※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
レノボ ThinkPad T580の実機レビュー
仕事で使用するならおすすめ
ThinkPad T580は、キーボードが打ちやすく、視野角が良い液晶で画面も見やすく、作業がしやすい15.6型ノートパソコンです。仕事用途で使用するならおすすめです。
液晶には解像度の高いUHD(4K)を、グラフィックスにはGeForce MX150を選択することが可能で、動画編集や画像編集など、クリエイティブな作業をする方にも適しています。ライトにゲームをしたい方にもいいでしょう。
また、最大で32Wh+72Whのバッテリーを搭載可能です。32Wh+72Whのバッテリーを搭載しても、2.2kg以下だと思います。モバイルPCと比較すると重いですが、15.6型ノートPCを持ち運びたい方にはおすすめです。
狭額縁液晶を搭載し、コンパクトになり、見た目もスッキリしています。
光学ドライブはありません。
CPU | 第7、第8世代Core |
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SATA / PCIe M.2 SSD 2.5インチ SSD / HDD [デュアルドライブ可] |
グラフィックス | CPU内蔵 GeForce MX150 (2G) |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD IPS FHD IPS タッチ UHD (4K) IPS |
バッテリー | 13.8時間 (32Wh+24Wh) |
質量 | 1.97kg (32Wh+24Wh) |
価格 | 約135,000円~(税込) |
レビュー機は、当サイトでの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。
- Core i5-8350U、8GBメモリ、256GB SATA SSD、GeForce MX150、FHD IPS液晶
目次
お忙しい方は、「1」の特徴のみお読みください。
1 ThinkPad T580の特徴 | |
2 液晶ディスプレイのチェック | 3 キーボードおよびタッチパッドのチェック |
4 パフォーマンスのチェック | 5 ゲームベンチマーク |
6 カードリーダー/ライターのチェック | 8 質量のチェック |
9 バッテリー駆動時間のチェック | 10 静音性のチェック |
11 パーツの温度のチェック | 12 表面温度のチェック |
13 消費電力のチェック | 14 外観のチェック |
15 まとめ |
ThinkPad T580の特徴
打ちやすいキーボード
ThinkPad T580は、ノートパソコンにしては打ちやすいキーボードを搭載している点が特徴です。
ThinkPad T580を購入する層は、ビジネスパーソンが多いかと思いますが、キーボードの打ちやすさは作業効率に大きく影響します。ストレスなくタイピングできる本製品は、資料を作るときなど非常に仕事がしやすいでしょう。
また、テンキーも搭載しているため、Excelなどの表計算ソフトを多用する方なども、効率良く入力できるでしょう。
ただし、ボディサイズがやや小さくなったこともあり、一部のキーが小さくなっています。実際にタイピングしてみてほとんど違和感はないですが、一応、記載しておきます。
打ちやすいキーボード&テンキー付き
UHD(4K)液晶を選択可能
ThinkPad T580は、UHD(4K)液晶を選択することが可能です。仕事で、しかもデスクトップPCの液晶より小さい15.6型の画面で、4K液晶が必要な方は少数派だと思いますが、高解像度な写真を編集する方や、4K動画を編集する方など、4Kであったほうが便利なケースもあります。
なお、今回から狭額縁の液晶になっており、液晶周りがスッキリとし、ボディもコンパクトになりました。
UHD(4K)液晶を選択可能(今回は非搭載)
GeForce MX150を選択可能
ThinkPad T580は、グラフィックスにGeForce MX150を選択することも可能です。
GPU支援が利用できるアプリケーションなどを使う場合、高速化する処理もあります。ただし、編集ソフトはGPUを使わない処理も多いですし、GPUを使う処理も、(処理にもよりますが)インテル UHD グラフィックスでも割と高速なので、極端に違いが出るわけでもありません。
PhotoShopの場合、「こちら」のような処理がGPUで高速化する
ゲームの場合は後述しますが、解像度を1280x720にして、グラフィック品質を低めにすれば、快適にプレイできるゲームが多いです。画質は問わないので、ライトにゲームができればいいという方であれば、GeForce MX150でもいいと思います。
最大で32Wh+72Whのバッテリーを搭載可能
