パナソニック レッツノート FV(FV1)の実機レビュー

更新日:2021年7月4日
CPU Core i7-1185G7
Core i7-1165G7
Core i5-1145G7
Core i5-1135G7
メモリ 8GB / 16GB / 32GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 14.0型(3:2)
液晶種類 QHD
QHD タッチ
質量 約999g~
バッテリー 最大 約22時間
WWAN 4G / 5G
価格[税込] 27万円台~
ビジネスパーソンに人気のレッツノートの新モデル

レッツノート FVは、ビジネスパーソンに人気の高いレッツノートシリーズの新機種で、大きめの14型液晶を搭載したモバイルノートPCです。

旧機種と比べると、光学ドライブが非搭載となったものの、その分、約999gからと軽くなりました。

アスペクト比3:2のQHD液晶、スリム化されたボディ、バックライト付きキーボード、5G対応モデルの登場など、時代にあった変化を遂げています。

価格は高いものの、ビジネスを戦い抜くための「投資」と考えられる方におすすめの機種です。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-1135G7、8GBメモリ、256GB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「レッツノート FVの特徴」のみお読みください。

 

レッツノート FVの特徴

時代に合わせて変化した14型のレッツノート

レッツノート FVは、レッツノート LVシリーズの後継機種となる、14型のモバイルノートPCです。

レッツノート LVシリーズは2018年に登場してから、フルモデルチェンジすることなく、光学ドライブも搭載した軽い14型ノートPCとして、ビジネスシーンで重宝されている機種です。そんなレッツノート LVシリーズを、時代に合わせてフルモデルチェンジしたのが、このレッツノート FVとなります。

レッツノート FVの特徴となるレッツノートLVシリーズから変化した部分を、以下にご紹介します。

 

約999gからと軽量化されたボディ

レッツノート FVの質量は「約999g~」となっており、14型モバイルノートPCとしては非常に軽いです。当サイトの実測値では、バッテリーパック(S)搭載時だと915.8gとさらに軽く、同サイズのPCとしてはトップクラスの軽さでした。

約999g~と非常に軽い

 

バッテリー駆動時間とのバランスがいいバッテリーパック(L)を搭載しても、約1.134kgからと十分軽いです。これまで以上に持ち運びがしやすくなっています。

14型モバイルノートの質量(メーカー仕様値)
ZenBook 14 Ultralight 約0.995kg
レッツノートFV
バッテリーパック(S)
約0.999kg~
VAIO SX14 約0.999kg
Acer Swift 5 約1.04kg
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 約1.13kg~
レッツノートFV
バッテリーパック(L)
約1.134kg~
Summit B14 A11 約1.3kg~
ThinkBook 14 Gen 2 約1.4kg
Inspiron 14 5000(5415) 約1.442kg~
ThinkPad T14 Gen 2 約1.47kg~

 

光学ドライブは非搭載だけど、その他のインターフェイスは充実

レッツノート FVは、光学ドライブを搭載していません。レッツノートファンは残念に思うかもしれませんが、今の時代の光学ドライブの使用頻度を考えると仕方がないでしょう。

光学ドライブこそ搭載していないものの、下の画像のようにインターフェイスは、数も種類も充実しています。特に、軽い14型モバイルPCでありながら、LANポートやVGAを備えている機種はとても珍しいです。また、フルサイズのSDカードリーダーもあり、デジカメなどからの写真や動画を取り込みやすいのもポイントです。

数も種類も充実のインターフェイス

 

アスペクト比3:2のQHD液晶搭載

レッツノート FVは、アスペクト比3:2のQHD液晶を搭載しています。一般的なアスペクト比16:9の液晶や、最近増えているアスペクト比16:10の液晶よりも、縦方向の表示領域が広いのが特徴です。Officeなどのビジネスソフトや、ウェブ閲覧など、縦方向にスクロールするアプリの使い勝手が良くなります。また、解像度は2160x1440と、通常のFHD液晶よりも 少し高めなので、文字が少し小さくてもよければ、より多くの情報を一度に表示でき、作業効率もアップします。

さらに、当サイト計測でsRGBカバー率99.1%と色域も広めなので、ちょっとした画像編集や、動画の編集にも使用できます。

アスペクト比3:2のQHD液晶を搭載

 

見た目がスマートに

下の画像のとおり、見た目も大きく変化しています。レッツノート LVシリーズは、光学ドライブまで備えており、堅牢性も高いため、分厚くて、やや無骨なデザインでも仕方がないかなという感じでした。

