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レノボ ThinkPad E580の実機レビュー
仕事用メインPCとして優秀な15.6型ノートPC
ThinkPad E580は、メインPCとして優秀な15.6型ノートPCです。
打ちやすいThinkPadのキーボードを搭載し、見やすい非光沢のFHD IPS液晶を選択可能で、作業もしやすい製品でしょう。
第8世代インテルCoreプロセッサーを搭載し、処理性能も十分です。ストレージは、M.2 SSDとHDDのデュアルドライブ構成も可能です。
狭額ベゼルを採用し従来機種よりもコンパクトになり、また質量も軽くなり、持ち運びに便利になったと思います。
その反面、従来機種のThinkPad E570にはある光学ドライブが無くなりました。また、SDカードリーダーが、microSDカードリーダーに代わっています。据え置きで使用する場合が多いサイズなので、少しの軽量化よりも、光学ドライブや通常サイズのSDカードリーダーを備えている方が良かったと感じる方もいると思います。
CPU | 第7、8世代Core |
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | PCIe M.2 SSD 2.5インチ HDD [デュアルドライブ可] |
グラフィックス | インテル HD/UHD 620 Radeon RX550 |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | HD 非光沢 FHD IPS 非光沢 |
質量 | 2.1kg |
価格 | 約6万円~ |
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。
- Core i7-8550U、8GBメモリ、256GB PCIe SSD、Radeon RX550 2GB、FHD IPS液晶
- Core i3-8130U、8GBメモリ、128GB PCIe SSD、HD液晶
目次
お忙しい方は、「1」の特徴のみお読みください。
1 ThinkPad E580の特徴 | |
2 ThinkPad E580とE570の比較 | 3 液晶ディスプレイのチェック |
4 キーボードおよびタッチパッドのチェック | 5 パフォーマンスのチェック |
6 ゲームベンチマーク | 7 カードリーダー/ライターのチェック |
8 USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト | 9 質量のチェック |
10 バッテリー駆動時間のチェック | 11 静音性のチェック |
12 パーツの温度のチェック | 13 表面温度のチェック |
14 消費電力のチェック | 15 外観のチェック |
16 まとめ |
ThinkPad E580の特徴
メインPCとして非常におすすめ
ThinkPad E580は、打ちやすいキーボード、広視野角なIPS液晶、十分な性能のCPUを搭載し、メインPCとして最適なノートパソコンです。
キーボードは、定評のあるThinkPadのキーボードを搭載し、さらにテンキーも搭載しており、ビジネスパーソンからライター、小説家、経理、事務まで、多くの職業の方に最適な製品であると言えます。キーボードを多用する方には非常におすすめです。
液晶も、色域はやや狭いものの、IPSパネルを搭載し視野角が良く、非光沢で映り込みが抑えられて見やすいです。また、液晶は約180度開くことが可能で、座高の高い方でも、かなり液晶を傾けて使用することが可能です。
テンキー付きキーボードなどを搭載し作業がしやすい
デュアルドライブ構成が可能
ThinkPad E580は、M.2 SSDと2.5インチストレージのデュアルドライブ構成が可能です。OSはSSDに、容量の大きな動画ファイルなどはHDDへ保存するといった運用が可能です。
デュアルドライブ構成が可能
コンパクト & 軽量化し、持ち運びに便利
ThinkPad E580は、狭額ベゼルの液晶を採用し、通常の15.6型ノートPCよりも、サイズが一回りコンパクトになっています。
また、質量も軽くなりました。仕様値では2.1kgとなっていますが、実測値では、(2.5インチストレージを取り外すと)1.8kg台にすることが可能です。一般的な15.6型ノートPCは2kgを超えることがほとんどなので、軽量だと思います。
質量の実測値についてはこちらをご覧ください。
一般的な15.6型ノートPCよりコンパクトで軽量
第8世代インテルCPU「Core i3-8130U」搭載モデルなら約6万円
【2018.3.15追記】
知らない間に、Core i3-8130UのCPUを選択できるようになっていました。Core i3-8130Uのモデルだと約6万円(税込)と非常に安価です。
Core i3-8130Uは、Core i3で初めてターボブーストが搭載され、旧世代のCore i5-7200Uと同等かそれ以上のベンチマークスコアが出ています。
Radeon RX550の性能はイマイチでした・・・
