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GeForce RTX 2080Ti のベンチマーク
NVIDIAの最新GPUであるGeForce RTX 20シリーズの「GeForce RTX 2080Ti」が2018年9月27日に発売となりました。ここでは、ASUS製の「Dual GeForce RTX 2080 Ti」のグラフィックカードを用いて、ゲームのベンチマーク(フレームレート)などを計測した結果を掲載します
目次
ベンチマークスコア概要
RTX 2080Tiの特徴
ベンチマークスコア詳細
おすすめPC
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GeForce RTX 2080Tiのスコア結果【概要】
お忙しい方のために、GeForce RTX 2080Tiのベンチマークスコア結果を、いくつか先に掲載します。
ベンチマークや設定内容にもよりますが、GeForce RTX 2080Tiは、RTX 2080と比較した場合は、約1.2倍ほどスコアが上昇しており、GTX 1080Tiと比較した場合は、1.3~1.4倍ほどスコアが上昇しています。GTX 1080と比較した場合は、1.7~1.8倍ほどスコアが上昇しています。
~ 3840x2160、最高設定 ~
GeForce RTX 2080Ti の仕様
GeForce RTX 2080Ti の仕様を掲載します。
新世代GPUである「GeForce RTX 2080Ti」は、GTX 10シリーズである「GTX」という名前から、RTX 20シリーズという名前に変わり、GPUアーキテクチャも「Pascal(パスカル)」から「Turing(テューリング)」になりました。また、RTコアを利用した「レイトレーシング」や、Tensorコアを利用したディープラーニングを活用したアンチエイリアス技法「DLSS」という機能が搭載されているのも大きな特徴です。
RTX 20シリーズ | GTX 10シリーズ | |||
GeForce RTX 2080Ti |
GeForce RTX 2080 |
GeForce GTX 1080Ti |
GeForce GTX 1080 |
|
コードネーム | TU102 | TU104 | GP102 | GP104 |
GPUアーキテクチャ | Turing | Pascal | ||
CUDAコア | 4352基 | 2944基 | 3584基 | 2560基 |
RTコア | 68基 | 46基 | ― | ― |
Tensorコア | 544基 | 368基 | ― | ― |
定格クロック | 1350MHz | 1515MHz | 1480MHz | 1607MHz |
ブーストクロック | 1545MHz | 1710MHz | 1582MHz | 1733MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR5X | ||
メモリ容量 | 11GB | 8GB | 11GB | 8GB |
TDP | 250W | 215W | 250W | 180W |
※Tensorコア・・・AIで用いられるディープラーニングに最適なコア
レイトレーシング、DLSSとは?
GeForce RTX 2080Tiの目玉機能として、レイトレーシングや、ディープラーニングを使ったDLSSがあります。
レイトレーシングとは、映像技術の1つで、視点からスクリーンに対して光線を出し、反射と屈折を計算し、物体のリアルな光の反射、屈折、陰影を表現することで、花火や照明などの光の反射による陰影表現、車のボディや鏡、眼球に映り込む物体など、視点の外の映像もリアルタイムで表現することができます。
DLSS(Deep Learning Super-Sampling)とは、アンチエイリアス処理の1つで、Tensorコアによりディープラーニングを利用して処理を行います。従来のTAAに比べ、効率良くジャギーを処理できる上、フレームレートも向上します。
その他、レイトレーシングとDLSSに関しての詳しい情報やテスト内容は下記をご覧ください。
バトルフィールドV(BFV)のベンチマークとおすすめPCの紹介。リアルタイムレイトレーシング有効時のベンチマークや画質を掲載。
ファイナルファンタジーXV(FF15)のベンチマークとおすすめPCの紹介。DLSS有効時のベンチマークや画質を掲載。
テスト環境
テストに使用したグラフィックカード
今回使用したグラフィックカードはASUS製の「Dual GeForce RTX 2080 Ti」です。ファンはデュアルファンとなっており、大型のヒートシンクを採用しているので、従来のグラフィックカードと比べ、分厚くて重量もあります。カードサイズは約268 mm×114 mm×58 mmとなっており、長さは普通ですが、重量があります。その他の製品スペックは公式ページからご確認ください。
■「ASUS Dual GeForce RTX 2080 Ti」製品情報
■「ASUS Dual GeForce RTX 2080 Ti」製品スペック
グラフィックカードの正面と背面です。背面はメタルプレートで保護されており、頑強で熱にも強そうです。
映像出力端子はDisplayPort x 3 (v1.4) 、 HDMI 2.0b x 1 、USB Type-C x1となっています。USB Type-Cは、VirtualLinkに対応しており、いずれUSB Type-Cケーブル1本でVR機器が接続できるようになる予定です。
冷却性を高めるためヒートシンクはかなり分厚いです。
補助電源には8ピンコネクタを2つ使用します。
GPU-Zの結果は、次のようになっています。
テストに使用したPCとグラフィックカード装着
使用したPCはサイコムの「G-Master Spear Z370」です。品質と信頼性の高いゲーミングPCです。
■「サイコム G-Master Spear Z370」 の実機レビュー
■「サイコム G-Master Spear Z370」 の製品ページ
ケースはCoolerMaster製のミドルタワーケース「CM690III」を使用しています。
グラフィックカードを取り付けた「CM690III」のケース内部の画像を下に掲載します。MSI製の「GEFORCE RTX 2080 GAMING X TRIO」とは違い、右の2.5インチシャドウベイが干渉することはありません。
ただ、「Dual GeForce RTX 2080 Ti」自体が重いので、少し傾いてしまいます。これだとマザーボードに負担がかかり、故障の原因にもなりかねないので、ステーやサポーターなどで補強することをおすすめします。
ゲームベンチマークスコア
ベンチマーク計測機能が備わっているゲームの、GeForce RTX 2080Tiのベンチマークスコアは下の通りです。参考までにGeForce GTX 1080TiとGTX 1080で計測したスコアも掲載しています。なお、テスト時のグラフィックドライバーは現時点で最新の「411.63」です。
フルHD解像度の場合、いずれも60 fpsを大きく超える非常に高いベンチマークスコアです。高リフレッシュレートの液晶ディスプレイでも、高めのグラフィック設定でプレイできると思います。グラフィック設定を低くした場合は、ゲームによってはRTX 2080の方がスコアが高いケースもありますが、グラフィック設定を高くした場合は、RTX 2080Tiの方がスコアが高いです。
