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ASUS ROG Zephyrus G15 GA503QS(2021)の実機レビュー
CPU | Ryzen 9 5900HS
Ryzen 7 5800HS |
---|---|
GPU | RTX 3080 Laptop RTX 3060 Laptop |
メモリ | 16 / 32GB(DDR4-3200) |
ストレージ | 1TB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | WQHD 165Hz 非光沢 |
質量 | 約1.99kg |
価格[税込] | 21万円台~ |
ASUS ROG Zephyrus G15シリーズは、Ryzen 5000HSプロセッサーにGeForce RTX 30 Laptopシリーズを搭載したゲーミングノートです。
標準でWQHD解像度の液晶を搭載し、165Hz駆動の高リフレッシュレート液晶にも対応。さらには6つのスピーカーを搭載し、臨場感のあるサウンドを実現しています。
何よりこれほど高性能なパーツを搭載していながらも、薄型かつ軽量設計で、モビリティ性も抜群。冷却性能も高く、長時間のゲームや作業も安心です。
ゲームはもちろん、クリエイティブな作業も快適にこなせて、持ち運びもできるパートナーとなる一台です。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 9 5900H、32GBメモリ、GeForce RTX 3080 8GB、165Hz液晶
目次
お忙しい方は、「ASUS ROG Zephyrus G15シリーズの特徴」のみお読みください。
ASUS ROG Zephyrus G15シリーズの特徴
高性能でもスリムで軽量!
ASUS ROG Zephyrus G15シリーズは、ムーンライトホワイトと、エクリプスグレーの2色で展開されており、RTX 30シリーズの高性能グラフィックスを搭載しながらも、薄さ19.9mm、質量1.99kgと非常にスリムでコンパクトです。ACアダプターも薄型で軽量なので、持ち運びやすく、外出先でのクリエイティブな作業やゲーミングにもおすすめです。筐体には耐久性の高いマグネシウムとアルミニウム合金が使用されており、薄型でも堅牢性も兼ね備えているので安心です。
天板が光の反射加減できらめく
ASUS ROG Zephyrus G15シリーズは、見た目はシンプルで丸みの帯びたデザインが特徴的ですが、天板には8279個のドット穴があり、中のプリズム状のフィルムが光の反射加減によって、キラキラと虹色に煌めくデザインはとても秀逸です。LEDによるライティングは不要でも、こういった遊び心は好きです。
RTX 3080の最大グラフィックパワーは100W
ASUS ROG Zephyrus G15シリーズは、RTX 3060、RTX 3080搭載モデルがラインナップされており、レビュー機であるGA503QS-R9R3080Gの最大グラフィックパワー(max TGP)は、100Wとなっています。
RTX 3060 Laptop搭載モデルは実機では確認できていないので、正確ではない場合もありますが、参考サイトによると、最大グラフィックスパワーは95Wとなっているようです。
最大グラフィックスパワー | |
RTX 3080搭載モデル | 100W |
RTX 3060搭載モデル | 95W |
【参考】 PCWorld(ASUS製品)
3DMark Time Spyの結果を確認してみると、RTX 3080搭載モデルのスコアは、最大グラフィックスパワーが130WのRTX 3070 Laptopのスコアとほぼ同等のスコアです。
:レビュー機で計測したスコア
括弧()内は最大グラフィックスパワー
AMD Ryzen 5000 HSプロセッサーを搭載
ASUS ROG Zephyrus G15シリーズには、Zen 3コア・アーキテクチャーを採用した、AMD Ryzen 5000 HSプロセッサーを搭載しています。通常の「H」プロセッサーと違い、「HS」プロセッサーは薄型軽量モデル向けとなるので、ややTDPが抑えられていますが、それでも、8コア/16スレッド、20MBのキャッシュを備えた、非常に性能の高いプロセッサーです。
コア/ スレッド |
Max Boost (Base) GHz |
L2+L3 Cache |
TDP | |
Ryzen 9 5980HX | 8 / 16 | 4.8 (3.3) | 20MB | 45W+ |
Ryzen 9 5980HS | 8 / 16 | 4.8 (3.0) | 20MB | 35W |
Ryzen 9 5900HX | 8 / 16 | 4.6 (3.3) | 20MB | 45W+ |
Ryzen 9 5900HS | 8 / 16 | 4.6 (3.0) | 20MB | 35W |
Ryzen 7 5800H | 8 / 16 | 4.4 (3.2) | 20MB | 45W |
Ryzen 7 5800HS | 8 / 16 | 4.4 (2.8) | 20MB | 35W |
Ryzen 5 5600H | 6 / 12 | 4.2 (3.3) | 19MB | 45W |
Ryzen 5 5600HS | 6 / 12 | 4.2 (3.0) | 19MB | 35W |
CINEBENCH R23のスコアは次のようになります。マルチコアだけでなくシングルコアのスコアも比較的高いです。また、上位のRyzen 9 5900HXとほとんど差はありません。
以前は、ゲーミングノートPCには、インテル製のHシリーズCPUを搭載することが一般的でしたが、最近ではRyzen 5000 Hシリーズを搭載するゲーミングノートPCも増えてきています。実際にゲームをプレイしても、Ryzenプロセッサー搭載だからといって、ゲームのフレームレートが極端に下がることもありません。高い処理性能を、比較的安く搭載できるので、コストパフォーマンスに優れたプロセッサーだと思います。
WQHD 165Hzの高品質液晶を搭載
