのモバイルノートパソコンです。最近は、富士通、NEC、Dynabookなど、国内で有名なメーカーは1kg以下の製品を出していましたが、グローバルで有名なメーカーで1kgを切る製品は非常に珍しいです。
この質量で、10万円切りの価格
1kgを切る質量のノートパソコンの多くは、10万円以上はする高価な製品が多いですが、Inspiron 13 7000 (7391)は、9万円台(税別)から購入できる非常に安い製品です。しかも、Core i3などの下位CPUではなく、Core i5、8GBメモリ、256GB PCIe SSDといったかなり使えるスペックでこの価格です。
質量 | Core i5モデルの価格 | |
富士通 LIFEBOOK WU2/D2 | 約698g~ | 12万円台~ |
dynabook GZ | 約779g~ | 11万円台~ |
NEC LAVIE Direct PM | 約783g~ | 12万円台~ |
VAIO SX12 | 約888g~ | 15万円台~ |
デル Inspiron 13 7000 (7391) | 約955g~ | 9万円台~ |
GeForce MX250が選択可能
上位モデルには、GeForce MX250が搭載されています。軽いPCゲームやブラウザゲームなどが快適に動くでしょう。GPU支援が使えるアプリも快適になりますが、色域が約88%とそこまで広くないため、もし画像編集などをするなら、もう少し色域の広いPCがいいと思います。
CPUは第10世代CPU「Comet Lake」
Inspiron 13 7000 (7391)は、発表されたばかりの第10世代のインテルCoreプロセッサー「Comet Lake」を搭載しています。他のメーカーでは、このCPUを搭載したノートPCは、まだほとんど発売されていません。
ただし、XPS 13で計測したベンチマークスコアよりも、大分低めのスコアでした。その代わり表面温度は低めです。詳細は後述します。
液晶は光沢
液晶ディスプレイは、光沢パネルとなっています。好みが分かれるところだと思いますが、周囲の物が映りこむと気になる方は別の製品がいいでしょう。スマホやタブレットに慣れていて、光沢のほうが見やすいという方は本製品は最適でしょう。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによって快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 快適に作業できます。ただし、液晶が光沢であるため映り込みがあります。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 液晶が見やすく、スピーカーの音質もまずまずで、動画鑑賞も快適です。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | 出来なくもないですが、CPUのスペックおよび液晶の色域がやや中途半端です(色域は当サイトの計測で約88%)。もう少し色域の広いノートPCをおすすめします。 |
動画編集 | ○ | GeForce MX250を搭載すれば、簡単な編集をする程度なら大丈夫です。ただ、本格的にやろうと思うとスペック不足です。 |
ゲーム | △ | 外部GPUを搭載していないため、ゲーム向きではないです。ただ、軽めのPCゲームやブラウザゲームならできると思います。 |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
型番は「T5XHJ 133WF4」となっていました。
最大輝度は、当サイトの計測で、342cd/m2と非常に高いです。詳細は以下のタブをクリックして下さい。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm×縦:約18mm、キーストロークは約1.3mmです。キーボードの打ちやすさは普通です。1つのフレームに、2つのキーが入っているところがあるのは、やや格好悪いです。
バックライトキーボードも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUは、第10世代Coreプロセッサー(Comet Lake)を搭載しています。
XPS 13で計測したときよりも、ベンチマークスコアが低く、第8世代のCore i5-8265Uとあまり変わらないスコアでした。~ CINEBENCH R20 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
CPU内蔵のグラフィックスまたは、GeForce MX250 を選択できます。軽いPCゲームをする場合や、クリエイター向けソフトを簡易的に使う場合は、GeForce MX250を搭載しておくといいでしょう。
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
※いずれもノートPC用のグラフィックスです
ストレージ
ストレージは、PCIe SSDを搭載しており高速です。
~ CrystalDiskMark ~
(SK HYNIX BC501 HFM256GDGTNG-83A0A)
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
その他のベンチマークスコア
その他のベンチマークスコアについては、こちらに掲載しているのでご覧ください。
Core i5-10210Uのベンチマーク
実際のソフトで計測した処理時間
次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。
Core i5-10210U | |
x265でエンコード (※1) | 29分56秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | 3分15秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
micro SDカードのみ対応しています。挿入後、わずかですが出っ張りはあります。
SDカードリーダー/ライターの速度は普通です。