ThinkPad E580は、Radeon RX550の専用グラフィックスを搭載できますが、性能はイマイチでした。
ベンチマークをいくつか計測したところ、GeForce MX150よりもベンチマークスコアが劣りました。また、GeForceに比べてRadeonは、うまくdGPUに切り替わらないゲームも多いです。GPU支援に対応したアプリもRadeonには対応していないケースもあります。
ただし、CPUに内蔵しているインテル UHD グラフィックス 620よりは性能が良く、解像度をHD(1280x720)にし、グラフィック品質設定を"最低"にすれば、平均フレームレートが60 fps前後になるゲームも多いでしょう。詳細については後述する「ゲームベンチマーク」をご覧ください。
光学ドライブはなくなり、カードリーダーはmicroSDに
従来機種からの大きな変化として、ThinkPad E580では、光学ドライブが無くなっています。また、SDカードリーダーはサイズダウンし、microSDカードリーダーになりました。時代の流れなのかもしれませんが、大型のPCなので、軽量化よりも光学ドライブとSDカードリーダーを搭載していた方が、個人的には良かったです。
ポートが足りないと感じたら、USB Type-CもしくはUSB 3.0で接続するThinkPad向けのドックを使用すると良いでしょう。なお、Thunderbolt 3には対応していないため、ThinkPad Thunderbolt 3 ドックは利用できません。
ThinkPad E580の側面
ThinkPad E580とE570の比較
ThinkPad E580と、従来モデルのThinkPad E570とを比較し、変化点を見ていきます。
E480と共通の変化点
まず以下の変化点(従来モデルからの違い)については、14型の兄弟機種「ThinkPad E480」と同じです。
詳細は"こちら"をご覧ください。
液晶は180度開くようになった
ThinkPad E580では液晶が180度開くようになりました。従来機種のThinkPad E570では、下図までしか開かなかったので、より使いやすくなりました。
液晶は180度開く
一部のキーが小さくなった
ThinkPad E580は「@」や「:」などの一部の特殊文字のキー幅が狭くなりました。狭額ベゼルを採用しボディサイズが小さくなった影響かと思います。
一部のキーが小さくなった
バッテリー交換は不可 & パーツ交換も面倒に
ThinkPad E580は、バッテリーが内蔵され、自分で交換できなくなりました。また、従来モデルは、底面カバーの一部を簡単に取り外して、メモリやストレージの交換ができましたが、ThinkPad E580は、底面カバー全体を取り外さなくてはならなくなりました。
バッテリー交換はできなくなった & パーツ交換も手間がかかるようになった
スペック比較
また、CPUと外部グラフィックスは性能が向上しました。
バッテリーの容量は増え、質量も200gほど軽くなっており、後述する実測値では1.8kg台になっており、持ち運びには便利になっています。
ThinkPad E580 | ThinkPad E570 | |
---|---|---|
CPU | 第7、第8世代Core | 第6、第7世代Core |
専用グラフィックス | Radeon RX550 | GeForce 940MX |
質量 | 約2.1kg~ | 約2.3kg~ |
バッテリー容量 | 45Wh | 41Wh |
バッテリー駆動時間 | 最大約13時間 | 最大約11.3時間 |
サイズ | 369x252x19.95mm | 379x261x25.4mm |
充電端子 | USB Type-C | 専用電源ポート |
インターフェース | USB Type-C USB3.0 x2 USB 2.0 HDMI 有線LAN microSDカードリーダー |
USB3.0 x2 USB 2.0 HDMI 有線LAN VGA SDカードスロット DVDマルチドライブ |
レビュー | - | レビュー |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
フルHD液晶とHD液晶の2種類の特性を掲載します。
フルHD液晶
液晶型番は「NV156FHM_N49」でした。ただし、このパネルが必ず搭載されるとは限りません。
視野角は良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線はどの色も比較的まっすぐで揃っています。自然な発色になっていると思います。
色域はやや狭いです。やや鮮やかさがたりないと感じるかもしれません。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状は下図の通りです。ギラつきはほぼ感じません。
画素の拡大図
非光沢液晶であるため、画面への映り込みが低減されています。作業はしやすいでしょう。
画面への映り込み
HD液晶
液晶型番は「N156BGA-EA3」でした。ただし、このパネルが必ず搭載されるとは限りません。
