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マウス NEXTGEAR-NOTE i71000 の実機レビュー

中身はデスクトップ
マウス NEXTGEAR-NOTE i71000は、GeForce GTX 980を搭載し、中身はデスクトップな17.3型ゲーミングノートPCです。
デスクトップ用グラフィックスおよびデスクトップ用CPUを搭載することで、Oculus RiftなどのVRも動作させることが可能です。
PCIe-NVMe 接続のM.2 SSDに2.5インチストレージを搭載。Killer LANにも対応し、映像出力ポートもHDMI、DisplayPort x2個と豊富です。
価格は26万円以上しますが、性能はかなり高いです。
メーカー直販サイト:
マウス(NEXTGEAR-NOTE i71000)
※レビュー機はメーカーからの借用品です
目次
NEXTGEAR-NOTE i71000の基本スペック
NEXTGEAR-NOTE i71000の基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2016年6月30日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU デスクトップ用の第6世代Core i7を搭載しています。本機はCore i7-6700Kです。 |
グラフィックカード デスクトップ用の GeForce GTX 980(8GB)を搭載しています。 |
液晶ディスプレイ 17.3型ワイドの非光沢、IPS液晶です。解像度はフルHD(1920×1080)です。 |
メモリ 最大で64GBのメモリを選択できます。本機は16GB(8GB×2)を搭載しています。 |
M.2 SSD M.2 SSDを選択可能です。本機は512GB PCIe-NVMe SSDを搭載しています。 |
2.5インチ HDD/SSD 2.5インチストレージを選択可能です。本機は1TBのHDDを搭載しています。 |
光学ドライブ 光学ドライブは非搭載です。 |
その他 バッテリー駆動時間は約2時間、重量は約3.9kgです。 |
特徴1 - デスクトップ用グラフィックス&CPUを搭載
NEXTGEAR-NOTE i71000は、ノートパソコンではありますが、グラフィックスおよびCPUに、デスクトップ用のパーツを用いた超高性能ノートパソコンです。

デスクトップ用のGPU&CPUを搭載
ノートPC(GTX 980M機)とグラフィック性能を比較
グラフィックスには、デスクトップ用のGeForce GTX 980を搭載しています。ここでは、本製品と通常のゲーミングノートPCと、グラフィック性能を比較してみます。比較するのは、ノート用グラフィックの中で最も性能の高いGeForce GTX 980Mを搭載した製品です。下表の通り、ゲームにもよりますが平均して約1.5倍もの性能差がありました。
NEXTGEAR-NOTE i71000 | 他社製品 | |
---|---|---|
GeForce GTX 980 (8GB) | GeForce GTX 980M (8GB) | |
FF XIV 蒼天のイシュガルド(FHD,最高品質) | 12221 | 8996 |
ドラゴンズドグマオンライン(FHD,最高品質) | 12951 | 7760 |
ライズ・オブ・トゥームレイダー(FHD,最高品質) | 81 fps | 55 fps |
ファークライ プライマル(FHD,最高品質) | 71 fps | 44 fps |
3DMark - FIRE STRIKE | 11232 | 8152 |
ノートPC(Core i7-6700HQ機)とCPU性能を比較
CPUは、デスクトップ用のCore i7-6700またはCore i7-6700Kのモデルを選択可能で、本製品はCore i7-6700Kを搭載しています。ここでは、本製品と通常のゲーミングノートPCと、CPU性能を比較してみます。比較するのは、ゲーミングノートPCで最も多く使用され、非常に高性能なCore i7-6700HQです。下表の通り、約1.4倍もの性能差がありました。
NEXTGEAR-NOTE i71000 | 他社製品 | |
---|---|---|
Core i7-6700K | Core i7-6700HQ | |
Passmark - CPU MARK | 11171 | 8608 |
TMPGEnc - x265でエンコード | 14分35秒 | 22分10秒 |
冷却も問題なし
小さなノートパソコンに、デスクトップのパーツを搭載しているとなると、パーツの温度の温度上昇が気になるところです。当サイトで計測した結果では、かなり高い負荷をかけるとパーツ温度はやや高めになりますが、それでも許容範囲内の温度で、ゲームのフレームレートも落ちたりすることもありませんでした。詳細は、レビューページ内の「パーツ温度のチェック」や「ゲームベンチマーク」の項目をご覧ください。
特徴2 - Oculus RiftやHTC Viveも動く
ノートPCに、デスクトップのパーツを詰め込んでいる本製品ですが、そこまでするならデスクトップPCを買えばいいのではないかと感じるのではないかと思います。
ノートPCにデスクトップパーツをわざわざ使用した理由の1つは、持ち運べるVR環境を作りたかったからだと思います。Oculus RiftやHTC Viveの推奨環境として「グラフィックはGeForce GTX 970以上」とありますが、ノートパソコン用グラフィックスの場合、最高性能のGeForce GTX 980Mでもスペックが足りません。そこで、ノートPCにデスクトップ用のGeForce GTX 980のグラフィックスを搭載したのだと思われます。
VR環境を持ち運ぶことについて、個人ではそれほど需要はないかもしれませんが、VRのデモなどをしたい法人には需要があると聞いたことがあります。
VRの動作チェック
Oculus RiftとHTC Vive(SteamVR)の動作チェック結果です(下図)。両方のチェックツールで「OK」という結果が出ました。

