※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

レノボ IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)の実機レビュー

更新日:
CPU Ryzen 3 7330U
Ryzen 5 7530U
Ryzen 7 7730U
メモリ 8GB / 16GB DDR4
ストレージ 256GB / 512GB SSD
液晶サイズ 14型
液晶種類 ①FHD IPS 100%sRGB
②FHD IPS 45%NTSC
質量 ①約1.17kg
②約1.24kg
バッテリー 約17時間 (47Wh)
価格[税込] 7万円台~
軽量モバイルノートPCが7万円台~

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD) は、「約1.17kg~」の軽さで、7万円台からと安いのが大きな特徴です。

Ryzen 7030シリーズのCPUを搭載し、モバイルノートPCでの一般的な作業に不足のない処理性能を備えています。

100%sRGB液晶を選択することで、外出先でのちょっとしたRAW現像などにも使用できます。

SDカードリーダーや、PowerDelivery対応のUSB-Cポート、バックライト付きのキーボードを備えるなど、外での使いやすさも考慮されています。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 5 7530U、16GBメモリ、512GB SSD、FHD 100%sRGB液晶

 

セール情報

以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。

レノボのWeb限定セールへのリンクバナー

 

目次

お忙しい方は、「IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD) の特徴」のみお読みください。

 

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)の特徴

約1.17kgの14型モバイルノートPCが7万円台!

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は、14型液晶を備えつつ、約1.17kg~と軽めで、持ち運びがしやすいモバイルノートPCです。しかも、価格が高くなりがちなモバイルノートPCですが、IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は「7万円台~」と安いです。

14型で約1.17kg~と持ち運びがしやすい

 

14型の軽量モバイルノートPCと、質量、価格を比較したのが、下表です。1kgを切るような超軽量機種もありますが、安くても14万円台~、ある程度使えるスペックにすると、平均的には20万円近い価格となることが多いです。

これらの機種と比べると、本機器は軽さの点ではやや劣るものの、十分持ち運びやすい質量でありつつ、「7万円台~」と非常に安いです。

ビジネスパーソンが外回りや出張時に使用したり、大学生が大学に持参するなど、外に持ち出すことが多い方が、予算を抑えつつ購入できる、おすすめのモバイルノートPCです。

14型軽量ノートの比較
製品名 質量 価格
LIFEBOOK WU-X/H1 約689g~ 17万円台~
LIFEBOOK WU2/H1 約758g~ 14万円台~
LAVIE Direct NEXTREME Carbon (標準バッテリー) 約869g~ 18万円台~
ASUS ExpertBook B9 約880g~ 17万円台~
dynabook RZ 約940g~ 17万円台~
マウス DAIV 4P 約997g 19万円台~
パナソニック レッツノート FV 約1.034kg~ 30万円台~
VAIO SX14 約1.046kg~ 16万円台~
ThinkPad X1 Carbon 約1.12kg~ 20万円台~
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8 約1.17kg~ 7万円台~
※価格は2023年5月12日時点のものです。価格は変動するのでご注意ください

 

100% sRGBの液晶を搭載可能

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は、画面比16:9の14型FHD液晶を搭載しています。最近増えている画面比16:10のWUXGA(1920x1200)液晶ではないので、間違えないようにしてください。

この液晶ですが、「45%NTSCの液晶」と、「100%sRGBの液晶」の2種類があります。おすすめは、100%sRGB液晶です。色域が広めなので、写真や動画などを色鮮やかな表示で見ることができます。外出先で、SNSやネットにアップするために、写真を簡単に編集するといった用途にも使えると思います。

100%sRGB液晶を搭載可能

 

Ryzen 7030シリーズ搭載

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は、AMD Ryzen 7030シリーズのプロセッサーを搭載しています。これは、Zen 3世代、15Wクラスで、薄型のモバイルノートPC向けのCPUです。

今回は、Ryzen 5 7530U搭載モデルをチェックしましたが、処理性能を測るベンチマークテストの結果は、下のグラフのようになりました。

AMD Ryzen 7030シリーズ搭載
CINEBENCH R23のスコア マルチコア
Core i5-1240P 8409
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 7530U 8293
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