RTX 2080Tiは、RTX 2080とは違い、特に4K解像度などの高負荷環境におけるパフォーマンスが非常に高いです。中程度の重さのゲームなら4K解像度でも最高設定で60fpsを越えますし、重い部類のゲームでも、高設定で快適プレイできます。GTX 2080Tiなら、「4K解像度でもこれ1枚でプレイ可能」という域まで来たのではないでしょうか。
重い部類のゲーム
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 軽量品質 | 16917 / 171 fps |
標準品質 | 15091 / 152 fps | |
高品質 | 12061 / 120 fps | |
2560x1440 | 軽量品質 | 15238 / 153 fps |
標準品質 | 12494 / 124 fps | |
高品質 | 10020 / 100 fps | |
3840x2160 | 軽量品質 | 9661 / 97 fps |
標準品質 | 6976 / 69 fps | |
高品質 | 5920 / 58 fps |
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 最低 | 148 fps |
中 | 133 fps | |
最高 | 120 fps | |
2560x1440 | 最低 | 149 fps |
中 | 111 fps | |
最高 | 97 fps | |
3840x2160 | 最低 | 110 fps |
中 | 71 fps | |
最高 | 56 fps |
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 171 fps |
高 | 135 fps | |
ウルトラ | 87 fps | |
2560x1440 | 低 | 164 fps |
高 | 120 fps | |
ウルトラ | 73 fps | |
3840x2160 | 低 | 109 fps |
高 | 74 fps | |
ウルトラ | 47 fps |
重い部類のゲーム
モンスターハンター ワールド
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 140 fps |
高 | 125 fps | |
最高 | 115 fps | |
3840x2160 | 低 | 135 fps |
高 | 63 fps | |
最高 | 46 fps |
中程度の重さのゲーム
中程度の重さのゲーム
バトルフィールドV
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 200 fps |
高 | 175 fps | |
最高 | 165 fps | |
2560x1440 | 低 | 192 fps |
高 | 140 fps | |
最高 | 132 fps | |
3840x2160 | 低 | 116 fps |
高 | 86 fps | |
最高 | 83 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 標準(デスク) | 20661 / 155 fps |
高(デスク) | 19278 / 143 fps | |
最高品質 | 18917 / 140 fps | |
2560x1440 | 標準(デスク) | 20499 / 153 fps |
高(デスク) | 17559 / 124 fps | |
最高品質 | 17072 / 119 fps | |
3840x2160 | 標準(デスク) | 17694 / 124 fps |
高(デスク) | 12687 / 84 fps | |
最高品質 | 11190 / 74 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ 5
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低品質 | 142 fps |
高品質 | 125 fps | |
最高品質 | 117 fps | |
2560x1440 | 低品質 | 139 fps |
高品質 | 120 fps | |
最高品質 | 112 fps | |
3840x2160 | 低品質 | 92 fps |
高品質 | 76 fps | |
最高品質 | 73 fps |
3D Markのスコア
Port Royal
2019年1月8日より新しく追加された3DMARKのDXRベースのレイトレーシングベンチマークテスト「Port Royal」の結果です。レイトレーシングをテストするベンチマークなので、DXRに対応したGeForce RTX 20シリーズかQuadro RTXシリーズが必須となります。ベンチマークテストの解像度は2560x1440で実行されています。負荷はかなり高いです。
RTX 2080Ti | Graphics score | 7860 |
Graphics test | 36.39 fps | |
RTX 2080 | Graphics score | 6037 |
Graphics test | 27.95 fps | |
RTX 2070 | Graphics score | 4834 |
Graphics test | 22.38 fps | |
RTX 2060 | Graphics score | 3734 |
Graphics test | 17.29 fps |
その他の3DMark
その他の3DMarkのスコアです。
GeForce RTX 2080Tiの「Graphics score」は、GeForce RTX 2080の「Graphics score」よりも、大きく上回るスコアでした。
GeForce RTX 2080Ti |
GeForce RTX 2080 |
GeForce GTX 1080Ti |
||
Time Spy | Score | 11232 | 9943 | 8699 |
Graphics score | 12388 | 10602 | 8958 | |
CPU score | 7388 | 7355 | 7476 | |
Fire Strike Ultra | Score | 8050 | 6687 | 6793 |
Graphics score | 8005 | 6591 | 6731 | |
Physics score | 18483 | 18723 | 18677 | |
Combined score | 4463 | 3605 | 3604 | |
Fire Strike Extreme | Score | 15123 | 12656 | 12715 |
Graphics score | 16218 | 13421 | 13561 | |
Physics score | 18490 | 18667 | 18649 | |
Combined score | 8499 | 6627 | 6539 | |
Fire Strike | Score | 25010 | 22562 | 22333 |
Graphics score | 33778 | 27828 | 27837 | |
Physics score | 18492 | 18732 | 18636 | |
Combined score | 10344 | 10680 | 10220 |
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三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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