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MSI GS66 Stealth 10Uの実機レビュー
CPU | Core i7-10870H Core i9-10980HK |
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GPU | RTX 3070 Laptop 8GB RTX 3080 Laptop 16GB |
メモリ | 最大64GB |
ストレージ | 最大2TB NVMe SSD (もう1基追加可能) |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | 4K FHD 240Hz FHD 300Hz |
質量 | 約2.1kg |
バッテリー | 99.9Whバッテリー |
価格[税込] | 24万円台~ |
MSI GS66 Stealth 10Uは、次世代ノート用グラフィックスGeForce RTX 30シリーズに、300Hzの超高リフレッシュレート液晶を搭載した高性能ゲーミングノートPCです。
DLSSとの併用でレイトレーシング環境もプレイでき、中程度の重さのアクションゲームなら120 fpsでのプレイも可能です。
また、薄型・コンパクトボディで、質量も比較的軽く、屋内での移動も楽です。本格的なゲーミング環境を持ち運びたい方におすすめです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-10870H、16GBメモリ、GeForce RTX 3070 8GB、1TB NVMe SSD
にじさんじとのコラボ実施中
「MSI x にじさん」 コラボ実施中!!GeForce RTXシリーズ搭載のゲーミングノートPCやコラボグッズのプレゼントキャンペーンを実施しています!詳細は下のリンク先をご覧ください。
目次
お忙しい方は、「MSI GS66 Stealth 10Uの特徴」のみお読みください。
MSI GS66 Stealth 10Uの特徴
次世代ノート用グラフィックス「RTX 30シリーズ」を搭載
GS66 Stealth 10Uは、次世代のAmpereノート用グラフィックス「RTX 30シリーズ」を搭載しています。
今回、レビューで使用している機材は、GeForce RTX 3070 Laptopを搭載しており、基本スペックは下記の通りです。旧世代のノート用RTX 2070と比較すると、CUDAコア数は2倍以上になり、ブーストクロック数も引き上げられています。グラフィックス性能を測るベンチマークソフト「3DMark Time Spy」のスコアでは、RTX 3070はRTX 2070よりも18%ほどスコアが向上しています。
GeForce RTX 3070 |
GeForce RTX 2070 |
|
CUDAコア数 | 5120 | 2304 |
ブーストクロック | 1290 - 1620 MHz | 1125 - 1455 MHz |
GPU Subsystem Power (W) | 80 - 125W | 80 - 115W |
メモリタイプ | GDDR6 | |
メモリ容量 | 8GB | 8GB |
メモリバス幅 | 256 bit | 256 bit |
3DMark Time Spy(DX12) - Graphics score
高負荷なレイトレーシング環境も快適に動作
次世代のノート用グラフィックス「RTX 3070」を搭載した本製品なら、負荷の重い最新のゲーム「サイバーパンク2077」も、ウルトラ設定で平均62 fps、さらにDLSSと併用することで平均90 fpsになり、快適にプレイすることが可能です。
また、これまでノートPCでは高負荷過ぎて厳しかったレイトレーシングも、DLSSと併用することで、平均60 fps以上で快適にプレイすることが可能です。同じく負荷の重い「ウォッチドッグス レギオン」でも、平均60 fps以上で快適にプレイすることが可能です。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
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品質ウルトラ | 62 fps |
品質ウルトラ DLSSパフォーマンス |
90 fps |
品質レイトレーシング:ウルトラ DLSSパフォーマンス |
62 fps |
表示しているのは平均フレームレートです。
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
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品質最大 | 65 fps |
品質最大 DLSS高性能 |
83 fps |
品質最大 DLSS高性能 レイトレーシング最大 |
64 fps |
表示しているのは平均フレームレートです。
高い性能でも軽量・薄型
GS66 Stealth 10Uは、このように非常に高い性能ですが、約2.1kgと軽く、約19.8mmと薄く、持ち運びに便利です。ただし、ACアダプターを含めた質量は約3kgとなり、そこそこ重くなります。ゲーミングノートの場合、ACアダプターも一緒に持ち歩くことが多いため、そのあたりも考慮するといいでしょう。
99.9WhのノートPC最高峰の大容量バッテリー
航空会社に許可なく航空機に持ち込めるリチウム電池の容量は100Wh以下となっていますが、GS66 Stealth 10Uのバッテリー容量は99.9Whとなっており、許可なく持ち込めるギリギリまで大きくした容量となっています。ノートPCとしては最高峰のバッテリー容量です。CPUおよびグラフィックス性能が高く消費電力も高いため、バッテリー駆動状態ではそれほど動くわけではありませんが、負荷の低い作業なら、5~6時間程度もたせることができます。
