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富士通 LIFEBOOK WU3/H2の実機レビュー

更新日:
CPU Core i5-1335U
Core i7-1360P
メモリ 8GB ~ 32GB
ストレージ 最大2TB PCIe SSD
液晶サイズ 13.3型
液晶種類 FHD 非光沢 タッチ
質量 25Wh:約864g
64Wh:約974g~
バッテリー 25Wh:約11.0時間
64Wh:約30.3時間
価格[税込] 16万円台~
太デジペンが内蔵できる超軽量2 in 1 PC

LIFEBOOK WU3/H2は、「約864g~」と非常に軽いコンバーチブル型の2 in 1 PCです。

持ち運びがしやすく、自在に変形でき、ペンも使えるので、多目的に使用することができます。

本体収納式のデジタルペンは、直径が約9mmと太めで、持ちやすく、手書きメモ等に使いやすいです。

バッテリーには、25Wh / 64Whの2種類があります。64Whの大容量バッテリーを搭載しても、「約974g~」と1kgを切る軽さです。外でもバッテリー残量を気にせず使用できるので、64Whバッテリーを選択することをおすすめします。

バランスのいいモバイルPCとして、外回りが多いビジネスパーソンや、大学生のパソコンとしておすすめです。

公式販売サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-1335U、8GBメモリ、256GB SSD、25Whバッテリー

 

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目次

お忙しい方は、「LIFEBOOK WU3/H2の特徴」のみお読みください。

 

LIFEBOOK WU3/H2 の特徴

世界最軽量の13.3型ペン付き 2 in 1 PC

LIFEBOOK WU3/H2は、約864g~と非常に軽い、13.3型の2 in 1 PCです。

メーカーサイトでは、「ペンが格納できる13.3型ワイド液晶搭載2 in 1コンバーチブルノートPC(個人向け)として世界最軽量(2023年6月、メーカー調べ)」と紹介されています。色々と条件が加えられていますが、この軽さは本物です。

約864g~と非常に軽い2 in 1 PC

 

LIFEBOOK WU3/H2は、コンバーチブル型の2 in 1 PCなので、下図のように自在に変形できます。この手の製品は、ボディの剛性が求められますし、ヒンジ周りも複雑な構成になるため、質量が重くなる傾向があります。その中で、LIFEBOOK WU3/H2の13.3型サイズで約864g~という質量は、驚くほどの軽さです。

このように軽いことで、持ち運びがしやすいだけでなく、タブレット形状にして、片手持ちで使用するといった使い方もしやすいです。

自在に変形できるコンバーチブル型

 

なお、約864gなのは、第13世代Core i5-1335U、25Whバッテリーを搭載したモデルです。ただし、25Whバッテリーは、モバイルノートPCとしては容量が小さく、バッテリー駆動時間が約11.0時間(メーカー仕様値)と短いです。

LIFEBOOK WU3/H2では、64Whバッテリーを選択することができるので、最軽量モデルにこだわる必要がなければ、64Whバッテリーがおすすめです。大容量の64Whバッテリーを搭載しても、「約974g~」という軽さで、バッテリー駆動時間が約30.3時間(メーカー仕様値)と長くなります。

 

直径9mmの内蔵アクティブペンが付属

LIFEBOOK WU3/H2には、本体に収納できる、内蔵アクティブペンが付属しています。

旧モデルでも、内蔵アクティブペンが付属していましたが、下図のように細身のペンだったので、あまり持ちやすくはありませんでした。

旧モデルの内蔵アクティブペン

 

新モデルのLIFEBOOK WU3/H2では、直径9mmと太いペンになり、持ちやすくなりました。

LIFEBOOK WU3/H2の内蔵アクティブペン

 

このアクティブペンは、下の画像のように、本体底面の専用ガレージに収納できます。外に持ち出すときでも、ペンを忘れることがなくなりますし、ペンを紛失してしまうリスクも低減できます。

アクティブペンの収納時

 

ペンには、充電端子が付いており、本体収納時に自動的に充電されます。

本体収納時に充電される

 

このペンは、WacomのActive ESペン技術を採用し、傾き検知にも対応しています。

実際にペンを使用してみましたが、液晶表面がツルツルしていなくて、ある程度抵抗感があるので、紙に書いているような感触に近いです。

試し書き

 