第12世代のCore i7-1255Uや、28WクラスのCore i5-1240Pの代表的なスコアと同程度のスコアが出ています。高負荷作業を行うことが少ない、モバイルノートPCの一般的な作業用としては不足のない処理性能を備えていると思います。

また、15WクラスとCPU電力が抑えられたCPUなので、バッテリー駆動でもある程度の時間使用できます。当サイトのチェックでは、CPU:14%、GPU:7%ぐらいの使用率で、約6時間のバッテリー駆動ができました。処理性能と、バッテリー駆動時間のバランスが良く、一般的な作業用のモバイルノートPCにちょうどいいと思います。

 

16GBメモリ・512GB SSDがおすすめ

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)はオンボードメモリです。購入後に、自分でメモリの換装を行うことはできません。8GBメモリだといくつかアプリを起動すると、メモリ不足になる可能性があるので、無難に16GBメモリを選択することをおすすめします。

また、ストレージにはM.2 SSDを搭載しており、空きスロットなどはないため、後からストレージを増設することはできません。カスタマイズモデルの場合、256GB SSDと、512GB SSDの価格差は大きくないので、最初から512GB SSDにしておくと、ストレージ容量にゆとりがあり、いいと思います。

メモリ・ストレージのカスタマイズ画面

 

SDカードリーダーや、USB-Cもあり使いやすい

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は、SDカードリーダーや、USB-Cポートも備えています。

外出先でも、カメラで撮った写真や動画をSDカード経由で簡単に取り込めます。また、USB-Cポートは、Power Deliverにも対応しているので、小型のPD充電器をカバンに入れておくと、カフェなど電源があるところで充電することができます。

外出先でも使いやすいポート構成だと思います(ただし、LANポートはありません)。

外でも使いやすいポート構成

 

ライバル機種との比較

続いて、同価格帯の他社のモバイルノートPCと比較します。比較したのはHP Pavilion Aero 13-beで、どちらも人気の機種です。

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は、最も安い点が魅力です。できるだけ予算を抑えたい方におすすめです。

HP Pavilion Aero 13-beは、この中で最も軽く持ち運びに便利なのが特徴です。CPUもZen3+世代です。ホワイトのカラーも特徴的です。ただし、Enterキーが端に無い点がデメリットです(ただし、新モデルはEnterキーが端になりました)

ライバル機種との比較
  [本機器]
IdeaPad Slim 5 Light
Gen 8(AMD)
HP
Pavilion Aero
13-be
画像
CPU 最大Ryzen 7 7730U
Zen3
最大Ryzen 7 7735U
Zen3+
メモリ 8GB / 16GB
DDR4
8GB / 16GB
LPDDR5
PCIe SSD 最大512GB 最大512GB
ディスプレイ 1920x1080
45%NTSC / 100%sRGB
1920x1200
100%sRGB
バッテリー  47Wh  44Wh
質量 約1.17kg / 約1.24kg 約957g
価格 74,800円~ 109,000円~
※価格は、2023年5月15日時点のもの

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
不足のない処理性能で、快適に作業ができるでしょう。
オンライン会議 Webカメラ、マイク、スピーカーを搭載しており、すぐにオンライン会議が出来ます。
動画鑑賞 サウンドはそれほど良くありませんが、100%sRGB液晶であれば、色鮮やかな表示で動画を視聴できます。
RAW現像
画像編集
100%sRGB液晶であれば画像編集にも適しています。ただし、プロセッサーの処理性能はそこまで高くないので、一度にたくさんの枚数を書き出すと、時間がかかります。なお、この用途に使用する場合は、16GBメモリをおすすめします。
動画編集 △~○ FHD動画のカット編集など、簡易的な編集ならできるとは思いますが、外部グラフィックスを搭載したノートPCの方がおすすめです。
ゲーム 負荷の低いゲームであれば出来なくもありませんが、ゲームをするなら、GeForce RTX ~といった外部グラフィックスを搭載したゲーミングノートPCの方がおすすめです。