Oculus Riftの動作チェックツールの実行結果

HTC Vive(SteamVR)のパフォーマンステスト結果
また、Oculus Riftを接続し、いくつか実際にプレイしてみましたが、カクついたりすることなく、問題なく動作しました。

Oculus Riftを実際にプレイ
特徴3 - トリプルストレージを搭載可能
NEXTGEAR-NOTE i71000は、M.2スロットと、2.5インチベイが2つあり、最大で3台のストレージを搭載することが可能です。データ領域やバックアップ領域を別のストレージに分けるなどの運用が可能になります。
ただし、購入画面から選択できるのは2台までで、3台目を搭載する場合は自分で増設する必要があります。

M.2 SSD と 2.5インチストレージを搭載可能
ゲームベンチマーク
上でいくつかベンチマーク結果を掲載しましたが、ここでは詳細なベンチマーク結果を掲載します。
また、似たような構成のデスクトップPCと比べて、ベンチマークスコアが劣ることはないかを確認してみます。なお、グラフィックスは、デスクトップPCは"4GB"メモリのGeForce GTX 980であるのに対し、NEXTGEAR-NOTE i71000は"8GB"メモリのGeForce GTX 980になっておりスペックがやや高くなっています。
結果は下表のとおりです。ノートPCの狭い筐体で動かしているため、熱などの問題でデスクトップPCほどのベンチマークスコアは出ないのではないかと懸念していましたが、杞憂でした。むしろグラフィックスのメモリが多い分、NEXTGEAR-NOTE i71000のほうが高いスコアが出ていました。
各ベンチマークのスコアも高く、1920x1080の解像度なら、ほぼどんなゲームも快適に動くでしょう。
製品名 | マウス NEXTGEAR-NOTE i71000 |
デスクトップPC | |||
基本スペック | Core i7-6700K GTX 980(8GB) |
Core i7-6700 GTX 980(4GB) |
|||
![]() |
ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) | ![]() |
標準品質 ★ | 20999 (非常に快適) | 19538 (非常に快適) |
高品質 ★ | 14159 (非常に快適) | 12975 (非常に快適) | |||
最高品質 | 12221 (非常に快適) | 11646 (非常に快適) | |||
![]() |
ドラゴンズドグマオンライン |
![]() |
低品質 | 13449 (とても快適) | 9695 (とても快適) |
標準品質 | 13447 (とても快適) | 9645 (とても快適) | |||
最高品質 | 12951 (とても快適) | 9257 (とても快適) | |||
![]() |
ファンタシースターオンライン2 EP4 | ![]() |
描画:3 | 108463 (快適) | 65869 (快適) |
描画:6 | 54117 (快適) | 33186 (快適) | |||
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バイオハザード6 | ![]() |
― | RANK S (18450) | RANK S (17598) |
![]() |
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) | ![]() |
― | 27708 | 28057 |
![]() |
ドラゴンクエストX | ![]() |
標準品質 | 19585 (すごく快適) | 18877 (すごく快適) |
最高品質 | 19395 (すごく快適) | 18506 (すごく快適) | |||
![]() |
ライズオブトゥームレイダー | ![]() |
最低品質 | 160 fps | 128 fps |
中品質 | 107 fps | 98 fps | |||
最高品質 | 81 fps | 81 fps | |||
![]() |
ファークライ プライマル | ![]() |
低い | 122 fps | 105 fps |
高い | 89 fps | 83 fps | |||
最高 | 71 fps | 64 fps | |||
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ドラゴンエイジ:インクイジション | ![]() |
低品質 | 183 fps | 164 fps |
高品質 | 98 fps | 90 fps | |||
最高品質 | 65 fps | 62 fps | |||
![]() |
GRID Autosport | ![]() |
ウルトラロー | 394 fps | 337 fps |
ミディアム | 204 fps | 166 fps | |||
ウルトラ | 139 fps | 121 fps | |||
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Metro Last Light | ![]() |
Low | 161 fps | 136 fps |
High | 137 fps | 119 fps | |||
Very High | 111 fps | 97 fps | |||
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スリーピングドッグス | ![]() |
低品質 | 256 fps | 218 fps |
高品質 | 155 fps | 136 fps | |||
最高品質 | 85 fps | 75 fps | |||
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、平均120fpsは欲しいです。 |
GPU-Zで確認したGeForce GTX 980の情報は次の通りです。

