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MSI Prestige 14 Flip AI+ D3M レビュー - Core Ultra 9 386Hで高性能かつ省電力
| CPU | Core Ultra 9 386H |
|---|---|
| GPU | CPU内蔵 |
| メモリ | 32GB |
| SSD | 1TB |
| 画面サイズ | 14型 16:10 |
| 画面種類 | 1920x1200 有機EL |
| 質量 | 約1.37 kg |
| バッテリー | 81Wh |
| 価格 | 27万円台 |
【結論】高いCPU性能でもロングバッテリー
Prestige 14 Flip AI+ D3Mは、最新プロセッサー「Core Ultra 9 386H」を搭載した2 in 1 PCです。
このCPUを搭載することで、非常に高いCPU性能でありながら、省電力でバッテリー駆動時間も長くなっています。
2 in 1 PCなのでタブレットなどの形状へ変形することができ、本体に内蔵できるペンも付属しています。ペンで手書きでメモをとったり、簡単な絵を描いたりしたい方にいいでしょう。
外出先でも、CPUに負荷のかかる作業をしたい方におすすめです。
販売サイト
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core Ultra 9 386H、32GBメモリ、1TB SSD
目次
お忙しい方は、「製品の特徴」のみお読みください。
製品の特徴
最新のCore Ultra シリーズ3を搭載
MSI Prestige 14 Flip AI+ D3Mは、Core Ultraシリーズ3の中でも、CPU性能の高いCore Ultra 9の高性能プロセッサーを搭載している点が特徴です。
CPU性能はご覧の通りで、非常に高いです。
GPU性能については、思ったより高かったです。
前世代のCore Ultra 7 258VのXeコアは8コアあるのに対し、Core Ultra 9 386Hは4コアしかありません。
Core Ultra 9 386Hは、最大グラフィックス最大動的周波数は高いものの、Xeコア数は少ない仕様となっていたので、GPU性能がどのくらい出るのか不安がありましたが、CPU内蔵グラフィックスとしては高めの性能はありました。ただ、Core Ultra 7 255Hよりはやや低いスコアです。
超ロングバッテリー
Core Ultra シリーズ3は、RibbonFETとPowerVia(裏面電源供給)という革新的な技術の採用と、Eコアの増強により、省電力性能を向上させていますが、高いパフォーマンス・ティアのCore Ultra 9のプロセッサーまでもが省電力なのか?
このような疑問を持っていましたが、今回、81Whの大容量バッテリーを搭載していることもあり、バッテリー駆動時間はかなり長かったです。
下は代表的なモバイルノートPCと比較したグラフですが、オンパッケージメモリのCore Ultra 7 258V搭載ノートPCと同等レベルのバッテリー駆動時間でした。
タブレットにもなる2 in 1 PC
本製品は、ヒンジが360度回転する2 in 1 PCです。デスクスペースを開けたいときはテント型にしたり、ペンを使うときはタブレット型にしたりと、状況に応じて形を変えることができます。
ただ、よく「タブレットにして寝ころびながら使って重くないですか?」という質問を受けますが、iPadのような純粋タブレットと比べるとかなり重いので、そういった用途にはあまり適していません。
収納できるペンが付属
本製品は、PC本体に収納できるペンも付属しています。
打合せ内容時の図や表を、手書きで、紙ではなくデジタルデータとして保存することができます。
本製品はCopilot+ PCに準拠しています。Copilot+ PCの機能の1つに、簡単な手書きの絵からイラストを生成するコクリエイターという機能がありますが、これを使うときにも、ペンが使えると便利です。
非常に薄いボディ
本製品は、ボディもかなり薄くスタイリッシュです。見た目もいいですし、カバンにも入れやすいので実用的です。

