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CHUWI Aerobookの実機レビュー
CPU | Core m3-6Y30 |
---|---|
メモリ | 8GB |
ストレージ | 256GB SATA SSD |
液晶サイズ | 13.3型 |
液晶種類 | FHD IPS 光沢 |
質量 | 約1.26kg |
バッテリー | 38Wh |
価格[税込] | 55,000円 |
Aerobookは非常にコストパフォーマンスの高いモバイルノートです。
CPUの性能はそこまで高くはないものの、メモリは8GB、ストレージは256GB SSDと十分です。
質量も約1.26kgと重くはなく、液晶はIPSパネルで、色域も狭くはないです。
このようなスペックに加えて、ボディにはアルミニウム-マグネシウム合金を採用しながら、価格は5万円と安いです。
レビュー機は、当サイトの購入品です。
レビュー機の構成
Core m3-6Y30、8GBメモリ、256GB SATA SSD
目次
お忙しい方は、「Aerobookの特徴」のみお読みください。
Aerobook の特徴
5万円台でも使えるスペック
Aerobookは、55,000円という安さのモバイルノートです。安いだけではなく、メモリは8GB、ストレージは256GB SSDと十分で、質量も1.26kgと重くありません。CPUはCore m3-6Y30と、最新のモバイルノートと比較すると性能は落ちますが、Web閲覧や動画鑑賞程度ならストレスなく実行できるでしょう。
液晶は視野角が良く、色域もまずまず
安いノートPCは、液晶の品質が悪いケースが多いですが、本製品は視野角の良いIPSパネルを搭載しています。さらに色域も狭くはなく、高価格帯のモバイルノートの液晶とそれほど品質は変わりません。ただ、フリッカーは発生しています。詳細は「液晶ディスプレイのチェック」をご覧ください。
薄型のアルミニウム-マグネシウム合金ボディ
Aerobookは、格安のPCでありながら、ボディにはアルミニウム-マグネシウム合金を採用しています。さらにボディは薄型で、とても5万円台で買えるPCとは思えません。
映像出力や18W充電器が使えるUSB Type-C
安いPCは、USB Type-Cポートが映像出力やPower Deliveryに対応していないケースが多いですが、Aerobookはどちらも対応しています。さらに、当サイトによる確認では、18Wクラスの小型PC充電器も使用できました。
CPUは第6世代のCore mプロセッサー
AerobookのCPUは、第6世代のCore mプロセッサー「Core m3-6Y30」を搭載しており、最新のモバイルノートと比較すると処理性能は見劣りします。ベンチマークスコアについては「パフォーマンスのチェック」をご覧ください。
ファンレスで静か
AerobookはCPU性能がそれほど高くはありませんが、その代わりファンレスになっており、動作音がほぼ無音です。静かな環境で作業をしたい方には最適です。
電源ボタンのデザインはイマイチ
狭額ベゼルを採用しデザインも悪くありませんが、電源ボタンの周りが赤い点はややイマイチかなと思いました。
保証は1年
保証は1年です。長く使おうと思っている方には適さないかもしれませんが、「1年以上使って壊れたら買い替えればいいや」と言うような気持ちの方であれば問題ないと思います。
液晶ディスプレイのチェック
Aerobookの液晶のチェックです。
液晶の視野角は広く、色域も比較的広く見やすい液晶です。ただしフリッカーが発生しており、長時間作業をすると眼が疲れてくるかもしれません。最大輝度は、当サイトの計測では252cd/m2と普通です。
- 視野角
- RGB
発色特性 - 色域
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Aerobookのキーボードのチェックです。
キーピッチは十分あり、普通の打てる範囲のキーボードだと思います。ただ、キーによってはやや突っかかる感じがします。また、キートップの面積はもう少し小さいほうが良かったです(隣のキーを押してしまうことがあるため)。
また、英語キーボードであるため、配列が日本語キーボードとは異なります。慣れてない方は、慣れるまで少し時間がかかるでしょう。
タッチパッドは、指の動かしやすさは普通ですが、クリックボタンがかなり固く、長く使っていると指が痛くなってきます。クリックではなく、タップで操作したほうがいいと思います。
キーボードバックライトを搭載している点は良かったです。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUにはCore m3-6Y30を搭載しており、最新CPU「Core i5-8265U」と比較すると、半分以下のベンチマークスコアです。ただ、軽めの作業であればストレスなく実行できます。
~ CINEBENCH R20 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
ストレージは、SATA SSDを搭載しており十分な速度です。安いのに256GBも容量があります。
~ CrystalDiskMark ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
microSDカードのみ対応しており、挿入後の出っ張りはほとんどありません。
SDカードリーダー/ライターの速度は遅いです。
