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マウス NEXTGEAR-NOTE i71101 の実機レビュー

更新日:2016年7月14日

SLI構成のGTX 980M搭載

NEXTGEAR-NOTE i71101は、GeForce GTX 980Mを2つ使ったSLI構成の超ハイスペックな17.3型ゲーミングノートPCです。

CPUも、デスクトップ用のCPUを搭載しており、超高速です。

ストレージも、PCIe-NVMe M.2 SSDを2つ使ったRAID 0 構成で、こちらも超高速です。

液晶には、高色域の4K液晶を搭載。色鮮やかで高精細な画面となっており、一眼レフで撮影した画像や、4Kビデオカメラで撮影した動画を、ありのままの綺麗な画像・映像で表示することが可能です。

メーカー直販サイト:
マウス(NEXTGEAR-NOTE i71101)


※レビュー機はメーカーからの貸出機です

目次

NEXTGEAR-NOTE i71101の基本スペック

NEXTGEAR-NOTE i71101の基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2016年7月14日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
デスクトップ用の第6世代Core i7を搭載しています。本機はCore i7-6700Kです。
グラフィックカード
GeForce GTX 980M SLI(8GB×2)を搭載しています。
液晶ディスプレイ
17.3型ワイドの非光沢液晶です。解像度はUHD(3840×2160)の4Kです。
メモリ
最大で64GBのメモリを選択できます。本機は32GB(8GB×4)を搭載しています。
M.2 SSD
PCIe-NVMe SSDを選択可能。RAID 0 構成も可能。本機は512GBx2のRAID 0です。
2.5インチ HDD/SSD
HDDまたはSSDを搭載可能です。本機は非搭載です。
光学ドライブ
光学ドライブは非搭載です。
 
その他
バッテリー駆動時間は約2時間、重量は約4.8kgです。

特徴1 - SLI仕様のGTX 980Mを搭載

NEXTGEAR-NOTE i71101は、GeForce GTX 980Mを2基搭載し、SLI構成となっています。


GeForce GTX 980MのSLI(マルチGPU)構成

 

フルHD(1920x1080)および4K(3840x2160)解像度でのゲームベンチマークの結果は下表のとおりです。グラフィックドライバーバージョンは、執筆時点で最新の「368.69」です。

フルHD(1920x1080)の解像度なら、グラフィック品質を"最高"にしても、ほとんどのゲームは快適にプレイできるでしょう。4K(3840x2160)の解像度の場合はグラフィック品質を"低~中"にすればプレイできるゲームが多いですが、それ以上にすると60 fpsを切るゲームが多くなってきます。

ただし、ゲームによっては、想定したスコアが出ませんでした。SLIで動作していることは確認できており、グラフィックドライバーおよびDirect Xの最新版へのアップデートも実行済みです。たまたま今回のグラフィックドライバーが悪いのか、熱のためなのか、貸出機であるため扱いが乱暴でこの個体だけ調子が悪いのか、原因は分かりません。一度、工場出荷状態に戻したり、ファンを常に最大で回すようにしたり、電源プランを"高パフォーマンス"にしたり、部屋のクーラーの温度を23℃まで下げたり、PCクーラーを下に置いたり試したのですが、スコアはほぼ変わりませんでした。

ゲームベンチマーク
製品名 マウス NEXTGEAR-NOTE i71101
基本スペック Core i7-6700K
GeForce GTX 980M SLI(8GB×2)
ベンチマーク実行時の解像度 1920x1080 3840x2160
ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) 標準品質 ★ 21600 (非常に快適) 7812 (非常に快適)
高品質 ★ 14391 (非常に快適) 4408 (快適)
最高品質 12232 (非常に快適) 3151 (やや快適)
ドラゴンズドグマオンライン
低品質 12593 (とても快適) 非対応
標準品質 12202 (とても快適)
最高品質 11006 (とても快適)
ファンタシースターオンライン2 EP4 描画:3 91674 (快適) 非対応
描画:6 52357 (快適)
バイオハザード6 RANK S (16519) RANK A (5500)
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) 13994 3612
ドラゴンクエストX 標準品質 21032 (すごく快適) 12950 (すごく快適)
最高品質 20645 (すごく快適) 10104 (すごく快適)
ライズオブトゥームレイダー 最低品質 126 fps 51 fps
中品質 100 fps 36 fps
最高品質 77 fps 26 fps
ファークライ プライマル 低い 87 fps 31 fps
高い 78 fps 23 fps
最高 63 fps 20 fps
ドラゴンエイジ:インクイジション 低品質 164 fps 78 fps
高品質 121 fps 39 fps
最高品質 84 fps 20 fps
GRID Autosport ウルトラロー 374 fps 187 fps
ミディアム 188 fps 92 fps
ウルトラ 120 fps 46 fps
Metro Last Light Low 150 fps 67 fps
High 122 fps 39 fps
Very High 101 fps 28 fps
スリーピングドッグス 低品質 232 fps 87 fps
高品質 149 fps 35 fps
最高品質 75 fps 15 fps
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。
※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、平均120fpsは欲しいです。