視野角は悪いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
下図のガンマ補正曲線より、寒色系の画面(青みが強い画面)であることが分かります。
色域もやや狭いです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状は下図の通りです。ギラつきはほぼ感じません。
画素の拡大図
非光沢液晶であるため、画面への映り込みが低減されています。
画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm×縦:約19mm、キーストロークは2mm弱で、いずれも十分です。キートップはかなり湾曲しており指のフィット感が良く、打ち始めは適度な抵抗感があり、底付きの衝撃も軽減されています。非常にタイピングしやすいです。
テンキーも搭載されており、このテンキーの幅も十分にあります。矢印キーも一段下がっており打ちやすいです。
ただし、前述した通り、「@」や「:」などの一部のキー幅が狭くなったのは残念です。
キーボードの「Fn」、「Ctrl」の位置が好きではない方もいると思います。ただし、「Lenovo Vantage」のアプリからこの機能を逆にすることが可能です。
FnとCtrlの機能の入れ替え
バックライト付キーボードを選択することもできます。
バックライト付キーボード
おなじみのトラックポイントおよびタッチパネルも使いやすいです。
タッチパッド
パフォーマンスのチェック
ThinkPad E580のパフォーマンスのチェックです。
CPU
第8世代Coreプロセッサーを搭載し、CPU性能は比較的高いです。また、安価な第7世代のCore i5も選択することが可能です。ただ、第7世代CPUを搭載するなら旧モデルのThinkPad E570でもいいかなとも思います。
CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
グラフィックス
グラフィックスには、CPU内蔵のグラフィックスまたはRadeon RX550となります。解像度およびグラフィック品質を低くすればゲームができるタイトルもありますが、性能は高くありません。詳しくはページ下の「ゲームベンチマーク」の章をご覧下さい。
グラフィックスの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ストレージ
ストレージは、M.2 PCIe SSDと2.5インチ HDDを選択できます。
ストレージの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ThinkPad E580で計測したベンチマーク
以下、本製品で計測したベンチマークスコアです。なお、CPU脆弱性の影響を緩和する「KB4056892」のパッチは適用済みです。 適用に待ったがかかっているIntelマイクロコードのアップデートはしていません(BIOSバージョンは1.12)。
(CPU性能の評価)
Core i7-8550U
Core i3-8130U
(CPU性能の評価)
Core i7-8550U
Core i3-8130U
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)
Core i7-8550U、Radeon RX550
Core i3-8130U、インテル UHD グラフィックス 620
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i7-8550U | Core i3-8130U | |
---|---|---|
x265でエンコード (※1) | 30分14秒 | 43分57秒 |
NVENCでエンコード (※2) | - | - |
QSVでエンコード (※3) | 3分49秒 | 3分59秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)
256GB PCIe M.2 SSD(SAMSUNG PM961 MZVLW256HEHP-000L7)
128GB PCIe M.2 SSD(東芝KBG30ZMT128G)
ゲームベンチマーク
ゲームベンチマークのチェックです。
各ゲームベンチマークのスコアは下表の通りです。フルHD(1920x1080)の解像度では、60fpsを超えるのは難しいです。HD(1280x720)の解像度でグラフィック品質を最低ランクまで落とせば、60fps前後になるゲームも出てきます。
また、ゲームによってはRX550に切り替わらず、CPU内蔵のインテル UHD グラフィックスが使われるものもありました。おすすめしたくなるグラフィックスではありません。
ゲーム一覧 | ThinkPad E580 | ||||
Core i7-8550U Radeon RX550 2GB |
|||||
重さの目安 | ゲームタイトル | グラフィック 品質設定 |
解像度 1280x720 |
解像度 1920x1080 |
