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ASUS TUF Dash F15の実機レビュー
CPU | Core i5-11300H Core i7-11370H |
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GPU | RTX 3050Ti Laptop RTX 3060 Laptop RTX 3070 Laptop |
メモリ | 16GB(DDR4-3200) |
ストレージ | 512GB / 1TB NVMe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 240Hz / 144Hz |
質量 | 約2.1kg |
バッテリー | 76Wh(約12.6時間) |
価格[税込] | 12万円台~ |
新世代ノート用グラフィックスGeForce RTX 30シリーズに、高リフレッシュレート液晶を搭載した、高性能ゲーミングノートPCです。
CPUやグラフィックスのスペックが高く、それでいて価格は安く、コスパの高いゲーミングノートだと思います。
本体は最薄部19.9mm、重量2.1kgのコンパクト設計で、屋内での移動も比較的楽です。
なお、Webカメラが搭載されていないため、ご注意下さい。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。先行貸出機ですので、一部部材は量産品と違う可能性がございます。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-11370H、16GBメモリ、GeForce RTX 3070、1TB NVMe SSD
目次
お忙しい方は、「ASUS TUF Dash F15の特徴」のみお読みください。
TUF Dash F15の特徴
バランスのいい性能
TUF Dash F15は、高めのスペックでありながら、価格もそこまで高くなく、バランスのとれたゲーミングノートPCだと思います。
同社のTUF Gaming A15など、同じグラフィックスを搭載しながら、もっと安い製品もありますが、こういった製品はディスプレイの色域が狭く、せっかくグラフィック品質を上げてゲームをしても、色がくすんで見えてしまいます。ゲーミングノートは鮮やかすぎるディスプレイを搭載する必要はありませんが、sRGBカバー率という数値が100%近くあるディスプレイのほうが正確な色を表現できて、ゲーム映像を美しく表示できます。せっかくGeForce RTX 30シリーズの高性能グラフィックスを搭載するなら、このくらいのディスプレイの品質があったほうがいいかと思います。
ただし、144Hz液晶の色域は狭いと思われるためご注意下さい。
新世代ノート用グラフィックス「RTX 30シリーズ」を搭載
TUF Dash F15は、新世代のAmpereノート用グラフィックス「GeForce RTX 30シリーズ」を搭載しています。搭載できるのはエントリー向けのRTX 3050Ti、ミドルレンジのRTX 3060、ミドルハイクラスのRTX 3070です。
60fps前後の平均フレームレートが出せれば良いのならRTX 3060で十分です。高リフレッシュレート液晶を活かして、高いフレームで遊びたい方は、RTX 3070がいいと思います。
サイバーパンク2077もできる性能
次世代のノート用グラフィックス「RTX 3070」を搭載したモデルなら、かなり負荷の高い最新のゲーム「サイバーパンク2077」も平均57 fpsのフレームレートで、さらにDLSSと併用することでさらに60 fps以上のフレームレートになり、快適にゲームをすることができます。
「ウォッチドッグス レギオン」もDLSS無しで60fps、DLSSをオンにすると60fps以上のフレームレートが出ています。
ただし、レイトレーシングを有効化してのプレイはかなり重く、DLSSと併用しても60 fpsを割るので、レイトレーシング環境でもプレイしたいという方は、RTX 30シリーズ最上位であるRTX 3080モデルをおすすめします。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
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品質ウルトラ | 57 fps |
品質ウルトラ DLSSパフォーマンス |
70 fps |
品質レイトレーシング:ウルトラ DLSSパフォーマンス |
53 fps |
表示しているのは平均フレームレートです。
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
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品質最大 | 60 fps |
品質最大 DLSS高性能 |
62 fps |
品質最大 DLSS高性能 レイトレーシング最大 |
52 fps |
表示しているのは平均フレームレートです。
最大240Hzの高リフレッシュレートパネル
昨今のゲーミングノートPCは120Hz液晶はもう当たり前となってきましたが、次世代グラフィックスRTX 30シリーズを搭載したゲーミングノートPCのほとんどは、240Hz以上のリフレッシュレート液晶を搭載しています(一部のモデルは144Hzです)。
本製品でも240Hzの超高リフレッシュレート液晶を搭載しており、240Hz液晶では通常の60Hzの4倍映像を描写するので、素早い動作や視点移動でも滑らかでヌルヌル動き、精密なエイム動作も素早く行うことができます。特に競技性の高いeスポーツタイトルにおいてはかなり優位になります。
ただし、240Hz液晶を最大限発揮するには常時240 fps以上を安定して出すことが理想です。そこで、ここでは、ノート用RTX 3070を搭載した本製品で、どの程度フレームレートが出るのか、試しにいくつかeスポーツタイトルをプレイして、最大、最小、平均フレームレートを計測してみました。いずれも正確な測定ではないので、参考程度にご覧ください。APEXとPUBGは実際のマッチプレイでの計測です。
