※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

CHUWI Aerobookの実機レビュー

更新日:2019年6月8日
CPU Core m3-6Y30
メモリ 8GB
ストレージ 256GB SATA SSD
液晶サイズ 13.3型
液晶種類 FHD IPS 光沢
質量 約1.26kg
バッテリー 38Wh
価格[税込] 55,000円
55,000円でも結構使えるモバイルノート

Aerobookは非常にコストパフォーマンスの高いモバイルノートです。

CPUの性能はそこまで高くはないものの、メモリは8GB、ストレージは256GB SSDと十分です。

質量も約1.26kgと重くはなく、液晶はIPSパネルで、色域も狭くはないです。

このようなスペックに加えて、ボディにはアルミニウム-マグネシウム合金を採用しながら、価格は5万円と安いです。

販売サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。

レビュー機の構成

Core m3-6Y30、8GBメモリ、256GB SATA SSD

 

目次

お忙しい方は、「Aerobookの特徴」のみお読みください。

 

Aerobook の特徴

5万円台でも使えるスペック

Aerobookは、55,000円という安さのモバイルノートです。安いだけではなく、メモリは8GB、ストレージは256GB SSDと十分で、質量も1.26kgと重くありません。CPUはCore m3-6Y30と、最新のモバイルノートと比較すると性能は落ちますが、Web閲覧や動画鑑賞程度ならストレスなく実行できるでしょう。

5万円台でも使えるスペック

 

液晶は視野角が良く、色域もまずまず

安いノートPCは、液晶の品質が悪いケースが多いですが、本製品は視野角の良いIPSパネルを搭載しています。さらに色域も狭くはなく、高価格帯のモバイルノートの液晶とそれほど品質は変わりません。ただ、フリッカーは発生しています。詳細は「液晶ディスプレイのチェック」をご覧ください。

 

薄型のアルミニウム-マグネシウム合金ボディ

Aerobookは、格安のPCでありながら、ボディにはアルミニウム-マグネシウム合金を採用しています。さらにボディは薄型で、とても5万円台で買えるPCとは思えません。

薄型ボディ

 

映像出力や18W充電器が使えるUSB Type-C

安いPCは、USB Type-Cポートが映像出力やPower Deliveryに対応していないケースが多いですが、Aerobookはどちらも対応しています。さらに、当サイトによる確認では、18Wクラスの小型PC充電器も使用できました。

USB Type-C

 

CPUは第6世代のCore mプロセッサー

AerobookのCPUは、第6世代のCore mプロセッサー「Core m3-6Y30」を搭載しており、最新のモバイルノートと比較すると処理性能は見劣りします。ベンチマークスコアについては「パフォーマンスのチェック」をご覧ください。

 

ファンレスで静か

AerobookはCPU性能がそれほど高くはありませんが、その代わりファンレスになっており、動作音がほぼ無音です。静かな環境で作業をしたい方には最適です。

 

電源ボタンのデザインはイマイチ

狭額ベゼルを採用しデザインも悪くありませんが、電源ボタンの周りが赤い点はややイマイチかなと思いました。

電源ボタン

 

保証は1年

保証は1年です。長く使おうと思っている方には適さないかもしれませんが、「1年以上使って壊れたら買い替えればいいや」と言うような気持ちの方であれば問題ないと思います。

 

液晶ディスプレイのチェック

Aerobookの液晶のチェックです。

液晶の視野角は広く、色域も比較的広く見やすい液晶です。ただしフリッカーが発生しており、長時間作業をすると眼が疲れてくるかもしれません。最大輝度は、当サイトの計測では252cd/m2と普通です。

  • 視野角
  • RGB
    発色特性
  • 色域
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。青と緑の発色がやや強いですが、すごく気になるということはないです。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

色域は低価格PCとしては比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は92.7%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

画素形状です。ギラつきはほとんど気になりません。

画面拡大

光沢液晶であるため、映り込みがあります。

画面への映り込み

フリッカー(ちらつき)が発生しています。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Aerobookのキーボードのチェックです。

キーピッチは十分あり、普通の打てる範囲のキーボードだと思います。ただ、キーによってはやや突っかかる感じがします。また、キートップの面積はもう少し小さいほうが良かったです(隣のキーを押してしまうことがあるため)。

また、英語キーボードであるため、配列が日本語キーボードとは異なります。慣れてない方は、慣れるまで少し時間がかかるでしょう。

タッチパッドは、指の動かしやすさは普通ですが、クリックボタンがかなり固く、長く使っていると指が痛くなってきます。クリックではなく、タップで操作したほうがいいと思います。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトを搭載している点は良かったです。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUにはCore m3-6Y30を搭載しており、最新CPU「Core i5-8265U」と比較すると、半分以下のベンチマークスコアです。ただ、軽めの作業であればストレスなく実行できます。

CPU性能
~ CINEBENCH R20 ~
Core m3-6Y30
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i7-9750H 2640
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
Core m3-6Y30 485 [レビュー機で計測]
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージは、SATA SSDを搭載しており十分な速度です。安いのに256GBも容量があります。

