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レノボ Legion 760 の実機レビュー
CPU | Ryzen 9 5900HX Ryzen 7 5800H |
---|---|
GPU | GeForce RTX 3080 GeForce RTX 3070 |
メモリ | 16GB / 32GB |
ストレージ | 1TB PCIe NVMe SSD |
液晶サイズ | 16.0インチ |
液晶種類 | WQXGA IPS 165Hz |
質量 | 約2.5kg |
バッテリー | 最大 約3.1時間 |
価格[税込] | 22万円台~ |
Legion 760は、コスパの高いハイエンドゲーミングノートPCです。
最大でRyzen 9 5900HX + RTX 3080 16GBを搭載し、さらに最大グラフィックスパワーが高く設定されているので、高い性能を十分引き出すことができます。
また、100% sRGBクラス・WQXGA・165Hz液晶を搭載しており、高いスペックを活かして、4K動画の編集など、クリエイティブな用途にも使用できます。
しかも、RTX 3070モデルであれば22万円台~と、価格もリーズナブルです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 9 5900HX、GeForce RTX 3080 16GB、32GBメモリ
目次
お忙しい方は、「Legion 760の特徴」のみお読みください。
Legion 760の特徴
ハイエンドゲーミングノートが22万円台から
Legion 760は、GeForce RTX 3070 Laptop、もしくはRTX 3080 Laptopを搭載した、ハイエンドクラスのゲーミングノートPCでありながら、22万円台から購入できる、コスパの高い機種です。
ただし、2021年7月16日現在、全モデルが在庫切れとなっています。そもそも最初から在庫が少ないというのもありますが、人気もある程度高いのだと思います。
下表は、RTX 3080 Laptop搭載のハイエンドゲーミングノートPCの価格を比較したものです。比べてみても、トップクラスの安さです。なお、Legion 760には、Ryzen 7 5800H + RTX 3080のモデルもあり、こちらであればさらに1万円程安くなります。
ハイエンドのゲーミングノートPCを安く欲しい方は、要チェックの機種です。在庫があれば、早めの購入をおすすめします。
CPU |
GPU | 価格 | |
Legion 760 [本機器] | Ryzen 9 5900HX | RTX 3080 16GB | 284,878円 |
ASUS ROG Zepyurus G15 | Ryzen 9 5900HS | RTX 3080 8GB | 329,800円 |
ASUS ROG Strix SCAR 15 | Ryzen 9 5900HX | RTX 3080 16GB | 329,800円 |
MSI GS66 Stealth 11U | Core i9-11900H | RTX 3080 16GB | 399,800円 |
MSI GE76 Raider 11U | Core i9-11980HK | RTX 3080 16GB | 422,800円 |
RTX 3080の最大グラフィックスパワーは165W
Legion 760では、グラフィックスに、ゲーミングノートPCとしてはハイエンドとなるGeForce RTX 3080 Laptop 16GB、もしくはRTX 3070 Laptop 8GBを搭載します。
GeForce RTX 3080 Laptop 16GBの場合、グラフィックス性能を左右する最大グラフィックスパワーは165Wと高いです。なお、GeForce RTX 3070 Laptop 8GB搭載モデルの場合は、最大グラフィックスパワーは140Wとなります。
いずれにしても、高いグラフィックスパワーです。
今回は、RTX 3080 Laptop搭載モデルをテストしました。3DMark Time Spyの結果は、以下の通りです。最大グラフィックスパワーが165Wと高いので、ハイエンドの中でも非常に高いスコアが出ています。
W(ワット)は最大グラフィックスパワー
クリエイターも使える16インチ液晶を搭載
Legion 760は、解像度が少し高めのWQXGA(2560x1600)で、165Hz駆動のハイリフレッシュレート液晶を搭載しています。また、当サイト計測でsRGBカバー率99.4%と色域も広めです。
そのため、鮮やかな映像でゲームができるだけでなく、画像・動画編集や、3DCG作成などのクリエイティブな用途にも使用できます。
また、ゲーミングノートPCとしては珍しく、アスペクト比16:10の液晶となっています。一般的な画面比16:9の液晶よりも縦方向の表示面積が広いので、Adobe系のソフトなど、操作パネルなどが複数あるソフトも使いやすいです。
インターフェイスは背面に集中
Legion 760では、下の画像のように、インターフェイスは主に背面に配置されています。USB x3、USB-C(DisplayPort、Power Delivery対応)、HDMI、LANポートが背面に、両サイドにUSB-Cポートを1ポートずつ備えています。
頻繁に抜き差しする場合は、やや不便さを感じるかもしれませんが、ケーブル等が邪魔にならずに、ゲームに集中しやすいのがメリットです。
上記のように、ポート類の種類と数は十分ですが、SDカードリーダーは搭載していません。せっかく、クリエイターも使用できるクラスの液晶を備えているので、SDカードリーダーもあると良かったです。
メモリ換装・SSD増設もおそらく可能
