ドスパラ GALLERIA GCF1050TNFの実機レビュー

更新日:2018年7月1日
CPU Core i7-8750H
GPU GeForce GTX 1050Ti
Optimus 対応
メモリ 4~32GB
ストレージ SATA M.2 SSD / HDD
液晶サイズ 17.3型
液晶種類 FHD 非光沢
質量 約2.9kg
価格 15万円台(税別)~

大画面のエントリー向けゲーミングPC

ドスパラ GALLERIA GCF1050TNFは、17.3型の大画面液晶を搭載したゲーミングノートPCです。

最新のCore i7-8750Hを搭載し、CPU性能は非常に高いです。

グラフィックスについては、GeForce GTX 1050Tiを搭載しています。GeForce GTX 10シリーズの中では、エントリーモデルに位置づけられますが、4GBのビデオメモリを搭載しているので、ビデオメモリを多く消費するゲームでも安心です。

シンプルなブラックのボディですが、赤いキーボードとLEDが個性的です。

ストレージはM.2 SSDと2.5インチストレージの2台搭載可能です。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-8750H、8GBメモリ、GeForce GTX 1050Ti(4GB)、250GB SSD+1TB HDD

目次

お忙しい方は、「GALLERIA GCF1050TNFの特徴」のみお読みください。

GALLERIA GCF1050TNFの特徴

最新のHシリーズCPU、Core i7-8750Hを搭載

GALLERIA GCF1050TNFは、Hシリーズの最新インテルCPU、Core i7-8750Hが搭載されています。

Core i7-8750Hは、従来のCore i7-7700HQより、コア数が増え、CINEBENCHのベンチマークでは、約1.6倍もスコアが上でした。ゲーム用途だけでなく、エンコードやRAW現像など時間がかかる処理をする場合にもおすすめです。

 

17.3型の大画面でゲームが快適

GALLERIA GCF1050TNFは、17.3型の大画面液晶を搭載しているので、従来の15.6型よりもゲーム画面が見やすく、迫力も増します。


17.3型の大画面

 

内部はたくさんのヒートパイプ

GALLERIA GCF1050TNFは、合計6本のヒートパイプを搭載しており、発熱の高いCPUおよびGPUを強力に冷却します。このおかげもあり、ゲーム中の温度は問題ない範囲に収まっています(詳細は後述)。


ヒートパイプ

 

ダブルストレージ構成が可能

ストレージについては、合計2つ搭載でき、OS用とデータ用などに分けることが可能です。SSDの価格が大分下がっているので、ダブルSSD構成にするのも良いと思います。


ダブルストレージ構成

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のようになっています。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

用途 快適度 コメント
Web閲覧、動画鑑賞、
Office作業
非常に快適です。
イラスト制作 CPUなどのスペックは十分です。液晶は視野角は悪いものの、色域は広いです。ただ、青みが強いので、キャリブレーションしたほうがいいと思います。また、写真を取り込むためのSDカードスロットの速度が遅いのも気になります。
画像編集・RAW現像
ゲーム エントリー向けのグラフィックスを搭載しておりゲーム可能です。フルHDなら中程度のグラフィック設定で多くのゲームができます。
エンコード CPU性能が高く、またGeForce GTXシリーズのグラフィックスも搭載し、エンコードも比較的速く終わります。
動画編集 個人で動画編集するなら十分な性能です。ただし、青みが強いので、キャリブレーションしたほうがいいと思います。

 

ゲームベンチマーク

GALLERIA GCF1050TNFの各ゲームのベンチマークは下表のようになっています。

GeForce GTX 1050Tiは、GeForce GTX 10シリーズの中では、エントリーモデルに位置づけられた性能ですが、中程度の設定なら快適に動作するゲームが多いです。FF14や軽めのゲームなら高設定でも60 fpsを超えて動作します。