ストレージ性能
~ CrystalDiskMark ~
256GB SATA SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 1500~3500位
SATA SSD 530 [レビュー機で計測]
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。

microSDカードのみ対応しており、挿入後の出っ張りはほとんどありません。

SDカード挿入後の画像

 

SDカードリーダー/ライターの速度は遅いです。

CrystalDiskMark 6(SDカード)
最大95MB/sのUHS-Iのカードで測定

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートを利用して、純正品以外の充電器やドックが使えるか試した結果を、下表に掲載します。

安いPCなのに、18WのPowerDelivery充電器で充電できたのは驚きでした。

充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター /
有線LANの拡張
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック ×
PD充電器
※1
ZHOULX 充電器(65W)
AUKEY 充電器(46W)
cheero 充電器(18W)
5V充電器
※2
ANKER 充電器(5V/2.4A) ×
AUKEY 充電器(5V/2.4A) ×
その他 USB C-DPケーブルで外部モニター接続
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器

 

質量のチェック

Aerobookの質量を他の13.3型モバイルノートと比較します。

最近のモバイルノートはかなり軽くなったため、Aerobookは決して軽い部類には入りませんが、十分持ち運び可能な質量です。

13.3型クラムシェル型モバイルノートの「質量」の比較
LIFEBOOK WU2/C3(25Wh) 約698g
LAVIE Direct HZ (i5) 約831g
dynabook GZ(42Wh) 約859g
ZenBook S UX391UA 約1080g
Yoga S730 約1100g
HP Spectre 13 約1110g
ZenBook 13 約1160g~
ThinkPad X390 約1180g~
XPS 13 (9380) 約1230g
Aerobook 約1260g
HP Pavilion 13-an0000 約1260g
Inspiron 13 7000 約1330g

 

当サイトによる計測値は下の通りで、仕様値とほぼ一緒でした。またACアダプターは非常に軽いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.268kg
ACアダプター 167g

 

バッテリー駆動時間のチェック

Aerobookのバッテリー容量を、他の13.3型モバイルノートと比較します。

バッテリー容量はやや少なめです。

13.3型クラムシェル型モバイルノートの「搭載バッテリー」の比較
XPS 13 (9380) 52Wh
ZenBook S UX391UA 50Wh
LIFEBOOK WU2/C3 50Wh
ZenBook 13 50Wh
ThinkPad X390 48Wh
HP Spectre 13 43.7Wh
LAVIE Direct HZ 42Wh
dynabook GZ 42Wh
Yoga S730 42Wh
Aerobook 38Wh
Inspiron 13 7000 38Wh
HP Pavilion 13-an0000 37Wh
LIFEBOOK WU2/C3 25Wh
dynabook GZ 21Wh

 

バッテリー駆動時間は次のようになっており、やや短いと思います。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法 ※1
(2) 動画再生時 ※2 5時間27分
(3) PCMark 8 Work テスト ※3 3時間35分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

ファンレスであるためほぼ無音です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

低負荷時は問題ありません。高い負荷をかけるとファンレスということもあり、やや高めの温度になります。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。徐々に温度が上がっていき、80℃を超えていきます。やや高めの温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

高い負荷をかけると、左側のパームレスト(左の手のひら部分)が暖かい感じになりやや気になります。それ以外は問題ないです。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

冒頭でも記載しましたが、アルミニウム-マグネシウム合金を採用し、5万円で買えるノートPCには見えません。ただ、電源ボタンの周りが赤いのは気になってしまいます。

 

天板です。

 

スピーカーの位置は、正確には分かりませんが、キーボードの上あたりに配置されています。音質はそれほど良くなく、勝手に点数をつけると、10点満点で4点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)

 

ディスプレイが開く最大の角度です。

 

側面のポート類です。USB Type-Cポートに加えて、フルサイズのUSBポートやHDMI出力も備えています。

 

底面です。

 

底面の小さなカバーを空けるとM.2 SSDが見え、換装が簡単にできます。

 

ACアダプターの大きさは普通です。ケーブルが細く耐久性は心配です。

 

まとめ

Aerobookは、55,000円と非常に安いモバイルノートです。

安いだけでなく、メモリは8GB、ストレージは256GB SSD、FHD IPS液晶と使えるスペックです。

Power Delivery対応のUSB Type-Cポートを備えていたり、キーボードバックライトを搭載していたり、ボディはアルミニウム-マグネシウム合金で出来ていたりと、5万円台で買えるPCとは思えません。

CPU性能はそれほど良くはありませんが、ライトな作業であればストレスなくこなせます。

ただ、英語キーボードのみなので、英語キーボードが好きな方にはいいですが、一般ユーザーは慣れないと戸惑うでしょう。

また、保証が1年しかないため、長く使おうと思っている方には適しません。

55,000円でも使えるノートPC

Aerobook

特徴

  • 55,000円と低価格
  • Core m、8GBメモリ、256GB SSDと十分なスペック
  • FHD IPS液晶で、色域も狭くない

こんなあなたに

  • 安くても使えるモバイルノートが欲しい方
  • 1年以上経ったら壊れていいやと思う方
  • 価格55,000円[税込]~
販売サイトはこちら

 

 

関連ページ