高精細なリアカメラを搭載

LIFEBOOK WU3/H2は、液晶上部の一般的なWebカメラに加えて、キーボード面にもカメラをもう1つ備えています。タブレットスタイルのときにリアカメラとして使うことができます。

リアカメラは、約1258万画素の4Kカメラです。解像度が高く、精細な写真を撮ることができます。紙の資料や、会議や講義の時のホワイトボードなどを撮って保存したり、撮ったものに手書きでメモを取ったりすることができます。

約1258万画素のリアカメラ

 

充実のインターフェイス

LIFEBOOK WU3/H2は、超軽量ノートPCですが、軽量化のためにインターフェイスを省くこともなく、下図のように充実のインターフェイス構成となっています。USB-C(Power Delivery、DisplayPortにも対応)や、LANポートも備えており、外出先でもポート類に不足を感じることはほとんどないと思います。

充実のインターフェイス

 

安心して使える保証サービス

ノートPCは、1年のメーカー保証が付いている場合が多いですが、富士通のカスタムメイドモデルには、標準で3年のメーカー保証が付いています。さらに、有償で、落下や水こぼしなどによる破損・故障も無償で修理を受けられる「ワイド保証」を付けることができますし、これらの保証を最長5年に延ばすこともできます。

例えば、26,400円で「5年ワイド保証」を付けることができます。保証の範囲内であれば、何度でも修理可能で、修理代の限度額や免責もなく、修理にかかる送料・引取費用もかかりません。この保証内容で、約5000円/年だと考えると安いと思います。LIFEBOOK WU3/H2は、日常的に持ち出して使うような機種なので、「5年ワイド保証」を付けておくと、安心して使用できると思います。

 

やや気になる部分

LIFEBOOK WU3/H2は、軽くて、自在に変形でき、内蔵タイプのペンも付いており、非常に使いやすいモバイルPCです。

ただし、あえて挙げるならば、WWANに非対応なのが少し残念です。WWAN対応であれば、格安SIMなどを使用することで、外出先でも手軽にネットに接続することができ、便利だったと思います。LIFEBOOK WU3/H2の場合、外出先でネット接続したいときは、公衆無線LANや、スマホのテザリングを利用する必要があり、ひと手間必要になります。

また、欠点というわけではありませんが、最近流行りの画面比16:10の液晶ではありません。少し縦に長く、効率よく作業ができる画面比16:10の液晶が良かったという方とっては、少し残念に感じるかもしれません。

なお、WWAN対応や、画面比16:10の液晶にこだわる方は、兄弟機種のLIFEBOOK WU2/H1を検討してもいいかもしれません。コンバーチブル型の2 in 1 PCではありませんが、画面比16:10の14型液晶を搭載し、「約758g~」と軽く、5G対応モデルもあります。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックで、快適に作業できるでしょう。
オンライン会議 カメラ、マイク、スピーカーが搭載されており問題なくオンライン会議をすることができます。
動画鑑賞 ディスプレイは色鮮やかな表示が可能です。スピーカー音は普通ですが、快適に動画鑑賞ができます。
RAW現像
画像編集
当サイト計測でsRGBカバー率93.0%と色域広めの液晶を搭載しており、画像の編集などの用途にもある程度使えます。なお、この用途で使用するなら、16GB以上のメモリを搭載したモデルがおすすめです。
動画編集 △~○ FHD動画の簡易的な動画編集ならできると思います。この用途の場合は、Core i7、16GB以上のメモリを搭載したモデルがおすすめです。ただし、より本格的な動画編集には、外部グラフィックスを搭載したノートPCがいいでしょう。
ゲーム 選択する構成によっては、軽いゲームならできないこともないと思います。ただし、快適にゲームをするには、外部グラフィックスを搭載したゲーミングノートPCがおすすめです。

 

