マイクロソフト Surface Laptop 4 15インチの実機レビュー

更新日:2021年4月22日
CPU Core i7-1185G7
Ryzen 7 4980U
メモリ 8GB / 16GB / 32GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 15インチ
液晶種類 2496x1664 タッチ
質量 約1.542kg
バッテリー 最大約17.5時間 (47.4Wh)
価格[税込] 16万円台~
軽くて質感も高く、外でも使いたくなる15インチノート

Surface Laptop 4 15インチは、約1.542kgと比較的軽く、ボディの質感も高いため、外に持ち出して使いたくなる、15インチノートPCです。

高処理性能を搭載した、既存モデルからのアップデートとなるRyzen搭載モデルだけでなく、写真や動画のライトな編集なども行えそうなインテルCore搭載モデルが新しく登場しました。

作業しやすい液晶に加えて、ウェブカメラや、スピーカーの品質も高く、全体的に仕上がりの良さを感じます。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、日本マイクロソフトからの貸出機で、マイクロソフトアフィリエイトプログラムを利用し収入を得ています。今回は、以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 7 4980U、16GBメモリ、512GB PCIe SSD、マットブラック(メタル)

 

目次

お忙しい方は、「Surface Laptop 4 15インチの特徴」のみお読みください。

 

Surface Laptop 4 15インチの特徴

比較的軽く、持ち運びしやすい15インチノート

Surface Laptop 4 15インチは、約1.542kgと、15インチクラスのノートPCにしては質量が軽めです。

下のグラフでは、比較的軽い15インチクラスノートPCの質量を比較していますが、その中でも軽い方となっています。

デザイン性も高く、MacBookのように、カフェなどで使っても映えると思います。

持ち運んで外でも使いたけれども、液晶は15インチぐらいの大きさが作業がしやすい、しかもかっこいいPCがいい、という方にピッタリの機種だと思います。

15インチクラスのノートPCとの質量比較
mouse X5-R7 約1.49kg
Surface Laptop 4
15インチ
約1.542kg
MSI Modern-15-A10RBS-600JP 約1.6kg
mouse B5-R5 約1.62kg
ThinkBook 15 Gen 2 約1.7kg
ThinkPad E15 Gen 2 約1.7kg~
HP Pavilion 15-eh (AMD) 約1.71kg

 

IntelモデルとRyzenモデル

Surface Laptop 4 15インチには、既存機種からのアップデートとなる、AMD Ryzen 7 4980Uを搭載したモデルと、新登場のインテルCore i7-1185G7を搭載したモデルの大きく分けて2つのモデルがあります。ラインナップの詳細は、下の表でまとめている通りです。

CPU性能の目安 ~ CINEBENCH R23 マルチコア ~
Ryzen 7 4980U 9071
Core i7-1185G7 6229
Surface Laptop 4 15インチのラインナップ
  モデル1 モデル2 モデル3 モデル4 モデル5
CPU Ryzen 7 4980U Core i7-1185G7
メモリ 8GB 16GB 16GB 32GB
ストレージ 256GB SSD 512GB SSD 1TB SSD
カラー プラチナ プラチナ
マットブラック
マットブラック
価格[税込] 161,480円 172,480円 218,680円 231,880円 302,280円
※価格は2021年4月20日時点

 

処理性能・価格重視ならRyzenモデル

AMD Ryzenモデルは、Ryzen 7 4980Uを搭載しています。

非常に高い処理性能ですが、Ryzen 7 4980U、8GB、256GB SSDの構成であれば、16万円台からとSurface Laptop 4 15インチの中では価格も安いです。旧モデルのSurface Laptop 3 15インチは、Ryzen 5 3580U、8GB、256GB SSDの構成が、発売当初161,480円(税込)だったので、実質の値下げに近い価格設定です。

価格を抑えつつ、処理性能の高いモデルが欲しい場合は、Ryzenモデルを選択するといいでしょう。

 

クリエイティブ用途にはインテルモデル

新しく登場したインテルモデルには、Core i7-1185G7を搭載しています。これは、vProプラットフォームにも対応した、インテルの第11世代 省電力モバイルプロセッサーの中では最上位のCPUです。

CPU関連のベンチマークのマルチコア スコアでは、Ryzen 7 4980Uに及びませんが、搭載するメモリは16GBもしくは32GBと大きく、クリエイティブワークに有利です。また、Adobeソフトについては、Core i7-1185G7のほうがRyzen 7 4980Uより処理が速いケースも多いです。