ゲームベンチマーク(解像度設定:1920x1080)
ゲーム一覧 ドスパラ
GALLERIA GCF1050TNF
重さの目安 ゲームタイトル グラフィック
品質設定
Core i7-8750H
GeForce GTX 1050Ti(4GB)
1920×1080
重いゲーム ファイナルファンタジーXV 5229 (やや快適) 51 fps
4060 (普通) 40 fps
2888 (やや重い) 27 fps
ゴーストリコン ワイルドランズ 67 fps
43 fps
ウルトラ 22 fps
中程度の
重さのゲーム
FF14 紅蓮のリベレーター 標準品質 ★ 11915 / 86 fps
高品質 ★ 10302 / 71 fps
最高品質 7636 / 51 fps
フォーオナー 108 fps
67 fps
超高 50 fps
STEEP 最低 69 fps
51 fps
超高 38 fps
ライズオブトゥームレイダー 最低品質 89 fps
中品質 63 fps
最高品質 46 fps
ファークライ5 55 fps
45 fps
最高 42 fps
軽めのゲーム ドラゴンズドグマオンライン
最高品質 8759 (とても快適)
ファンタシースターオンライン2 EP4 描画:6 19404 (快適)
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) 17180
ドラゴンクエストX 最高品質 16908 (すごく快適)
★「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。
※計測時のグラフィックドライバーバージョンは、執筆時点で最新の「397.64」です。
※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1050Tiの情報は次の通りです。


グラフィックカードのスペック

 

GeForce GTX 1050Tiのその他のゲームのフレームレートについては、下のページを参考にしてください。他のPCで計測した結果ではありますが、鉄拳7、バイオハザード7などのフレームレートについても掲載しています。

PCゲームベンチマーク一覧

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイの詳細なチェックです。

視野角はそれほど良くありません。ただし、色域が高めのせいか、他のTNパネルのノートPCほど見にくいとも感じませんでした。正面から見る分には気になりません。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、緑と青が強めに出ているのが分かります。ゲームをするだけなら、青みが強くてもそれほど違和感ありませんが、画像編集、動画編集をする場合は、キャリブレーション装置で補正したほうがいいと思います。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域は普通です。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。それほどギラつきは強くありません。


画面拡大

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

十分なキーピッチとキーストロークがあり、打ちやすいキーボードです。15.6型のGCF1060GFと同じキーボードを採用していますが、本製品は、一回りボディが大きいため、狭くなっているテンキーのキーピッチをもう少し広げてほしかったとは思います。


キーボード全体図

キーの拡大図1


キーの拡大図2

 

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンは独立しています。普通の押しやすさです。


タッチパッド

 

キーボードにはLEDバックライトも搭載しています。明るさは3段階で調整でき、LEDの色は赤のみで変更はできません。




キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUは、最新のCore i7-8750Hを搭載しています。前述しましたが、6コア12スレッドになり、ノートPCとしては高い性能のCPUです。


CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは選択できません

グラフィックス

グラフィックスにはエントリー向けのGeForce GTX 1050Tiを搭載しています。



グラフィックスの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは選択できません

ストレージ

ストレージは、SATA SSDとHDDを搭載可能です。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)

 

GALLERIA GCF1050TNFで計測したベンチマーク

以下、Core i7-8750H、メモリ 8GB、GeForce GTX 1050Ti、250GB SSDのレビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。

CINEBENCH R15
CPU性能の評価 ~

CPU性能は、ノートPCとしてはかなり高いです。LightroomによるRAW現像や、x265/x264などのCPUを使ったエンコードなどは高速に終わるでしょう。

Core i7-8750H

3DMark
~ グラフィックス(DirectX)の評価

グラフィック設定を中程度にすれば、ゲームもできるスコアです。クリエイティブな用途にも使用できるでしょう。




GeForce GTX 1050Ti

V-Ray Benchmark
レンダリング性能の評価 ~

CPUによるレンダリングは高速です。GPUのレンダリング時間もまずまずです。

Core i7-8750H、GeForce GTX 1050Ti

Adobe Premiere Proによる書き出し時間

十分高速です。

  Core i7-8750H
GeForce GTX 1050Ti
[参考]別PC
Core i7-8750H
GeForce GTX 1060
書き出し時間 1分54秒 1分40秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間

TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間

今回、シングルチャンネルのメモリであったためか、x265のエンコードは、Core i7-8750Hの割にはやや時間がかかっていました。

  Core i7-8750H
GeForce GTX 1050Ti
x265でエンコード (※1) 18分33秒
NVENCでエンコード (※2) 1分51秒
QSVでエンコード (※3) 3分35秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