 

Oculus RiftおよびHTC ViveのVRシステムの動作チェック結果です(下図)。どちらのVRシステムも、GeForce GTX 970以上が推奨されていますが、SLIには非対応です。そのため、本製品はシングルGPUしか使えずVRを動かすにはやや性能不足です。


Oculus Riftの動作チェックツールの実行結果


HTC Vive(SteamVR)のパフォーマンステスト結果

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 980Mの情報は次の通りです。


GeForce GTX 980Mのグラフィックカードのスペック

GTX 980M SLIとシングルGTX 980Mとの比較

GeForce GTX 980M SLIと、シングルのGeForce GTX 980Mとのベンチマークを比較します。ゲームにもよりますが、約1.4倍の差があります。

ただ、今回は貸出機であるためか、詳細な原因は不明ですが、SLIにしてはスコアが低い気がしました。製品版では、もう少し高いスコアが出るかもしれません。

ゲームベンチマーク
  マウス
NEXTGEAR-NOTE i71101
他社PC
製品名 Core i7-6700K
GTX 980M SLI(8GB×2)

GeForce GTX 980M(8GB)
FF XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) 最高品質 12232 (非常に快適) 8996 (非常に快適)
ドラゴンズドグマオンライン
最高品質 11006 (とても快適) 7760 (とても快適)
ファンタシースターオンライン2 EP4 描画:6 52357 (快適) 13842 (快適)
バイオハザード6 RANK S (16519) RANK S (13026)
モンスターハンターF 第三弾(大討伐) 13994 20290
ドラゴンクエストX 最高品質 20645 (すごく快適) 15129 (すごく快適)
ライズオブトゥームレイダー 最高品質 77 fps 55 fps
ファークライ プライマル 最高 63 fps 44 fps
ドラゴンエイジ:インクイジション 最高品質 84 fps 46 fps
GRID Autosport ウルトラ 120 fps 77 fps
Metro Last Light Very High 101 fps 77 fps
スリーピングドッグス 最高品質 75 fps 57 fps

GTX 980M SLIと、デスクトップ用GTX 980との比較

デスクトップ用のGeForce GTX 980を搭載したNEXTGEAR-NOTE i71000と、ベンチマークを比較します。結果は、どちらもほとんど変わらない、またはGeForce GTX 980を搭載したNEXTGEAR-NOTE i71000のほうがスコアが良かったです。

ただし、繰り返しますが、SLIにしてはスコアが低い気がしました。

ゲームベンチマーク
  マウス
NEXTGEAR-NOTE i71101
マウス
NEXTGEAR-NOTE i71000
製品名 Core i7-6700K
GeForce GTX 980M SLI
Core i7-6700K
GeForce GTX 980
FF XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) 最高品質 12232 (非常に快適) 12221 (非常に快適)
ドラゴンズドグマオンライン
最高品質 11006 (とても快適) 12951 (とても快適)
ファンタシースターオンライン2 EP4 描画:6 52357 (快適) 54117 (快適)
バイオハザード6 RANK S (16519) RANK S (18450)
モンスターハンターF 第三弾(大討伐) 13994 27708
ドラゴンクエストX 最高品質 20645 (すごく快適) 19395 (すごく快適)
ライズオブトゥームレイダー 最高品質 77 fps 81 fps
ファークライ プライマル 最高 63 fps 71 fps
ドラゴンエイジ:インクイジション 最高品質 84 fps 65 fps
GRID Autosport ウルトラ 120 fps 139 fps
Metro Last Light Very High 101 fps 111 fps
スリーピングドッグス 最高品質 75 fps 85 fps

特徴2 - デスクトップ向けのCPUを搭載

本製品は、ノートPC用のCPUではなく、デスクトップ用のCPUを搭載しており、非常に性能が高いです。

PassmarkベンチマークのCPU MARKのスコアを見ると、ノートPC用CPUの「Core i7-6700HQ」よりもデスクトップPC用CPUの「Core i7-6700K」のほうが約1.3倍スコアが高いです。また、TMPGEncによるエンコード時間を見ると、本製品のほうがかなり速く完了します。

CPU性能の比較
  NEXTGEAR-NOTE i71101 他社製品
Core i7-6700K Core i7-6700HQ
Passmark - CPU MARK 11017 8608
TMPGEnc - x265でのエンコード時間 14分55秒 22分10秒

特徴3 - M.2 SSDのRAID 0 構成が可能

NEXTGEAR-NOTE i71101は、PCIe-NVMe接続のM.2 SSDを搭載可能です。このSSDだけでも高速ですが、本製品はなんと、M.2 SSDを2基搭載し、RAID 0 を構成することが可能です。