今回、貸出機でテストしているため、底面カバーは開けていませんが、Legion 760の仕様を確認すると、メモリはDDR4 SO-DIMM x2スロットとなっています。16GB / 32GBのどちらのメモリ容量でも、デュアルチャンネル動作となっているため、換装する機会は少ないと思いますが、一応換装もできると思います。
また、ストレージ用としては、Type 2280に対応したM.2スロットを2基備えているようです。そのため、多くのゲームを入れたり、4K動画編集などに使用するなど、大容量のストレージが必要な場合は、SSDを増設することもできそうです。 なお、当サイトではストレージ増設のサポート等は行っていないので、自己責任でお願いします。
ゲーミングPCらしいライティング
RGBバックライトに加えて、RGBライティング機能も備えています。ライティングによる派手な演出が可能です。
比較的薄くてスタイリッシュなボディ
Legion 760は、ハイエンドの性能を備えたゲーミングノートPCですが、厚さは約20.1~23.5mmと、比較的薄いです。さらに、ボディ素材には、アルミを採用し、質感も高めです。
下の画像のように、ボディ自体は派手なデザインではなく、スタイリッシュな見た目なので、クリエイターが使用するハイスペックノートPCとして、顧客先に持ち込んでも違和感ないと思います。
なお、ハイエンドのゲーミング性能を、比較的薄いボディに搭載しているので、冷却性能が気になるところですが、ゲーム中のCPU温度およびGPU温度はそれほど高くありませんでした。
底面から吸気し、側面と背面の4方向から排気し、背面は液晶面よりも少し出っ張っているので、冷却性能はいいほうだと思います。
各用途の快適度
Legion 760の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 非常に快適に動きます。 |
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動画鑑賞 | ◎ | 液晶は色域が広めで、色鮮やかな表示ができます。スピーカーの音も比較的よく、動画を快適に鑑賞できます。 |
オンライン会議 | ○ | Webカメラとマイクは普通の性能ですが、問題なくオンライン会議が出来ます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 100% sRGBクラスの液晶を搭載しており、Web用の画像編集であれば対応できます。ただし、Ryzen搭載なので、使用するアプリによっては、インテルCPUほど処理が速くない場合もあります。また、Adobe RGB 100%の色域はありません。 |
動画編集 | ◎ | 100% sRGBクラスの液晶を搭載し、CPUおよびグラフィックス性能も高いため、4K動画でも快適に編集できます。 |
ゲーム | ◎ | ハイエンドクラスのゲーミング性能を備えており、多くのタイトルを快適にプレイできます。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイしFrapsで計測したフレームレートを掲載します。
なお、本製品は、いくつか動作モードを選択できますが、ここでは「パフォーマンス・モード」にして計測しています。
eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
今回試した全てのタイトルで、高画質設定でも165 fps以上出ているので、165Hz駆動液晶を十分に活かして、快適なプレイが可能です。eスポーツタイトルをプレイするのに十分な性能です。
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 298 fps |
高設定 | 235 fps | |
2560x1600 | 高設定 | 141 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 346 fps |
高設定 | 326 fps | |
2560x1600 | 高設定 | 288 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 389 fps |
高設定 | 193 fps | |
最高設定 | 167 fps | |
2560x1600 | 最高設定 | 91 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 201 fps |
中型 | 190 fps | |
ウルトラ | 183 fps | |
2560x1600 | ウルトラ | 126 fps |
その他のゲームタイトルのフレームレート
その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
今回チェックしたタイトルでは、重い部類のゲームでも最高画質で60 fpsを軽く超えていました。解像度の高い2560x1600でも快適にプレイできるゲームが多いです。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 低 | オフ | 125 fps |
高 | オフ | 87 fps | |
ウルトラ | オフ | 70 fps | |
自動 | 86 fps | ||
2560x1600 | ウルトラ | 自動 | 71 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 低 | オフ | 100 fps |
高 | オフ | 89 fps | |
最大 | オフ | 74 fps | |
高性能 | 81 fps | ||