トリプルファンで強力に冷却
このパソコンは、GS66 Stealth用に開発された、冷却ファンを3基、ヒートパイプを7本搭載している「Cooler Boost Trinity+」を採用し、19.8mmという薄いボディでありながら、高い冷却性能を実現しています。
ファイナルファンタジー15のベンチマークを実行したときの温度を計測しても、CPU温度は90℃前後とやや高めであるものの、GPU温度は70℃前後で推移しており、薄型のボディに高性能パーツを搭載している割には、よく冷却されているのではないかと思います。
2.5Gbpsの有線LANとWi-Fi 6Eの無線LAN
従来のノートPCは、最大1Gbpsの有線LANがスタンダードでした。一方、GS66 Stealthの有線LANは、Killer Ethernet E3100Xを搭載し、最大2.5Gbpsと高速です。標準でKiller Control Centerのソフトがインストールされており、ネットワーク帯域の制御やAIによるネットワーク速度の最適化も行えます。
また、無線LANについては、次世代規格のWi-Fi 6Eに対応しており、通信速度が大きく向上。無線LANにおいても安定した通信が見込まれます。なお、Wi-Fi 6E対応ルーターは、国内では2021年以降に登場が見込まれています。
300Hzの超高リフレッシュレートパネルを搭載
ゲーミングノートPCではもはや120Hz液晶を搭載したモデルが当たり前となってきましたが、本製品では120Hzを大きく超える300Hzの超高リフレッシュレート液晶を搭載しています。300Hz液晶では通常の60Hzの5倍映像を描写するので、素早い動作や視点移動でも滑らかでヌルヌル動き、精密なエイム動作も素早く行うことができます。特に競技性の高いeスポーツタイトルにおいてはかなり優位になります。
300Hzを最大限発揮するには常時300 fpsをキープするのが理想ですが、さすがにそれはデスクトップPCでも不可能です。本製品でどの程度フレームレートを維持できるのか、実際にPUBGのマッチプレイにて計測した結果を下に掲載します。1マップ、ソロでの測定なので、あくまでも参考程度にご覧ください。
グラフィック品質を最低にしても、最小フレームレートはもとより、平均フレームレートも300 fpsを超えることはありませんが、それでも高めのフレームレートを維持しているので、高リフレッシュレートの特性を活かした映像で、優位にプレイができると思います。
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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※ERANGEL、ソロで計測
デュアルSSDの構成が可能
GS66 Stealth 10Uは、M.2 SSDを2基搭載できる点も特徴です。
パソコンショップアークであれば、そこまで高くない価格で、2つ目のSSDを追加して購入できるのでおすすめです。
凄みを感じるブラックボディ
GS66 Stealth 10Uは、ゲーミングノートにしては派手すぎない、オールブラックのシンプルなデザインとなっています。
ブラックの中でもシックな黒色で、高級感と凄みを感じ、どこか大人な雰囲気が漂うデザインです。天板のドラゴンのエンブレムも黒色で主張し過ぎていません。
PCを開くと点灯するRGBキーボードが唯一ゲーミングPCらしさを残しています。
SteelSeries製キーボードを搭載
GS66 Stealth 10Uは、有名なゲーミングデバイスのメーカーでも知られるSteelSeries製のキーボードを採用しています。ゲームに適したキーボードで、快適にゲームを楽しめます。実際にいくつかゲームをこのキーボードでプレイしてみましたが、変なクセがなく操作のしやすいキーボードだと思います。
また、キーボードにはLEDイルミネーションが搭載されており、7種類の発光パターンや、単キーひとつひとつに好きな色を設定することも可能です。
MSI Dragon Center 2.0
MSI製ノートPCにプリインストールされている「Dragon Center」ソフトの「User Scenario(ユーザーシナリオ)」の項目からは、パフォーマンスモードを管理することができます。
パフォーマンスモードは、「Extreme Performance」「Balanced」「Silent」「Super Battery」「User」の5つのモードをそれぞれ用途に応じて切り替えることができます。また、GPUのオーバークロックも可能です。
他の機種との比較
RTX 3070 Laptop搭載モデル「ASUS TUF Dash F15」との比較です。どちらも約2.1kgの質量で、GeForce RTX 30シリーズを搭載しています。
GS66 Stealth 10Uの方が、最大でRTX 3080を搭載し、CPU性能も高く、ストレージ容量や、メモリ容量も多く搭載できます。性能はGS66 Stealth 10Uのほうが高いです。同じGeForce RTX 3070を搭載していても、ゲームのフレームレートはややGS66 Stealth 10Uの方が高かったです。
一方、GS66 Stealth 10UはACアダプターの容量が大きくパフォーマンスが出やすい分、ACアダプターが重くなっています。ACアダプターとPC本体の総重量は、ASUS TUF Dash F15のほうが軽いです。また、最低価格もASUS TUF Dash F15のほうが安くなっています。
