レノボ ThinkPad X1 Carbon Gen 9(2021年モデル)の特徴

CPU | 最大 第11世代Core i7 vPro |
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メモリ | 最大32GB |
ストレージ | PCIe SSD |
液晶サイズ | 14.0インチ |
液晶種類 | FHD+ 非光沢 タッチ PG FHD+ 非光沢 タッチ FHD+ 非光沢 省電力 UHD+ 省電力 ※全てIPS液晶 ※PG:Privacy Guard |
質量 | 約1.13kg~ |
バッテリー | 最大約15時間(57Wh) |
WWAN | 5G / 4G |
価格[税別] | 未発売 |
ThinkPad X1 Carbon Gen 9は、リデザインされ、メジャーアップデートが施された、人気の高い14型モバイルノートPCです。
最大の進化は、従来機種よりも縦方向の表示領域が増えた、16:10の液晶を搭載し、より作業がしやすくなった点です。さらに、5G対応、バッテリー容量のアップなどの変化を遂げながらも、本体サイズや、質量は従来機種から大きく変化していないのもポイントです。
14型のモバイルノートPCの先頭を走り続ける機種の最新バージョンということで、日本での発表と発売も待ち遠しいです。
ThinkPad X1 Carbon Gen 9の特徴
リデザインされて16:10の液晶を搭載
ThinkPad X1 Carbon Gen 9は、従来モデルのThinkPad X1 Carbon Gen 8からリデザインされ、新ボディとなった、人気の14型モバイルノートPCです。
目立つ特徴の一つは、最近のノートPCの流れに沿った、アスペクト比16:10の液晶を搭載していることです。例えば、従来モデルのフルHD液晶は、アスペクト比が16:9、解像度が1920x1080でしたが、ThinkPad X1 Carbon Gen 9では、解像度が1920x1200となり、縦方向の表示領域が少し広くなっています。

見やすい広色域液晶を搭載
ThinkPad X1 Carbon Gen 9は、下に示す4種類から搭載する液晶を選択できます。
ThinkPad X1 Carbon Gen 9で選択できるディスプレイ
(1) FHD+ IPS 非光沢, タッチ, PrivacyGuard, 500nit, 100% sRGB
(2) FHD+ IPS 非光沢, タッチ, 400nit, 100% sRGB, ブルーライト低減
(3) FHD+ IPS 非光沢, 省電力, 400nit, 100% sRGB, ブルーライト低減
(4) UHD+ IPS, HDR400 with Dolby Vision, DCI-P3 100%, 500nit, ブルーライト低減
※FHD+:1920x1200 UHD+:3840x2400
FHD+液晶は、どの液晶を選択しても100% sRGBの広色域液晶となっています。UHD+液晶であれば、DCI-P3 100%と、さらに色域が広くなり、Dolby Visionに対応したより鮮やかな表示が可能となります。

また、ThinkPad X1 Carbon Gen 9からの特徴として、TÜV Rheinland認証のブルーライト低減に対応した液晶も選択できるようになり、目にもやさしくなっています。
鮮やかで、輝度も高く、見やすい液晶を搭載しているのは、ビジネス用途でも、パーソナル用途でも嬉しい特徴です。
なお、一般的には、(3)の省電力液晶がもっともおすすめです。
5G対応
ThinkPad X1 Carbon Gen 9は、4G LTEに加えて、5Gにも対応可能となりました。5GはLTE CAT20対応、4GはLTE CAT12対応となります。
5G / 4G 対応を選択することで、場所を問わず、ネットに常時接続されたノートPCとして、スマホライクな使い方も可能です。
なお、4Gは2021年春頃、5Gは2021年5月ごろから選択可能となる予定のようです。
デュアルファン・リアベントでしっかり冷却
ThinkPad X1 Carbon Gen 9は、デュアルファンと、リアベント(後方排気)により、エアフローに改良が施されています。しっかりとした冷却性能を備えることで、パフォーマンスを十分に引き出すことができそうです。

また、このリアベントが関係しているのかもしれませんが、ヒンジ機構が、これまでの2点ヒンジから、新しいone-barヒンジへと変化しています。

Thunderbolt 4対応USB-Cを2ポート搭載
ThinkPad X1 Carbon Gen 9のインターフェイスは、下の画像のとおりです。
USB3.2 x2、USB-C(Thunderbolt 4、DisplayPort、Power Delivery対応)、HDMIを備えています。
宅内や社内で使用するときは、USB-Cドックや、ThinkPad Thunderbolt 4ドックを使用すると、外部ディスプレイや外付けマウス、電源などをUSB-Cケーブル1本で脱着できるので、便利です。
なお、お気付きかもしれませんが、従来機種にあった、有線LAN接続用のドングルを挿す場所がなくなっています。また、メカニカルドッキングステーションに固定するための形状ではなくなりました。仕様表を確認してみましたが、サポートされているドックとしても、メカニカルドッキングステーションが挙げられていませんでした。