ThinkPad T580は、フロント・バッテリーとリア・バッテリーの2つを搭載することが可能です。
フロント・バッテリーは32Whとなっており、搭載するかしないかを選択できます。フロント・バッテリーを搭載したい方は、カスタマイズ時に選択するのを忘れないようにしましょう。
リア・バッテリーは、24Wh、48Wh、72Whの3種類が用意されており、自分で取り換えが可能です。ただし、72Whのバッテリーを搭載すると、底面から出っ張るためご注意下さい(48Whバッテリーは未確認ですがおそらく出っ張ります)。
バッテリー駆動時間は、海外の仕様表によると、フロント32Whとリア72Whを搭載時は最大27時間になると書かれています(当サイトによる実測値は後述します)。
2つのバッテリーを搭載可能
24Whのリア・バッテリーを搭載すると出っ張りはない
72Whのリア・バッテリーを搭載すると出っ張りがある
デュアルドライブ構成が可能
ThinkPad T580は、M.2 SSDと2.5インチストレージのデュアルドライブ構成にすることが可能です。
ただし、M.2 SSDを選択できるのは、1stストレージにハードディスクを選択したときのみとなります。また、M.2 SSDのサイズは、一般的なM.2 SSDより短いType 2242のみ対応しています。さらに、4月から選択できるLTEモジュールを選択すると、おそらくM.2 SSDは選択できないはずです。このように、いくつか制限があるのでご注意下さい。
デュアルドライブ対応
M.2 SSDは、(1)16GBのOptane SSDまたは、(2)128GB PCIe-NVMe SSDを選択可能です。
(1)は、HDDのキャッシュとしてOptane SSDを使えば、読み取り速度はHDDに比べてかなり高速になります。「大容量のストレージが欲しいけど、SSDにする予算がない」という方にOptane SSDはおすすめです。
(2)は、珍しいType 2242のサイズのPCIe-NVMe SSDです。
Optane SSDも選択可能
Webカメラは物理的に隠せる
「ThinkShutter」という物理的なWebカメラのカバーがされていて、スライドさせるとWebカメラを隠すことができます。
ThinkShutter
光学ドライブはなし
ThinkPad T580には光学ドライブが搭載されていません。
2018年春に新しく発表されたThinkPad シリーズは、全て光学ドライブがなく、ちょっと残念です。
光学ドライブはなし
ThinkPad T580とT480の比較
ThinkPad T580の兄弟機種であるT480と、スペックを比較したのが下記の表です。
CPUやグラフィックス、インターフェースは基本的に同じです。
ただし、ThinkPad T580のほうが画面が大きくUHD(4K)液晶を選択できる点がメリットです。
一方、ThinkPad T480はコンパクトで、質量も軽いです。モバイルPCと据え置きPCの中間に位置するような機種で、やや中途半端な気もしますが、社内(自宅内)のみで移動して使うPCとしてはちょうどいい製品だと思います。
ThinkPad T580 | ThinkPad T480 | |
---|---|---|
CPU | 第7、第8世代Core | |
グラフィックス | CPU内蔵 GeForce MX150 |
|
液晶サイズ | 15.6型 | 14.0型 |
液晶種類 | FHD IPS FHD IPS タッチ UHD (4K) IPS |
HD TN FHD IPS FHD IPS タッチ WQHD IPS |
質量 | 1.97kg | 1.65kg |
バッテリー容量 | 最大 32Wh+72Wh | 24Wh+72Wh |
サイズ[mm] | 365.8x252.8x20.2 | 336.6x232.5x19.95 |
主な インターフェース |
Thunderbolt 3 USB Type-C USB 3.0 x2 HDMI 有線LAN LTE SDカードスロット |
ThinkPad E580との比較
次に、同じ15.6型のThinkPadシリーズのE580と比較します。
ThinkPad T580のほうが高価格帯の製品であるだけあって、インターフェースが充実しています。また、UHD(4K)液晶を選択できるのも特徴です。
外部グラフィックスの性能については、(ベンチマークソフトにもよりますが)GeForce MX150搭載のT580のほうが、Radeon RX550搭載のE580より、やや高いスコアでした。
ThinkPad T580 | ThinkPad E580 | |
---|---|---|
CPU | 第7、第8世代Core | |
グラフィックス | CPU内蔵 GeForce MX150 |
CPU内蔵 Radeon RX550 |
液晶種類 | FHD IPS FHD IPS タッチ UHD (4K) IPS |
HD FHD IPS |
