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GeForce RTX 2060 のベンチマーク
NVIDIAから発表された最新GPUである、GeForce RTX 20シリーズの「GeForce RTX 2060」が、2019年1月15日より発売となりました。ここでは、ZOTAC製の「GAMING GeForce RTX 2060 Twin Fan」のグラフィックカードを用いて、ゲームのベンチマーク(フレームレート)などを計測した結果を掲載します。
目次
ベンチマークスコア概要
RTX 2060の特徴
ベンチマークスコア詳細
おすすめPC
GeForce RTX 2060のスコア結果【概要】
性能はGTX 1070Tiと同等かそれ以上
お忙しい方のために、GeForce RTX 2060のベンチマークスコア結果を、いくつか先に掲載します。
ベンチマークや設定内容にもよりますが、GeForce RTX 2060は、従来モデルのGTX 1060 6GBと比較した場合、1.8倍ほどスコアが上昇しています。また、GTX 1070Tiと比較すると、同等、もしはベンチマーク次第ではそれ以上のスコアです。3DMarkのTime Spyでは、GTX 1080のスコアを超えるほどでした。
価格も、GTX 1070TiもRTX 2060も5万円弱(1月17日現在)なので、今購入するなら、RTX 2060を購入しない理由はないでしょう。現状最もコストパフォーマンスの高いグラフィックカードだと思います。
~ 3840x2160、最高設定 ~
GeForce RTX 2060 の仕様
新世代のRTX 2060は、旧世代ハイエンドGPUと大差ない性能
GeForce RTX 2060 の仕様を掲載します。下記の表は性能順で並べています。
新世代GPUであるGeForce RTX 2060は、GPUアーキテクチャが「Turing(テューリング)」になり、CUDAコアが増え、さらに新しくレイトレーシング向けの「RTコア」や、ディープラーニング向けの「Tensorコア」が追加されました。
GeForce RTX 2060は、GTX 1060の後継機となるGPUで、旧世代ではメモリ容量が6GBと3GBの製品がありましたが、GeForce RTX 2060のメモリ容量は、今のところ6GBのみです。
また、GeForce RTX 2060はRTXシリーズの中でもミドルクラスに位置するGPUですが、下記のスペック表を見ると、ハイエンド機種であるGTX 1070Tiと大差のないスペックになっています。
GeForce RTX 2060 |
GeForce GTX 1070Ti |
GeForce GTX 1060(6GB) |
|
コードネーム | TU106 | GP104 | GP106 |
GPUアーキテクチャ | Turing | Pascal | |
CUDAコア | 1920 | 2432基 | 1280基 |
RTコア | 30基 | ― | |
Tensorコア | 240基 | ― | |
定格クロック | 1365 MHz | 1607 MHz | 1506 MHz |
ブーストクロック | 1680 MHz | 1683 MHz | 1708 MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR5 | |
メモリ容量 | 6GB | 8GB | 6GB |
TDP | 160W | 180W | 120W |
※Tensorコア・・・AIで用いられるディープラーニングに最適なコア
レイトレーシング、DLSSとは?
GeForce RTX 2060の目玉機能として、レイトレーシングや、ディープラーニングを使ったDLSSがあります。
レイトレーシングとは、映像技術の1つで、視点からスクリーンに対して光線を出し、反射と屈折を計算し、物体のリアルな光の反射、屈折、陰影を表現することで、花火や照明などの光の反射による陰影表現、車のボディや鏡、眼球に映り込む物体など、視点の外の映像もリアルタイムで表現することができます。
DLSS(Deep Learning Super-Sampling)とは、アンチエイリアス処理の1つで、Tensorコアによりディープラーニングを利用して処理を行います。従来のTAAに比べ、効率良くジャギーを処理できる上、フレームレートも向上します。
詳細は、「GeForce RTX 2080のベンチマーク」に記載しているので、こちらをご覧ください。
その他、レイトレーシングとDLSSに関しての詳しいテスト内容は下記をご覧ください。
バトルフィールドV(BFV)のベンチマークとおすすめPCの紹介。リアルタイムレイトレーシング有効時のベンチマークや画質を掲載。
ファイナルファンタジーXV(FF15)のベンチマークとおすすめPCの紹介。DLSS有効時のベンチマークや画質を掲載。
テスト環境
テストに使用したグラフィックカード
今回使用したグラフィックカードはZOTAC製の「GAMING GeForce RTX 2060 Twin Fan 」です。デュアルファン仕様のオリジナルクーラー「IceStorm 2.0」を搭載しています。グラフィックカードの全長は約210mm、高さは約41mmと、他のRTXシリーズに比べて小柄です。また、「FireStorm」というソフトを使えば、オーバークロックやファンコントロールも可能となっています。
同製品で外観が同じ「GAMING GeForce RTX 2060 AMP Edition」がありますが、こちらはロゴマークがホワイトLEDライティングに対応しています。その他の製品スペックは下記ページからご確認ください。
■「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060 Twin Fan」製品情報
グラフィックカードの正面と背面です。デュアルファンの外装はプラスチック製、背面はメタルプレートで保護されています。
映像出力端子はDisplayPort x 3 (v1.4) 、 HDMI 2.0b x 1 となっています。USB Type-Cはありません。
補助電源には8ピンコネクタを1本使用します。
バックプレートはアーマーのように側面も覆っており、小柄ながらも耐久性は高いです。
GPU-Zの結果は、次のようになっています。
テストに使用したPCとグラフィックカード装着
使用したPCはサイコムの「G-Master Spear Z370」です。品質と信頼性の高いゲーミングPCです。
■「サイコム G-Master Spear Z370」 の実機レビュー
■「サイコム G-Master Spear Z370」 の製品ページ
ケースはCoolerMaster製のミドルタワーケース「CM690III」を使用しています。
グラフィックカードを取り付けた「CM690III」のケース内部の画像を下に掲載します。グラフィックカード自体が省スペースモデルなので、右の2.5インチシャドウベイが干渉することはありません。
重量も重くないので、自重で傾くことはありません。
「GAMING GeForce RTX 2060 AMP Edition」の方では電源を入れるとロゴ部分が白く点灯するようですが、本製品では点灯しません。
ゲームベンチマークスコア
GeForce RTX 2060のゲームのベンチマークスコアを掲載します。
重い部類のゲーム