CrystalDiskMark 6(SSD)
~ 内蔵ストレージ性能の評価 ~

今回、SATA SSDを搭載しています。PCIe SSDは選択できません。

256GB SATA SSD

CrystalDiskMark 6(SDカード)
~ SDカードスロット性能の評価 ~

カメラユーザーは、SDカードスロットの速度も気にするかと思いますが、速度は遅いです。

UHS-Ⅰ対応カード

エンコード中のCPUクロック

CPU使用率がほぼ100%になるエンコード中のCPUクロックです。他のCore i7-8750H搭載PCに比べるとややクロックが低いです。


エンコード時のCPUクロック

 

質量のチェック

GALLERIA GCF1050TNFの質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.9kg」とありますが、当サイトで計測した質量は、それよりもやや軽かったです。

質量の計測結果
PC本体 ACアダプター
2.807kg 623g

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間チェックです。

バッテリー容量は、43Whでした。駆動時間は未計測ですが、ゲームをするとバッテリー駆動時間は1~2時間しか持たないですし、フレームレートも制限されるので、ACアダプターは一緒に持ち運んだほうがいいです。

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

他のゲームノートPCと比較して、普通の動作音だと思います。


 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安
20dB
ほぼ無音
21~25dB
PCに近づかないと音が聞こえないレベル
26~30dB PCから少し離れても音が聞こえるレベル
31~35dB 静かな扇風機くらいの音
36~40dB PCの近くにいると、ややうるさく感じるレベル
41~45dB 風量を上げた扇風機くらいの音。一般的なデスクトップPC音
46~50dB 一般的なエアコン音くらい。うるさい
50dB以上 エアコンをハイパワー運転にしたような音。とてもうるさい
※筆者の感覚ですので、感じ方には個人差があります

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

CPU温度は普通です。GPU温度はやや低めです。


 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。

70℃前後で推移しており問題ない温度です。


エンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のCPUおよびGPU温度の詳細です。

負荷が高くなるベンチマークの後半でも、CPU温度、GPU温度共に60℃台に収まっており、問題ない温度だと思います。


FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のCPU温度


FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のGPU温度

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

ゲーム時の表面温度は、キーボード中央部分はやや熱いですが、パームレストはそれほど熱くないです。


 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

本機はOptimusに対応しているため、アイドル時の消費電力は低いです。ゲーム時の消費電力はそれなりにあります。


外観のチェック

GALLERIA GCF1050TNFの外観のチェックです。

ゲーミングノートPCの割には派手さがなく、落ち着きのあるデザインですが、赤いキーボードとLEDが個性を出しています。

 

天板です。

 

合計4つのスピーカーを搭載していますが、音質は期待していたほどでもなかったです。一定水準以上の音質ではありますが、やや雑な調整で、音割れも感じ、最大音量もそこまで大きくないです。ノートPC基準で点数をつけると、10点満点で5点といったところです(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。

サブウーファーらしきものも見えますが、こちらはダミーです。GCF1050TNFにサブウーファーは搭載されていません。

 

側面のインターフェースです。
USB3.0ポート、USB Type-C、SDカードスロットなど主要なポートは揃っています。映像出力もHDMIとmini-Displayportを装備しています。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面です。

 

底面カバーを開けたときの画像です。

 

今回搭載されていたM.2 SSDです。

 

今回搭載されていたメモリです。

 

今回搭載されていたハードディスクです。

 

ACアダプターは薄型です。

 

ACアダプターの詳細は以下の通りです。

まとめ

以上が、GALLERIA GCF1050TNFのレビューです。

17.3型液晶を搭載しているため、ノートPCの割には大きな画面でゲームをすることができます。

GeForce GTX 10シリーズの中ではエントリー向けに位置づけられるGeForce GTX 1050Tiを搭載していますが、十分な性能があり、中程度のグラフィック設定で多くのゲームができるでしょう。

最新のHシリーズのCoreプロセッサーを搭載しているので、エンコードやRAW現像などの処理も可能です。

ただし、液晶の青みが強かったので、クリエイティブな作業をする方は、キャリブレーションするといいでしょう。

詳細・購入はこちら

【公式サイトはこちら】
ドスパラ GALLERIA GCF1050TNF

 

 

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