 

ディスプレイのチェック

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)のディスプレイのチェックです。

本製品は、「FHD, IPS, 光沢なし, 45%NTSC」と「FHD, IPS, 光沢なし, 100%sRGB」の2種類の液晶を搭載したモデルがあります。

ここでは、「FHD, IPS, 光沢なし, 100%sRGB」の液晶について記載します。

搭載していたパネルは「B140HAN06.8」でした。一般的な画面比16:9のFHD液晶です。自然な発色で、色域が広めの液晶なので、写真や動画を色鮮やかな表示で見ることができます。最大輝度は、当サイトの計測では320cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトで計測したsRGBカバー率は、99.9%でした。広めの色域です。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色もバランスが良く、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、周りの物の映り込みが低減されています。ギラツキがややあります。それほど気にならない方が多いと思いますが、敏感な方は少し気になるかもしれません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)のキーボードのチェックです。

実測値で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.4mmでした。主要なキーのサイズが揃っていますし、キー配置も標準的です。ノートPCとしては普通の打ちやすさのキーボードだと思います。

タッチパッドの使いやすさは普通です。クリックボタンは、少し力を入れて押す必要がありますし、クリック音もやや大きめでした。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。薄暗い場所でも、タイピングがしやすいです。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)のパフォーマンスをチェックします。

本製品は、「Lenovo Vantage」というアプリの「電源およびパフォーマンス」で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、最も高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で、ベンチマークを計測しました。

「電源およびパフォーマンス」

 

CPU

プロセッサーには、AMD Ryzen 7030シリーズを搭載しています。Zen 3世代、15Wクラスのプロセッサーで、Ryzen 3 7330U、Ryzen 5 7530U、Ryzen 7 7730Uの3種類のプロセッサーを搭載したモデルがあります。

今回は、Ryzen 5 7530U搭載モデルをチェックしており、ベンチマークスコアは以下の通りでした。

シングルコア、マルチコアのどちらも、Ryzen 5 7530Uとしては順当なスコアが出ていました。最近のノートPCの中では普通の処理性能です。モバイルノートPCで行うような作業において、不足を感じることはないと思います。
なお、「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすると、スコアが少し高くなりました。ただし、モバイルノートPCとして外出先で使う場合など、多くの場合「インテリジェント・クーリング」モードでも十分快適に動作すると思います。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 5 7530U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-13980HX 28398
Core i9-13950HX 27983
Core i9-12950HX 21617
Core i9-12900HX 21233
Core i9-12900H 19223
Core i7-12800HX 17492
Core i7-13620H 15109
Core i7-12700H 14546
Ryzen 7 6800H 13999
Core i5-12500H 13213
Core i7-12650H 12674
Core i7-1280P 11801
Ryzen 7 6800U 10830
Ryzen 5 6600H 10470
Ryzen 7 5825U 10040
Core i5-1340P 9688
Core i7-1360P 9720
Ryzen 7 7730U 9274
Core i7-1260P 9032
Core i5-1240P 8409
Ryzen 5 7530U 8403
8293 [エクストリーム・パフォーマンス]
7267 [インテリジェント・クーリング]
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
Core i7-1250U 7435
Core i5-1230U 6273
Core i3-1215U 4969
Core i7-1165G7 4720
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-13950HX 2097
Core i9-13980HX 2061
Core i9-12950HX 1981
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HX 1916
Core i7-1360P 1826
Core i7-12700H 1823
Core i7-12650H 1808
Core i7-1260P 1802
Core i7-1255U 1776
Core i7-12800HX 1760
Core i7-1280P 1751
Core i5-12500H 1727
Core i5-1340P 1722
Core i7-13620H 1718
Core i5-1240P 1666
Core i5-1235U 1675
Core i3-1215U 1592
Core i5-1230U 1532
Ryzen 7 6800H 1522
Ryzen 7 6800U 1504
Core i7-1250U 1495
Ryzen 5 6600H 1476
Ryzen 7 5825U 1460
Ryzen 5 7530U 1460 [エクストリーム・パフォーマンス]
1439
1434 [インテリジェント・クーリング]
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 7730U 1446
Ryzen 5 5625U 1383
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリはDDR4-3200で、帯域幅はそれほど広くはありません。オンボードなので自分で交換することは出来ません。