|
重いゲーム | ファイナルファンタジー 15 | 軽量品質 | RX550に切り替わらず | ||
標準品質 | |||||
高品質 | |||||
ゴーストリコン ワイルドランズ | 低 | 41 fps | 24 fps | ||
高 | 28 fps | 未実施 | |||
ウルトラ | 未実施 | 未実施 | |||
中程度の 重さのゲーム |
FF14 紅蓮のリベレーター | 標準品質 ★ | 9340 / 65 fps | 5341 / 36 fps | |
高品質 ★ | 6791 / 47 fps | 3697 / 25 fps | |||
最高品質 | 4631 / 31 fps | 2478 / 16 fps | |||
フォーオナー | 低 | 70 fps | 38 fps | ||
高 | 45 fps | 24 fps | |||
超高 | 35 fps | 未実施 | |||
STEEP | 最低 | RX550に切り替わらず | |||
高 | |||||
超高 | |||||
ライズオブトゥームレイダー | 最低品質 | 52 fps | 28 fps | ||
中品質 | 34 fps | 20 fps | |||
最高品質 | 未実施 | 未実施 | |||
ファークライ プライマル | 低い | 49 fps | 26 fps | ||
高い | 36 fps | 21 fps | |||
最高 | 21 fps | 14 fps | |||
軽めのゲーム | ドラゴンズドグマオンライン |
最高品質 | RX550に切り替わらず | ||
ファンタシースターオンライン2 EP4 | 描画:6 | RX550に切り替わらず | |||
モンハンF 第三弾(大討伐) | ― | 9654 | 5074 | ||
ドラゴンクエストX | 最高品質 | RX550に切り替わらず | |||
★「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) |
GPU-Zで確認したRadeon RX550の情報は次の通りです。
Radeon RX550のグラフィックカードのスペック
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
micro SDカード挿入後の出っ張りはありません。爪で押さないと出てこないくらいカードが奥へ隠れるため、カバンなどへ入れているときに誤って押されてカードが出てくることはまずないでしょう。
micro SDカード挿入後の画像
普通の速度です。※計測ミスがあったので、初稿時とは画像を差し替えました。
micro SDカードのベンチマーク(最大95MB/sのUHS-Ⅰのカードで測定)
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、他の充電器やドックで充電などができるかを試しました。
当サイトにて、試した結果は下表の通りです。
Thunderbolt 3には対応していないため、Thunderbolt 3 ドックによる外部ディスプレイの拡張などはできませんでした。
充電できるか? | 外部ディスプレイ、 LANの拡張 |
|
---|---|---|
ThinkPad USB Type-C ドック | OK | OK |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | OK | NG |
Helper 充電器(60W) | OK | ― |
ZHOULX 充電器(65W) | OK | ― |
質量のチェック
ThinkPad E580の質量のチェックです。
メーカーサイトには「2.1kg~」とありますが、当サイトで計測した質量は1.944kgと、大分軽かったです。
65WのACアダプターの質量は288gでした。45WのACアダプターにすれば、230gくらいになります(参考)。
質量の計測結果
今回、(M.2 SSDのみ選択し)HDDを選択せずに購入しましたが、後からディスクを増設できるように、ダミーの2.5インチディスクおよびマウンター、放熱シートが搭載されていました。
このダミーディスクなどを取り外すと、1.883kgまで質量が減りました。15.6型ノートPCで、1.8kg台というのは軽量なほうです。持ち歩くことがある方には嬉しいと思います。
質量の計測結果
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間をチェックします。
メーカー仕様表にはJEITA2.0計測法で、約8.4時間とあります。
バッテリー容量は、底面カバーを開けてバッテリーを直接確認してみたところ、45Whと書かれていました。普通の容量だと思います。
バッテリー容量
当サイトによるバッテリー駆動時間は下表の通りです。なお、バッテリー駆動時の電源モードはデフォルト(高パフォーマンス)にしています。普通の駆動時間だと思います。
Core i7-8550U | |
---|---|
PCMark 8 Home テスト ※1 | 4時間14分 |
