レノボ Legion Y520 Tower の実機レビュー
CPU | Core i5-8400 Core i7-8700 |
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GPU | GeForce GTX 1050Ti GeForce GTX 1060 3GB |
メモリ | 8GB /
16GB PC4-21300 DDR4 UDIMM 2666MHz |
ストレージ | 128GB SSD + 1TB HDD 256GB SSD + 1TB HDD |
価格 | 96,876円(税込)~ |
Legion Y520 Towerは、フロントパネルの赤いLEDがかっこいい入門向けのミドルタワーゲーミングPCです。
裏面配線により内部がスッキリしているので、エアフローも良いです。またドライバーなどを使わずにアクセスできるパーツが多く、メンテナンスもしやすいです。
グラフィックスには、エントリークラスであるGeForce GTX 1050Tiまたは、GTX 1060(3GB)のグラフィックスを選択できます。
レビュー機は、メーカーからの借用品です。今回は次の構成でレビューをしています。なお、 今回のレビュー機での搭載CPUはCore i7-7700ですが、現在のモデルではCore i7-8700が搭載されています。
レビュー機の構成
Core i7-7700、GeForce GTX 1060(3GB)、16GBメモリ、256GB PCIe SSD、1TB HDD
目次
お忙しい方は、「Legion Y520 Towerの特徴」のみお読みください。
Legion Y520 Towerの特徴
赤いLEDが光るフロントパネル
Legion Y520 Towerは、フロントパネルのロボットの目の様な赤く点灯するLEDがとにかくかっこいいです。電源OFFの時は見えなくなる点もクールです。
正面から見たフロントパネル
電源OFF時
電源ON時
Lenovo Nerve Center
プリインストールされた管理ソフト「Lenovo Nerve Center」からは、フロントパネルのライト制御やCPUやGPU、メモリのパフォーマンス状況を監視することができます。
フロントパネルのロボットの目の様な赤いLEDだけは、なぜか点灯ではなく点滅なので、気になる方はこのライト制御からライトのオンオフや、点滅速度を切替えることができます。個人的には点灯のみが良かったです。
Lenovo Nerve Center
フロントパネルのライト制御
ハードウェア情報も監視できる
裏面配線ができて内部がスッキリ
ショップオリジナルのPCケースを採用している製品は、裏面配線ができず内部がごちゃごちゃしている場合がよくありますが、本製品はケーブル類を裏面配線することが可能で、内部がスッキリしています。また、これにより空気の流れがよくなり冷却性も向上します。
裏面配線ができて内部はスッキリ
ゲームベンチマーク
Legion Y520 Towerは、エントリークラスであるGeForce GTX 1050Tiまたは、GTX 1060(3GB)のグラフィックスを搭載したモデルがあります。
レビュー機では、GeForce GTX 1060(3GB)を搭載しており、ベンチマークスコアは下表の通りです。他のGTX 1060(3GB)を搭載したPCと比べて若干スコアが低いですが、おそらくCPUの差でしょう。第8世代インテルCPUを搭載した現行機なら、もう少しスコアが伸びると思います。
ゲーム一覧 | レノボ Legion Y520 Tower |
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重さの目安 | ゲームタイトル | グラフィック 品質設定 |
Core i7-7700 GeForce GTX 1060(3GB) |
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1920×1080 | ||||
重いゲーム | ファイナルファンタジーXV | 軽 | 7878 (快適) 79 fps | |
標 | 5926 (やや快適) 60 fps | |||
高 | 4074 (普通) 40 fps | |||
ゴーストリコン ワイルドランズ | 低 | 97 fps | ||
高 | 62 fps | |||
ウルトラ | 32 fps | |||
中程度の 重さのゲーム |
FF14 紅蓮のリベレーター | 標準品質 ★ | 17052 / 122 fps | |
高品質 ★ | 12826 / 86 fps | |||
最高品質 | 11296 / 76 fps | |||
フォーオナー | 低 | 158 fps | ||
高 | 100 fps | |||
超高 | 76 fps | |||
STEEP | 最低 | 104 fps | ||
高 | 75 fps | |||
超高 | 55 fps | |||
ライズオブトゥームレイダー | 最低品質 | 148 fps | ||
中品質 | 97 fps | |||
最高品質 | 70 fps | |||
ファークライ5 | 低 | 84 fps | ||
高 | 68 fps | |||
最高 | 63 fps | |||
軽めのゲーム | ドラゴンズドグマオンライン |
最高品質 | 13053 (とても快適) | |
ファンタシースターオンライン2 EP4 | 描画:6 | 45462 (快適) | ||
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) | ― | 23870 | ||
ドラゴンクエストX | 最高品質 | 20536 (すごく快適) | ||
★「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※計測時のグラフィックドライバーバージョンは、執筆時点で最新の「397.64」です。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) |
PUBGのフレームレート計測結果です。 PUBGにはベンチマーク機能がないため、実際にゲームをし、Frapsのソフトでフレームレートを計測しました。飛行機から地上に降下するまでの平均フレームレートを計測した結果が下の通りです。左のフレームレートが通常マップ、右が砂漠マップとなります。
エントリークラスの本機でも、GeForce GTX 1060(3GB)なら高設定で快適にプレイすることができます。
中程度の重さのゲーム PUBG |
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1920x1080 | 低 | 100 fps / 96 fps |
高 | 82 fps / 78fps | |
ウルトラ | 63 fps / 60 fps |
GPU-Zで確認したグラフィックカードの情報は次の通りです。ベンダーはZotacと表示されているので、おそらくZotac製です。
グラフィックカードのスペック