下図がベンチマーク結果です。シーケンシャルリード/ライトはかなり高速です。ただし、ランダムリード/ライトについては、シングルのPCIe-NVMe SSDとそれほど変わっていませんでした。


CrystalDiskMark 5(RAID 0 512GB SSD)

特徴4 - Adobe RGB比 100%の色域

本製品は、Adobe RGB比 100%の4K液晶を搭載しています。一眼レフなどで撮影した高解像度の写真を綺麗に表示できます。

また、4Kビデオカメラで撮影した4K動画も、解像度を縮小せず、そのままの解像度で視聴することが可能です。


高解像度画像や、4K動画を綺麗に表示可能

 

色域を計測した結果です(下図)。白い線でAdobe RGBの色域も表示しているのですが、本製品の液晶の色域に隠れて見えなくなってしまうほど広い色域です。(Adobe RGBの色域をすべてカバーしている証拠)。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

ただし、高色域の液晶は、普通のWebページを見るときに色が鮮やかすぎたり、一般の方は逆に見づらいと思うケースもあります。

また、高解像度の液晶は、「高DPI液晶搭載PCのメリット・デメリット」で記載したとおり、スケーリングの問題が発生します。良いことばかりではないためご注意下さい。

特徴5 - LEDイルミネーションが幻想的

「FLEXIKEY」のソフトを使えば、キーボードバックライトや背面のエッジLEDのイルミネーションの変更が可能です。

キーボードバックライトでは3つのブロックごとに色を変えたり、ウェーブやフラッシュで色を変化させることも可能です。背面のエッジLEDは、パープル、レッド、イエロー、グリーン、ライトブルー、ブルー、オレンジ、消灯の全8パターンから選択可能です。ウェーブやフラッシュなどのパターン配色はできません。明るさは4段階で調節できます。












LEDイルミネーション

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

視野角は良いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色もほぼ1:1の直線になっており、自然な発色であることが分かります。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

上でも掲載しましたが、色域の画像です。なお、いつもはsRGBの色域と比較していますが、今回はAdobe RGBの色域と比較しています。本製品の色域はかなり広く、Adobe RGBをすべてカバーしています。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。画面の表面をマイクロスコープで見る限りは特に問題ないですが、肉眼で見るとややギラつきを感じます。


キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

実測でキーピッチは横:約18.5mm、縦:約19mm、キーストロークは約2mmです。キートップは湾曲しており指がフィットしやすく、底つきの衝撃も少なく押しやすいキーボードだと思います。

ただし、「.」や「,」などの一部のキーピッチがやや狭いです。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2

 

タッチパッドです。クリックボタンは独立しており、軽い力で押すことができるため、クリックしやすいです。


タッチパッド

 

「FLEXIKEY」のソフトを使用すると、複数のキー入力やアプリケーションの起動などのマクロを、好きなキーに設定することができます。


FLEXIKEYのソフト(マクロの設定)

 

「CONTROL CENTER」のソフトを使用すると、左ウィンドウズキーを無効化することも可能です。これによりゲーム中に誤って押してスタートメニューが表示されてしまうことを防ぐことができます。また、このソフトを使用すると、他にもヘッドホンの設定、ファン速度の調整などが可能です。




CONTROL CENTER

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

非常に高いスコアです。どのような作業も快適でしょう。

PassMark Performance Test 8.0

3DMark v2

上でも書きましたが、製品の調子が悪いためか、SLI構成にしてはややスコアが低めでした。ただし、シングルのGeForce GTX 980Mよりは高いスコアです。

PCMark 8

動画のエンコード時間

TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
  Core i7-6700K
GeForce GTX 980M SLI(8GB×2)
x265でエンコード (※1) 14分55秒
x264でエンコード (※2) 7分10秒
NVENCでエンコード (※3) 4分18秒
QSVでエンコード (※4)
XAVC Sの動画(約5分、4K)をMP4(FHD)へ変換。x265はH.265/HEVC、それ以外はH.264/AVCへ変換
※1 4Kや8Kにも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが、出力ファイル容量は従来の約半分
※2 H.264エンコーダーの中で、現在人気の高いエンコーダー。ほどほどの速度で高画質
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載される最新ハードウェアエンコーダー。従来のCUDAより速度、画質とも向上
※4 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー。エンコードが高速

ストレージのベンチマーク

上でも掲載しましたが、PCIe-NVMe SSDのRAID 0 構成であるため、非常に高速です。


Samsung SM951 512GB PCIe-NVMe SSD x2(RAID 0)

SDカードのベンチマーク

UHS-Ⅱのカードにも対応し、高速なアクセスです。


UHS-Ⅱ対応カード

 

 


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