PCMark 8 Work テスト ※2 | 5時間12分 |
動画再生時 ※3 | 8時間41分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。ここでは、Core i7-8550Uモデルのテスト結果のみ掲載します。
静音性のチェック
ThinkPad E580の動作音(静音性)のチェック結果です。
やや低めの動作音です。
騒音値の計測結果
計測機器:リオン NL-42K、部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
パーツの温度のチェック
ThinkPad E580の温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
やや低めの温度です。
エンコード時のCPU温度と、CPUクロックの推移は下図のようになっています。
エンコード時のCPU温度とクロック
表面温度のチェック
表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
パームレスト部分は低めで、快適にタイピングできます。ただし、高めの負荷をかけると、トラックポイント周りの温度がやや熱くなり、トラックポイントを操作しているとやや気になります。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
やや低めの消費電力です。
外観のチェック
外観のチェックです。
ボディの端が従来モデルよりも角ばって、よりThinkPadらしい外観になったと思います。ボディも非常に薄くなっています。
天板です。ThinkPadロゴが立体的になり、斜めの模様も入ってかっこいいです。ただ、皮脂はやや目立ちやすいかなと思います。
下図は、パームレスト側のThinkPadロゴです。こちらは従来通りです。
スピーカーは底面に搭載されています。音質は普通です。ノートPC基準で、10点満点で5点といったところです(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。
なお、「Lenovo Vantage」から「DOLBY 設定」を変更することが可能です。音が不自然だなと感じたら、ここを変えてみると良いでしょう。
液晶を閉じたときの画像です。
ヒンジはロールダウンするようになっています。
液晶は、ほぼ180度開きます。
インターフェースは、フルサイズのUSB3.0、LAN、HDMI、USB Type-Cなどがあります。
USB Type-Cは、Power DeliveryやVideo-outには対応していますが、Thunderbolt 3には対応していません。
底面はフラットです。
底面カバーを取り外した後の画像です。
Radeon RX550を搭載すると、ヒートパイプは2本搭載されます。
Radeon RX550を搭載しないと、ヒートパイプは1本になります。
M.2 SSDには、放熱シートが貼られています。
128GB SSDを搭載した場合、長さ42mm(Type 2242)のSSDが搭載されていました。
今回、2.5インチハードディスクは搭載していませんが、親切にマウンター、保護シートなどが取り付けられていました。もし、自分で増設しようと思った場合でも安心です。
メモリスロットは2つあります。換装も簡単です。
バッテリーは45Whです。
底面カバーの裏側です。
ACアダプターは、65Wと45Wのものが用意されており、どちらか選ぶことが可能です。ただし、Radeon 550を選択すると、65WのACアダプターが必ず搭載されます。
65W ACアダプターの画像です。45W ACアダプターに比べるとやや大きくなっています。
45W ACアダプターの画像です。サイズがやや小さくなります。
まとめ
以上が、ThinkPad E580のレビューです。
キーボードが打ちやすく、テンキーも搭載し、液晶も比較的見やすく、処理性能も十分で、仕事で使うメインPCとして非常に優秀です。特に、タイピングすることが多い方におすすめしたいです。
従来モデルよりも、コンパクトになり、軽量化され、持ち運びにも便利になりました。特に質量に関しては、M.2 SSDを搭載し、2.5インチダミーディスクを取り外せば、1.8kg台という軽さでした(実測値)。
ただし、軽量化した分、光学ドライブは非搭載になり、SDカードスロットもmicroSDカードスロットになりました。また、一部のキーが小さくなったり、パーツ交換がしにくくなったりなど、使いづらくなった点もあります。この辺りが問題ないかをよく確認しておくと良いでしょう。
詳細・購入はこちら
販売は修了しました。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
15.6型ノートパソコンの比較ページ。ハイエンド、スタンダード、エントリーと価格帯ごとにノートPCを紹介。
レノボのパソコンの一覧ページです。売れ筋のThinkPadや、コストパフォーマンスの高いideapad、おすすめのPCも紹介。