ただし、価格は23万円台からと、Ryzenモデルよりも高いです。

 

作業がしやすい液晶を搭載

Surface Laptop 4 15インチは、アスペクト比3:2、解像度2496x1664の液晶を搭載しています。

一般的なアスペクト比16:9よりも縦方向に広くなり、ウェブ閲覧などがしやすいです。また、一般的なノートPCのFHD(1920x1080)液晶よりも解像度が高く、1画面により多くの情報の表示したり、より精細な画像を表示したりできます。下の画像のように、2つのウインドウを並べて作業をする、といった使い方もしやすいです。

また、当サイトの計測で、sRGBカバー率98.1%と色域も広めで、色鮮やかな表示が可能なので、ウェブ用の画像のちょっとした編集など、内容によってはクリエイティブな作業にも使えると思います。

ウィンドウを2つ並べて使うのにちょうどいい

 

タッチ操作とSurfaceペンに対応

引き続き、液晶に関する特徴ですが、Surface Laptop 4 15インチの搭載する液晶は、タッチ操作に対応しており、縦方向に長いウェブページを、指でスクロールするといった直感的な操作が可能です。

また、Surfaceペン(別売り)も使用することができます。2 in 1 PCのように、液晶を完全に倒すことができないので、 イラストを描いたり、手書きメモを取るといった用途には微妙ですが、下の画像のように、Lihgtroomなどで細かな修正をするときなど、使い方によっては便利だと思います。

Surfaceペンを使用可能

 

デザイン性と剛性の高いボディ

Surface Laptop 4 15インチは、非常にシンプルながら、デザイン性の高いボディも特徴的です。言うならば、人気の高いMacBookのような上質な雰囲気があります。下の画像のように、排気口や底面までもスマートで、どこを見てもかっこいいです。

また、ケース素材にはアルミニウムを採用していますが、安いアルミボディとは異なり、ぺこぺこした感じはなく、ひねる力や圧力が加わってもボディがたわんだりしない、剛性の高さも備えています。

15インチクラスのノートPCとしては軽めの質量を活かして、外に持ち出す場合でも安心して持ち運ぶことができます。

薄型だけど剛性の高いボディ
排気口と底面

 

ポート類は少なめ

Surface Laptop 4 15インチのポート類は、下の画像のとおりで、種類も数も少ないです。

ただ、フルサイズのUSBポートもあり、USB-Cポートは、映像出力とPower Deliveryに対応していたので、外出先での使用で困ることは少ないと思います。

宅内で使用する場合は、USB-Cドックや、Surface Dockを使用すると、拡張性もアップします。

ポート類が少ない

 

やや重めの作業でも長めのバッテリー駆動時間

今回試したのは、Ryzen 7搭載モデルですが、やや重めの作業を想定したPCMark 8 Workのベンチマークでは、8時間40分のバッテリー駆動が可能でした。プロセッサーの処理性能が高いため、やや重めの作業にも強い気がします。

比較的軽いだけでなく、外出先でもしっかり長めの時間使用できるのも嬉しいです。

なお、インテルCore i7-1185G7を搭載したモデルだと、バッテリー駆動時間も変わり、Ryzenモデルほど長くはないと思うので、ご注意ください。

 

Office Home & Business 2019付属

Surface Laptop 4 15インチには、もれなくOffice Home & Business 2019が付属します。

既にサブスプリクションなどでOfficeソフトを使用できる方にとっては、割高になってしまいます。法人モデルのように、Officeソフトの有無も選択できるとよかったです。

なお、購入時に、Microsoft 365というサブスクリプションも勧めてきますが、付属するOfficeがあれば、通常は必要ありません。不要ならば、間違って契約しないように、ご注意ください。

Microsoft 365の選択画面

 

60日間返品保証

Surface Laptop 4 15インチを購入して、使ってみたものの、使用したいソフトが快適に使用できなかった、思ったのと違った、といったことがあるかもしれません。そのような場合、Microsoft Storeからの購入であれば、60日以内であれば無料で返品することができます。安くない機種ですが、この60日間返品保証があるので、心配することなく購入して、使ってみることができるのは大きなメリットだと思います。