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、純正品以外の充電器やドックが使えるか試した結果を、下表に掲載します。
今回試した機器の中では、46W以上の充電器であれば充電できましたが、いずれも65W以下の低速ケーブルと認識されて、警告が表示されました。
Thunderbolt 3には対応していないため、Thunderbolt 3 ドックによる外部モニターへの出力などはできませんでした。
なお、純正品以外の機器で充電し故障しても、当サイトでは責任を負えませんのでご注意下さい。
充電できるか? | 外部モニター / 有線LANの拡張 |
||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | 〇 |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | 〇 | × | |
PD充電器 ※1 |
ZHOULX 充電器(65W) | 〇 | ― |
AUKEY 充電器(46W) | 〇 | ― | |
cheero 充電器(18W) | × | ― | |
5V充電器 ※2 |
ANKER 充電器(5V/2.4A) | × | ― |
AUKEY 充電器(5V/2.4A) | × | ― | |
その他 | USB C-DPケーブルで外部モニター接続 | ― | 〇 |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
質量のチェック
質量は、1kgを切り軽い部類に入ります。
当サイトで計測した質量は次の通りです。
本製品は、GeForce MX250も搭載できる仕様であるため、そこの消費電力に合わせてGeForce MX250を搭載していないモデルも、ACアダプターは65Wとなっています。そのため、ACアダプターの質量はやや重いです。
質量 | |
PC本体 | 974g |
ACアダプター(+電源ケーブル) | 319g |
バッテリー駆動時間のチェック
New Inspiron 13 7000 (7391)のバッテリー容量は標準的です。
バッテリー駆動時間は次のようになっています。標準的もしくはやや長めのバッテリー駆動時間だと思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) MobileMark 2014 | ― |
(2) PCMark 10 Modern Office | 7時間56分 |
(3) 動画再生時 | 8時間58分 |
(4) PCMark 8 Work | 5時間2分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
当サイトで計測した充電時間は次の通りです。普通の充電速度かなと思います。
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。他の状態の時は普通の騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
普通の温度です。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。80℃前後で推移していますが、ギリギリ問題ない範囲の温度でしょう。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
パームレストは熱くありません。裏面もそれほど温度はあがりません。モバイルノートにしては全体的に低めの温度だと思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
全体的に、一般的なノートパソコンよりもやや低めの消費電力です。
外観のチェック
外観のチェックです。
ボディ素材はマグネシウム合金を採用しており頑丈であると共に高級感があります。カラーはシルバーで指紋などが目立ちにくく実用的です。ベゼルはホワイトで清潔感があります。
天板です。
狭額ベゼルを採用することで、スタイリッシュな見た目です。上部の狭いベゼルにはWebカメラも搭載されています。
薄い本体です。
画面とベゼルには段差があります。
液晶下部に排気口があります。
液晶が傾く最大の角度です。
側面のインターフェースです。専用の電源ポートで充電しますが、PowerDelivery対応のUSB Type-Cポートも搭載されています。ポート数は1つずつですが、HDMI、フルサイズUSBなども搭載されています。
底面の画像です。
スピーカーは底面にあります。音質はノートPC基準で採点すると、10点満点で5~6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
底面カバーと取り外したときの画像です。メモリはオンボードです。
M.2 SSDについては、Type 2230の小型SSDが搭載されていました。Type 2280への換装もいけるんじゃないかと思います。
ACアダプターです。
まとめ
以上が、New Inspiron 13 7000 (7391)のレビューです。
1kgを切る軽さが特徴で、持ち歩きに非常に便利です。
しかも、10万円を切る価格で、非常にコストパフォーマンスの高いノートPCです。1kgを切る質量のノートPCは高くて買えなかったという方におすすめです。
ただし、光沢液晶である点は、好みが分かれると思います。
また、Inspiron 13 5000にはLTE対応モデルがあるのに、上位版となる本製品「Inspiron 13 7000」にはLTEモデルがありません。1kgを切る9万円台のモバイルノート
New Inspiron 13 7000 (7391)
特徴
- 1kgを切る軽い質量
- この質量で、Core i5、SSD搭載で9万円台~
- GeForce MX250搭載可能
こんなあなたに
- 軽いPCを低価格で購入したい方
- 価格9万円台[税別]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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