MSI GS66 Stealth 10U |
ASUS TUF Dash F15 | |
画像 | ||
サイズ | 15.6型 | |
GPU | RTX 3070 RTX 3080 |
RTX 3070 |
CPU | Core i7-10870H Core i9-10980HK |
Core i7-11370H |
液晶種類 | 4K FHD 240Hz FHD 300Hz |
FHD 240Hz |
sRGBカバー率(※2) | 96.8%(※2) | 99.3%(※2) |
メモリ | 最大64GB |
16GB |
NVMe SSD | 最大2TB+2TB | 最大1TB |
質量(PC本体) | 約2.1Kg | |
質量(ACアダプター) | 894g(※2) | 589g(※2) |
バッテリー容量 | 99.9Wh | 76Wh |
ACアダプター容量 | 230W | 200W |
価格[税込] (※1) | 26万円台~ | 19万円台~ |
レビュー記事 | ― | レビュー |
※2 当サイトによる計測値
各用途の快適度
GS66 Stealth 10Uの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックでサクサク動くでしょう。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 見やすい液晶で、スペックも十分です。スピーカー音は普通だと思います。 |
オンライン会議 | ○ | オンライン会議に特化した機能は特にありませんが、Webカメラの画質は1280x720で、マイクを搭載し、普通に行うことができます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 液晶の色域は広い方です。当サイトの計測ではsRGBカバー率が96.8%と、Web用の編集になら使えると思います。DTP用には色域がやや足りません。 |
動画編集 | ◎ | CPUおよびグラフィックス性能は十分高く、快適に動画編集ができます。 |
ゲーム | ◎ | 次世代高性能グラフィックスRTX 3070に、300Hzの超高リフレッシュレートを搭載し、高負荷なゲームも快適にできます。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
ここでは、最も高いパフォーマンスが出る「Extreme Performance」のモードで、ゲームの平均フレームレートを掲載します。
eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
いずれもフレームレートはかなり高いです。低設定だと、平均170 fps~200 fpsは安定して出るので、144 Hzの液晶よりやや優位に戦えると思います。
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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1920x1080 | 低設定 | 250 fps |
高設定 | 170 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
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---|---|---|
1920x1080 | 低設定 | 300 fps(最大) |
高設定 | 270 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
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---|---|---|
1920x1080 | 低設定 | 175 fps |
高設定 | 155 fps | |
最高設定 | 142 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
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---|---|---|
1920x1080 | 非常に低い | 196 fps |
中 | 190 fps | |
ウルトラ | 183 fps |
その他のゲームタイトルのフレームレート
その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
こちらもかなり高いフレームレートです。前述の通り、負荷の重い「サイバーパンク2077」や「ウォッチドッグス レギオン」も最高設定で60 fps以上で快適に動作します。中程度の重さのゲームでは設定を落とすことで、120 fps以上も出るため、高リフレッシュレートの特徴を活かすことができるでしょう。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 100 fps |
高 | 67 fps | |
ウルトラ | 62 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 106 fps |
高 | 90 fps | |
最大 | 65 fps |
重い部類のゲーム
Horizon Zero Dawn(DX12)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 118 fps |
高 | 94 fps | |
最高 | 85 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 114 fps |