いずれも低設定で計測した結果が下表の通りです。どのタイトルも常時240fpsは厳しいですが、それでも平均120 fpsは安定して出ていますし、VALORANTのフレームレートなら200 fpsを超えています。このくらいのフレームレートが出ていれば、高リフレッシュレートの特性を活かした映像を楽しむことが出来ると思います。
軽い部類のゲーム
Apex Legends
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デュオで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
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プラクティスで計測
軽い部類のゲーム
フォートナイト
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バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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ERANGEL、ソロで計測
最新のインテル第11世代「Core i7-11370H」
TUF Dash F15は、最新のTiger Lake-Hこと、インテル第11世代「Core i7-11370H」を搭載しています。製造プロセスは10nm改良した「10nm SuperFin」を採用しており、最大周波数は4.8GHz、コア数は4コア8スレッドで、TDPは35Wとなっています。マルチコア性能ではゲーミングノートPCに多く搭載されるCore i7-10870H(8コア16スレッド)より劣りますが、かなり高いシングルコア性能を持ちます。ただ、最新のゲームではコア数の多いCore i7-10870Hを搭載したノートPCの方が、フレームレートは伸びると思います。
なお、一部のモデルは、 Core i5-11300Hとなっています。
薄型で持ち運びやすいボディ
TUF Dash F15は、最新パーツを詰め込んだ高性能なゲーミングノートなのに、本体はとてもコンパクト。最薄部19.9mm のスリムボディに重量2.1kgで、バッテリー寿命も長いので、外出先でゲームや仕事をすることが可能です。
また、カラーはエクリプスグレーとムーンライトホワイトの2色で展開され、デザインは派手過ぎず、とてもスタイリッシュ。LANパーティーやカフェなど様々な場所にもマッチします。
セルフクリーニング機能でエアフローとシステムの寿命を向上
TUF Dash F15の内部は、12Vファンとヒートパイプ5本でCPUとGPUを効率良く冷却し、4つの排気口より熱を排出します。また、ASUS独自の自動で埃を排出する機構「セルフクリーニング機能」のさらなる改良により、前モデルよりも15% のエアフローが改善し、システムの寿命を延ばすことができます。
ASUSのあんしん保証
ASUSでは、通常の製品保証に加えて、水没や落下による破損、落雷、火災、ウイルスなど、どんな理由の故障であれ手厚い保証を受けられるサービス「ASUSのあんしん保証」があります。
通常のプランでは、加入料は0円で効期限は1年。故障時の負担は交換部品代の20%かつ1回のみとなっています。また、追加料金はかかりますが、3年パックも用意されており、故障時の負担は0円かつ3回までとなっているので、心配な方はこちらの加入をおすすめします。
特に本製品のようなゲーミングノートPCは、外に持ち運びをする方も多く、高価な製品なので、是非加入しましょう。その他「ASUSのあんしん保証」について不明な点はメーカーサイトをご確認下さい。
各用途の快適度
TUF Dash F15の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックでサクサク動くでしょう。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 見やすい液晶で、スペックも十分です。スピーカー音は普通です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 液晶の色域が広く、当サイトの計測ではsRGBカバー率が99.3%と、Web用の編集になら使えると思います。DTP用には色域がやや足りません。 |
動画編集 | ◎ | CPUおよびグラフィックス性能は十分高く、快適に動画編集ができます。 |
ゲーム | ◎ | 次世代高性能グラフィックスRTX 3070に、240Hzの超高リフレッシュレートを搭載し、高負荷なゲームも快適にできます。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。なおグラフィックドライバのバージョンは執筆時点で最新の「461.23」で計測しています。
また、本製品は、いくつか動作モードを選択できますが、ここでは「Turbo」モードにして計測しています。動作モードを変更するには、Fn+F5を押すか、「ARMOURY CRATE」のソフトを起動し、変更します。
eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
タイトルによってはRTX 2070、RTX 2060よりも低いスコアの場合があります。ゲームのバージョン違いなのか、ゲーム自体がRTX 30シリーズに最適化されていないのか、ドライバーが最適化されていないのか、CPUの性能差によるものかは分かりません。ですが、いずれもフレームレートがかなり高いです。本製品は240Hzの超高リフレッシュレート液晶を搭載しているため、常に240 fps以上出せることが望ましいですが、低設定だと、平均130 fps~200 fpsは安定して出るので、120 Hzの液晶より優位に戦えます。
