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Ryzen AI Max+ 392のベンチマーク
ここでは、「Ryzen AI Max+ 392」の各種ベンチマークスコアを掲載します。
Ryzen AI Max 300シリーズに追加されたCPUで、最上位のRyzen AI Max+ 395と同じ内蔵GPUを搭載しつつ、CPU性能を落とすことで、価格がやや抑えられています。
内蔵GPU性能が、独立GPU並みに高いことから、ゲームやクリエイティブワークが快適です。
また、ビデオメモリとしてPCのメインメモリを利用できることから、ローカルLLMも動かしやすくなっています。
プロセッサーの仕様
今回テストするRyzen AI Max+ 392は、開発コードネームが「Strix Halo」で、CPUはZen5世代、GPUはRDNA 3.5世代、NPUはXDNA 2世代のアーキテクチャが採用されています。
また、広いメモリ帯域幅を実現したユニファイドメモリを採用している点も特徴で、搭載できる最大メモリは128GBです。
従来からあるRyzen AI Max+ 395と比較すると、CPUに関してはコア数が少なくなっているものの、GPUに関する仕様は一緒です。
| Ryzen AI Max+ 395 | Ryzen AI Max+ 392 | |
| コア / スレッド | 16 / 32 | 12 / 24 |
| アーキテクチャ | Zen 5 | |
| 最大クロック | 5.1 GHz | 5.0 GHz |
| ベースクロック | 3.0 GHz | 3.2 GHz |
| L2キャッシュ | 16MB | 12MB |
| L3キャッシュ | 64MB | 64MB |
| デフォルトTDP | 55W | |
| cTDP | 45-120W | |
| GPU | Radeon 8060S | |
| グラフィックスコア | 40 | |
| NPU | 最大 50 TOPS | |
ベンチマークの計測に利用したノートPC
今回、ベンチマーク計測用に使用したノートPCは、次の機種です。

Ryzen AI Max+ 392を搭載したゲーミングノート。 約1.48kgと軽量でも、ゲームが快適にできるほど高い性能。
このノートPCに、CPU使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力は、次の図の通りです。なお、高いパフォーマンスが出る「Turbo」モードの設定で計測しています。
なお、Ryzen AI Max+ 392のCPUは、デフォルトTDPが55W、cTDPが45-120Wです。
初動のブースト時を除くと、CPU電力は90~100Wで推移しており、デフォルトTDPを大きく上回るCPU電力で動いていることが分かります。薄型・軽量のゲーミングノートですが、わりとしっかりとした放熱性能なので、高めのCPU電力が出せています。
CPU関連のベンチマークスコア
以下、Ryzen AI Max+ 392の各種ベンチマークスコアを掲載します。
グラフでは、Ryzen AI Max+ 392を緑色のバーにしています。また、参考のためにRyzen AI Max+ 395のCPUをオレンジのバーにしています。
CINEBENCH 2024
まずは、レンダリングを行いCPUやGPUの性能を評価するベンチマークソフト、CINEBENCH 2024のスコアを掲載します。
マルチコアのスコアは、かなり高かったです。Ryzen AI Max+ 392は、Ryzen AI Max+ 395と比べると、CPUコアが25%も少ないですが、今回、割と放熱性の高いノートPCでテストしたこともあり、ベンチマークスコアは8%ほどしか違いがありませんでした。
また、大型ゲーミングノートPCに採用されるCore i7-14700HXよりも高いスコアでした。
シングルコアのスコアは、Core i7-14700HXよりはやや低いですが、それでも高めです。
CINEBENCH R23
続いて、CINEBENCH R23のスコアを掲載します。
こちらも同様に、非常に高いスコアが出ていました。
Geekbench 6
続いて、拡張現実や機械学習などの最先端の処理を取り入れているクロスプラットフォームのベンチマークソフト、Geekbench 6のスコアを掲載します。
こちらは、Core Ultra 9 275HXに迫る非常に高いスコアが出ていました。
PassMark Performance Test 11
続いて、圧縮、暗号化、物理シミュレーションなどを含む数学的計算を行うPassMark Performance Test 11.0のスコアを掲載します。
Passmarkは計測時間が短いので、ブースト時のCPU電力が高めのCPUが割と有利ですが、こちらも高いスコアが出ています。驚きの性能です。
グラフィックス関連のベンチマークスコア
次はCPU内蔵のグラフィックス「Radeon 8060S」関連のベンチマークスコアを掲載します。
3DMark Night Raid
統合型グラフィックス(内蔵GPU)向けのベンチマーク「3DMark Night Raid」のスコアは以下の通りです。