ASUS ROG Zephyrus G15シリーズは、標準でフルHDよりも広いWQHD(2560×1440)解像度の液晶を搭載しています。色域も当サイトによる計測でsRGBカバー率は100.0%、DCI-P3カバー率は98.9%と広く、視野角も良好でギラつきもない見やすい高品質な液晶を搭載しているので、クリエイティブな作業にも向いています。
また、165Hzの高リフレッシュレートになっており、eスポーツタイトルにも対応できます。
6つのスピーカーによる臨場感あふれるサウンド
通常15インチのノートPCは、底面に低品質なスピーカーを2つほど配置していて、音質はイマイチな製品がほとんどですが、ASUS ROG Zephyrus G15シリーズには、キーボードサイドに2つ、パームレストの下にウーファーが2つ、底面にも2つ、計2W×6つのスピーカーが内蔵されています。6つのスピーカーによるサラウンド効果は内蔵スピーカーとは思えないほどで、ゲームや映像コンテンツにおいて臨場感のあるサウンドを楽しむことができます。
ただし、最大音量がそこまで大きくありません。PCの目の前で聴く分には問題ありませんが、部屋のBGM代わりとして使うには、音量不足かもしれません。
いつも通り、勝手に点数を付けると、音質は10点満点で6~7点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
薄型設計でも工夫された冷却システム
ASUS ROG Zephyrus G15シリーズの冷却システムは、底面のゴム足を高めに設定されており、底面からしっかり吸気し、6本のヒートパイプでCPUとGPUを冷却し、左右の側面および背面から内部の熱を効率良く排気しています。また、セルフクリーニングサーマルモジュールによってファンのホコリも自動で排出するため、寿命も長く、安定性にも優れた冷却システムとなっています。
ただし、背面から出た排気熱が、液晶に当たってしまうのが、やや気になるところではあります。
30日間返品保証 + ASUSのあんしん保証
現在、キャンペーンを実施しており、30日以内であれば、返品できるキャンペーンを実施中です。
また、ASUSは、「ASUSのあんしん保証」というサービスを提供しており、キャンペーン中は、この3年パックが無料で付いてきます。この保証は、理由を問わずどんな故障でも部品代の20%+消費税のみで修理してくれるサービスです。もちろん、保証期間内のメーカー責任の自然故障であれば、「ASUSのあんしん保証」の加入の有無にかかわらず、無償で修理してもらえます。
各用途の快適度
ASUS ROG Zephyrus G15シリーズはの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | サクサク動きます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかな表示ができる液晶と、6つのスピーカーで臨場感のある快適な動画鑑賞が可能です。 |
オンライン会議 | △ | マイク、スピーカーは付いており、音声のみでの参加は可能ですが、カメラがないため、こちらの映像を送ることができません。別途カメラを用意すると、問題なく参加できます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 液晶の色域は広めです。ただ、CPU性能は高いものの、ソフトによっては書き出しなどの速度がそこまで速くない場合があります。 |
動画編集 | ◎ | CPUおよびグラフィックス性能が高く、快適に動画編集ができます。DCI-P3カバー率は98.9%あり、色域も十分です。 |
ゲーム | ◎ | 最大でRTX 3080 Laptopが搭載可能です。165Hzの高リフレッシュレートを搭載し、ほとんどのゲームが快適に動作します。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Frapsで計測したフレームレートを掲載します。
なお、本製品は、いくつか動作モードを選択できますが、ここでは「Turbo」モードにして計測しています。動作モードを変更するには、Fn+F5を押すか、「ARMOURY CRATE」のソフトから変更します。
eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
レビュー機ではRTX 3080 Laptopを搭載しています。最上位のグラフィックスなのでFHD、WQHDいずれの解像度のフレームレートもかなり高いです。165 Hzの高リフレッシュレート液晶に対応しており、低設定ならWQHD解像度でも165 fps以上で優位にゲームを進めることができるでしょう。
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 262 fps |
高設定 | 190 fps | |
2560x1440 | 低設定 | 190 fps |
高設定 | 137 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 300 fps(最大) |
高設定 | 280 fps | |
2560x1440 | 低設定 | 268 fps |
高設定 | 216 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 216 fps |
高設定 | 167 fps | |
最高設定 | 153 fps | |
2560x1440 | 低設定 | 194 fps |
高設定 | 149 fps | |
最高設定 | 108 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 224 fps |
中型 | 214 fps | |
ウルトラ | 193 fps | |
2560x1440 | 非常に低い | 186 fps |
中型 | 156 fps | |
ウルトラ | 140 fps |
その他のゲームタイトルのフレームレート