質量 | 1.97kg~ | 約2.1kg |
バッテリー容量 | 最大 32Wh+72Wh | 45Wh |
サイズ | 365.8[幅]x252.8[奥行] x20.2[高さ]mm |
369[幅]x252[奥行] x19.95[高さ]mm |
インターフェース | Thunderbolt 3 USB Type-C USB 3.0 x2 HDMI 有線LAN LTE SDカードスロット |
USB Type-C USB3.0 x2 USB 2.0 HDMI 有線LAN microSDカードスロット |
レビュー | - | レビュー |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
搭載されていた液晶の型番は「LP156WF9-SPK2」でした。ただし、他の型番の液晶が搭載される可能性もあります。
最大輝度は、実測で317cd/m2でした。
視野角は良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、目標値に対して、赤と青がやや弱めの発色になっていることが分かります。ただ、それほど気にはなりません。
色域はやや狭いです。グレードの高いThinkPad Tシリーズなので、もう少し色域が広ければ良かったです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状は下図の通りです。ギラつきは感じません。
画素の拡大図
非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。
画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
当サイトの計測では、キーピッチが19x19mm、キーストロークが約2.0mm弱です。キートップは湾曲しており、底付きの衝撃も少なく押しやすいです。「@」や「*」など一部小さいキーもありますが、打ちやすいキーボードです。
キーボードバックライトも搭載しています。
バックライト付キーボード
タッチパッドも使いやすく、タッチパッド一体型のクリックボタンも、トラックポイント用のクリックボタンも押しやすいです。
タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
下図に本製品で選択できる代表的なCPUを掲載します。
第8世代Coreプロセッサーなら高い処理性能です。編集系の作業もこなせます。
CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
グラフィックス
グラフィックスに、GeForce MX150の外部グラフィックスを選択することも可能です。
グラフィックスの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ストレージ
ストレージは、HDDから、高速なPCIe-NMVe SSDまで選択可能です。
ストレージの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ThinkPad T580で計測したベンチマーク
以下、本製品で計測したベンチマークスコアです。
(CPU性能の評価)
Core i5-8350U
(CPU性能の評価)
Core i5-8350U
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)
Core i5-8350U、GeForce MX150
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i5-8350U | |
---|---|
x265でエンコード (※1) | 25分42秒 |
NVENCでエンコード (※2) | - |
QSVでエンコード (※3) | 3分17秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
エンコード中のCPUクロックの推移
(ストレージの評価)
256GB SATA M.2 SSD(MZ7LN256HAJQ-000L7)
ゲームベンチマーク
GeForce MX150を搭載した本機でのゲームベンチマークのチェックです。
フルHD(1920x1080)に設定した場合、軽めのゲームであれば60fps前後が出ますが、中程度の重さに分類したゲームは60fpsを大きく切り、ゲームをするのは難しいと思います。
1280x720に設定した場合、中程度の重さに分類したゲームでも、グラフィック品質設定を低めにすれば60fpsくらいになるゲームもあります。
ライトにゲームをするような方に適したグラフィックスです。
ThinkPad T580 | |||||
ゲーム一覧 | Core i5-8350U GeForce MX150(2GB) |
||||