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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1920x1080 | 低設定 | 200 fps |
高設定 | 150 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
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1920x1080 | 低設定 | 220 fps |
高設定 | 200 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
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---|---|---|
1920x1080 | 低設定 | 145 fps |
高設定 | 131 fps | |
最高設定 | 123 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
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---|---|---|
1920x1080 | 非常に低い | 131 fps |
中 | 128 fps | |
ウルトラ | 126 fps |
その他のゲームタイトルのフレームレート
その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
こちらもタイトルによっては旧世代グラフィックスより低い場合がありました。それでも、いずれもフレームレートが高く、最新の「サイバーパンク2077」では平均60 fps弱、「ウォッチドッグス レギオン」では平均60 fps出ます。トゥームレイダーやFF14などの中程度の重さのゲームではフレームレートが低くなりがちですが、DX12環境での最新のゲームではスペック通り、フレームレートが出ていると思います。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 83 fps |
高 | 65 fps | |
ウルトラ | 57 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 53 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 77 fps |
高 | 70 fps | |
最大 | 60 fps |
重い部類のゲーム
Horizon Zero Dawn(DX12)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 92 fps |
高 | 79 fps | |
最高 | 69 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 114 fps |
高 | 88 fps | |
ウルトラ | 73 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 軽量品質 | 115 fps |
標準品質 | 103 fps | |
高品質 | 80 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 最低 | 95 fps |
中 | 89 fps | |
最高 | 85 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン(DX11)
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低品質 | 89 fps |
高品質 | 82 fps | |
最高品質 | 79 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
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---|---|---|
1920x1080 | 標準(ノート) | 14965 / 128 fps |
高(ノート) | 14808 / 126 fps | |
最高品質 | 13617 / 112 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 最高品質 | 20569(すごく快適) |
レイトレーシングとDLSSのフレームレート
レイトレーシングを有効にしたときと、さらにDLSSを有効にしたときのベンチマークです。GeForce RTX 30シリーズでは、第2世代「RTコア」によりレイトレーシング機能も強化されています。
負荷の重い「サイバーパンク2077」や「ウォッチドッグス レギオン」ではレイトレーシングの設定を最大にすると、DLSSを併用しても60 fpsには届きません。グラフィック設定を落とせば60 fpsを超えますが、VRAMが8GBだと足りないタイトルもあるので、レイトレーシング環境でしっかりとプレイしたい方は、RTX 3080 12GBモデルか、デスクトップでプレイすることをおすすめします。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
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---|---|
品質レイトレーシング:ウルトラ DLSSオフ |
28 fps |
品質レイトレーシング:ウルトラ DLSSパフォーマンス |
53 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
|
|
---|---|
レイトレーシング最大 | 37 fps |
レイトレーシング最大 DLSS高性能 |
52 fps |
グラフィック品質:最大
重い部類のゲーム
Bright Memory Infinite Ray Tracing Benchmark
|
|
---|---|
RTXHigh DLSSOff |
35 fps |