ここでは、「グラフィックスのスコア」を、他のCPU内蔵グラフィックスと比較します。
内蔵GPUとしてはかなり性能の高いCore Ultra 7 258Vと比較して、約2.4倍も高いスコアでした。かなり高い性能です。
また、Ryzen AI Max+ 395とは同じグラフィックスですが、今回、放熱性の高いノートPCだったので、それよりも高いスコアになっていました。
3DMark Time Spy
続いて、独立GPU向けベンチマーク「3DMark Time Spy」のスコアを掲載します。
ここでは、「グラフィックスのスコア」を、独立GPUと比較してみます。
Ryzen AI Max+ 392の内蔵GPUは、GeForce RTX 4060 Laptop GPU(140W)を上回るスコアが出ていました。
内蔵GPUとは思えない性能です。
3DMark Steel Nomad
続いて、最新の独立GPU向けベンチマーク「3DMark Steel Nomad」のスコアを確認します。
このテストでは、CPUテストは行わず、グラフィックステストしか行っていないため、Steel Nomad スコア(統合スコア)をグラフにして比較しています。
こちらを見ると、GeForce RTX 4060 Laptop GPU(140W)には及びませんでしたが、それでも高めのスコアです。
ゲーミング性能
続いて、各ゲームの平均フレームレートを掲載します。
実際のゲームだと、GeForce RTX 4060 Laptop(140W)をやや下回ることが多いかなと思います。
それでもほとんどのゲームが、高めのグラフィック設定でも、十分快適にプレイできる平均フレームレートが出ていました。
Ryzen AI Max+ 395と比較してみても、CPU性能は低いものの、グラフィック性能が出やすかったこともあり、同等以上のフレームレートが出ています。
![]() 劇的に重い部類のゲーム
ARK: Survival Ascended
|
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|---|---|---|---|
| 解像度 | 品質 | Ryzen AI Max+ 395 |
Ryzen AI Max+ 392 |
| 1920x1200 | 低 | 89 fps | 110 fps |
| ノーマル | 55 fps | 56 fps | |
| 最高 | ー | 40 fps | |
| 2560x1600 | 低 | 79 fps | 77 fps |
| ノーマル | 43 fps | 42 fps | |
| 最高 | ー | 30 fps | |
![]() 重い部類のゲーム
モンスターハンターワイルズ(ベンチマーク)
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|---|---|---|---|
| 解像度 | 品質 | Ryzen AI Max+ 395 |
Ryzen AI Max+ 392 |
| 1920x1200 | 最低 | 72 fps (124 fps) | 78 fps (140 fps) |
| 中 | 64 fps (111 fps) | 71 fps (126 fps) | |
| ウルトラ | 48 fps (82 fps) | 58 fps (101 fps) | |
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
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|---|---|---|---|
| 解像度 | 品質 | Ryzen AI Max+ 395 |
Ryzen AI Max+ 392 |
| 1920x1200 | 低 | 125 fps | 136 fps |
| ウルトラ | 67 fps | 82 fps | |
| 2560x1600 | 低 | 104 fps | 115 fps |
| ウルトラ | 44 fps | 47 fps | |
| 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
|||
|---|---|---|---|
| 解像度 | 品質 | Ryzen AI Max+ 395 |
Ryzen AI Max+ 392 |
| 1920x1080 | 軽量品質 | 143 fps | 171 fps |
| 高品質 | 81 fps | 93 fps | |
| 2560x1440 | 軽量品質 | 109 fps | 91 fps |
| 高品質 | 59 fps | 68 fps | |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
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|---|---|---|---|
| 解像度 | 品質 | Ryzen AI Max+ 395 |
Ryzen AI Max+ 392 |