重さの目安 | ゲームタイトル | グラフィック 品質設定 |
解像度 1280x720 |
解像度 1920x1080 |
|
重いゲーム | ファイナルファンタジーXV | 軽量品質 | 3300 (普通) 33 fps | 2349 (重い) 23 fps | |
標準品質 | 2556 (やや重い) 26 fps | 1687 (動作困難) 16 fps | |||
高品質 | - | - | |||
ゴーストリコン ワイルドランズ | 低 | 48 fps | 29 fps | ||
高 | 27 fps | 18 fps | |||
ウルトラ | 11 fps | 5 fps | |||
中程度の 重さのゲーム |
FF14 紅蓮のリベレーター | 標準品質 ★ | 12315 (非常に快適) 86 fps | 7316 (非常に快適) 49 fps | |
高品質 ★ | 9408 (非常に快適) 64 fps | 5072 (とても快適) 34 fps | |||
最高品質 | 6042 (とても快適) 41 fps | 3277 (やや快適) 22 fps | |||
フォーオナー | 低 | 83 fps | 44 fps | ||
高 | 52 fps | 28 fps | |||
超高 | 41 fps | 22 fps | |||
STEEP | 最低 | 36 fps | 33 fps | ||
高 | 32 fps | 20 fps | |||
超高 | 19 fps | 13 fps | |||
ライズオブトゥームレイダー | 最低品質 | 59 fps | 41 fps | ||
中品質 | 42 fps | 25 fps | |||
最高品質 | 20 fps | 14 fps | |||
ファークライ プライマル | 低い | 53 fps | 32 fps | ||
高い | 40 fps | 24 fps | |||
最高 | 28 fps | 17 fps | |||
軽めのゲーム | ドラゴンズドグマオンライン |
最高品質 | 5811 (快適) | 5722 (快適) | |
PSO2 EP4 | 描画:6 | 4293 (標準) | 3875 (標準) | ||
モンハンF 第三弾(大討伐) | ― | 11758 | 5865 | ||
ドラゴンクエストX | 最高品質 | 15660 (すごく快適) | 5701 (快適) | ||
★「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) |
GPU-Zで確認したGeForce MX150の情報は次の通りです。特に、メモリが少なかったりクロックが低かったりすることはありません。
GeForce MX150のグラフィックカードのスペック
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
フルサイズのSDカードスロットを挿入できます。
SDカードスロット
速度は普通です。UHS-IIには対応していない(逆に速度が下がる)ようです。
micro SDカードのベンチマーク(最大95MB/sのUHS-Iのカードで測定)
micro SDカードのベンチマーク2(最大275MB/sのUHS-IIのカードで測定)
質量のチェック
ThinkPad T580の質量のチェックです。
本製品は、フロント・バッテリーの有無と、リア・バッテリーの種類によって大きく質量が変わります。
当サイトの実測値と、メーカーサイトに掲載されていた仕様値、および仕様値から計算した推定値は、次のようになっています。おすすめは、32Wh+24Whの構成で、バッテリー容量もほどほどあり、出っ張りもなく、質量も比較的軽く、バランスが取れている思います。
フロント・バッテリー | リア・バッテリー | 質量 |
---|---|---|
なし | 24Wh | 1.956kg(実測値) |
48Wh | ?? | |
72Wh | 2.156kg(実測値) | |
32Wh | 24Wh | 1.970kg(仕様値) |
48Wh | ?? | |
72Wh | 2.170kg(推定値) |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間をチェックします。
本製品は、フロント・バッテリーの有無と、リア・バッテリーの種類によって大きく質量が変わります。
メーカーの仕様表には、「フロント・バッテリー 32Wh + リアバッテリー 24Wh」で最大 約13.8時間と書かれています。
当サイトによる実測値は下表の通りです。72Whのリア・バッテリーを搭載しているときは、非常に長い駆動時間です。もし、フロント・バッテリー 32Whも搭載すれば、さらに長くなります。
フロント バッテリー |
リア バッテリー |
テスト内容 | バッテリー駆動時間 |
---|---|---|---|