他のPCで計測した結果ですが、その他のゲームのおおよそのフレームレートについては、下のページを参考にしてください。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPUの選び方
2018年5月現在、選択できる代表的なCPUは下図の通りです。
CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのCPUは選択できません
グラフィックスの選び方
2018年5月現在、選択できる代表的なグラフィックスは下図の通りです。
グラフィックスの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのグラフィックスは選択できません
ストレージの選び方
ストレージは、下のようなパーツを選択可能です。
ストレージの選び方(筆者の独自判断)
実機で計測したベンチマーク
以下、本機で計測したベンチマーク結果を掲載します。現在、選択できるCPUが変わっていますのでご注意下さい。
(CPU&GPU性能の評価)
Core i7-7700、GeForce GTX 1060 3GB
(CPU性能の評価)
Core i7-7700
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)
Core i7-7700、GeForce GTX 1060 3GB
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i7-7700 GTX 1060 (3GB) |
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x265でエンコード (※1) | 17分33秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 1分22秒 |
QSVでエンコード (※3) | 2分52秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)
256GB PCIe SSD(SAMSUNG PM961)
エンコード中のCPUクロックは次の通りです。クロックダウンせず、一定のクロックで推移しています。
エンコード時のCPUクロック
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力の計測結果を掲載していますが、パーツの構成が異なる場合、結果が変わります。
静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェック結果です。
エンコード時はやや高めの騒音値ですが、他は普通だと思います。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
こちらもエンコード時がやや高めの温度ですが、他は普通の温度だと思います。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。
80℃前後で推移しておりやや高めの温度です。極端なクロックダウンは起こっていませんでした。
エンコード中のCPU温度
FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細
下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。
負荷が高くなるベンチマークの後半でも、CPU温度は50℃~60℃台、GPU温度は70℃前後に収まっており、問題ない温度だと思います。
FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のCPU温度
FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のGPU温度
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
ゲーミングPCとしては普通の消費電力です。
外観のチェック
外観のチェックです。
黒のボディにフロントパネルの赤いLEDがかっこいいです。
正面の画像です。ロボットっぽい顔に見えます。
フロントのクリアパネル部分は映り込みがあります。
フロントパネルのサイド部分はメッシュ仕様となっており、ここから吸気します。
サイド部分の網目の様なデザインは高級感があります。
天面のフロント側にあるポート類です。
マイク入力、ヘッドホン出力、 USB 3.0×2があります。なお、メモリカードリーダー/ライターは無いためご注意下さい。
天面です。小さい排気口があり、ホコリやゴミなどが入りにくい構造になっています。
天面には手をひっかけることができる取ってがありますが、持ち運ぶ際には片手では不安定なので、底もしっかりと持った方がいいです。
側面です。
底面です。
フロントパネルの底にも吸気口があります。
底面のゴム足です。
背面の画像です。
マザーボードの入出力ポートです。
今回搭載されていたGeForce GTX 1060(3GB)のグラフィックカードの映像出力ポートです。
ケースの内部とエアフローのチェック
フロントには12cmのファンが搭載されています。
ケース内部です。裏面配線も綺麗にまとめられています。
ケース内部です。3.5インチシャドウベイは下に配置されているため、横の隙間が広く、エアフローも良いです。
ツールレスでメンテナンスできるようになっており、サイドパネルのネジは素手でも取れるようになっています。HDDもネジ止めされていません。ただグラフィックカードだけはドライバーが必要です。
今回搭載されていたCPUファンです。メモリスロットは2つです。
グラフィックカードです。重みで曲がらないよう、グラフィックカードを支えるサポートステーが装着されています。
今回搭載されていたGeForce GTX 1060(3GB)のグラフィックカードです。
マザーボード全体です。ケーブルで隠れてしまっていますが、右サイドにM.2 SSDがあります。
電源です。電源容量は450W。ケーブルは全て裏から配線されています。
3.5インチシャドウベイです。HDDは2つまでしか収まらないので、拡張性は低いです。
5.25インチベイは1つです。
斜めから見たケース内部の画像です。
反対側の斜めから見た画像です。
まとめ
以上が、Legion Y520 Towerのレビューです。
フロントパネルの赤いLEDが映えるかっこいいデザインのゲーミングPCです。
裏面配線が綺麗で内部がすっきりしており、ツールレスでメンテナンス性も高いです。ただHDDなどの拡張性は乏しいです。
選択できるグラフィックカードはエントリークラスであるGeForce GTX 1050Tiまたは、GeForce GTX 1060 3GBのみとなっていますが、フルHDなら中~高いグラフィック品質設定で快適にゲームをすることができるでしょう。
いくつかモデルが用意されてはいるものの、CPU、グラフィックス、ストレージ、電源などのパーツのカスタマイズができないのは欠点ですが、価格が手頃でゲーミングPC初心者の方にはおすすめの製品です。
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