レッツノート FVでは、ボディが薄くなっただけでなく、狭額縁液晶を採用して、かなりスッキリとしたデザインになりました。天板にも凹凸がなくなっています。もちろん、高い堅牢性はそのまま維持しながら、見た目もよくなり、持ち運びもしやすく、使いやすい機種になっています。

旧型となるレッツノートLVシリーズの外観
レッツノートFVの外観

 

操作性がアップ

上の比較画像でも見ることができますが、レッツノート特有のホイールパッドのサイズも変化しています。旧型のレッツノート LVでは、ホイールパッドの直径が43mmだったのに対して、レッツノート FVでは直径64mmとなり、面積が約2.2倍に大きくなっています。カーソル操作や、ジェスチャー機能が使いやすくなりました。

また、キーボードには、レッツノートとしては初めてバックライトを搭載するようになりました。薄暗い場所などでも、キーの視認性がよくなり、タイピングがしやすいです。なお、カタログモデルでは、バックライト付きキーボードを搭載している機種とそうでない機種があるので、注意が必要です。

 

5G対応モデルが登場

レッツノート FVでは、これまでの4G LTE対応に加えて、最新の5Gに対応したモデルも選択できるようになりました。

5G対応エリアはこれからも広がっていくと思われるので、外出先でも高速でのネット接続を利用したい方は、5G対応モデルを選択するといいでしょう。

なお、5Gに対応しているのは、カスタマイズモデルの中でも、プレミアムエディションの5G対応モデルのみとなります。

 

高めの冷却性能

第11世代Coreを搭載した機種には、冷却性能があまり高くなく、本来の処理性能を引き出せないこともあります。その点で、レッツノート FVは、CPUのパフォーマンスも、同等他機種よりも高かったですし、高負荷時でもCPU温度がほぼ80℃以下に抑えられていました。高めの冷却性能を備えており、ビジネスシーンにおいて、高負荷作業でも安心してこなすことができます。

CINEBENCH R23 ~マルチコア~
Core i5-1135G7 5109 [本機器で計測]
4424 [他機種で計測]

 

レッツノート FVでは、コンパクトなボディでありながら2つのファンと、温まった空気を効率よく排出できるような、排気口を備えています。液晶を開けたときに背面を覆うような構造ですが、排気口がキーボード面の上部にも設けられているので、液晶面が排気の妨げになることもなさそうです。ただし、排気熱が液晶に当たって、液晶を傷めないかは気になります。

排気口

 

簡単に脱着できるバッテリー

レッツノート FVは、最近の機種としては珍しく、バッテリーを簡単に脱着することができます。

そのため、バッテリーがヘタってきても、自分で交換することができます。また、予備のバッテリーを準備すれば、外出先で長時間使用することも可能です。

なお、バッテリーにはバッテリーパック(S)と、バッテリーパック(L)があります。購入するモデル、もしくは、カスタマイズによって、搭載するバッテリーが異なるので、購入時にはよくご確認ください。

簡単に脱着できるバッテリー

 

性能を維持するためのメンテナンスもしやすい

レッツノート FVは、メンテナンスがしやすい、珍しい構造となっています。

底面には、画像のようなダストカバーが設けられています。ファンによる冷却の妨げとなる、ホコリなどのごみを簡単に掃除できます。「活用ガイド」を見ると、1か月に1度程度の清掃がすすめられています。なお、「掃除には洗剤やエアダスターなどの清掃用スプレーは使用しないでください」とあるので、ご注意ください。

裏蓋を全部開けずに、このようなメンテナンスができるのは、嬉しいです。きちんとメンテナンスすることで、長く、安心して使うことができそうです。

ダストカバー

 

カスタマイズモデルとカタログモデルの比較

レッツノート FVには、カタログモデルと、カスタマイズモデルがあります。

下表では、それぞれのモデルの構成を簡単に比較しています。

カタログモデルは、限定された構成となり、バッテリーパック(L)を搭載しているのは、4G対応の上位モデルのみとなっています。一方、カスタマイズモデルは、vPro対応のCPUを搭載し、WWANの有無や、好みのバッテリーを選択することができます。このような違いがあるので、目的とした作業に適したモデルを選ぶようにしてください。