| 1920x1200 | 標準(ノート) | 115 fps | 120 fps |
| 高(ノート) | 108 fps | 115 fps | |
| 最高品質 | 80 fps | 86 fps | |
| 2560x1600 | 標準(ノート) | 74 fps | 81 fps |
| 高(ノート) | 69 fps | 76 fps | |
| 最高品質 | 50 fps | 52 fps | |
![]() 中程度の重さのゲーム
フォートナイト
|
|---|
| 解像度 | 品質 | Ryzen AI Max+ 392 |
| 1920x1200 | 低設定 | 234 fps |
| 中設定 | 117 fps | |
| 最高設定 | 81 fps | |
| 2560x1600 | 低設定 | 192 fps |
| 中設定 | 123 fps | |
| 最高設定 | 54 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
| 解像度 | その他設定 | Ryzen AI Max+ 392 |
| 1920x1200 | 3D解像度:100% 描画距離:最高 メッシュ:低 |
326 fps |
| 2560x1600 | 241 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends
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|---|---|---|---|
| 解像度 | 品質 | Ryzen AI Max+ 395 |
Ryzen AI Max+ 392 |
| 1920x1200 | 低設定 | 254 fps | 279 fps |
| 高設定 | 145 fps | 182 fps | |
| 2560x1600 | 低設定 | 169 fps | 199 fps |
| 高設定 | 102 fps | 138 fps | |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
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|---|---|---|---|
| 解像度 | 品質 | Ryzen AI Max+ 395 |
Ryzen AI Max+ 392 |
| 1920x1200 | 高設定 | 467 fps | 349 fps |
| 2560x1600 | 高設定 | 390 fps | 307 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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|---|---|---|---|
| 解像度 | 品質 | Ryzen AI Max+ 395 |
Ryzen AI Max+ 392 |
| 1920x1200 | 非常に低い | 261 fps | 265 fps |
| 中型 | 196 fps | 201 fps | |
| ウルトラ | 149 fps | 162 fps | |
| 2560x1600 | 非常に低い | 167 fps | 244 fps |
| 中型 | 127 fps | 174 fps | |
| ウルトラ | 97 fps | 109 fps | |
![]() 原神
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|---|---|---|---|
| 解像度 | グラフィック品質 | Ryzen AI Max+ 395 |
Ryzen AI Max+ 392 |
| 2560x1600 | 高 | 60 fps(上限) | 60 fps(上限) |
RSRやAFMFも使える
Ryzen AI Max+ 392は、下図のようにHYPR-RXモードにすることができます。
HYPR-RXとは、アップスケーリング機能のRadeon Super Resolution(RSR)や、フレーム生成機能のAMD Fluid Motion Frames(AFMF)などをまとめて有効にする機能で、フレームレートを大きく向上させることができます。ゲームがアップスケーリングやフレーム生成に対応していなくても、利用できる点がメリットです。
例えば、アップスケーリングやフレーム生成に対応していないモンハンアイスボーン(ワイルズじゃないよ)のような古いゲームでも、HYPR-RXをオンにすると、フレームレートが大きくアップします。
![]() 中程度の重さのゲーム
MHW:アイスボーン
|
|---|
※ HYPR-RX オンの時:1920x1080 → 2560x1600へアップスケーリング、AMFMを有効
※ HYPR-RX オフの時: 2560x1600で実行
ただし、ウィンドウモードではなく、フルスクリーンで実行できるゲームである必要があります。また、AFMFは、レイテンシ(遅延)が増大するので、Apexやフォートナイトなどの競技性の高いゲームでの使用には向いていませんのでご注意下さい。