2560x1600 | 最大 | 高性能 | 77 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 119 fps |
高 | 102 fps | |
ウルトラ | 96 fps | |
2560x1600 | ウルトラ | 69 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 168 fps |
標準品質 | 141 fps | |
高品質 | 107 fps | |
2560x1600 | 高品質 | 70 fps |
重い部類のゲーム
ファンタシースターオンライン ニュージェネシス
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 49205 / 171 fps |
中 | 41809 / 154 fps | |
高 | 28200 / 123 fps | |
ウルトラ | 21956 / 109 fps | |
2560x1600 | ウルトラ | 11204 / 76 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 139 fps |
中 | 123 fps | |
最高 | 121 fps | |
2560x1600 | 最高 | 81 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 192 fps |
高(ノート) | 162 fps | |
最高品質 | 140 fps | |
2560x1600 | 最高品質 | 101 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 19933 / 149 fps |
高(ノート) | 18548 / 138 fps | |
最高品質 | 18071 / 134 fps | |
2560x1600 | 最高品質 | 15531 / 111 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 20673(すごく快適) |
レイトレーシング&DLSS有効時のフレームレート
リアルタイムレイトレーシングを有効にし、さらにDLSSを有効にしたときのフレームレートを下に掲載します。
16GBのVRAMを搭載しており、FHD解像度であれば、最も高い画質の「ウルトラ」設定でも60 fps以上出ています。サイバーパンク2077では、WQXGA解像度でも54 fps出ていました。
レイトレーシングをONにしてゲームにも適しています。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
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---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | レイトレ:中 | パフォーマンス | 80 fps |
レイトレ:ウルトラ | パフォーマンス | 77 fps | |
2560x1600 | レイトレ:ウルトラ | パフォーマンス | 54 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
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||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | レイトレ | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
最大 | 最大 | 高性能 | 61 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
ディスプレイの詳細なチェックです。
アスペクト比16:10のWQXGA(2560x1600)・ 165Hz液晶を搭載しています。
2560×1600ドット 165Hz液晶
パネルは、「CSOT T3 MNG007DA1-1」でした。
AMD FreeSyncテクノロジーや、NVIDIA G-SYNCに対応しています。色域が広めなので、鮮やかな映像でゲームを楽しめますし、クリエイティブな作業にも使用できそうです。最大輝度は、当サイトの計測では493cd/m2と高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
1つのキーを押してから、メモ帳にその文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約29msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に165フレームを更新する165Hzの液晶で2~3フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCの液晶は60Hzで2~3フレーム前くらいまで残像があったので、本製品の液晶は、一般的なノートPCの液晶より、残像は抑えられていると思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約19mm、キーストロークは約1.2mmです。キーストロークはやや浅めです。
キーの形状や配列は、低価格ノートのIdeaPadシリーズとほぼ同じです。1つのフレームに複数のキーが配置されている部分があり、「\」キーなどサイズが小さいキーもあります。また、「Backspace」キーもやや小さく、隣のキーを間違って押してしまいやすいです。