ディスプレイのチェック

LIFEBOOK WU3/H2のディスプレイのチェックです。

液晶パネルの型番は、「LQ133M1JW62A」でした。

標準的な13.3型のFHD液晶(1920x1080)を搭載しています。非光沢で、輝度を23%以下に下げなければフリッカーも発生しておらず、普通に見やすく作業がしやすい液晶です。広めの色域なので、写真や動画を色鮮やかな表示で見ることができますし、ライトな画像編集などにも使うことができると思います。最大輝度は、当サイトの計測では404cd/m2と高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は広めでした。当サイトの計測では、sRGBカバー率は93.0%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、各色とも1:1の直線に近く、概ね自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶ですので、反射や映り込みが抑えられています。ギラつきがややありますが、そこまで気にならないレベルだと思います。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度23%以下でフリッカーが検出されましたが、輝度100~24%まではフリッカーは発生していません(参考:輝度30%で120cd/m2)。

輝度23%以下にして、画面を暗めにするのでなければ、フリッカーを気にする必要はないでしょう。また、フリッカー発生時でも、約26kHzと周波数が高いため、体への影響は少ないと思います。

輝度:100~24%
輝度:23%以下
PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

LIFEBOOK WU3/H2のキーボードのチェックです。

今回は、標準の「日本語配列キーボード(かな表記なし・バックライト付き)」を搭載しています。

キーピッチは、横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.5mmです。標準的なフルサイズのキーボードです。

主要なキーのサイズが揃っています。また、「半角/全角」キー、「Backspace」キー、「Enter」キーなどの頻繁に押すキーのサイズが大きいので、押しやすいです。モバイルノートPCですが、窮屈さを感じることもない、普通の打ちやすさのキーボードだと思います。

タッチパッドの使いやすさも普通です。クリックボタンが独立しており、軽い力で押すことができるので、押しやすいです。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

LIFEBOOK WU3/H2のパフォーマンスのチェックです。

Windowsの「設定」→「システム」→「電源とバッテリー」の部分で「電源モード」を変更することができます。ここでは、デフォルトの「バランス」と、最も高いパフォーマンスが出る「最適なパフォーマンス」で計測を行いました。

電源モード

 

CPU

LIFEBOOK WU3/H2は、PBP(プロセッサー・ベース・パワー)が15WのCore i5-1335U、または、28WのCore i7-1360Pを選択することができます。

今回は、Core i5-1335U搭載モデルをチェックしており、ベンチマークの結果は以下のとおりです。

シングルコア、マルチコアともに、Core i5-1335Uを搭載した他機種で計測した代表的なスコアよりもやや低めの数値でした。ただし、「バランス」モードでもCPU電力:約15Wで動作していたので、PBP:15WのCore i5-1335Uとしては、パフォーマンスが低いわけではないようです。モバイルノートPCで行う一般的な作業であれば、特にもたつきを感じることもなく使用することができると思います。

なお、「最適なパフォーマンス」モードにすると、スコアがアップしています。ただし、CPU温度が高くなるので、通常は「バランス」モードで使用した方がいいと思います。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-1335U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 7945HX 33229
Core i9-13980HX 28398
Core i9-13950HX 27983
Core i9-12950HX 21617
Core i9-13900H 19299
Core i7-13700H 17622
Core i7-12800HX 17492
Core i7-12700H 14546
Core i7-12650H 14189
Ryzen 7 7735HS 14068
Ryzen 7 6800H 13999
Core i5-12500H 13213
Core i7-12650H 12674
Ryzen 7 6800U 10830
Ryzen 5 6600H 10470
Ryzen 7 7735U 10122
Core i7-1360P 9720
Core i5-1340P 9688
Core i7-1260P 9032
Core i5-1240P 8409
Ryzen 5 7530U 8403
Core i7-1255U 8300
Core i5-1235U 7589
Core i7-1250U 7435
Core i5-1335U 8249
6842 [最適なパフォーマンス]
5077 [バランス]
Core i5-1230U 6273
Core i3-1215U 4969
Core i7-1165G7 4720
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-13950HX 2097
Core i9-13980HX 2061
Core i9-13900H 2016
Core i9-12950HX 1981
Ryzen 9 7945HX 1951
Core i7-13700H 1898
Core i7-1360P 1826
Core i7-12700H 1823
Core i7-1260P 1802
Core i7-12650H 1787
Core i7-1255U 1776
Core i7-12800HX 1760
Core i5-12500H 1727
Core i5-1340P 1722
Core i5-1235U 1675
Core i5-1240P 1666
Core i5-1335U 1723
1625 [最適なパフォーマンス]
1557 [バランス]
Core i3-1215U 1592
Ryzen 7 7735HS 1538
Core i5-1230U 1532
Ryzen 7 6800H 1522
Ryzen 7 6800U 1504
Core i7-1250U 1495
Ryzen 5 6600H 1476
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 7730U 1446
Ryzen 5 7530U 1439
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