SiSoftware Sandra 2021
~メモリ性能の評価 ~
16GBメモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
LPDDR5-6000
デュアルチャネル
64.52GB/s
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
LPDDR5-5200
デュアルチャネル
55.46GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR5-4800
デュアルチャネル
51.68GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
24.18GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

本製品のグラフィックスは、Ryzenプロセッサーの内蔵グラフィックスです。ベンチマークの結果は、以下のとおりです。

15WクラスのCPUが内蔵するグラフィックスとしては普通のスコアでした。一般的なWeb閲覧や、動画視聴などには十分な性能です。また、FHD動画の簡易的な編集作業であれば、できないこともないと思います。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Ryzen 5 7530U
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX550 35717
GeForce MX450 30425
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
30319
Core i7-1280P
メモリLPDDR5-5600
23333
Core i7-1260P
メモリLPDDR5-5200
23149
Core i7-1195G7
メモリLPDDR4X-4266
22853
Core i7-1360P
メモリLPDDR5-4800
21897
Core i7-1280P
メモリDDR4-3200
21606
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800
20478
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1340P
メモリLPDDR5-5200
18181
Core i5-1340P
メモリLPDDR5-4800
17774
Ryzen 7 7730U
メモリLPDDR4X-4266
17524
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
Core i5-1240P
メモリLPDDR5-4800
16524
Ryzen 5 7530U
メモリLPDDR4X-4266
16389
Core i7-1255U
メモリDDR4-3200
16093
Ryzen 5 5625U
メモリDDR4-3200
15826
Ryzen 7 5825U
メモリDDR4-3200
15728
Ryzen 5 7530U
メモリDDR4-3200
14903 [エクストリーム・パフォーマンス]
14752 [インテリジェント・クーリング]
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200
13877
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しているようですが、チップセットの仕様に合わせて、PCIe Gen3に近い速度となっています。それでも、一般的な使用においては十分な速度です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
3401
 PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードリーダーを搭載しています。カード挿入時はかなり出っ張ります。アクセス速度は普通です。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)で計測した各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「エクストリーム・パフォーマンス」モードで計測しました。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

100枚を一度にRAW現像すると、他のCPUのノートPCと比べて長い時間がかかります。ただ、1枚ずつRAW現像して書き出すような場合は、それほど遅さは感じません。なお、この用途で使うなら、16GBメモリがおすすめです。

Core i9-13950HX
RTX 4090 (175W)
29秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
32秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-13950HX 37秒
Core i9-13980HX 40秒
Core i9-12900HX 47秒
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
52秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
53秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i5-12500H
RTX 3060 (140W)
58秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H 60秒
Core i7-1280P 64秒
Core i5-12500H 69秒
Core i7-1260P 81秒
Ryzen 7 6800U 89秒
Core i7-1360P 91秒
Core i5-1340P 92秒
Core i7-1255U 112秒
Ryzen 5 7530U 115秒
Ryzen 7 5825U 117秒
Ryzen 5 5625U 120秒
Core i7-1355U 124秒
Ryzen 5 7530U 142秒
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、「スーパーズーム(x2)」はCore i7-1355Uよりも速かったです。複雑な処理でなければ、Photoshopでの作業にもある程度使用できそうです。

  Ryzen 5 7530U 参考
Core i7-1355U
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) 約2秒  約3秒
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) 約2分4秒 約5分6秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) 約4分20秒 約3分14秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

FHD動画の書き出しにはやや時間がかかりますが、FHDのカット編集くらいなら、できないことはありません。ただし、この用途の場合も、メモリは16GB以上にしましょう。