高 | 94 fps | |
ウルトラ | 78 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 軽量品質 | 128 fps |
標準品質 | 112 fps | |
高品質 | 87 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 最低 | 128fps |
中 | 115 fps | |
最高 | 108 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン(DX11)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低品質 | 110 fps |
高品質 | 100 fps | |
最高品質 | 95 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 標準(ノート) | 19794 / 170 fps |
高(ノート) | 18743 / 156 fps | |
最高品質 | 16839 / 129 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 最高品質 | 21160(すごく快適) |
レイトレーシングとDLSSのフレームレート
レイトレーシングを有効にしたときと、さらにDLSSを有効にしたときのベンチマークです。GeForce RTX 30シリーズでは、第2世代「RTコア」によりレイトレーシング機能も強化されています。
レイトレーシングを有効にすると大きくフレームレートが下がりますが、DLSS設定を有効にすることで、多くのゲームは60 fpsを超えてきます。ただし、VRAMが8GBだと足りないタイトルもあるので、レイトレーシング環境でしっかりとプレイしたい方は、RTX 3080 16GBモデルか、デスクトップ用でプレイすることをおすすめします。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
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---|---|
品質レイトレーシング:ウルトラ DLSSオフ |
30 fps |
品質レイトレーシング:ウルトラ DLSSパフォーマンス |
62 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
|
|
---|---|
レイトレーシング最大 DLSSオフ |
42 fps |
レイトレーシング最大 DLSS高性能 |
64 fps |
グラフィック品質:最大
重い部類のゲーム
Bright Memory Infinite Ray Tracing Benchmark
|
|
---|---|
RTXHigh DLSSOff |
36 fps |
RTXHigh DLSSPerformance |
87 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
GS66 Stealth 10Uのディスプレイの詳細なチェックです。
本製品は300Hzの超高リフレッシュレートに対応しており、色域もゲーミングノートにしては広い方です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では259cd/m2と普通です。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約24msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延はかなり少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
本製品の液晶パネル(300Hz)について「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影し、普通のノートPCの液晶パネル(60Hz)と比較しました。普通のノートPCは2フレーム前くらいまで残像が表示されていましたのに対し、本製品は、表示されるフレームが5倍多いにも関わらず、3~4フレーム前までの残像しか表示されていませんでした。ゲーム中に気を散らす残像を抑えることができます。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測でキーピッチは約19x19mm、キーストロークは約1.4mmです。キーストロークはそこまで深くありませんが、キーピッチは十分で、「Enter」や「Backspace」キーも大きく、普通にタイピングできると思います。
タッチパッドは横幅が広く、操作範囲が広いです。指の動かしやすさは普通です。ただし、横に広すぎて、タイピングしていると右の手のひらだけがタッチパッドに乗ります。手が乗っても、マウスカーソルが意図せず動くことは少ないですが、手の平の感触にやや違和感があります。
キーボードにはLEDバックライトが搭載しています。明るさは4段階で調整できます。
RGBキーボードのバックライトの調整は、SteelSeriesの専用ソフトウェア 「SteelSeries Engine」から行います。明るさは4段階で調整ができ、発光パターンは7種類あります。キーマクロも組むことができます。また、ゲーミングヘッドセットなどの、その他のSteelSeriesの製品を使用する場合は、このソフトウェアから一括管理することができます。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「Balanced」と最も高いパフォーマンスが出る「Extreme Performance」でベンチマークなどを計測しました。