今回チェックしているモデルでは、LPDDR5-6400のメモリを搭載しています。思ったほどではありませんでしたが、十分広めのメモリ帯域でした。なお、メモリ容量によってメモリの形式は異なり、8GB/16GBメモリはLPDDR5-6400、32GBメモリはLPDDR5-6000となります。

なお、オンボードメモリなので、後からメモリの増設・換装をすることはできません。そのため、できれば16GB以上のゆとりのあるメモリ容量を選んでおくことをおすすめします。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
LPDDR5-6400 8GBメモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
LPDDR5-6000
デュアルチャネル
64.52GB/s
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
LPDDR5-5200
デュアルチャネル
58.49GB/s
LPDDR5-6400
デュアルチャネル
54.22GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR5-4800
デュアルチャネル
51.68GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

グラフィックスは、CPU内蔵のグラフィックスです。ベンチマークの結果は以下のとおりです。

ノートPCのCPU内蔵グラフィックスとしては標準的な性能です。動作モードを変更しても、グラフィックス性能に大きな差はないようです。

なお、Core i5-1335Uのグラフィックスの実行ユニット数が80であるのに対して、Core i7-1360Pのグラフィックスの実行ユニット数は96となっています。FHD動画の簡単な編集をするなど、グラフィックスパワーを必要とする作業をするのであれば、Core i7-1360P搭載モデルの方が有利だと思います。ただし、そこまで放熱性の高いPCではないので、Core i7-1360Pを搭載して期待通りのパフォーマンスが出るかは分かりません。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i5-1335U
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce RTX 3050 52196
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX550 35717
GeForce MX450 30425
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
30319
Ryzen 7 7735U
メモリLPDDR5-6400
28714
Core i7-1260P
メモリLPDDR5-5200
23149
Core i7-1360P
メモリLPDDR5-4800
21897
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800
20478
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i7-1355U
メモリDDR4-3200
18235
Core i5-1340P
メモリLPDDR5-4800
17774
Ryzen 7 7730U
メモリLPDDR4X-4266
17524
Core i5-1240P
メモリLPDDR5-4800
16524
Ryzen 5 7530U
メモリLPDDR4X-4266
16389
Core i5-1335U
メモリLPDDR5-6400
16245 [最適なパフォーマンス]
15706 [バランス]
Core i7-1255U
メモリDDR4-3200
16093
Ryzen 7 5825U
メモリDDR4-3200
15728
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200
13877
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しています。PCIe Gen4 SSDとしてはそこまでの速度ではありませんが、搭載しているSSDの性能に応じた速度が出ており、実用上は十分な速さです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
256GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
3607
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

LIFEBOOK WU3/H2は、microSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は高速です。ただ、欲を言えば、フルサイズのSDカードリーダーがよかったです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートの動作チェックです。

LIFEBOOK WU3/H2では、USB Type-Cポートを2つ備えています。

Core i5-1335U搭載時は、USB3.2 Gen2 Type-C(Power Delivery、DisplayPort対応)x2となります。一方、Core i7-1360P搭載時は、Thunderbolt 4 USB 4 (Gen3) Type-C(Power Delivery、DisplayPort対応)x2となります。

今回は、Core i5-1335U搭載モデルで、動作チェックの結果は下表の通りです。

PD充電器による給電に関しては、18W出力のものも使用できました。

なお、仕様を確認すると、USB3.2 Gen2 Type-Cの場合は、「7.5W(5V/1.5A)以上を供給可能な機器であれば、本体に充電が可能です。パソコンを使用しながら本体に充電する場合は、45W(20V/2.25A)以上を供給可能なものが必要です。」と表記されていました。

また、Thunderbolt 4 USB 4 (Gen3) Type-Cの場合は、「7.5W(5V/1.5A)以上を供給可能な機器であれば、本体に充電が可能です。パソコンを使用しながら本体に充電する場合は、60W(20V/3A)以上を供給可能なものが必要です。」と記されています。