矢印キーは1段下がって配置されていて、サイズも大きいので、ゲームにも使いやすいです。また、標準的な4列テンキーもついています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、デフォルトの「バランス・モード」と、最も高いパフォーマンスが出る「パフォーマンス・モード」でベンチマークなどを計測しました。
CPU
プロセッサーには、Ryzen 9 5900HXを搭載しています。
マルチコア性能は、Ryzen 9 5900HXを搭載した別機種で計測したスコア程は伸びませんでしたが、十分高いスコアが出ていました。シングルコアの性能はまずまずです。
なお、Ryzen 7 5800Hを搭載したモデルもあり、こちらも処理性能は十分高いです。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリは、DDR4-3200を搭載しており、速度は普通です。スロットメモリ(2スロット)なので、換装も出来ます。
~メモリ性能の評価 ~
グラフィックス
グラフィックスにはGeForce RTX 3080 Laptop 16GBを搭載しています。最大グラフィックスパワーが165Wと高いため、当サイトで計測したゲーミングノートとしては、トップクラスの高いスコアが出ました。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3080の情報は次の通りです。動作モードを変えても、GPUクロック等に変化はありませんでした。
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており、高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「パフォーマンス・モード」 で計測した結果のみ掲載します。
Lihgtroomの書き出しは、ノートPC向けのCPUの場合、AMDよりインテルのプロセッサーのほうが速い傾向にあります。それでも、実用上不足を感じない速度は出ていると思います。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
重めの作業ですが、こちらも実用的な速さでした。
処理時間 | |
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約3秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約1分22秒 |
ニューラルフィルター(スタイルの適用) | 約3秒 |
スーパー解像度 | 約3秒 |
コンテンツに応じた塗りつぶし | 約4秒 |
被写体を選択 | 約3秒 |
Premiere Proによる4K動画の書き出しも速いです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Blenderも非常に速いレンダリング時間です。ランキングも上位4%と、高順位でした。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックです。
側面と、背面にUSB-Cポートを備えており、以下のような結果となりました。
背面のUSB-Cポートは、Thunderboltには対応していませんが、DisplayPortと、Power Deliveryに対応しています。Power Delivery対応充電器は、90W出力のアダプターでも警告が表示され、さらに出力が低いUSB-Cアダプターでは給電できませんでした。ただ、90Wでも本製品でゲームをするのは難しいので、他社製の充電器を用いる際は、ウェブページを見るなどの軽い作業に留めておいたほうがいいです。
また、側面のUSB-Cポートは、DisplayPortのみ対応しています。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
90W RAVPower GaN充電器 | ○ ※2 | ― | ― |
65W レノボ ACアダプター | × | ― | ― | |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― |
※2 低速充電ケーブルと表示
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
90W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
65W レノボ ACアダプター | × | ― | ― | |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― |
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示できます。また、GeForce RTX 3080 Laptopからの出力となっていました。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.5kg」と記載されています。当サイトによる実測値も、仕様値とほぼ同じでした。ACアダプターも重めです。
質量 | |
PC本体 | 2.502kg |
ACアダプター | 1.061kg |
バッテリー駆動時間のチェック
Legion 760のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、仕様値で80Whとなっています。大きめの容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。ハイエンド性能のゲーミングノートPCなので、バッテリーでの使用には向いていません。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 約2.9時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 2時間37分 |
