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レノボ IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)の実機レビュー
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB DDR4 |
ストレージ | 256GB / 512GB SSD |
液晶サイズ | 14型 |
液晶種類 |
①FHD IPS 100%sRGB ②FHD IPS 45%NTSC |
質量 | ①約1.17kg ②約1.24kg |
バッテリー | 約17時間 (47Wh) |
価格[税込] | 7万円台~ |
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD) は、「約1.17kg~」の軽さで、7万円台からと安いのが大きな特徴です。
Ryzen 7030シリーズのCPUを搭載し、モバイルノートPCでの一般的な作業に不足のない処理性能を備えています。
100%sRGB液晶を選択することで、外出先でのちょっとしたRAW現像などにも使用できます。
SDカードリーダーや、PowerDelivery対応のUSB-Cポート、バックライト付きのキーボードを備えるなど、外での使いやすさも考慮されています。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 5 7530U、16GBメモリ、512GB SSD、FHD 100%sRGB液晶
セール情報
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目次
お忙しい方は、「IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD) の特徴」のみお読みください。
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)の特徴
約1.17kgの14型モバイルノートPCが7万円台!
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は、14型液晶を備えつつ、約1.17kg~と軽めで、持ち運びがしやすいモバイルノートPCです。しかも、価格が高くなりがちなモバイルノートPCですが、IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は「7万円台~」と安いです。
14型の軽量モバイルノートPCと、質量、価格を比較したのが、下表です。1kgを切るような超軽量機種もありますが、安くても14万円台~、ある程度使えるスペックにすると、平均的には20万円近い価格となることが多いです。
これらの機種と比べると、本機器は軽さの点ではやや劣るものの、十分持ち運びやすい質量でありつつ、「7万円台~」と非常に安いです。
ビジネスパーソンが外回りや出張時に使用したり、大学生が大学に持参するなど、外に持ち出すことが多い方が、予算を抑えつつ購入できる、おすすめのモバイルノートPCです。
製品名 | 質量 | 価格 | |
LIFEBOOK WU-X/H1 | 約689g~ | 17万円台~ | |
---|---|---|---|
LIFEBOOK WU2/H1 | 約758g~ | 14万円台~ | |
LAVIE Direct NEXTREME Carbon (標準バッテリー) | 約869g~ | 18万円台~ | |
ASUS ExpertBook B9 | 約880g~ | 17万円台~ | |
dynabook RZ | 約940g~ | 17万円台~ | |
マウス DAIV 4P | 約997g | 19万円台~ | |
パナソニック レッツノート FV | 約1.034kg~ | 30万円台~ | |
VAIO SX14 | 約1.046kg~ | 16万円台~ | |
ThinkPad X1 Carbon | 約1.12kg~ | 20万円台~ | |
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8 | 約1.17kg~ | 7万円台~ |
100% sRGBの液晶を搭載可能
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は、画面比16:9の14型FHD液晶を搭載しています。最近増えている画面比16:10のWUXGA(1920x1200)液晶ではないので、間違えないようにしてください。
この液晶ですが、「45%NTSCの液晶」と、「100%sRGBの液晶」の2種類があります。おすすめは、100%sRGB液晶です。色域が広めなので、写真や動画などを色鮮やかな表示で見ることができます。外出先で、SNSやネットにアップするために、写真を簡単に編集するといった用途にも使えると思います。
Ryzen 7030シリーズ搭載
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は、AMD Ryzen 7030シリーズのプロセッサーを搭載しています。これは、Zen 3世代、15Wクラスで、薄型のモバイルノートPC向けのCPUです。
今回は、Ryzen 5 7530U搭載モデルをチェックしましたが、処理性能を測るベンチマークテストの結果は、下のグラフのようになりました。
第12世代のCore i7-1255Uや、28WクラスのCore i5-1240Pの代表的なスコアと同程度のスコアが出ています。高負荷作業を行うことが少ない、モバイルノートPCの一般的な作業用としては不足のない処理性能を備えていると思います。
また、15WクラスとCPU電力が抑えられたCPUなので、バッテリー駆動でもある程度の時間使用できます。当サイトのチェックでは、CPU:14%、GPU:7%ぐらいの使用率で、約6時間のバッテリー駆動ができました。処理性能と、バッテリー駆動時間のバランスが良く、一般的な作業用のモバイルノートPCにちょうどいいと思います。
16GBメモリ・512GB SSDがおすすめ