GeForce GTX 980のグラフィックカードのスペック
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
IPSパネルを使用しているため、視野角は良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、やや寒色系の画面ですが、ゲームをするならこのくらいの調整でもいいと思います。
色域は普通です。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状です。ギラつきは特に感じません。見やすいです。


非光沢液晶ですので、映り込みも軽減されています。

画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測でキーピッチは横:約18.5mm、縦:約19mm、キーストロークは約2mmです。キートップは湾曲しており指がフィットしやすく、底つきの衝撃も少なく押しやすいキーボードだと思います。
ただし、「.」や「,」などの一部のキーピッチがやや狭いです。

キーボード全体図

キーの拡大図1

キーの拡大図2
タッチパッドのクリックボタンは独立しており、軽い力で押せるためクリックしやすいです。タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。

タッチパッド
キーボードバックライトも搭載しています。3つのブロックごとに色を変えたり、ウェーブやフラッシュで色を変化させることも可能です。明るさは4段階で調節できます。

キーボードバックライト

FLEXIKEYのソフト(バックライトキーボードの設定)
「FLEXIKEY」のソフトを使用すると、複数のキー入力やアプリケーションの起動などのマクロを、好きなキーに設定することができます。

FLEXIKEYのソフト(マクロの設定)
「CONTROL CENTER」のソフトを使用すると、左ウィンドウズキーを無効化することも可能です。これによりゲーム中に誤って押してスタートメニューが表示されてしまうことを防ぐことができます。また、このソフトを使用すると、他にもヘッドホンの設定、ファン速度の調整などが可能です。


CONTROL CENTER
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
ノートパソコンの中では、最上級のスペックです。マウスの最上位モデルにはNEXTGEAR-NOTE i71101という機種もありますが、こちらはGeForce GTX 980MのSLI構成となっています。SLIに対応したゲームであればこちらのほうが高いフレームレートが出るはずですが、対応していなければ本製品のほうが高いフレームレートが出ます。
なお、Oculus RiftはSLIに対応していないので、Oculus Riftの購入を検討中であれば、本製品を購入したほうが良いです。また、SLI機は扱いが面倒で、不具合時の原因特定が難しいので、筆者はシングルGPUの本製品のほうがおすすめです。
Core i7-6700K、GeForce GTX 980、16GB メモリ、512GB PCIe-NVMe SSDの構成でのベンチマーク結果は次の通りです。非常に高いスコアです。
PassMark Performance Test 8.0
3DMark v2
PCMark 8
動画のエンコード時間
Core i7-6700K GeForce GTX 980(8GB) |
|
---|---|
x265でエンコード (※1) | 14分35秒 |
x264でエンコード (※2) | 7分06秒 |
NVENCでエンコード (※3) | 4分23秒 |
QSVでエンコード (※4) | ー |

ストレージのベンチマーク
PCIe-NVMe接続のM.2 SSDを搭載しており非常に高速です。
512GB SAMSUNG SM951-NVMe M.2 SSD (PCI Express x4接続)
SDカードのベンチマーク
UHS-Ⅱのカードにも対応し、高速なアクセスです。
UHS-Ⅱ対応カード
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