RTXHigh DLSSPerformance |
84 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
|
---|---|
レイトレーシングOn DLSSOff |
77 fps |
レイトレーシングOn DLSSパフォーマンス |
87 fps |
グラフィック品質:最高設定
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
TUF Dash F15のディスプレイの詳細なチェックです。
本製品は、240Hzの液晶と144Hzの液晶があります。ここでは240Hz液晶の特性を紹介します。なお、144Hz液晶の色域は「sRGB 100%」とは書かれていないので狭いと思われます。
240Hz液晶
240Hzの液晶は、メーカーサイトに「sRGB 100%」と書かれており色域がゲーミングノートにしては広いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では279cd/m2と普通です。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約32msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延はかなり少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、240Hz(1秒間に240フレームを表示)のディスプレイで1フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、60Hz(1秒間に60フレームを表示)のディスプレイで2フレーム前くらいまでの残像がありました。単純に考えて、本製品のディスプレイは普通のディスプレイの約8分の1以下の残像表示時間です。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
TUF Dash F15のキーボードとタッチパッドのチェックです。
見ての通り、ゲームに使用するWASDキーだけクリアになっており、目立つようになっています。ゲーム中も見失うことなく、指を離してもすぐにポジションに付けます。
実測で、キーピッチは横:18mm、縦:18.5mm、キーストロークは約1.9mmとなっており、キートップは少し湾曲しており、底付きの衝撃も少なく、応答も速く、タイピングしやすいキーボードです。
タッチパッドの表面はとてもさらさらしており、操作性も良いです。
キーボードにはLEDバックライトが搭載されており、明るさは3段階で調整できます。WASDキーのみクリアになっているので、LED点灯時も他のキーより目立つようになっています。
TUF Dash F15は、AURA Syncに対応しておらず、RGBライティングは非搭載です。LED点灯パターンも少ないです。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「パフォーマンス」と最も高いパフォーマンスが出る「Turbo」でベンチマークなどを計測しました。
CPU
CPUには最新のTiger Lake-Hこと、インテル第11世代「Core i7-11370H」を搭載しています。4コア8スレッドなので、マルチコア性能はそれほど高くありませんが、それでもCore i7-10750Hよりは高いスコアです。また、シングルコア性能はかなり高いです。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフィックス
グラフィックスにはGeForce RTX 3070 Laptopを搭載しています。下に、3DMark Time Spyのスコアを掲載します。
スコアはかなり高いですが、RTX 2070 SUPERよりやや高い程度でした。デスクトップ用のGeForce RTX 3070ほどのインパクトはありません。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
RTX 3070 | ||
Port Royal | Graphics score | 5196 |
DirectX Raytracing feature test | Average fps | 23.42 |
NVIDIA DLSS feature test | DLSS on | 58.44 |
DLSS off | 24.29 |
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3070 Laptop GPUの情報は次の通りです。
ストレージ
ストレージには、デフォルトでは1TBまたは512GBのNVMe SSDを搭載しています。ゲームをプレイする分には十分な速度です。容量も十分あります。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。こちらは、「Turbo」 モードで計測したもののみ掲載します。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
こちらもそこそこ速い書き出し時間です。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 14分06秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 1分03秒 |
QSVでエンコード (※3) | 1分54秒 |
VCEでエンコード(※4) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※4 AMD APU内蔵のハードウェアエンコーダー(AMD Media SDK)
Blenderでは非常に速いレンダリング時間です。ランキングも上位4%でした。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.1kg」と記載されていますが、当サイトで計測した質量は次の通り、公表値よりも少し軽い結果になりました。PC本体とACアダプター両方とも比較的薄型で軽いので、外に持ち出してのゲーミングや作業も可能だと思います。