FHD動画の書き出し
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q
2分10秒
Core i7-1185G7
MX450
2分28秒
Core i5-1340P
Intel Iris Xe
2分44秒
Core i7-1360P
Intel Iris Xe
2分50秒
Core i7-1355U
Intel Iris Xe
2分53秒
Core i7-1280P
Intel Iris Xe
3分00秒
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
3分05秒
Core i7-1185G7
Intel Iris Xe
3分33秒
Core i7-1260P
Intel Iris Xe
3分38秒
Core i5-1240P
Intel Iris Xe
4分01秒
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
4分06秒
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphics
4分31秒
Core i5-1135G7
Intel Iris Xe
4分41秒
Ryzen 7 5825U
Radeon Graphics
4分42秒
Ryzen 5 5625U
Radeon Graphics
4分48秒
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphics
5分00秒
Ryzen 7 4700U
Radeon Graphics
5分05秒
※ FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-C接続の周辺機器を試した結果です。

Power Deliveryと、DisplayPort出力機能に対応したUSB-Cポートを1つ備えています。Thunderboltには対応していません。

PD充電器での給電に関しては、18Wや30Wの低出力のものでも、充電はできていますが、警告が表示されて煩わしいです。PD充電器を使う場合は、45W以上の出力があるPD充電器がおすすめです。

USB Type-Cの動作チェック
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器 △ ※3
18W cheero充電器 △ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 警告が表示

 

HDMIの動作チェック

HDMIポートはHDMI1.4bとなっています。4KテレビへHDMIで接続したときの詳細は下図の通りです。4K、60Hz、8ビットでの表示ができますが、色の形式がYCbCr420になっています。色が間引かれるので、場合によっては色がおかしく見えるときがあります。

4Kモニター(BenQ EX3210U)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)の質量は、100% sRGB ディスプレイを搭載したモデルが「約1.17kg」、45% NTSC ディスプレイを搭載したモデルが「約1.24kg」となっています。

今回、100% sRGB ディスプレイを搭載したモデルですが、当サイトの計測でもほぼ同じ結果でした。超軽量とまではいきませんが、14型ノートPCとしては軽く、持ち運びもしやすいです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  100% sRGB
ディスプレイ
45% NTSC
ディスプレイ
PC本体 1.169kg
ACアダプター+電源ケーブル 294g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は47Whでした。普通の容量です。

バッテリー容量

 

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。負荷が軽い動画再生のような用途であれば、バッテリー駆動時間は比較的長いです。常にタイピングをしてOfficeソフトを使う場合など、ある程度負荷のかかる作業を行うと、(3)に近いバッテリー駆動時間になると思います。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約17時間
(2) 動画再生時 13時間17分
(3) CPU14%、GPU7%の負荷 6時間07分
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき

 

充電速度は、比較的速いです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
73%(約34Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラには、プライバシーシャッターが付いています。Webカメラを使わないときはシャッターを閉じておくと、意図せずプライベートな映像が映ることもなく、安心です。なお、IRカメラは付いていないので、顔認証は使用することができません。

Webカメラは、FHD 1080pのカメラです。比較的高めの解像度なので、細部もきれいに映っています。色味も自然な画像でした。ただ、個体差があるのかもしれませんが、レンズの縁が映り込んでしまっているのか、画像の四隅が少し黒っぽくなっています。

Webカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、キーボード面の両端に1.5W x2のステレオスピーカーが配置されています。音質はそれほど良くありません。ノートPC基準で10点満点で4~5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

「インテリジェント・クーリング」時は、CPU電力は17W前後です。このプロセッサーのベースパワーは15Wなので、それに近いCPU電力が出ています。このときのCPU温度は60℃台で落ち着いており、心配ない温度です。

「エクストリーム・パフォーマンス」時は、しばらくの間、CPU電力は約25Wを維持しますが、少し時間が経つと徐々に下がり、22W前後で動作しています。CPU電力が高くなるので、CPU温度も上がりますが、それでもほぼ80℃台前半ぐらいに収まっているので、こちらも問題ない温度だと思います。

基本的に「インテリジェント・クーリング」モードで使用し、少しでも処理性能を上げて作業を行いたいときは「エクストリーム・パフォーマンス」モードに切り替えてもいいかもしれません。