広色域の2.8K有機ELディスプレイ
本製品は、14型の有機ELディスプレイを搭載しており、写真や動画などを色鮮やかにかつ引き締まった黒を表示することができます。
ただし、解像度が1920x1200と、有機ELにしては高くないので、ペンタイル配列を採用しているこのディスプレイだと、文字に赤や青などの色が混じって見えて、やや見にくさを感じます。
気になった点
やや気になった点は、高めの負荷をかけると、キーボード面が熱くなる点です。手をパームレストにのせていると気になります。薄型設計のボディゆえに、ここは仕方がないところです。ただ、低めの負荷であれば、問題ありません。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
| 用途 | 快適度 | コメント |
| Web閲覧 Office作業 |
◎ | Web閲覧やOfficeソフトの使用といった日常作業は、非常に快適です。 |
|---|---|---|
| 動画鑑賞 | ◎ | ディスプレイが綺麗で、スピーカー音も比較的良く、動画鑑賞も快適です。 |
| RAW現像 画像編集 |
◎ | DCI-P3 100%の広色域で、CPU性能も高く、RAW現像などの用途にも適しています。 |
| 動画編集 | △~○ | FHD解像度の簡単な編集であればできます。 |
| ゲーム | ○ | 原神クラスの軽いゲームであればできます。ただし、重いゲームをやる場合は、ゲーミングPCのほうがいいいです。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイは、14型、1920x1200ドット、有機EL、100% DCI-P3です。色域が広くて表示が色鮮やかで、画像や映像が綺麗です。
ただし、前述したように、ペンタイル配列で解像度が高いわけではないので、若干ですが、文字が見にくいです。また、タッチパネル用の電極線が、背景が白いとやや目立ちます。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトの測定結果は、以下のとおりです。最大輝度は、当サイトの計測では275nitと普通です。
| カバー率 | |
| sRGBカバー率 | 100% |
|---|---|
| DCI-P3カバー率 | 100% |
| Adobe RGBカバー率 | 90% |
ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も揃っており、自然な発色であることが分かります。
視野角は広いので見やすいです。
光沢ディスプレイであるため、画面への映り込みがあります。
タッチパネル用の電極線が、背景が白いとややギラついて見えます。
フリッカー(ちらつき)はあります。
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードは、標準的な打ちやすさです。
打鍵感は悪くないですが、「半角/全角」キーが小さめなのは、タイピングしていて、やや気になります。また、キートップはもう少し湾曲していると良かったです。
※画像をクリックすると拡大できます
バックライトも搭載しているので、暗所でも作業がしやすいです。
パフォーマンスのチェック
本製品は、MSI Center SのソフトのUser Scenarioから、動作モードを変更することができます。今回は、「AI Engine」と「Performance」で計測しています。
CPU
CPUには、Core Ultra 9 386Hを搭載しています。前述した通り、CPU性能は高めです。
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
3DMark Night Raidのスコアは、下の通りです。
Core Ultra 9 386Hは、同じPanther Lakeの、「X」が付くCore Ultra X7 358Hと比べると低いスコアです。ただ、CPU内蔵グラフィックスとしては、高めの性能です。
~ グラフィックス性能の評価 ~
ストレージ
ストレージは、1TBのPCIe Gen4 SSDを搭載しており、高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
質量のチェック
質量は、比較的軽いです。
| 質量 | |
| PC本体 | 1.370kg |
| ACアダプター | 186g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量は、81Whと非常に大きな容量です。
前述したように、バッテリー駆動時間は非常に長いです。
| バッテリー駆動時間 | |
| 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 13時間32分 |
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
Core Ultra 9 386Hのプロセッサー・ベース電力(PBP)は25W、最大ターボ電力は65W or 80Wです。
CPU電力は、ターボ時は65W、動作安定時は30W前後で推移しており、このCPUとしては普通のパフォーマンスが出ています。
CPU温度は、最初は90℃台後半と高めです。ただ、徐々に下がり、80℃台後半で安定動作しているので、問題ない範囲だと思います。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
下表の低負荷~中負荷時までなら静かです。高負荷時は一般的なノートPC並みにうるさくはなります。
| 騒音値 | |
| アイドル時 | 約21dB |
|---|---|
| 低負荷時 [YouTube再生] | 約23dB |
| 中負荷時 [動画編集] | 約25dB |
| 高負荷時 [ゲーム] | 約46dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:FF14のゲームのベンチマーク実行時(標準品質(ノートPC)、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ボディが薄いので表面温度は高めです。動画編集のような中程度の負荷の作業をすると、手が暖かく感じてきてやや気になります。ゲームをする場合は、左手およびWASDキーが大分熱く感じてきます。
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
下表の低負荷~中負荷時までなら低めの消費電力です。高負荷時は割と高めの消費電力が出ています。
| 消費電力 | |
| アイドル時 | 7W |
|---|---|
| 低負荷時 [YouTube再生] | 12W |
| 中負荷時 [動画編集] | 18W |
| 高負荷時 [ゲーム] | 57W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。薄型のボディで、スタイリッシュな見た目です。

「MSI」のロゴが新しくなって、かっこよくなりました。

ボディの高さは、非常に薄いです。

スピーカーの音質は比較的良く、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6~7点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

WebカメラはFHD画質です。カメラを隠すシャッターが付いています。IRカメラも搭載し、顔認証にも対応しています。

ポート類はご覧の通りです。USB-Cは、Thunderbolt4です。HDMIはHDMI2.1です。


ヒンジは、360度回転するので、下のような形状で使うことができます。



底面は、とてもシンプルです。

ACアダプターの容量は65Wです。

まとめ
以上が、MSI Prestige 14 Flip AI+ D3Mのレビューです。
多くの特徴のある製品ですが、個人的には、Core Ultra 9の高性能プロセッサーを搭載しつつ、バッテリー駆動時間がかなり長い点が魅力的です。
日常作業はサクサク快適で、さらにCPUの負荷の高いソフトも快適に動かすことができるノートPCを、外出先でバッテリーで動かしつつ、長い時間作業をすることができます。
また、2 in 1 PCなので変形することもでき、ペンに対応している点も特徴的です。多くのシーンで使うことができるでしょう。
ただし、高い負荷をかけるとキーボードやパームレストに熱を感じやすいですが、これは薄型ボディの設計上、やむを得ない部分でしょう。やや負荷がかかるときは、手が暖かく感じてきてやや気になります。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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