レッツノートFVシリーズ(カスタマイズモデル)の構成比較
  プレミアムエディション PE以外
FV1STCQP FV1SSDQP FV1SRCQP FV1RRBQP
CPU Core i7-1185G7 Core i5-1145G7
メモリ 32GB 16GB
ストレージ 256GB / 512GB / 1TB / 2TB SSD
キーボード バックライト搭載
WWAN 5G 4G選択可
バッテリー L : 約20時間
S : 10.5時間
L : 約20時間 L : 約20時間
S : 10.5時間
L : 約21時間
S : 11時間
質量 L : 約1.154kg
S : 約1.054kg
L : 約1.229kg L : 約1.134kg
S : 約1.034kg
ソフト MS Office Home & Business 2019 選択可
レッツノートFVシリーズ(カタログモデル)の構成比較
  FV1GFNQR FV1FDMQR FV1FDSQR FV1FDWQR
CPU Core i7-1165G7 Core i5-1135G7
メモリ 16GB 8GB
ストレージ 512GB SSD 256GB SSD
キーボード バックライト搭載 バックライトなし
WWAN 4G 非対応
バッテリー L : 約21時間 S : 11時間 S : 11.5時間
質量 約1.139kg 約0.999kg
ソフト MS Office Home & Business 2019 なし

 

パナソニックのWonderlink SIMを同時に購入可能

レッツノート FVのカスタマイズモデルでは、LTE対応を選択するときに、パナソニックのWonderlink LTE SIMを同時に購入することができます。

その場合、SIMカードがPCに装着された状態で発送され、届いたらすぐにネットに接続できます。LTEの接続でトラブルが発生した時も、まとめてサポートを受けることができます。設定や、トラブル対応など、格安SIMでは不安な方でも、安心して使えるので、おすすめです。

Wonderlink LTEのSIMを同時に購入できる

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックで、快適に動きます。3:2の液晶で、WebやOffice作業向きの解像度です。
オンライン会議 問題なくオンライン会議が出来ます。1080pウェブカメラを搭載し解像度が高いですが、Zoomなどを経由すると大分画質が落ちるので、720pとそこまで違いはありません。マイクは周囲の雑音をカットするAIノイズ除去機能が搭載されています。スピーカー音は、音楽を聴くとイマイチですが、人の声だけなら他のノートPCと同じような聴きやすさです。
動画鑑賞 画面比が3:2なので動画向きではありませんが、映像は綺麗です。スピーカー音は、音楽が流れると、音が甲高く、頭が痛くなるような音質です。ただ、人の声だけのときは聴きやすいです。
RAW現像
画像編集
液晶はsRGBカバー率99.1%と比較的色域が広いです。CPUの性能も高めに出ているので、RAW現像や画像編集にも使えるでしょう。なお、もしRAW現像などを行うのであれば、メモリは16GB以上にしましょう。
動画編集 △~○ 簡易的な動画編集ならできますが、外部グラフィックスを搭載していないため、本格的な動画編集は難しいです。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありません。軽めのゲームであれば、グラフィック品質などを下げることで出来るものもあります。

 

ディスプレイのチェック

レッツノート FVのディスプレイのチェックです。パネルは、「G140JAN01 01H1B3161CUZZ」でした。なお、別のパネルが搭載される可能性があります。

アスペクト比3:2のQHD液晶です。縦方向の表示領域が広く、色域も広めで、フリッカーも発生しておらず、作業がしやすい液晶です。最大輝度は、当サイトの計測では411cd/m2と高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は99.1%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、赤と緑が少し強めに発色していることが分かります。色に敏感な方は気づくと思いますが、一般的な方ならそれほど気にはならないでしょう。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは抑えられています。ギラつきは、ほとんど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

レッツノート FVのキーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:19mm、キーストロークは約2mmです。「全角/半角」キーはやや小さめですが、その他のキーサイズは普通です。また、キーの配置も標準的で、キートップはほぼフラットです。総じて、キーボードの打ちやすさは普通です。キーストロークが約2mmと深めですが、キーを押したときのストンと落ちるような感覚が少なく、キーが底をつくまで反発力を感じます。

なお、今回チェックしたモデルでは、バックライトは非搭載でしたが、バックライトを搭載したモデルもあります。

レッツノート特有の丸い形状のホイールパッドは、指を丸に沿って回転させると、画面のスクロールをさせることができます。またホイールパッドはサイズアップしており、複数の指を使ったジェスチャー機能がやや使いやすくなりました。ただ、それでもほかのノートPCと比べると、タッチパッドの面積は狭く感じます。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