クリエイターソフトの処理時間
次に、Adobeソフトで計測した各種処理時間を掲載します。
Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Adobe Lightroom Classicによる100枚のRAWデータの書き出し時間は、かなり速かったです。CPU性能で勝るRyzen AI Max+ 395ほどではないにしても、独立GPUを搭載した高性能ゲーミングノートよりも速いことが多いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Premiere Proによる書き出し時間
Adobe Premiere Proによる動画の書き出し時間も速いです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ローカルLLM
続いて、LM Studioのソフトを使って、ローカルLLM(AI)を動かしたときの速度などを計測します。
まずは、「27B」の「gemma-3-27b」のモデルで、「ノートパソコンにNPUは必要ですか?200字前後で答えてください。」という質問をし、そのときのトークン生成速度と、最初のトークンが出始めるまでの時間を計測しました。
結果は以下の通りです。
以前「Core Ultra 7 155H + RTX 4060」の構成でテストした際は、RTX 4060のビデオメモリ(VRAM)容量がボトルネックとなりました。27Bという巨大なモデルを動かすにはメモリが足りず、処理の一部を低速なCPUに頼らざるを得なかったため、トークン生成速度は伸び悩みました。
一方、今回の製品は内蔵GPUが広大なメインメモリ(64GB)を直接利用できるのが最大のメリットです。27BモデルのパラメーターをすべてGPU側にロード(オフロード)して処理できるため、計算の停滞がなく、非常に高速な動作を実現しています。
ちなみに、32GBメモリのノートPCでは動かなかった「70B」のmeta/llama-3.3-70bも動かすことができました。ただ、トークン生成速度は2.03 tok/秒と遅かったので、あまり実用的ではありませんでした。
消費電力
PC全体の消費電力は次の通りです。
パフォーマンスモードであれば、ゲーム時でも100Wくらいで収まっていました。
普通のノートPCよりは高いですが、一般的なゲーミングノートPCよりは低い消費電力です。
100WのUSB PD充電器でも、大きくパフォーマンスを落とすことなく、ゲームやクリエイティブワークができるでしょう。
| PC全体の消費電力 | |
| アイドル時 ※パフォーマンスモード | 約7W |
|---|---|
| YouTube再生 ※パフォーマンスモード | 約22W |
| 動画編集 ※パフォーマンスモード | 約39W |
| ゲーム ※パフォーマンスモード | 約103W |
| ゲーム ※Turboモード | 約139W |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※Turboモードと書かれていないときは、パフォーマンスモードで計測しています
YouTube再生:1080pのYouTube動画再生時
動画編集:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
エンコード:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード(x265)した時
ゲーム:FF15 ベンチマーク実行時(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
まとめ
今回、「Ryzen AI Max+ 392」について、各種ベンチマークなどを計測しました。
Ryzen AI Max+ 395よりCPUコアが少ないとはいえ、今回放熱性能が高めのノートPCだったので、高めのパフォーマンスが出ており、かなり高いCPU性能でした。
内蔵GPU性能についても、ベンチマークによってはGeForce RTX 4060 Laptop(140W)を超えており、かなり高い性能です。
モンハンワイルズといった重めのゲームも快適にプレイできますし、動画編集や画像編集といったクリエイティブワークも快適に使えます。
以前テストしたRyzen AI Max+ 395搭載のモデルは、40万円以上しましたが、今回テストしたRyzen AI Max+ 392搭載モデルは、30万円台となっており、価格も抑えられています。
軽量ノートで、ゲームや動画編集などの負荷の高い作業を行いたい方には、非常に優れたCPUです。
インテル Core Ultra シリーズ3(Xシリーズ)も、かなり高い性能で、省電力性能も高いということで、今度Core Ultra シリーズ3を使った時は、このCPUと比較してみたいと思います。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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