(3) PCMark 10 Gaming | 1時間3分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
なお、今回は、cTDP 35-54WのRyzen 9 5900HXを搭載しています。
バランス・モードでは、CPU電力は、約54Wと高めで推移し、6分くらい後に約45Wまで下がります。CPU温度は、約82℃で推移後、73℃まで下がっており問題ないと思います。
パフォーマンス・モードでは、CPU電力が約65Wと高い数値で推移しており、高いパフォーマンスが出ます。CPU温度は約90℃まで上がりますが、ゲーミングノートPCはこんなものでしょう。
- バランス・モード時
- パフォーマンス・モード時
ゲーム時のGPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。
バランス・モードでも、パフォーマンス・モードでも、CPU温度は90℃前後、GPU温度は70℃前後と問題ないでしょう。
- バランス・モード時
- パフォーマンス・モード時
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時は静かです。バランス・モードでも、ゲームをするとややうるさいです。パフォーマンス・モードにするとファンの回転速度が上がるため、騒音値もさらに上がります。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
表面温度は、高めです。ゲーム時はパームレスト部の温度も上がるので、やや不快感があります。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
最大グラフィックスパワーが165Wと高く、プロセッサーも高性能なので、消費電力は高いです。
外観のチェック
Legion 760の外観のチェックです。
ライティングをONにすると、ゲーミングPCらしい派手な見た目になります。
ボディカラーは、ストームグレーです。ボディ自体は、目立つデザインではないので、ライティングをOFFにすれば、クリエイティブな作業用として使用しても、それほど違和感がありません。
天板もシンプルです。LEGIONのログマークが入っていますが、端なので悪目立ちせず、かっこいいです。
スピーカーは、底面の手前側に配置されています。低音が割と迫力があり、音質もいいです。ノートPC基準で10点満点で採点すると、6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
ウェブカメラはHD 720pで、普通の性能です。側面には、電子式的にカメラを映らないようにできるプライバシーシャッターのスイッチが付いています。なお、IRカメラは搭載しておらず、Windows Helloの顔認証は使用できません。
液晶を閉じた状態です。厚みは、20.1~23.5mmです。ハイクラスのゲーミングノートPCとしては、比較的薄い方だと思います。
インターフェイスは、主に背面に配置されていて、USB3.0 x3、USB-C(DisplayPort、Power Delivery対応)、HDMI、LANを備えています。加えて、両側面にもUSB-Cポートが一つずつ設けられています。
液晶が開く最大の角度はご覧のとおりです。
底面には、吸気がしやすいように、高めの脚が付いています。
ACアダプターの容量は300Wと大きいです。サイズもかなり大きく、持ち運びにはあまり適していません。
まとめ
以上が、Legion 760のレビューです。
今回チェックしたのは、RTX 3080搭載モデルですが、最大グラフィックスパワーが165Wと非常に高く、ゲーミングノートPCとしてはトップクラスの性能を発揮していました。RTX 3070搭載モデルであれば22万円台から、RTX 3080搭載モデルでも27万円台からと、ハイエンドゲーミングノートPCを30万円以下で購入することができる、コスパの高さが大きな魅力となっています。
また、ゲーミングノートPCとしては珍しい、アスペクト比16:10の液晶を搭載しています。解像度もWQXGAとやや高めで、165Hzのハイリフレッシュレートにも対応しています。さらに、100% sRGBクラスと色域も広めなので、ゲームだけでなく、4K動画編集や3DCGの作成など、クリエイティブな用途にも使用できます。
スペックに妥協したくない方の、ゲーム兼クリエイティブワーク用ノートPCとして、非常におすすめです。
ただし、ゲーム中のパームレストの表面温度などが高めです。ゲーム中は気になるかもしれません。
なお、在庫無しとなっていることが多いようなので、希望のモデルの在庫がある場合は、早めに決断することをおすすめします。
ハイエンドゲーミングノートPCが22万円台~
Legion 760
特徴
- RTX 3070モデルなら22万円台~
- 100% sRGB/画面比16:10/165Hz液晶を搭載
- 比較的スリムでスタイリッシュなボディ
こんなあなたに
- ハイエンドゲーミングノートをお得に手に入れたい方
- 妥協したくないゲーマー&クリエイター
- 価格22万円台(税込)~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
レノボのパソコンの一覧ページです。売れ筋のThinkPadや、コストパフォーマンスの高いideapadなど掲載し、おすすめのPCも書き込んでいます。
約15年間にわたり、年間100機種以上、パソコンを細かくチェックしている筆者がおすすめするノートパソコン。