Ryzenモデルにするか、インテルモデルにするか迷っていたり、メモリやストレージ容量を決めかねている場合でも、思い切って試してみることができます。詳細は、こちらでご確認ください。

 

やや残念なところ

Surface Laptop 4 15インチは、Windows Helloの顔認証には対応していますが、指紋センサーは備えておらず、指紋認証は使用できません。このご時世なので、外出先でマスクをしたままでも、セキュアに素早くログインできるように、指紋センサーも搭載していると良かったです。

あと、好みの分かれる部分だとは思いますが、使いやすい液晶を搭載しているものの、光沢液晶なので、使用する場所によっては映り込みが気になります。また、タッチ操作した時の指跡もやや目立ちます。個人的には、低反射液晶の方がいいかなと思いました。

また、前述しましたが、ポートの種類と数が少ないので、利用スタイルに不都合がないかを確認しておくといいです。

また、価格が高めである点もデメリットです。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックで、快適に動きます。
オンライン会議 ○+ 明るめのウェブカメラと、音質のいいスピーカーを搭載しており、快適にビデオ通話を行えます。
動画鑑賞 ディスプレイの表示が綺麗で、スピーカー音も比較的いいので、動画鑑賞は快適です。
RAW現像
画像編集
CPU性能は高めで、sRGBカバー率が98.1%と比較的広いので、RAW現像や画像編集にも使えるでしょう。RyzenよりCore i7-1185G7搭載モデルの方がより適していると思います。
動画編集 △~○ ライトな動画編集ならできますが、外部グラフィックスを搭載していませんし、動画編集のメインマシンとしては力不足です。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありません。ただし、軽いゲームなら、グラフィック品質などを下げることで出来るものもあります。

 

ディスプレイのチェック

Surface Laptop 4 15インチのディスプレイのチェックです。パネルは、「LQ150P1JX51」で、一世代前のSurface Laptop 3 15から変わっていません。

アスペクト比3:2、解像度がやや高めの2496x1664、タッチ&ペン対応と、他にはない特徴的な液晶です。

sRGBカバー率は98.1%と色域も広めで、最大輝度は、当サイトの計測では398cd/m2と高めです。見やすく作業がしやすい液晶です。ただし、光沢液晶なので、場合によっては映り込みが気になるかもしれません。

その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は98.1%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、各色ともほぼ揃っており、素直な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。ギラつきは、ほとんど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度を31%以下にすると、フリッカーが検出されました。通常の明るさで使用する場合は、フリッカーの影響はなさそうです。また、フリッカーが発生しても、周波数が22kHzと高めなので、敏感な人でなければ、ほとんど影響を感じないかもしれません。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Surface Laptop 4 15インチのキーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18.5mm、キーストロークは約1.5mm弱です。キートップはわずかにカーブしています。配列にも目立ったクセはありません。割としっかりとした打鍵感があり、打ちやすいキーボードです。ただ、使用頻度が高い「BackSpace」キーが、他のキーよりもサイズが小さく、ちょっと押しにくいのがやや気になります。

タッチパッドはサイズも大きく、滑らかで、操作がしやすいです。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

Surface Laptop 4 15インチのパフォーマンスのチェックです。

通常のノートパソコンは、電源モードが「高パフォーマンス」になっていることが多いですが、Surface Laptop 4 15では「推奨」がデフォルトになっていました。

今回は、「推奨」、「高パフォーマンス」、「最も高いパフォーマンス」の3モードでの計測しましたが、「高パフォーマンス」モードにしても、ベンチマークスコアは「推奨」モードとほぼ同じか、少し低くなる傾向がありました。そのため、ここでは、「推奨」モードと、「最も高いパフォーマンス」のスコアをご紹介します。

電源スライダー

 

CPU

今回は、Ryzen 7 4980Uという、Microsoft Surfaceエディションのプロセッサーを搭載しています。8コア/16スレッドのプロセッサーなので、おそらくRyzen 7 4800Uをベースに、Microsoft Surface専用のカスタマイズが施されているのではないかと思います。