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)はオンボードメモリです。購入後に、自分でメモリの換装を行うことはできません。8GBメモリだといくつかアプリを起動すると、メモリ不足になる可能性があるので、無難に16GBメモリを選択することをおすすめします。
また、ストレージにはM.2 SSDを搭載しており、空きスロットなどはないため、後からストレージを増設することはできません。カスタマイズモデルの場合、256GB SSDと、512GB SSDの価格差は大きくないので、最初から512GB SSDにしておくと、ストレージ容量にゆとりがあり、いいと思います。
SDカードリーダーや、USB-Cもあり使いやすい
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は、SDカードリーダーや、USB-Cポートも備えています。
外出先でも、カメラで撮った写真や動画をSDカード経由で簡単に取り込めます。また、USB-Cポートは、Power Deliverにも対応しているので、小型のPD充電器をカバンに入れておくと、カフェなど電源があるところで充電することができます。
外出先でも使いやすいポート構成だと思います(ただし、LANポートはありません)。
ライバル機種との比較
続いて、同価格帯の他社のモバイルノートPCと比較します。比較したのはHP Pavilion Aero 13-beで、どちらも人気の機種です。
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)は、最も安い点が魅力です。できるだけ予算を抑えたい方におすすめです。
HP Pavilion Aero 13-beは、この中で最も軽く持ち運びに便利なのが特徴です。CPUもZen3+世代です。ホワイトのカラーも特徴的です。ただし、Enterキーが端に無い点がデメリットです(ただし、新モデルはEnterキーが端になりました)
[本機器] IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD) |
HP Pavilion Aero 13-be |
|
画像 | ||
CPU |
最大Ryzen 7 7730U Zen3 |
最大Ryzen 7 7735U Zen3+ |
メモリ | 8GB / 16GB DDR4 |
8GB / 16GB LPDDR5 |
PCIe SSD | 最大512GB | 最大512GB |
ディスプレイ | 1920x1080 45%NTSC / 100%sRGB |
1920x1200 100%sRGB |
バッテリー | 47Wh | 44Wh |
質量 | 約1.17kg / 約1.24kg | 約957g |
価格 | 74,800円~ | 109,000円~ |
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 不足のない処理性能で、快適に作業ができるでしょう。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | Webカメラ、マイク、スピーカーを搭載しており、すぐにオンライン会議が出来ます。 |
動画鑑賞 | ◎ | サウンドはそれほど良くありませんが、100%sRGB液晶であれば、色鮮やかな表示で動画を視聴できます。 |
RAW現像 画像編集 |
〇 | 100%sRGB液晶であれば画像編集にも適しています。ただし、プロセッサーの処理性能はそこまで高くないので、一度にたくさんの枚数を書き出すと、時間がかかります。なお、この用途に使用する場合は、16GBメモリをおすすめします。 |
動画編集 | △~○ | FHD動画のカット編集など、簡易的な編集ならできるとは思いますが、外部グラフィックスを搭載したノートPCの方がおすすめです。 |
ゲーム | △ | 負荷の低いゲームであれば出来なくもありませんが、ゲームをするなら、GeForce RTX ~といった外部グラフィックスを搭載したゲーミングノートPCの方がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)のディスプレイのチェックです。
本製品は、「FHD, IPS, 光沢なし, 45%NTSC」と「FHD, IPS, 光沢なし, 100%sRGB」の2種類の液晶を搭載したモデルがあります。
ここでは、「FHD, IPS, 光沢なし, 100%sRGB」の液晶について記載します。
搭載していたパネルは「B140HAN06.8」でした。一般的な画面比16:9のFHD液晶です。自然な発色で、色域が広めの液晶なので、写真や動画を色鮮やかな表示で見ることができます。最大輝度は、当サイトの計測では320cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)のキーボードのチェックです。
実測値で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.4mmでした。主要なキーのサイズが揃っていますし、キー配置も標準的です。ノートPCとしては普通の打ちやすさのキーボードだと思います。
タッチパッドの使いやすさは普通です。クリックボタンは、少し力を入れて押す必要がありますし、クリック音もやや大きめでした。
キーボードバックライトも搭載しています。薄暗い場所でも、タイピングがしやすいです。
パフォーマンスのチェック
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)のパフォーマンスをチェックします。
本製品は、「Lenovo Vantage」というアプリの「電源およびパフォーマンス」で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、最も高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で、ベンチマークを計測しました。
CPU
プロセッサーには、AMD Ryzen 7030シリーズを搭載しています。Zen 3世代、15Wクラスのプロセッサーで、Ryzen 3 7330U、Ryzen 5 7530U、Ryzen 7 7730Uの3種類のプロセッサーを搭載したモデルがあります。