ゼロタッチログインも可能
ThinkPad X1 Carbon Gen 9の人感センサー付きIRカメラを搭載したモデルであれば、ゼロタッチログインが可能です。これは、ノートPCを使用中にいったん席を外し、戻ってきたときに、人感センサーにより、使用を再開する人を検出し、IRカメラを使用したWindows Helloの顔認証によりWindowsへログインする、という動作をPCに触れることなく、ゼロタッチで行うことができる機能です。
離席時でもPCのセキュリティを守りつつ、シームレスに使用を再開できるので、便利な機能だと思います。
電源ボタンに指紋センサーを統合
ThinkPad X1 Carbon Gen 9では、指紋センサーが電源ボタンに統合されています。
従来機種までは、タッチパッドの右側に指紋センサーが配置されていましたが、指紋センサーと電源ボタンが1つになることで、電源ONと指紋認証を1ステップで済ませることができます。
従来モデルとの比較
従来モデルのThinkPad X1 Carbon Gen 8との違いは、気になる点だと思います。
下表では、新旧モデルの比較を行っています。
[本機器] ThinkPad X1 Carbon Gen 9 |
[現行機種] ThinkPad X1 Carbon Gen 8 |
|
CPU | 最大 第11世代Core i7 vPro | 最大 第10世代Core i7-10610U |
メモリ | 最大 32GB | 最大 16GB |
ストレージ | PCIe SSD | |
液晶種類 | 14型 FHD+ / UHD+ | 14型 FHD / WQHD / UHD |
質量 | 約1.13kg~ | 約1.09kg~ |
サイズ[mm] | [幅] 314.5 [奥行] 221.6 [高さ] 14.9 |
[幅] 323 [奥行] 217 [高さ] 14.95~ |
バッテリー | 57Wh | 51Wh |
WWAN | 5G / 4G | 4G |
最大メモリ容量がアップ
ThinkPad X1 Carbon Gen 9では、メモリ容量が最大32GBにアップしています。実際に32GBメモリが必要な方は多くはないかもしれませんが、最大メモリ容量がアップし、活用できるフィールドが広がるのは歓迎です。
なお、メモリの形式はLPDDR4xとなっているので、従来モデルと同じく、オンボードメモリだと思われます。
わずかに重くなった質量
質量は、従来機種の約1.09kg~から、約1.13kg~となりました。わずかに重くなりましたが、実際の使用においては、ほとんど気付くこともないレベルだと思います。
なお、軽さを追求するのであれば、ThinkPad X1 Nanoもおすすめです。
フットプリントはほぼ変化なし
従来モデルと比較して、幅は短くなり、奥行きは少し長くなりました。
なお、フットプリントは、従来モデルが700.91平方センチなのに対して、新モデルは696.93平方センチとなっており、ほとんど変化していません。ボディの面積をほとんど変えることなく、液晶のアスペクト比が16:10になり、縦方向の表示面積が増えているということなので、頑張っていると思います。
バッテリー容量がアップ
ThinkPad X1 Carbon Gen 9では、バッテリー容量が57Whへとアップしています。14型のモバイルノートPCとしては、かなり大きめの容量です。
仕様値として公表されているMobileMark 2018のベンチマークテストでは、従来モデルのThinkPad X1 Carbon Gen 8が最大約13.8時間の駆動時間(参考)であるのに対して、ThinkPad X1 Carbon Gen 9では最大約15時間となっています。
外出先での丸一日の使用にも耐える、ロングバッテリー駆動が可能です。
その他の特徴
ThinkPad X1 Carbon Gen 9は、従来機種と同様、液晶面を180度開き、フラットにすることができます。
パームレストの右端には、「ThinkPad X1」のロゴが配置されています。従来機種よりも、少し主張のあるデザインとなりました。
また、タッチパッドの横幅が広くなっています。

ボディの基本的なデザインは、変化していません。ThinkPadシリーズらしいブラックカラーです。
なお、天板には通常のブラックタイプと、UHD+液晶搭載時に選択できるカーボン柄があります。


動画
以下はレノボが公開しているThinkPad X1 Carbon Gen 9の紹介動画です。製品の特徴が簡単に紹介されています。
モデルチェンジしてより使いやすくなった人気の14型モバイルノートPC
ThinkPad X1 Carbon Gen 9

特徴
- 16:10の広色域液晶を搭載
- 5G / 4Gに対応
- タイピングしやすいキーボード
- 大容量バッテリーを搭載
こんなあなたに
- 作業がしやすいモバイルノートPCが欲しい方
- ビジネスにも安心して使えるノートPCが欲しい方
- 価格未発売
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