CINEBENCH R23のマルチコアの結果では、インテルの第11世代Core HシリーズのCore i7-11370Hを軽く超える、非常に高いスコアが出ていました。ただし、シングルコアの性能はほどほどです。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 7 4980U (Microsoft Surface Edition)
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13380
Core i7-10875H 10369
Core i7-10870H 10139
Ryzen 7 4980U 9071 [最も高いパフォーマンス]
8686 [推奨]
Core i7-11370H 7123
Core i7-10750H 6839
Ryzen 7 4700U 6499
Core i7-1185G7 6229
Ryzen 5 4500U 4764
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i7-1165G7 1447
Core i7-10875H 1306
Core i5-1135G7 1294
Core i7-10750H 1277
Ryzen 7 4980U 1276 [最も高いパフォーマンス]
1145 [推奨]
Core i7-10870H 1245
Core i3-1115G4 1217
Ryzen 7 4700U 1214
Core i7-10870H 1176
Ryzen 5 4500U 1142
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリの速度はご覧の通りです。LPDDR4X-4266を搭載しているようですが、速度は思ったほど速くはなかったです。DDR4-3200並みの速度でした。なお、オンボードメモリなので換装はできません。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(8GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
31.27GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
DDR4-3200
シングルチャネル
最大 約25.6GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

グラフィックス

Ryzen 7 4980Uが内蔵するAMD Radeonグラフィックスのベンチマークスコアは、以下の通りです。

速度の速いメモリを搭載した時のIntel Iris Xeグラフィックスの性能には及びませんが、少し前のエントリークラスの外部グラフィックスであるGeForce MX250と同程度のスコアは出ています。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
AMD Radeon (Ryzen 7 4980U)
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
GeForce MX330 16714
Ryzen 9 4900HS 16322
Ryzen 7 4980U 15778 [推奨]
15487 [最も高いパフォーマンス]
GeForce MX250 15406
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Ryzen 7 4700U 13861
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 4500U 12126
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Core i7-1065G7 11084
Ryzen 3 4300U 9800
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe SSDを搭載しており、十分な速度です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3500
2294
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

SDカードスロットはありません。

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

CINEBENCH R23では高いスコアでしたが、Lightroomの現像は時間がかかっていました。

Core i9-10980HK
32GBメモリ
68秒
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i7-11370H
16GBメモリ
72秒
Core i7-1185G7
16GBメモリ
72秒
Ryzen 9 5900HX
32GBメモリ
76秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
77秒 (MacBook Pro 16)
Core i7-10750H
16GBメモリ
80秒
Apple M1 (Rosetta 2)
16GBメモリ
80秒 (MacBook Pro 13 M1)
Ryzen 9 4900HS
16GBメモリ
87秒
Core i7-1165G7
16GBメモリ
89秒
Ryzen 7 4700U
16GBメモリ
91秒
Ryzen 5 4500U
32GBメモリ
91秒
Ryzen 7 4800H
16GBメモリ
94秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Ryzen 7 4980U
16GBメモリ
107秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

一部のニューラルフィルター処理は時間がかかっていましたが、他の一般的なフィルターなどはそれほど時間はかかりません。

  処理時間
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) 約4秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) 約4分45秒
ニューラルフィルター(スタイルの適用) 約10秒
コンテンツに応じた塗りつぶし 約5秒
被写体を選択 約3秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

CPU内蔵グラフィックスとしては遅くはありませんが、第11世代Coreプロセッサーよりは遅かったです。

FHD動画の書き出し
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
4分6秒
Core i5-1135G7
Intel Iris Xe
4分41秒
Ryzen 7 4700U
Radeon Graphics
5分5秒
Ryzen 7 4980U
Radeon Graphics
5分51秒
Ryzen 5 4500U
Radeon Graphics
5分57秒
Ryzen 3 4300U
Radeon Graphics
6分44秒
Core i7-1065G7
Intel Iris Plus
7分41秒
※FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。

Thunderboltには対応しておらず、Thunderbolt 3ドックの機能は使えませんでしたが、それ以外は全て使用でき、本機器への充電、外部ディスプレイへの出力もできました。

小型で低出力のUSB-C充電器も使用できるのは、外に持ち出すときのメリットとなると思います。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器
18W cheero充電器
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

HDMIポートはありません。

 

質量のチェック

Surface Laptop 4 15インチの質量のチェックです。

メーカーサイトには「1.542kg」とあり、当サイトの計測値もほぼ同程度でした。15インチクラスのノートPCとしては比較的軽い質量で、持ち運びもしやすいと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.551kg
ACアダプター+電源ケーブル 299.5g

 