CPU
CPUにはCore i9-10980HKまたはCore i7-10870Hを搭載しており、非常に高いパフォーマンスです。今回は、Core i7-10870HでCINEBECH R23のスコアを計測します。「Extreme Performance」だと、シングルコアのスコアは変わりませんが、マルチコアのスコアが上がっています。ノートPCとしては、非常に高いパフォーマンスです。
Core i9-10980HKでCINEBENCH R23を実行したことはありませんが、Core i7-10875Hよりも10%くらい高いスコアになると思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリはDDR4-3200のデュアルチャネルで、最近のノートPCとしては普通の速度です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスにはGeForce RTX 3070 Laptopを搭載しています。下に、3DMark Time Spyのスコアを掲載します。
スコアはかなり高いです。「Balanced」だとGeForce RTX 2070 SUPERと同等のスコアでしたが、「Extreme Performance」だとGeForce RTX 2080に迫るスコアでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
RTX 3070 | ||
Port Royal | Graphics score | 5566 |
DirectX Raytracing feature test | Average fps | 23.90 |
NVIDIA DLSS feature test | DLSS on | 62.18 |
DLSS off | 25.63 |
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3070 Laptop GPUの情報は次の通りです。
ストレージ
ストレージには、デフォルトで1TBのNVMe SSDを搭載しています。ゲームをプレイする分には十分な速度と、余裕のある容量です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「Extreme Performance」 モードで計測した結果のみ掲載します。CPUもグラフィック性能も高いので、いずれも速い書き出し時間です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 12分31秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 3分00秒 |
QSVでエンコード (※3) | 1分02秒 |
VCEでエンコード(※4) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※4 AMD APU内蔵のハードウェアエンコーダー(AMD Media SDK)
Blenderでは非常に速いレンダリング時間です。ランキングも上位4%でした。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェック結果を掲載します
Thunderbolt 3、Power Deliveryに対応しています。Power Deliveryについては、今回試した限りでは、90Wの充電器と、Thunderbolt 3ドックのみ動作しました。なお、90Wの充電器でも、付属の230WのACアダプターに比べると容量が小さいので、高いフレームレートは出ません。ご了承下さい。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
90W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | × | ○ | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | × | ○ | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
また、USB Type-Cポートに、4Kのカラーマネジメントモニターを接続したところ、(Intel Xe Graphicsではなく)外部グラフィックスからモニターへ出力されており、10ビット表示ができました。なお、10ビット表示するには、NVIDIAコントロールパネルから、色の深度を10bpcにする必要があります。
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。ご覧のように4K、60Hz、8ビット、RGBで出力出来ていました。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.1kg」と記載されていますが、当サイトで計測した質量は次の通り、公表値よりも若干ですが重かったです。ACアダプターは894gとそれほど軽くはありません。
質量 | |
PC本体 | 2.140kg |
ACアダプター | 894g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量はメーカー公表値では99.9Whとなっており、ゲーミングノートにしては大きい容量です。バッテリー駆動時間は公表されていません。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。GPUを使用するゲームでは稼働時間は短いですが、負荷が低めの作業であれば、まずまずの稼働時間だと思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | ー |
