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デル Inspiron 27 7000 (7775) の実機レビュー
CPU | Ryzen 5 1400 Ryzen 7 1700 |
---|---|
GPU | Radeon RX560(4GB) Radeon RX580(8GB) |
メモリ | 8~16GB |
ストレージ | HDD SSD+HDD PCIe SSD+HDD |
液晶サイズ | 27型ワイド |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 4K IPS 非光沢 |
価格 | 14万円台~ |
Ryzen搭載ハイスペック一体型PC
Inspiron 27 7000は、27型大画面に、Ryzen CPUを搭載したハイスペックな液晶一体型PCです。
27型と大きな画面ですが、液晶フレームが狭く、ボディがコンパクトで、設置面積も少ないです。
CPUは、かなり高性能なRyzen 7 と、スタンダードな性能のRyzen 5を選択することが可能です。Ryzen 7 を搭載すれば、エンコードやRAW現像といった処理も短時間で終わることでしょう。
スピーカーに加え、サブウーファーも搭載しており、迫力ある重低音です。また、Waves MaxxAudio Proのソフトによって、バランスの良い音に調節されて音声出力されています。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 5 1400、8GBメモリ、1TB HDD、FHD IPS液晶
目次
1 Inspiron 27 7000 (7775) の基本スペック | 2 特徴1 - 27型大画面でもフレームが狭く省スペース |
3 特徴2 - Ryzen プロセッサーを搭載 | 4 特徴3 - Radeon RX 560またはRX 580を搭載 |
5 特徴4 - 音質も良い | 6 液晶ディスプレイのチェック |
7 キーボードおよびタッチパッドのチェック | 8 パフォーマンスのチェック |
9 静音性のチェック | 10 パーツの温度のチェック |
11 外観のチェック | 12 まとめ |
特徴1 - 27型大画面でもフレームが狭く省スペース
Inspiron 27 7000は、27型の大画面を搭載した液晶一体型PCです。
液晶フレームが狭く、大きな画面でも圧迫感が少ないです。下の図のように、狭い設置面積で、液晶とPC本体を設置できてしまいます。また、キーボードは、液晶の下に収納可能で、机の上も綺麗に片づけられます。
狭フレーム採用の27型大画面液晶
キーボードは液晶下に収納可能
特徴2 - Ryzen プロセッサーを搭載
画面が大きいだけでなくCPUも高性能です。
選択可能なCPUは、AMDのRyzen 7 1700とRyzen 5 1400です。Ryzen 5 1400は、インテルのCore i5と同じくらいのベンチマークスコアで標準的な性能ですが、Ryzen 7 1700はかなり性能が高く、デスクトップPCによく使われるCore i7-7700よりも2倍近いベンチマークスコアが出ます。エンコードや、RAW現像、科学技術計算など、時間のかかる処理を行うときに効果が高いでしょう。
CPU性能の比較と選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
特徴3 - Radeon RX 560またはRX 580を搭載
Inspiron 27 7000は、Radeon RX560またはRX 580のグラフィックスを搭載しています。
この2つのグラフィックスの性能と選び方は下図の通りです。Radeon RX 580であれば、フルHD解像度の場合、高めのグラフィック品質でもゲームができると思います。
Radeon RX 560の場合、ノートPC用のGeForce GTX 960Mと同じくらいの性能で、フルHD解像度なら、低めのグラフィック品質に落とさなければ、快適にプレイできないゲームが多いです。
グラフィックスの性能と選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
レビュー機では、Radeon RX560を搭載しており、当サイトにて計測したベンチマークスコアは下表のようになります。フルHD(1920x1080)とHD(1280x720)で計測したスコアがあるためご注意下さい。
製品名 | デル Inspiron 27 7000 |
|||
基本スペック | Ryzen 5 1400 Radeon RX560 (4GB) |
|||
ファイナルファンタジー XIV 紅蓮のリベレーター | 標準品質 ★ | 8715 (非常に快適) 61 fps | ||
高品質 ★ | 5242 (とても快適) 36 fps | |||
最高品質 | 4716 (快適) 32 fps | |||
ドラゴンズドグマオンライン |
最高品質 | 4260 (快適) | ||
ファンタシースターオンライン2 EP4 | 描画:6 | 起動せず | ||
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) | ― | 9798 | ||
ドラゴンクエストX | 最高品質 | 11714 (すごく快適) | ||
ゴーストリコン ワイルドランズ | 低 | 45 fps | ||
高 | 32 fps | |||
低 | 34 fps | |||
フォーオナー | 低 | 74 fps | ||
高 | 47 fps | |||
超高 | 32 fps | |||
STEEP | 最低 | 58 fps | ||
高 | 50 fps | |||
最低 | 48 fps | |||
高 | 35 fps | |||
ライズオブトゥームレイダー | 最低品質 | 60 fps | ||
中品質 | 43 fps | |||
最高品質 | 32 fps | |||
ファークライ プライマル | 低い | 54 fps | ||
高い | 46 fps | |||
低い | 39 fps | |||
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※本機の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには平均60fpsは欲しいです。 |
GPU-Zで確認したRadeon RX 560の情報は次の通りです。
グラフィックカードのスペック
特徴4 - 音質も良い
Inspiron 27 7000は、音質はなかなか良いです。
まず、スピーカーはフロント側に配置され、音が耳に直接届きます。
フロント側の下部に配置されたスピーカー
外観からは分かりませんが、内部にサブウーファーも搭載しています。
また、デルのパソコンには、「Waves MaxxAudio Pro」がインストールされており、スピーカーの性能任せに音を出しっぱなしにするのではなく、「聞きやすい音」に調整されて音声が出力されています。具体的には、PC内蔵マイクで環境ノイズを捕捉し、ノイズキャンセリング調整をリアルタイムで行うなどしています。
音を最適に調整して出力するWAVES MaxxAudio Pro