バッテリー駆動時間のチェック

Surface Laptop 4 15インチのバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量をフリーソフトで確認すると、約45.8Whで、技術仕様で公表されている最小バッテリー容量と同じでした。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りです。15インチ、高めの解像度の液晶を搭載しながら、長めの駆動時間だと思います。また、やや重めの作業でも、比較的長い時間使用できそうなので、実用的です。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) 通常のデバイス使用時間 最大17.5時間
(2) PCMark 10 Modern Office 13時間31分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 8 Work 8時間40分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度も速いです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
75%(約34Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度の推移を確認します。

「推奨」モードでは、高くても73℃前後までしか上がっておらず、6分ほど経過した後は66℃前後までCPU温度が下がって、そのまま推移しています。

「最も高いパフォーマンス」モードでは、CPU温度が一瞬90℃ぐらいまで上がりますが、すぐに80℃台前半まで下がり、その後、再度71℃前後まで温度が下がっています。

どちらのモードでも、CPU温度は心配なく使用できる範囲にコントロールされていると思います。元々の処理性能が高く、パフォーマンスにもそこまで大きな差は出ないようなので、通常は「推奨」モードで使用するといいと思います。

  • 推奨時
  • 最も高いパフォーマンス時
CPU温度
CPU温度

 

静音性のチェック

Surface Laptop 4 15インチの動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかっても、比較的低めの騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

全体的な温度はやや低めですが、パームレスト部分も含め、キーボード面の温度が少し上がり、ほんのり温かく感じます。高負荷作業を行う場合は、やや不快に感じるかもしれません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

やや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Surface Laptop 4 15インチの外観のチェックです。

アルミニウムボディで、パームレスト部もメタル素材です。非常に洗練された、シンプルなデザインでかっこいいです。

今回のボディカラーは、マットブラックですが、プラチナカラーのモデルもあります。

 

天板もシンプルです。

 

スピーカーは、下図の丸で囲った部分に配置されています。音質も比較的いいです。ノートPC基準で、10点満点で採点すると6~7点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

ウェブカメラです。720p HD f2.0のカメラを搭載しており、PCのカメラとしては明るく、映りがいいです。IRカメラも搭載しており、Windows Helloの顔認証も使用できます。

 

側面のポート類です。USB、USB-C、Surface Connectポートという、少なめの構成です。それでも、通常サイズのUSBポートもあり、外出先でもそれほど困らないとは思います。

また、付属のSurface Connectポートに接続するACアダプターにも、USBポートを1つ備えています。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面です。ねじもゴム足で隠されており、非常にスッキリしています。

 

ACアダプターは、65Wです。手に収まるサイズですが、外出時はもっとコンパクトなUSB-Cアダプターを持ち運んでもいいかもしれません。

 

まとめ

以上が、Surface Laptop 4 15インチのレビューです。

大きな特徴は、旧モデルからのアップデートとなるRyzen 7 4980Uを搭載したモデルに加えて、インテルのCore i7-1185G7を搭載したモデルが加わったことです。Ryzenモデルしかなかったために、旧モデルを見送っていた方にとっては朗報だと思います。

Officeソフトの使用など一般的な用途であれば、処理性能が高く、価格は抑えた、Ryzenモデルがおすすめです。一方、Adobe系のソフトで、RAW現像や、動画のライトな編集なども行う、といった方は、インテルCore搭載モデルが適しているかもしれません。

液晶の色域も広めで、スピーカー音も比較的よく、カメラは明るく、映りもいいです。オンライン会議を頻繁に行うような仕事の場合でも、Surface Laptop 4 15インチであれば快適に使用できると思います。

ボディの質感も高く、デザイン性にも優れています。他のPCとはちょっと違った、所有する喜びも感じることができる一台なので、実用性だけでなく、外見や作りにもこだわる方に適しています。

一方、価格やコスパにこだわる場合は、あまりおすすめしません。

 

軽くて質感も高く、外でも使いたくなる15インチノート

Surface Laptop 4 15インチ

特徴

  • 高級感のある15インチノート
  • 比較的軽い
  • アスペクト比3:2、高解像度の作業がしやすい液晶

こんなあなたに

  • 外出先でも大画面で快適に作業をしたい方
  • かっこいいWindowsパソコンが欲しい方
  • 価格16万円台[税込]~
公式サイトはこちら

 

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