質量 | |
PC本体 | 2.060kg |
ACアダプター | 589g |
以下、パーツの温度、静音性、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。パフォーマンスモードでは最初90℃近くまで上昇しますが、その後は80℃半ばで落ち着きます。Turboモードでは常時80℃後半で推移しています。いずれもCPU温度は高めです。
- パフォーマンス時
- Turbo時
ゲーム時のGPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。パフォーマンスモードとTurboモードでそれほどCPU/GPU温度に違いはほとんどありませんが、Turboモードの方が、緩やかに上昇するのでシステムにも優しいです。CPUはやや高めですが、GPU温度は問題ない温度です。
- パフォーマンス時
- Turbo時
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
ゲーム中はパーツ温度によって段階的にファン速度が変化しているように感じました。Turboモードだと51dBまで高くなるので、ゲーム実況しているとなど、マイクで拾ってしまうレベルの騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
薄型設計かつ、高性能なパーツを搭載しているので、それなりに温度は上昇します。ゲーム中、キーボード中央辺りに熱を感じますが、パームレスト、WASDキー周辺はそれほど熱くならないので、そこまで不快感はありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高性能なパーツを搭載しているので高めの消費電力です。アイドル時は外部GPUが動作していないので、低めの消費電力です。
外観のチェック
TUF Dash F15の外観のチェックです。
ASUSらしいサイバー感を残しつつ、派手すぎないシンプルなデザインと、高性能ゲーミングPCとは思えないコンパクトさがとてもスタイリッシュです。本製品のカラーはエクリプスグレーですが、白が好きな方向けにムーンライトホワイトのカラーもあります。
Webカメラは搭載されていません。オンラインミーティングなどをする方はご注意下さい。
天板も非常にシンプルです。大きくTUFという文字が印字されています。
ヒンジ部分です。
キーボード上部にホットキーがあります。ワンタッチで音量の調整、マイクのミュート、「ARMOURY CRATE」が呼び出せるので、ゲーマーにはとても便利なキーです。
電源ボタンです。
閉じた時の画像です。最薄部19.9mm のスリムボディでとてもコンパクトです。
インターフェイスには、Thunderbolt 4(Type-C)が1ポート、USB 3.2(Type-A)が3ポート、HDMI出力に有線LANポートも内蔵されています。
液晶が開く最大の角度です。
スピーカーは背面にあります。音質は、ノートPC基準で10点満点で採点すると、5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
底面です。吸気口はメッシュ状で部分的に開けられています。
底面カバーを外したときの画像です。冷却ファンは2つで、ヒートパイプは5本あります。
搭載されていたM.2 NVMe SSDです。放熱シートが貼られており、熱対策もされています。右側にM.2 NVMe SSDの空きスロットがあるので、増設もできそうです。ただし、ASUSではユーザーによる増設や交換はサポートしていません。ASUSあんしん保証に加入しておくと、増設・交換時も故障も修理可能ですが、その場合は元のパーツに戻す必要があるので、元のパーツは捨てないで取っておくようにしましょう。
ACアダプターは高性能グラフィックスを搭載したゲーミングノートにしては薄型です。
電源コネクタはサイドに配置されており、ケーブルは細いので排熱口の熱に当たりにくいとは思います。心配な方はインターフェイスを隠す形になりますが、逆に向けるといいと思います。
ACアダプターは200Wです。
まとめ
以上が、ASUS TUF Dash F15のレビューです。
最新のGeForce RTX 30シリーズに、最新のインテルCPU搭載したゲーミングノートです。
高性能なパーツを搭載していながら、コンパクトで持ち運びもしやすい製品です。
最大240Hzの超高リフレッシュレート液晶を搭載し、RTX 3070搭載モデルであれば、ほとんどのeスポーツタイトルにおいて、一般的な液晶よりも優位に戦えます。
液晶は2種類ありますが、240Hz液晶モデルであれば、ディスプレイの色域も広めです。ただし、144Hz液晶モデルの色域は狭いと思われます。
モデルがかなり増えましたが、安く買いたいなら、Core i5-11300H、RTX 3060、144Hzモデルがおすすめで、129,800円で購入できます。
バランスがいいのは、Core i7-11370H、RTX 3060、240Hzのモデルで、169,800円です。
高いスペックを望むなら、Core i7-11370H、RTX 3060、240Hzのモデルで、199,800円となっています。
なお、Webカメラが搭載されていないため、Web会議などをする方は別途Webカメラが必要です。
性能が高く、価格も割と安い
ASUS TUF Dash F15
特徴
- 新世代のRTX 3070 / 3060 / 3050Tiを搭載
- 最大240Hzの超高リフレッシュレートを搭載
- 高性能なのにコンパクト
こんなあなたに
- 高めの性能のゲーミングノートを安く買いたい方
- 高性能ノートPCを持ち運びする方
- 価格12万円台~[税込]
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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