実際に音を聞いてみると、サブウーファーのおかげで重低音がビシビシと感じました。個人的には、若い頃のように低音を強めにして楽曲を聞くことも少なくなったので、「MaxxBass」の設定を少し下げ、低音を弱めにしたほうが好みなくらいでした。高音部分はヌケが良く、全体的にバランスも良かったですが、ボーカルなどの中音部分は、イコライザーで少し上げたほうが好みでした。音の感じ方には個人差があり、また精神状態や体調によっても好みが変わるので、「Waves MaxxAudio Pro」のイコライザーで、音を調節できるのは便利です。
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
視野角は広いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、わずかに赤と緑が強く発色していますが、ほぼ色はそろっており、十分見やすい液晶です。
色域は、大型の液晶としては普通だと思います。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
非光沢液晶ですので、画面への映り込みは低減されています。ギラつきはほぼ感じません。
画面の映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
十分なキーピッチ、ストロークがあり、打ちやすいキーボードです。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
キーの拡大図3
マウスの操作性は普通です。
マウス
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
前述の通りで、Ryzen 5 1400なら標準的な性能、Ryzen 7 1700なら非常に高い性能です。
グラフィックス
前述の通りです。Radeon 580はミドルクラスのGPUで、Radeon 560はエントリークラスのGPUです。
ストレージ
下のようなストレージを選択可能です。HDDの場合、ノート用の2.5インチハードディスクであるため、アクセス速度はそれほど速くありません。可能ならばSSDを搭載したモデルをおすすめします。通常のSSDと、PCIe-NVMe SSDは、ベンチマークスコアは大きな差がありますが、体感ではそれほど変わりません。どちらを搭載しても良いと思います。
ストレージの性能と選び方(筆者の独自判断)
本製品で計測したベンチマーク
本製品でのベンチマーク結果です。
(CPU性能の評価)
Ryzen 5 1400
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)
Ryzen 5 1400、Radeon RX560
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)
Ryzen 5 1400、Radeon RX560
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Ryzen 5 1400 | |
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x265でエンコード (※1) | 28分43秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)
1TB HDD
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェック結果です。
やや低めの動作音です。ただし、Ryzen 7 1700の高性能CPUを搭載した場合は、もっと高い騒音値になるのではないかと思います。
騒音値の計測結果
計測機器:リオン NL-42K、部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※選択したCPUやGPUが異なると騒音値は変わってきます
左から1番目の図:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目の図:PowerDirector の編集画面でエフェクトを追加しプレビュー再生
左から3番目の図:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード時(x265)
左から4番目の図:FF14 紅蓮 ベンチマーク ループ実行(60fps制限)時(標準品質、1920x1080)
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
パーツ温度は低めです。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
27型と大きな画面に、RyzenのCPU、専用グラフィックスを搭載しているため、消費電力はやや高めです。
外観のチェック
外観のチェックです。
下図の角度でチルト可能です。
背面です。スタンドには穴が開いており、ケーブル類を、ここに通して、まとめることができます。
背面のポート類です。HDMIは、入力と出力ポートを搭載しており、別のディスプレイをつなげてマルチ画面にすることもできますし、ゲーム機などをつなげて映像を出力することもできます。
USBは、USB3.1 x3、USB2.0 x2、USB Type-Cポートが搭載されています。なお、付属の無線キーボードとマウスを使うために、PC本体に無線アダプターを接続する必要があるため、USBポートが1つ埋まります。
スタンドの内側には、オーディオライン出力、LAN、電源などがあります。LANは筆者が確認した限りでは、最大1Gbpsでした。
左側面には、SDカードスロット、USB3.1、ヘッドホン/マイクポートがあります。ほとんどのポートは背面にありますが、サイドにいくつかポートがあるのは嬉しいです。なお、右側面には何もポート類がありません。
また、光学ドライブも搭載されていません。大画面でブルーレイを見るために、ブルーレイドライブが搭載されていても良かったかなと思います。
電源ボタンは、液晶底面にあり見にくいです。手探りで押すことになると思いますが、慣れれば問題なく押せます。
本体下部に赤外線カメラが搭載されており、Windows Helloによる顔認証も可能です。
液晶の天面には排気口があります。塞がないように注意しましょう。
まとめ
以上が、Inspiron 27 7000 (7775)のレビューです。
27型の大画面液晶を搭載した液晶一体型PCです。大画面でも狭いフレームを採用しているため、圧迫感が少なく、見た目もスタイリッシュです。
画面の大きさだけでなく、CPU性能も高いです。Ryzen 7 1700を搭載すれば、エンコードやRAW現像などの処理が短時間で終わることでしょう。
グラフィックには、Radeon RX 560またはRX 580を搭載したモデルがあります。ゲームも快適にプレイしたいならRX 580のほうがいいです。グラフィック品質や解像度を低めに設定しても良ければ、RX 560でもいいでしょう。
スピーカー + サブウーファーを搭載し、Waves MaxxAudio Proによって音の調整がとられており、サウンドも良好です。
ただし、ブルーレイドライブやテレビチューナーはありません。
詳細・購入はこちら
公式サイトこちら
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