重い部類のゲームでは、1920x1080の解像度の場合、ワイルドランズ以外はいずれも60 fpsを大きく超える高いベンチマークスコアです。フルHD/60Hzの液晶でプレイするなら、ほとんどのゲームが、最高のグラフィック設定でプレイできると思います。フルHD/高リフレッシュレートの液晶でプレイするなら、もう少し上位のビデオカードがいいと思います。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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1920x1080 | 軽量品質 | 13362 / 134 fps |
標準品質 | 10476 / 105 fps | |
高品質 | 7922 / 79 fps | |
2560x1440 | 軽量品質 | 9595 / 96 fps |
標準品質 | 7071 / 71 fps | |
高品質 | 5771 / 57 fps | |
3840x2160 | 軽量品質 | 5377 / 54 fps |
標準品質 | 3834 / 38 fps | |
高品質 | 3313 / 32 fps |
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
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1920x1080 | 最低 | 143 fps |
中 | 103 fps | |
最高 | 85 fps | |
2560x1440 | 最低 | 111 fps |
中 | 71 fps | |
最高 | 58 fps | |
3840x2160 | 最低 | 61 fps |
中 | 40 fps | |
最高 | 30 fps |
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
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1920x1080 | 低 | 149 fps |
高 | 102 fps | |
ウルトラ | 58 fps | |
2560x1440 | 低 | 112 fps |
高 | 75 fps | |
ウルトラ | 45 fps | |
3840x2160 | 低 | 63 fps |
高 | 41 fps | |
ウルトラ | 25 fps |
中程度の重さのゲーム
中程度の重さのゲームでは、2560x1440の解像度でも、60 fpsを超えるゲームが多いです。WQHD/60Hzの液晶にちょうどいいのではないかと思います。フルHD/高リフレッシュレートの液晶でも、高めのグラフィック設定でプレイできると思います。
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
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1920x1080 | 標準(デスク) | 20142 / 150 fps |
高(デスク) | 16868 / 118 fps | |
最高品質 | 16255 / 111 fps | |
2560x1440 | 標準(デスク) | 17814 / 127 fps |
高(デスク) | 13457 / 90 fps | |
最高品質 | 12050 / 80 fps | |
3840x2160 | 標準(デスク) | 13684 / 91 fps |
高(デスク) | 7010 / 46 fps | |
最高品質 | 5985 / 39 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ 5
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---|---|---|
1920x1080 | 低品質 | 124 fps |
高品質 | 104 fps | |
最高品質 | 100 fps | |
2560x1440 | 低品質 | 97 fps |
高品質 | 80 fps | |
最高品質 | 75 fps | |
3840x2160 | 低品質 | 49 fps |
高品質 | 40 fps | |
最高品質 | 38 fps |
3D Markのスコア
Port Royal
2019年1月8日より新しく追加された3DMARKのDXRベースのレイトレーシングベンチマークテスト「Port Royal」の結果です。レイトレーシングをテストするベンチマークなので、DXRに対応したGeForce RTX 20シリーズかQuadro RTXシリーズが必須となります。ベンチマークテストの解像度は2560x1440で実行されています。負荷はかなり高いです。
RTX 2080Ti | Graphics score | 7860 |
Graphics test | 36.39 fps | |
RTX 2080 | Graphics score | 6037 |
Graphics test | 27.95 fps | |
RTX 2070 | Graphics score | 4834 |
Graphics test | 22.38 fps | |
RTX 2060 | Graphics score | 3734 |
Graphics test | 17.29 fps |
その他の3DMark
その他の3DMarkのスコアです。
GeForce RTX 2080 |
GeForce RTX 2070 |
GeForce RTX 2060 |
||
Time Spy | Score | 9943 | 8385 | 7325 |
Graphics score | 10602 | 8605 | 7302 | |
CPU score | 7355 | 7324 | 7464 | |
Fire Strike Ultra | Score | 6687 | 5471 | 4316 |
Graphics score | 6591 | 5340 | 4124 | |
Physics score | 18723 | 18473 | 18583 | |
Combined score | 3605 | 2925 | 2395 | |
Fire Strike Extreme | Score | 12656 | 10322 | 8497 |
Graphics score | 13421 | 10765 | 8726 | |
Physics score | 18667 | 18510 | 18545 | |
Combined score | 6627 | 5235 | 4230 | |
Fire Strike | Score | 22562 | 19648 | 17019 |
Graphics score | 27828 | 22766 | 18799 | |
Physics score | 18732 | 18473 | 18611 | |
Combined score | 10680 | 10172 | 9258 |
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非常にコストパフォーマンスの高いゲーミングPCです。
ユーザーの声を取り入れた個性的なデザインのケースに、ガラスサイドパネルと内部のLEDファンが点灯し、安い割にはデザインも良いです。
レビュー記事はこちら人気のBTOパソコンです。
エントリーモデルからハイエンドモデルまでラインナップが広く、目的に応じたスペックのPCを選びやすいです。また、いずれのモデルも比較的安いです。
レビュー記事はこちら
三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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