  • インテリジェント・クーリング時
  • エクストリーム・パフォーマンス時
CPU電力&CPUクロック
CPU温度
CPU電力&CPUクロック
CPU温度

 

静音性のチェック

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)の動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。負荷をかけると徐々に動作音が高くなります。それでも、同じような構成の他機種と同程度の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

高めの負荷をかけると、キーボード面と、パームレスト部の左側の温度が少し高くなります。温かくはなりますが、そこまで不快に感じるほどではありません。

底面の温度も確認してみました。エンコードのような高い負荷がかかると、少し熱を感じます。メールを書いたり、Webページを見たりする程度の作業であれば、そこまで熱くはなりませんが、低温火傷にはご注意下さい。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

モバイルノートPC向けのプロセッサーを搭載しているので、消費電力は低めです。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)の外観をチェックします。

スタンダードなデザインです。最近増えている画面比16:10の液晶を搭載した機種と比べると、縦の長さが短い分、カバンなどには入れやすいかと思います。

ボディ素材には、樹脂と、マグネシウム-アルミニウムが使用されています。MIL-STD 810H(耐久性に関する米国の軍用規格)にも準拠しているので、堅牢性が高いです。

ボディカラーはクラウドグレーです。

 

天板のロゴも小さく、シンプルです。

 

閉じた状態です。厚みは約17.1mmと、スリムです。

 

「指紋センサーあり」の場合、電源ボタンにWindows Hello対応の指紋センサーが内蔵されます。

 

側面のインターフェースはご覧の通りです。USB3.2 Gen1 Type-A x2、USB3.2 Gen1 Type-C(Power Delivery、DisplayPort対応)、HDMI1.4b、SDカードリーダー、ヘッドホン/マイク端子を備えています。

 

液晶面の開く角度です。フラットにはなりませんが、十分な角度開くので、画面を好みの角度に調整することができます。

 

底面です。

 

底面を外すと、内部はこのようになっています。比較的大きめのサイズのファンが1つと、1本のヒートパイプで、CPUの熱を冷却しています。

 

ストレージには、Type 2242のM.2 SSDが搭載されていました。その他、メモリの換装や、ストレージの増設はできません。

 

ACアダプターは65Wです。サイズは普通ですが、電源ケーブルを合わせるとかさばります。持ち運ぶ場合は、もう少し小型のPD充電器の方が便利だと思います。

 

まとめ

以上が、IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)のレビューです。

モバイルノートPCとしてはやや大きめの14型液晶を搭載しながら、約1.17kg~と軽く持ち運びがしやすい機種です。しかも、7万円台~と、モバイルノートPCとしては価格が安いです。初めてのモバイルノートPCとしても導入しやすいです。

ディスプレイに、100%sRGB液晶を選択すると、広めの色域で、色鮮やかな表示が可能です。処理性能はそこまで高くありませんが、外で数枚ずつのRAW現像を行うといった用途にも使えます。

薄型・軽量で、価格も抑えられていますが、MIL-STD 810Hに準拠したボディなので、安心して持ち出せます。また、SDカードリーダーや、Power Delivery対応のUSB-Cポート、バックライト付きキーボードなど、外でも使いやすい構成となっています。

ただし、画面比は、最近スタンダードになりつつある16:10ではなく16:9です。また、HDMIポートはHDMI1.4bとなっており、4Kモニターに接続すると、色の形式がYCbCr420となり、色情報が間引かれます。

また、最新CPUを搭載してはいますが、Zen 3世代のプロセッサーなので、そこまで性能が高いわけではありません。とは言っても、モバイルノートPCで一般的に行うような作業は、問題なくこなせる性能です。


軽量モバイルノートPCが7万円台~

IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)

特徴

  • 約1.17kgからと比較的軽い
  • 7万円台からと安い
  • 100%sRGB液晶を搭載可能

こんなあなたに

  • ビジネスパーソンの外回りや出張用として
  • 大学生が大学に持参するノートPCとして
公式サイトはこちら

 

 

関連ページ