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、純正品以外の充電器やドックが使えるか試した結果を、下表に掲載します。
安いPCなのに、18WのPowerDelivery充電器で充電できたのは驚きでした。
充電できるか? | 外部モニター / 有線LANの拡張 |
||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | 〇 |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | 〇 | × | |
PD充電器 ※1 |
ZHOULX 充電器(65W) | 〇 | ― |
AUKEY 充電器(46W) | 〇 | ― | |
cheero 充電器(18W) | 〇 | ― | |
5V充電器 ※2 |
ANKER 充電器(5V/2.4A) | × | ― |
AUKEY 充電器(5V/2.4A) | × | ― | |
その他 | USB C-DPケーブルで外部モニター接続 | ― | 〇 |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
質量のチェック
Aerobookの質量を他の13.3型モバイルノートと比較します。
最近のモバイルノートはかなり軽くなったため、Aerobookは決して軽い部類には入りませんが、十分持ち運び可能な質量です。
当サイトによる計測値は下の通りで、仕様値とほぼ一緒でした。またACアダプターは非常に軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.268kg |
ACアダプター | 167g |
バッテリー駆動時間のチェック
Aerobookのバッテリー容量を、他の13.3型モバイルノートと比較します。
バッテリー容量はやや少なめです。
バッテリー駆動時間は次のようになっており、やや短いと思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 ※1 | ― |
(2) 動画再生時 ※2 | 5時間27分 |
(3) PCMark 8 Work テスト ※3 | 3時間35分 |
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
ファンレスであるためほぼ無音です。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
低負荷時は問題ありません。高い負荷をかけるとファンレスということもあり、やや高めの温度になります。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。徐々に温度が上がっていき、80℃を超えていきます。やや高めの温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
高い負荷をかけると、左側のパームレスト(左の手のひら部分)が暖かい感じになりやや気になります。それ以外は問題ないです。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
低めの消費電力です。
外観のチェック
外観のチェックです。
冒頭でも記載しましたが、アルミニウム-マグネシウム合金を採用し、5万円で買えるノートPCには見えません。ただ、電源ボタンの周りが赤いのは気になってしまいます。
天板です。
スピーカーの位置は、正確には分かりませんが、キーボードの上あたりに配置されています。音質はそれほど良くなく、勝手に点数をつけると、10点満点で4点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)
ディスプレイが開く最大の角度です。
側面のポート類です。USB Type-Cポートに加えて、フルサイズのUSBポートやHDMI出力も備えています。
底面です。
底面の小さなカバーを空けるとM.2 SSDが見え、換装が簡単にできます。
ACアダプターの大きさは普通です。ケーブルが細く耐久性は心配です。
まとめ
Aerobookは、55,000円と非常に安いモバイルノートです。
安いだけでなく、メモリは8GB、ストレージは256GB SSD、FHD IPS液晶と使えるスペックです。
Power Delivery対応のUSB Type-Cポートを備えていたり、キーボードバックライトを搭載していたり、ボディはアルミニウム-マグネシウム合金で出来ていたりと、5万円台で買えるPCとは思えません。
CPU性能はそれほど良くはありませんが、ライトな作業であればストレスなくこなせます。
ただ、英語キーボードのみなので、英語キーボードが好きな方にはいいですが、一般ユーザーは慣れないと戸惑うでしょう。
また、保証が1年しかないため、長く使おうと思っている方には適しません。
55,000円でも使えるノートPC
Aerobook
特徴
- 55,000円と低価格
- Core m、8GBメモリ、256GB SSDと十分なスペック
- FHD IPS液晶で、色域も狭くない
こんなあなたに
- 安くても使えるモバイルノートが欲しい方
- 1年以上経ったら壊れていいやと思う方
- 価格55,000円[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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