レッツノート FVのパフォーマンスのチェックです。

今回、Core i5-1135G7を搭載していますが、HWiNFOで確認したPL1は、次のようになっています。PL1が28Wなので、Tiger Lakeの性能を十分に発揮できる設定となっているようです。

HWiNFO

 

CPU

レッツノート FVでは、第11世代Coreプロセッサーを搭載しています。カスタマイズモデルでは、vPro対応プロセッサーも選択できます。

今回チェックしたのは、Core i5-1135G7搭載モデルですが、PL1が28Wと高いため、マルチコア、シングルコアのどちらとも他機種で計測したスコアより高めに出ています。ビジネス用途において、快適に使用できる処理性能です。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-1135G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Ryzen 7 5800H 12604
Core i7-11800H 10593
Core i7-10875H 10579
Core i7-10870H 10139
Core i9-11980HK 10083
Ryzen 7 5700U 8445
Core i7-11370H 7123
Core i7-10750H 6839
Core i5-10500H 6805
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Core i5-1135G7 5109
4424
Core i5-1145G7 4785
Core i7-1165G7 4720
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-11900H 1570
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Core i7-11800H 1507
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i9-11980HK 1450
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 5800H 1435
Core i5-1145G7 1414
Core i5-1135G7 1350
1294
Core i7-10875H 1306
Core i7-10750H 1277
Ryzen 7 5700U 1264
Core i3-1115G4 1217
Core i7-10870H 1212
Ryzen 5 5500U 1185
Core i5-10500H 1162
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリは、HWiNFOの情報を見る限りではLPDDR4X-4266のデュアルチャネルです。オンボードメモリなので換装はできません。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
8GBメモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
28.6GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
DDR4-3200
シングルチャネル
最大 約25.6GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

グラフィックス

メモリがLPDDR4X-4266の割りに速度が伸びなかったため、グラフィックスのベンチマークスコアも思ったほどではありませんでした。それでも、GeForce MX250と同程度のスコアは出ているので、ちょっとした動画の編集などにも対応できると思います。モバイルノートPCとしては十分だと思います。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i5-1135G7
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
15395
GeForce MX330 16714
Ryzen 9 4900HS 16322
GeForce MX250 15406
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe Gen4 SSDを搭載しており、非常に高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
256GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
6174
 PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度も速いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

その他のベンチマーク

他の機種で計測した数値ではありますが、実際のソフトの処理時間、フォートナイトやApexなどのゲームのフレームレートなどについては、下のリンク先をご覧ください。機種によってスコアにバラつきはありますが、傾向は分かると思います。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。

USB-Cポートを2つ備えており、どちらもThunderbolt 4、Power Delivery、DisplayPortに対応しています。

Thunderboltドックや、USB-Cドックを含めて、今回試した機器は全て使用できましたが、本体への給電に関しては、出力が90W未満だと、警告が表示されました。付属のACアダプターが84.8Wなので、これ以下の出力の充電器は警告が表示されるのだと思います。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック ○ ※3
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック ○ ※3
PD充電器
※1
90W RAVPower GaN充電器
65W ThinkPad ACアダプター ○ ※3
61W RAVPower GaN充電器 ○ ※3
45W Lenovoウルトラポータブル ○ ※3
30W RAVPower GaN充電器 ○ ※3
18W cheero充電器 ○ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、RGBでの表示が出来ています。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

レッツノート FVの質量のチェックです。

メーカーサイトでは、バッテリーパック(S)装着時「約0.999kg」、バッテリーパック(L)装着時「1.099kg」とあります。当サイトの計測値は下表の通りです。14型ノートPCとしては、とても軽いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  バッテリーS バッテリーL
PC本体 916g 1081g
ACアダプター+電源ケーブル 282g

 

バッテリー駆動時間のチェック

レッツノート FVのバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリーパックには、2つのサイズがあります。バッテリーパック(S)の容量は30Wh、バッテリーパック(L)の容量は56Whでした。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りです。どちらのバッテリーパックを使用するかで、バッテリー駆動時間が大きく変わります。軽さにこだわるのでなければ、外出先でもしっかり使用できるバッテリーパック(L)がおすすめです。