今回は、Ryzen 5 7530U搭載モデルをチェックしており、ベンチマークスコアは以下の通りでした。
シングルコア、マルチコアのどちらも、Ryzen 5 7530Uとしては順当なスコアが出ていました。最近のノートPCの中では普通の処理性能です。モバイルノートPCで行うような作業において、不足を感じることはないと思います。
なお、「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすると、スコアが少し高くなりました。ただし、モバイルノートPCとして外出先で使う場合など、多くの場合「インテリジェント・クーリング」モードでも十分快適に動作すると思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリはDDR4-3200で、帯域幅はそれほど広くはありません。オンボードなので自分で交換することは出来ません。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
本製品のグラフィックスは、Ryzenプロセッサーの内蔵グラフィックスです。ベンチマークの結果は、以下のとおりです。
15WクラスのCPUが内蔵するグラフィックスとしては普通のスコアでした。一般的なWeb閲覧や、動画視聴などには十分な性能です。また、FHD動画の簡易的な編集作業であれば、できないこともないと思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しているようですが、チップセットの仕様に合わせて、PCIe Gen3に近い速度となっています。それでも、一般的な使用においては十分な速度です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードリーダーを搭載しています。カード挿入時はかなり出っ張ります。アクセス速度は普通です。
クリエイターソフトの処理時間
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)で計測した各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「エクストリーム・パフォーマンス」モードで計測しました。
100枚を一度にRAW現像すると、他のCPUのノートPCと比べて長い時間がかかります。ただ、1枚ずつRAW現像して書き出すような場合は、それほど遅さは感じません。なお、この用途で使うなら、16GBメモリがおすすめです。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、「スーパーズーム(x2)」はCore i7-1355Uよりも速かったです。複雑な処理でなければ、Photoshopでの作業にもある程度使用できそうです。
Ryzen 5 7530U | 参考 Core i7-1355U |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約2秒 | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約2分4秒 | 約5分6秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約4分20秒 | 約3分14秒 |
FHD動画の書き出しにはやや時間がかかりますが、FHDのカット編集くらいなら、できないことはありません。ただし、この用途の場合も、メモリは16GB以上にしましょう。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-C接続の周辺機器を試した結果です。
Power Deliveryと、DisplayPort出力機能に対応したUSB-Cポートを1つ備えています。Thunderboltには対応していません。
PD充電器での給電に関しては、18Wや30Wの低出力のものでも、充電はできていますが、警告が表示されて煩わしいです。PD充電器を使う場合は、45W以上の出力があるPD充電器がおすすめです。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 警告が表示
HDMIの動作チェック
HDMIポートはHDMI1.4bとなっています。4KテレビへHDMIで接続したときの詳細は下図の通りです。4K、60Hz、8ビットでの表示ができますが、色の形式がYCbCr420になっています。色が間引かれるので、場合によっては色がおかしく見えるときがあります。
質量のチェック
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)の質量は、100% sRGB ディスプレイを搭載したモデルが「約1.17kg」、45% NTSC ディスプレイを搭載したモデルが「約1.24kg」となっています。
今回、100% sRGB ディスプレイを搭載したモデルですが、当サイトの計測でもほぼ同じ結果でした。超軽量とまではいきませんが、14型ノートPCとしては軽く、持ち運びもしやすいです。
100% sRGB ディスプレイ |
45% NTSC ディスプレイ |
|
PC本体 | 1.169kg | ― |
ACアダプター+電源ケーブル | 294g | ― |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は47Whでした。普通の容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。負荷が軽い動画再生のような用途であれば、バッテリー駆動時間は比較的長いです。常にタイピングをしてOfficeソフトを使う場合など、ある程度負荷のかかる作業を行うと、(3)に近いバッテリー駆動時間になると思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約17時間 |
(2) 動画再生時 | 13時間17分 |
(3) CPU14%、GPU7%の負荷 | 6時間07分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