そのため、パソコンを使用しながら充電したい場合は、45W以上、もしくは60W以上の出力があるものを使用するといいと思います。

USB3.2 Type-C [Core i5搭載モデル] 
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器
18W cheero充電器
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで出力出来ていました。

4Kモニター(BenQ EX3210U)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

LIFEBOOK WU3/H2の質量のチェックです。

メーカーの仕様表では、25Whバッテリー+Core i5搭載時が「約864g~」、64Whバッテリー+Core i5搭載時が「約974g~」、64Whバッテリー+Core i7搭載時が「約988g~」となっています。

今回は、25Whバッテリー+Core i5搭載モデルを計測しましたが、仕様よりもやや軽かったです。13.3型のペン付き2 in 1 コンバーチブルノートPCとして世界最軽量なだけあり、非常に軽いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  25Whバッテリー
PC本体 828g
65W ACアダプター+電源ケーブル 238g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

今回は、25Whバッテリー+Core i5の構成で、バッテリー駆動時間はご覧の通りです。

25Whバッテリーというのは、モバイルノートPCとしてはかなり小さい容量です。そのため、動画再生のような負荷の軽い作業でも、バッテリー駆動時間は短いです。さらに、少し負荷のかかる作業を連続して行うと、(3)ぐらいの駆動時間になります。

バッテリー残量をあまり気にせずに使用したい方には、64Whバッテリーがおすすめです。バッテリー駆動時間(仕様値)が約30.3時間と長くなります。質量は100g強重くなりますが、それでも1kg未満に収まっており、軽いです。

なお、Core i7-1360P搭載モデルは、64Whバッテリーのみとなります。

バッテリー駆動時間
  Core i5-1335U
25Wh
(1) JEITA2.0 約11.0時間
(2) 動画再生時 7時間19分
(3) CPU約9%、GPU約6%の負荷 3時間5分
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

LIFEBOOK WU3/H2は、フロントカメラと、リアカメラの2種類のWebカメラを搭載しています。

フロントのWebカメラには、プライバシーカメラシャッターが付いています。また、Windows Helloにも対応しており、顔認証を使用することができます。

フロントのWebカメラは、約207万画素のFHDカメラです。解像度が高めなので、細部まできれいに映っていますし、色味も自然な感じでした。

フロントカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

キーボード面の上部にはリアカメラを備えています。

こちらは、約1258万画素と高精細な4Kカメラです。タブレット形状にした時に、スマホのカメラのように使用でき、ホワイトボードや資料などを撮るような用途に使用できます。

高解像度なので、かなり細かい部分まではっきり映っており、色も比較的鮮やかで綺麗な映像です。

リアカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、底面の手前側に配置されています。音質は普通で、勝手に評価すると、ノートPC基準で10点満点で4~5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

「バランス」モードでは、CPU電力はほぼPBP(プロセッサーベース電力)通りとなる15W前後で推移し、CPU温度は84℃前後でした。

「最適なパフォーマンス」モードでは、CPU電力が少し上がり22W前後で動作し、CPU温度は90℃台後半と高い温度です。

「最適なパフォーマンス」モードでは、CPU温度が高止まりしているので、通常は「バランス」モードで使用する方がいいかと思います。

  • バランス時
  • 最適なパフォーマンス時
CPU電力&CPUクロック
CPU温度
CPU電力&CPUクロック
CPU温度

 

静音性のチェック

LIFEBOOK WU3/H2の騒音値を計測した結果を下に掲載します。ここでは「バランス」モードで計測しています。

アイドル時の動作値はほぼ無音です。負荷がかかると騒音値が多少上がりますが、他のノートPCと比較すると低い騒音値です。カフェのような場所でも、音を気にせず使用できると思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Premiere Proでプレビュー再生(320pの低画質動画)
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

徐々に負荷をかけながら、表面温度を計測したときの結果を下に掲載します。

負荷が高くなると、キーボード部の中央付近から上部にかけて表面温度が上がっています。それでも、パームレスト部の温度は低く保たれているので、タイピングする場合でも不快感はありません。