バッテリー駆動時間
  バッテリーパック(S)
30Wh
バッテリーパック(L)
56Wh
(1) JEITA2.0 最大約11.5時間 最大約22時間
(2) PCMark 10 Modern Office 5時間16分 9時間58分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 8 Work 1時間56分 3時間41分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は速いです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
78%(約23Wh)[バッテリーパック(S)]
72%(約40Wh)[バッテリーパック(L)]
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

多少変動があるものの、CPU電力は28~26W前後を軸に高めで推移していますが、CPU温度はほぼ80℃以下に抑えられています。しっかりサーマルコントロールされているので、高負荷作業でも心配せずに使用できると思います。

CPU電力&CPUクロック
CPU温度

 

静音性のチェック

レッツノート FVの動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかった場合は普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

全体的に低めの温度です。作業中に不快に感じることはなさそうです。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

高負荷時は少し消費電力も上がりますが、それでもモバイル向けプロセッサーなので低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

レッツノート FVの外観のチェックです。

狭額縁液晶を搭載し、モダンなイメージになっていますが、ホイールパッドなど、レッツノートらしさを感じるデザインです。ただ、カメラがある上部のベゼルは厚くなっています。

 

天板のボンネット構造部分は、従来よりも凹凸が少なくなっています。

 

閉じた時の画像です。厚さは18.2mmと薄く、カバンにも入れやすいです。

 

スピーカーは左右のパームレストの端にあります。最大音量は大きいですが、音楽を聴くと、音が甲高く耳障りで、音楽鑑賞向きではありません。ノートPC基準で、10点満点で採点すると3~4点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。ただ、人の声だけなら、普通に聞こえます。

 

Webカメラは、FHD 1080p、約207万画素と高めの解像度です。ただ、実際に見た映像は若干赤みが強いかなと思います。なお、IRカメラも搭載しており、Windows Helloの顔認証に対応しています。

 

指紋センサーも搭載しています。

 

側面のポート類です。USB3.0 x3、USB-C(Thunderbolt 4、Power Delivery、DisplayPortに対応)x2、HDMI、VGA、LANポート、SDカードリーダーと、種類も数も申し分ありません。

 

液晶は180度までは開きませんが、だいぶ傾けることができるので、床に置いて作業をするときなどでも、見やすい角度にすることが出来ます。

 

レッツノートはバッテリー部分が出っ張っているものが多いですが、レッツノート FVのバッテリーは出っ張りがありません。大容量のバッテリーパック(L)でも同様です。

またバッテリーは脱着できます。数年後にバッテリーがへたってきたら、簡単に交換できるのも嬉しいです。

 

ACアダプターは、84.8Wと大きめの容量ですが、容量の割には比較的コンパクトです。

 

まとめ

以上が、レッツノート FVのレビューです。

旧機種となるレッツノート LVのいいところは残し、さらに時代に合わせて大きく変化させた機種となっています。

まず、光学ドライブを省いた分、約999gからと非常に軽く、ボディの厚みも薄くなり、より持ち運びがしやすくなりました。また、液晶にはアスペクト比3:2のQHD液晶を搭載し、より見やすく、効率よく作業を行えるように変化しています。液晶の色域も比較的広めなので、画像や動画のライトな編集などにも対応できます。

また、第11世代Coreの処理性能をしっかり引き出せる設定・冷却性能になっており、重めの作業でも快適にこなすことができます。その他、操作性の向上、5G対応モデルの登場など、大きく進化しました。

一方、豊富なインターフェイス、脱着可能なバッテリー、ホイールパッド、高い堅牢性など、多くの方に支持されている部分は変化させず、レッツノートらしさもしっかり引き継いでいます。

なお、カタログモデルと、カスタマイズモデルで多少異なる部分があるので、混同しないようにご注意ください。

一般ユーザーにはなかなか手が出ない価格ですが、仕事上欠かせないツール、もしくはビジネスで勝つための投資と考えることが出来る方には、高過ぎることはないと思います。

 

ビジネスシーンで人気の高いレッツノートの新モデル

レッツノート FV

特徴

  • 高い堅牢性はそのままに、約999g~と軽い
  • アスペクト比3:2のQHD液晶
  • USB-CからVGAまで揃った充実のインターフェイス

こんなあなたに

  • 軽くて耐久性の高いビジネス用PCが欲しい方
  • 日常業務に加えて、テレワークや出張にも多用する方
  • 価格27万円台[税込]~
公式サイトはこちら

 

 

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