その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
FHD解像度なら、重めのゲームも60 fps以上で快適に動作します。WQHD解像度では、「サイバーパンク 2077」など、最高設定では厳しいゲームもありますが、設定を落とせば60 fps以上で動作します。そのほかのゲームでは最高設定でも快適に動作するでしょう。WQHD解像度で快適にゲームをプレイするならRTX 3080搭載モデルをおすすめします。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | ウルトラ | オフ | 68 fps |
自動 | 88 fps | ||
2560x1440 | オフ | 45 fps | |
自動 | 73 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 最大 | オフ | 67 fps |
高性能 | 75 fps | ||
2560x1440 | オフ | 55 fps | |
高性能 | 68 fps |
重い部類のゲーム
Horizon Zero Dawn(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高 | 85 fps |
2560x1440 | 72 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | ウルトラ | 85 fps |
2560x1440 | 62 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 高品質 | 92 fps |
2560x1440 | 72 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高 | 108 fps |
2560x1440 | 85 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 16339 / 129 fps |
2560x1440 | 14316 / 102 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 22408(すごく快適) |
レイトレーシング&DLSS有効時のフレームレート
レイトレーシングを有効にした時と、さらにDLSSを有効にしたときのフレームレートを下に掲載します。
サイバーパンクのような重めのタイトルでも、DLSSと併用することでレイトレーシング環境でも60 fps以上で快適にプレイできます。WQHD解像度ではフレームレートはさらに下がりますが、DLSSと併用で50 fps以上は出ているので、プレイできないことはありません。レイトレーシング環境でプレイするなら、RTX 3080 Laptop搭載モデルをおすすめしますが、そうでない場合はRTX 3060 Laptopでも十分だと思います。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
レイトレ:ウルトラ | オフ | 33 fps |
パフォーマンス | 70 fps | ||
2560 x 1440 |
レイトレ:ウルトラ | オフ | 23 fps |
パフォーマンス | 53 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | レイトレ | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
最大 | 最大 | オフ | 45 fps |
高性能 | 60 fps | |||
2560 x 1440 |
オフ | 28 fps | ||
高性能 | 51 fps |
重い部類のゲーム
Bright Memory Infinite Ray Tracing Benchmark
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | RTX | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
High | Off | 42 fps |
Performance | 95 fps | ||
2560 x 1440 |
High | Off | 26 fps |
Performance | 66 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
ASUS ROG Zephyrus G15シリーズのディスプレイの詳細なチェックです。
本製品は165Hzの高リフレッシュレートに対応しており、当サイトの計測では下表のように色域は広いです。内容次第では、クリエイティブな作業にも使用できると思います。
輝度は当サイトの計測では312cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域はご覧の通り広いです。
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 98.9% |
Adobe RGBカバー率 | 88.5% |
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約90msでした。なお、3回計測したときの平均値となります。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延はやや多めだと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。別の機種では、同じパネルが搭載されているにも関わらず35msくらいの遅延しかなかったので、キーボードなどのそれ以外の部分での遅延が大きいのだと思います。