(2) PCMark 10 Modern Office | 5時間31分 |
(2) 動画再生時 | 6時間55分 |
(4) PCMark 10 Gaming | 1時間21分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。Balancedモードでは90℃前後で推移していますが、Extreme Performanceでは90℃を超えて推移しています。いずれもCPU温度はやや高めです。
- Balanced
- Extreme Performance
ゲーム時の温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。CPU温度ではどちらのモードも90℃を超え、高めの温度です。GPU温度ではどちらのモードでも70℃台まで上昇しますが、Extreme Performanceモードの方が冷却ファンが強力に稼働するためか、やや温度が低いです。GPU温度は問題ない温度です。
- Balanced
- Extreme Performance
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
ゲーム中はパーツ温度によって段階的にファン速度が変化しているように感じました。Extreme Performanceモードでは最大で52dBまで高くなるので、ゲーム実況などをしていると、マイクで拾ってしまうレベルの騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
薄型設計かつ、高性能なパーツを搭載しているので、全体的に表面温度は高めです。パームレスト部分も手を置いていると暖かく感じます。夏場にクーラーをつけずにゲームをすると、熱く感じてくるのではないかと思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高性能なパーツを搭載しているので高めの消費電力です。アイドル時は外部GPUが動作していないので、低めの消費電力です。
外観のチェック
GS66 Stealth 10Uの外観のチェックです。
黒で統一したボディが高級感があってとてもかっこいいです。また、全体的にマットな質感です。
天板のドラゴンのエンブレムも黒色で目立ちません。
ヒンジ部分です。
キーボード上部には通気口があります。
スピーカーは左右のパームレストの端にあります。最大音量は大きいですが、音質は普通です。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
閉じた時の画像です。厚み19.8mm のスリムボディです。
側面のポートです。主要なポートは揃っています。
液晶が開く最大の角度です。
底面です。
ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となります。メモリやSSDなどのパーツは自分で換装することもできますが、保証外となるため、できればカスタマイズ時に増設しておいたほうがいいです。
爪が外れにくいので、底面カバーはやや外しにくいです。冷却ファンは3基、ヒートパイプは7本もあります。
メモリは2スロットあります。
M.2スロットは2つあります。
ACアダプターは薄型です。
電源コネクタはサイドに配置されており、排熱口に当たる形になります。
ACアダプターは230Wです。
まとめ
以上が、MSI GS66 Stealth 10Uのレビューです。
次世代グラフィックスRTX 30 Laptopシリーズに、Core i7-10870Hを搭載しており、非常に高いパフォーマンスのゲーミングノートPCです。
この高いスペックであるにも関わらず、筐体自体も薄型かつ軽量なので、持ち運びもしやすいです。
300 Hzの超高リフレッシュレートを搭載し、ほとんどのeスポーツタイトルにおいて、144Hz液晶よりも優位に戦えます。
「サイバーパンク2077」や「ウォッチドッグス レギオン」などの高負荷なゲームも、高設定以上で快適にプレイが可能です。DLSSと併用することでレイトレーシング環境も堪能することができます。
ただし、薄型のボディであるため、表面温度はやや高めかなと思います。
薄型・軽量のRTX 30シリーズ搭載ゲーミングノート
MSI GS66 Stealth 10U
特徴
- 次世代グラフィックスRTX 30シリーズを搭載
- 300Hzの超高リフレッシュレートを搭載
- 高性能なのに薄型・軽量
こんなあなたに
- 高性能ノートPCを持ち運びたい方
- 価格24万円台~[税込]
MSIのゲーミングノートを購入するなら
パソコンShopアーク(Ark)
MSIのゲーミングノートを購入するなら、MSI認定サポート店のパソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。
特徴
- MSI認定サポート店という安心感
- MSIゲーミングノートが多数ラインナップ
- BTO(カスタマイズ)が可能
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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次世代ノート用グラフィックスRTX 3070を搭載し、240Hzの超高リフレッシュレート液晶を搭載した、高性能ゲーミングノートPC
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