底面の温度も確認してみました。エンコードのような高い負荷がかかると底面も部分的に温度が上がっています。全体的には熱くなっていませんが、膝置きで作業をするときは注意しましょう。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。

PBP:15Wのモバイル向けCPUを搭載しているので、全体的に低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

LIFEBOOK WU3/H2の外観のチェックです。

ビジネス用としても使いやすい、スタンダードなデザインです。

旧モデルよりも液晶上部のベゼル幅が狭くなり、奥行きが少し短くなりました。見た目も最近のノートPCらしいです。

今回は、「ピクトブラック」のボディカラーです。この他に、「シルバーホワイト」のボディカラーも選択することができます。

 

360度回転するヒンジを備えた、コンバーチブル型の2 in 1 PCなので、ラップトップ形状だけでなく、下の画像のように、タブレット形状など様々なスタイルで使用することができます。

 

天板です。富士通のロゴが左下にさりげなく配置されています。シンプルでいいと思います。

 

ボディの厚みは約16.9mmとスリムです。持ち運びもしやすいです。

 

タブレット形状にしても、スリムです。液晶面とボディの間にはやや隙間が出来ます。

 

キーボード面の2隅には、ゴムカバーが付いており、テントスタイルで使うときも滑りにくくなっていますし、落下時の衝撃を吸収してくれます。

 

直径9mmと太くて持ちやすいアクティブペンが付属しており、下図のようにフロント下部にある専用ガレージに収納することができるので、紛失するリスクを低減できます。また、ペンは本体収納時に充電されます。

 

インターフェイスは、数も種類も揃っています。USB3.2 Gen1 Type-A x2、USB Type-C x2、HDMI、LAN、microSDカードリーダーを備えています。

なお、USB Type-Cポートは、Core i5搭載時は、USB3.2 Gen2 Type-C(Power Delivery、DisplayPort対応)となり、Core i7搭載時は、Thunderbolt 4 USB 4(Gen3)Type-C(Power Delivery、DisplayPort対応)となります。

また、電源ボタンには指紋センサーが内蔵されており、Windows Helloの指紋認証が使用できます。

 

有線LANポートは、LANコネクタの爪を引っかけるところを上に開いてから差し込むようになっています。

 

底面の画像はご覧の通りです。小さな吸気口があります。

 

65WのACアダプターが付属しています。比較的コンパクトで、スリムなタイプです。コンセント側のケーブルも太くないので、持ち運びもしやすいです。

 

まとめ

以上が、LIFEBOOK WU3/H2のレビューです。

13.3型のペン付き2 in 1 PCとしては、世界最軽量を誇る機種です。

重くなりがちなコンバーチブル型のPCですが、約864g~と非常に軽いです。ただし、最軽量モデルは25Whバッテリーと容量が小さいです。そのため、64Whの大容量バッテリーを選択することをおすすめします。64Whバッテリーを搭載しても、約974g~と1kgを下回っており、十分軽いです。持ち運びがしやすく、片手で持つこともできますし、外でもバッテリー残量をあまり気にせず使えるので、モバイルPCとしてのバランスがいいです。

別の大きな特徴は、直径が約9mmのデジタルペンを本体内に収納することができる点です。太めのペンなので、持ちやすく、メモなどが取りやすいです。底面にある専用ガレージに収納すると、自動的に充電されます。内蔵タイプなので、持ち出すときに忘れたり、紛失したりするリスクを低減することができます。

約1258万画素の4Kカメラを搭載し、講義や会議のホワイトボードや資料を撮影するなど、一般的なノートPCとはちょっと違った使い方もできます。

なお、WWAN(LTE / 5G)には対応していませんが、それ以外はバランスのいいモバイルPCだと思います。外でPCを使うことが多い営業職の方や、大学に持参して、講義を受けたり、レポートを作成したりするのに使用する大学生のモバイルPCとしておすすめです。

 

太デジペンが内蔵できる超軽量2 in 1 PC

LIFEBOOK WU3/H2

特徴

  • 約864g~と非常に軽い13.3型の2 in 1 PC
  • 太めで持ちやすいデジタルペンを本体に収納可能
  • 外でも困らない充実のポート構成

こんなあなたに

  • 営業職など外でPCを使うことが多い方
  • 大学に持参して使いたい大学生に
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