なし | 24Wh | PCMark 8 Home※1 | 1時間56分 |
PCMark 8 Work※2 | 2時間23分 | ||
動画再生時 ※3 | 3時間37分 | ||
72Wh | PCMark 8 Home※1 | 6時間17分 | |
PCMark 8 Work※2 | 7時間30分 | ||
動画再生時 ※3 | 11時間17分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。うるさいと図書館や講義室などで使うときに、周りの人の迷惑になります。
動作音はやや低めです。
パーツの温度のチェック
温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
普通の温度です。
エンコード時のCPU温度とクロックの推移は下図のようになっています。CPU温度は、70℃前後で推移しており、普通の温度だと思います。CPUクロックは上がったり下がったりしていますが、極端に下がるようなことはありません。
エンコード時のCPU温度とクロック
表面温度のチェック
表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
(1)~(4)の作業であれば、それほど手が熱くなることなく快適に作業できます。ただし、(5)のようにグラフィックスに大きな負荷のかかる作業をすると、キーボード部分の温度が高くなり、やや不快に感じます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
最近の15.6型ノートの中では普通の温度です。ただし、ゲームをすると消費電力が高くなり、バッテリーも少しずつ減っていきます。65WのACアダプターでは足りないのではないかと思います。
外観のチェック
外観のチェックです。
狭額ベゼルを採用し、見た目がスッキリとしています。
天板です。
スピーカーは底面に配置されています。こもった感じはありますが、最大音量は大きいです。勝手に点数をつけると、10点満点で5~6点の音質です(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。
液晶は約180度開きます。
その他のインターフェースは下図のようになっています。光学ドライブが無い点を除けば、主要なポート類はそろっていると思います。
“Slide-to-connect switch”を搭載した新しいドッキングステーション(レノボ 公式サイト)などにも対応しています。
バッテリーは取り外し可能です。
24Whのリア・バッテリーを搭載した場合、底面はフラットです。
72Whのリア・バッテリーを搭載した場合、底面が出っ張ります。
底面カバーを取り外した後の画像です。
CPUとGPUは同じヒートパイプを使っていますが、2本あります。
メモリの換装は可能です。
2.5インチストレージです。
Type 2242のM.2スロットです。
フロントバッテリーが搭載される部分です。今回は空です。フロントバッテリーを搭載していなくても、金属のダミーカバーが搭載されているので、フロントバッテリー搭載時より、極端に軽くなるわけではありません。質量の差は小さいです。
65WのACアダプターです。45WのACアダプターもありますが、GeForce MX150 を搭載すると自動的に65WのACアダプターが選択されます。
まとめ
以上が、ThinkPad T580のレビューです。
キーボードが打ちやすく、テンキーも搭載し、タイピングが快適にできるノートパソコンです。
バッテリー構成を柔軟に変えることができ、2kgを切るくらいに軽量化することもできれば、(2.1kg台になって出っ張りも出ますが)合計104Whものバッテリーを搭載することも可能です。15.6型液晶のPCを持ち運びたい方にも適していると思います。
クリエイティブな作業や、ライトにゲームをする方は、GeForce MX150 を搭載するのもいいと思います。
液晶はFHD IPS(タッチなし or あり)と、UHD IPS液晶を選択可能です。今回FHD IPS液晶でしたが、色域があまり広くないのが残念でした。ビジネスパーソンが資料を作成するだけなら全く問題ないですが、画像編集などをする方にとっては、再現できる色がやや少ないです。UHD IPS液晶の特性は未確認です。
また、最近のノートパソコンに多いですが、光学ドライブがありません。
詳細・購入はこちら
レノボ 公式サイト
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
15.6型ノートパソコンの比較ページ。ハイエンド、スタンダード、エントリーと価格帯ごとにノートPCを紹介。
レノボのパソコンの一覧ページです。売れ筋のThinkPadや、コストパフォーマンスの高いideapadなど掲載し、おすすめのPCも書き込んでいます。