ゲームを普通にプレイする分には支障ありませんが、精度が求められる格闘ゲームやシューティングゲームにおいて、遅延に敏感な方は気になるかもしれません。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、165Hzの液晶で2フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、60Hzで2フレーム前くらいまでの残像ですので、一般的なノートPCより、残像は抑えられています。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
ASUS ROG Zephyrus G15シのキーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18mm、キーストロークは約1.5mmです。キートップはわずかにカーブしており、底付きの衝撃も少なく、打ちやすいキーボードです。ただし、通常の文字入力時に多用するキーのうち、Backspaceキーが、隣のキーとくっついているため、ややミスタイプしやすいです。
タッチパッド部分はスペースが大きく取られており、操作がしやすいです。
キーボードバックライトはカラー変更には対応しておらず、ホワイトにしか点灯しません。
前述のArmoury Crateからキーボードバックライトの点灯パターンが変更できますが、3種類しかありません。明るさは3段階で調整できます。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「パフォーマンス」と、最も高いパフォーマンスが出る「Turbo」でベンチマークなどを計測しました。
CPU
CPUにはRyzen 9 5900HSまたは、Ryzen 7 5800HS搭載モデルがあります。TDPがやや抑えられたプロセッサーですが、8コア16スレッド、キャッシュ20MBと高性能です。マルチコア、シングルコアともにパフォーマンスが高いです。特に、マルチコアのベンチマークスコアだけ見ると、一般的なゲーミングノートPCに搭載されるインテルのCPUを超える、高い性能を示しています。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
DDR4-3200のメモリを32GB(16GBx2)搭載しています。標準的な速度です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスにはRTX 30シリーズ、最大でRTX 3080 Laptop搭載モデルがラインナップされています。レビュー機では最大グラフィックスパワーが100WのRTX 3080 Laptop 8GBを搭載しており、スコアも非常に高いです。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3060 Laptop GPUの情報は次の通りです。動作モードを「Turbo」にすると、GPUクロックが1245MHzから1345MHzにアップし、パフォーマンスが向上します。
ストレージ
ストレージには、1TBのPCIe SSDを搭載しており高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
microSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度は非常に速いです。
カードを挿した時は、下の画像のようにすっぽり収まります。
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。
モバイル用のRyzenプロセッサーは、Lightroomとやや相性が悪く、末尾にHが付くHシリーズのインテルCoreプロセッサーと比べるとやや遅いですが、それでも十分な速さでしょう。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
処理は速いです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
CPUのみで実行するx265エンコードを実行してみましたが、非常に速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Blenderはまずまずの速さですが、モバイル版Ryzenプロセッサーとの相性が悪いのか、インテルCoreプロセッサーを搭載したGeForce RTX 3070モデルよりも、やや遅かったです。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェック結果は、下図のようになっています。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | ○ | ○ | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、YCbCr444で表示されています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.99kg」と記載されており、実測値もほぼ同じでした。高性能パーツを搭載した15インチクラスのゲーミングノートとしては軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.979kg |
ACアダプター | 591g |
バッテリー駆動時間のチェック
ASUS ROG Zephyrus G15、RTX 3080 Laptop搭載モデルのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、90Whでした。15.6型のゲーミングPCにしては多めの容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。モデルにもよりますが、ゲーミングノートPCとしてはやや長めの駆動時間だと思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 約11.6時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 8時間29分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 10 Gaming | 1時間11分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