充電速度は、比較的速いです。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、プライバシーシャッターが付いています。Webカメラを使わないときはシャッターを閉じておくと、意図せずプライベートな映像が映ることもなく、安心です。なお、IRカメラは付いていないので、顔認証は使用することができません。
Webカメラは、FHD 1080pのカメラです。比較的高めの解像度なので、細部もきれいに映っています。色味も自然な画像でした。ただ、個体差があるのかもしれませんが、レンズの縁が映り込んでしまっているのか、画像の四隅が少し黒っぽくなっています。
スピーカー
スピーカーは、キーボード面の両端に1.5W x2のステレオスピーカーが配置されています。音質はそれほど良くありません。ノートPC基準で10点満点で4~5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「インテリジェント・クーリング」時は、CPU電力は17W前後です。このプロセッサーのベースパワーは15Wなので、それに近いCPU電力が出ています。このときのCPU温度は60℃台で落ち着いており、心配ない温度です。
「エクストリーム・パフォーマンス」時は、しばらくの間、CPU電力は約25Wを維持しますが、少し時間が経つと徐々に下がり、22W前後で動作しています。CPU電力が高くなるので、CPU温度も上がりますが、それでもほぼ80℃台前半ぐらいに収まっているので、こちらも問題ない温度だと思います。
基本的に「インテリジェント・クーリング」モードで使用し、少しでも処理性能を上げて作業を行いたいときは「エクストリーム・パフォーマンス」モードに切り替えてもいいかもしれません。
- インテリジェント・クーリング時
- エクストリーム・パフォーマンス時
静音性のチェック
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)の動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。負荷をかけると徐々に動作音が高くなります。それでも、同じような構成の他機種と同程度の騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
高めの負荷をかけると、キーボード面と、パームレスト部の左側の温度が少し高くなります。温かくはなりますが、そこまで不快に感じるほどではありません。
底面の温度も確認してみました。エンコードのような高い負荷がかかると、少し熱を感じます。メールを書いたり、Webページを見たりする程度の作業であれば、そこまで熱くはなりませんが、低温火傷にはご注意下さい。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイルノートPC向けのプロセッサーを搭載しているので、消費電力は低めです。
外観のチェック
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)の外観をチェックします。
スタンダードなデザインです。最近増えている画面比16:10の液晶を搭載した機種と比べると、縦の長さが短い分、カバンなどには入れやすいかと思います。
ボディ素材には、樹脂と、マグネシウム-アルミニウムが使用されています。MIL-STD 810H(耐久性に関する米国の軍用規格)にも準拠しているので、堅牢性が高いです。
ボディカラーはクラウドグレーです。
天板のロゴも小さく、シンプルです。
閉じた状態です。厚みは約17.1mmと、スリムです。
「指紋センサーあり」の場合、電源ボタンにWindows Hello対応の指紋センサーが内蔵されます。
側面のインターフェースはご覧の通りです。USB3.2 Gen1 Type-A x2、USB3.2 Gen1 Type-C(Power Delivery、DisplayPort対応)、HDMI1.4b、SDカードリーダー、ヘッドホン/マイク端子を備えています。
液晶面の開く角度です。フラットにはなりませんが、十分な角度開くので、画面を好みの角度に調整することができます。
底面です。
底面を外すと、内部はこのようになっています。比較的大きめのサイズのファンが1つと、1本のヒートパイプで、CPUの熱を冷却しています。
ストレージには、Type 2242のM.2 SSDが搭載されていました。その他、メモリの換装や、ストレージの増設はできません。
ACアダプターは65Wです。サイズは普通ですが、電源ケーブルを合わせるとかさばります。持ち運ぶ場合は、もう少し小型のPD充電器の方が便利だと思います。
まとめ
以上が、IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)のレビューです。
モバイルノートPCとしてはやや大きめの14型液晶を搭載しながら、約1.17kg~と軽く持ち運びがしやすい機種です。しかも、7万円台~と、モバイルノートPCとしては価格が安いです。初めてのモバイルノートPCとしても導入しやすいです。
ディスプレイに、100%sRGB液晶を選択すると、広めの色域で、色鮮やかな表示が可能です。処理性能はそこまで高くありませんが、外で数枚ずつのRAW現像を行うといった用途にも使えます。
薄型・軽量で、価格も抑えられていますが、MIL-STD 810Hに準拠したボディなので、安心して持ち出せます。また、SDカードリーダーや、Power Delivery対応のUSB-Cポート、バックライト付きキーボードなど、外でも使いやすい構成となっています。
ただし、画面比は、最近スタンダードになりつつある16:10ではなく16:9です。また、HDMIポートはHDMI1.4bとなっており、4Kモニターに接続すると、色の形式がYCbCr420となり、色情報が間引かれます。
また、最新CPUを搭載してはいますが、Zen 3世代のプロセッサーなので、そこまで性能が高いわけではありません。とは言っても、モバイルノートPCで一般的に行うような作業は、問題なくこなせる性能です。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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