パフォーマンスモードでは、最初CPU電力が60W前後で動作しますが、4分くらい経過すると45Wまで下がり、パフォーマンスが落ちます。それに伴ってCPU温度は85℃前後から80℃台まで下がり、心配のない温度で推移します。
Turboモードでは、常時55W前後のCPU電力を維持しています。CPU温度も80℃台なので、こちらも心配するほど高くはなっていません。
どちらのモードでも、サーマルコントロールがよくなされており、長時間連続して高い負荷がかかるような場合でも、心配なく使用できると思います。15インチの薄型設計のノートにしては優秀な冷却性能だと思います。
- パフォーマンス時
- Turbo時
ゲーム時のGPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。パフォーマンスモードでは、CPU温度は最初約90℃まで上昇しますが、途中から80℃台で推移し、GPU温度は約80℃以下に抑えられています。
Turboモードでは、CPU温度は90℃前後と高めですが、GPU温度は80℃以下に抑えられています。状況に応じてファン速度を変更し、サーマルコントロールしているようなので、心配することなく、長時間のゲームプレイを楽しむことができると思います。
- パフォーマンス
- Turbo
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時は、ほとんど無音です。ゲームのような高負荷時は、「パフォーマンス」モードだと、ファンの回転数が状況によって変化し、そこまでうるさくはないときが多いですが、「Turbo」モードにすると、うるさく感じます。
ただ、薄型設計かつ高性能パーツを搭載しているので、こんなものだと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ボディが薄型であるため、ゲームをすると、全体的表面温度が上がります。パームレスト部分もやや熱く感じてきてしまいます。ここは、薄型・軽量ゲーミングノートの欠点です。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高性能パーツを搭載しているので、ゲームのような高負荷時の消費電力は高めです。アイドル時は、低めの消費電力です。
外観のチェック
ASUS ROG Zephyrus G15の外観のチェックです。
レビュー機はエクリプスグレーです。筐体には耐久性の高いマグネシウムとアルミニウム合金が使用されています。コンパクトで丸みの帯びたシンプルなデザインです。
天板は前述の通り、無数のドット穴があり、中のプリズムフィルムが光に反射してきらきらと虹色に煌めきます。
ROGのタグです。
電源ボタンです。指紋認証センサー機能もあります。
キーボード上部にホットキーがあります。ワンタッチで音量の調整、マイクのミュート、「ARMOURY CRATE」を呼び出すことができます。
閉じた時の画像です。高性能パーツを搭載していながらも、薄型です。
側面のポートです。USB×2、USB-C×2、HDMI、LANポート、microSDを備えています。
液晶が開く最大の角度です。ほぼ180度開きます。
液晶を開くと、キーボードがタイピングしやすい角度に約3.5度傾く「エルゴリフトヒンジ」を採用しています。
底面です。
底面から吸気しやすいよう、ゴム足は高めに設定されています。
ACアダプターは薄型です。
電源コネクタはサイドに配置されており、排熱口に当たりそうですが、下にくぐらせることができます。
ACアダプターは200Wです。
まとめ
以上が、ASUS ROG Zephyrus G15シリーズのレビューです。
最大でRTX 3080を搭載したモデルがあり、CPUには高性能でTDPを抑えたAMD Ryzen 5000 HSプロセッサー、WQHD 165Hz対応の液晶を搭載。色域も広く、ゲームだけでなく、クリエイティブな作業にも対応できる一台です。
6つのスピーカーを搭載し、ゲームや映像コンテンツにおいて臨場感のあるサウンドを楽しむことができるので、別途ヘッドホンやスピーカーを用意する必要がないのもグッドです。
何より、これほど高性能なパーツを搭載しつつ、薄さ19.9mm、質量1.99kgというコンパクト設計で、モビリティ性にも長けているノートPCです。デザインも2色展開のシンプルながらもこだわりのある天板で、気に入る一台ではないでしょうか。
ただ、個体差もあるかもしれませんが、キー入力してから画面に表示されるまでの遅延が少し気になったので、ほぼゲーム目的の方は、ASUS ROG Strix G15 G513QRなどのほうがおすすめです。
スリムで軽い高性能ゲーミングPC
ASUS ROG Zephyrus G15 GA503QS(2021)
特徴
- Ryzen 5000 HS+GeForce RTX 30シリーズを搭載
- WQHD液晶、165Hzの高リフレッシュレート対応
- 高性能でも薄型かつ軽量
こんなあなたに
- 高性能で持ち運びのできるゲーミングノートが欲しい方
- 価格21万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
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Ryzen 7 5800Hに GeForce RTX 30 Laptopシリーズを搭載。144Hzの高リフレッシュレート液晶を備え、このクラスのPCとしては非常に安い。
ASUSのノートパソコンの一覧。TransBook、Zenbookなどのブランドごとやサイズごとに掲載。
ゲーミングノートパソコンの比較ページ。ALIENWAREやGALLERIA、NEXTGEAR-NOTE、OMENといったゲームブランドノートPCの比較。
パソコンに必須のセキュリティソフトの比較ページ。セキュリティソフトの選び方や、比較一覧表、用途ごとのおすすめ製品などを掲載。