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HP OMEN by HP 17(17-an000)の実機レビュー

更新日:2017年9月15日

60Hz駆動にはもう戻れない

HP OMEN by HP 17は、120Hz駆動の液晶を搭載したゲーミングノートPCです。

オーバーウォッチをプレイしましたが、画面がヌルヌル、キビキビと動きます。視点移動も滑らかで、敵を視認しやすく、反応速度やエイム速度も向上します。

また、G-SYNCにも対応し、ティアリングやカク付きも低減。ストレスなくゲームに没頭することが可能です。

グラフィックスは、GeForce GTX 1060またはGTX 1070です。120Hz液晶を活かすなら、GTX 1070がおすすめです。


※レビュー機はメーカーからの貸出機です

目次

HP OMEN by HP 17の基本スペック

HP OMEN by HP 17の基本スペックをチェックします。公式サイトにはOMEN by HP 17-an000シリーズと書かれているケースもあります。特徴的な部分は赤字にしています。※2017年9月13日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
HシリーズのCore i7-7700HQです。
 
グラフィックカード
GeForce GTX 1060(6GB)または GTX 1070(8GB)です。
液晶ディスプレイ
17.3型ワイド、120Hz駆動G-SYNC対応、フルHD非光沢IPS液晶です。
メモリ
DDR4のメモリで、容量は16GB (8GB×2)です。
M.2 SSD
PCIe接続の512GB M.2 SSDを搭載しています。
2.5インチ ストレージ
1TB HDDを搭載しています。
 
光学ドライブ
光学ドライブは非搭載です。
 
その他
質量は約3.61kg、薄さは33~36.5mmです。バッテリー駆動時間は約5時間45分です。

特徴 - 120Hz駆動液晶搭載。もう60Hzには戻れない

120Hz駆動で、ヌルヌルと滑らかな映像

HP OMEN by HP 17は、ノートPCにしては極めて珍しく、120Hz駆動という高リフレッシュレートの液晶ディスプレイを搭載しています。リフレッシュレートとはモニターの駆動速度のことで、「1秒間に画面を更新する回数」を指します。

一般的なディスプレイの場合、60Hz駆動(1秒間に60回画面を更新)で動作するのに対し、本製品では120Hz駆動(1秒間に120回画面を更新)で動作するので、とても滑らかな映像でゲームをプレイすることができます。特にFPSゲームでは、素早い動きや視点移動などでもヌルヌル動くため、かなり重宝する機能です。

120Hzでオーバーウォッチをプレイしたら、もう60Hzには戻れない

HPはアクションシューティングゲーム「OVERWATCHワールドカップ」のオフィシャルパートナーということで、実際に120Hz駆動でオーバーウォッチ(OVERWATCH)をプレイしてみました。

普段の60Hz駆動の2倍の120Hz駆動ということで、画面はかなりヌルヌル、キビキビと動きます。視点移動も滑らかで、敵を視認しやすく、反応速度やエイム速度も向上します。

一度この世界を体感するともう、普通の60Hzには戻れないでしょう。特に普通のシューティングよりも、ジャンプやエフェクトなどの動きが激しく、スポーツFPS向きな「オーバーウォッチ」では、かなり重宝する機能ではないでしょうか。

また本機はIPSパネルを採用しているので、コントラストは高く、色合いが綺麗なので、ゲーム映像にも深みが増します。IPSパネルは、TNパネルに比べて若干応答速度は劣りますが、残像感は特に感じませんでした。


120Hz駆動のなめらかな映像で快適なゲーム環境に

G-SYNCで、映像が安定する!

HP OMEN by HP 17はノートパソコンでありながら、G-SYNCにも対応しています。G-SYNCとは、GPU側の可変フレームレートに合わせて、ディスプレイ側のリフレッシュレートも動的に変更する技術で、ティアリングやカク付き(スタッター)を抑えることが可能です。ティアリングとは横に線が入り上下の映像が少しズレる現象で、カク付きとは、その名前の通り、映像のコマの表示が遅れ、カク付いてみえる現象です。

オーバーウォッチの場合は垂直同期オフでもティアリングはあまり気にならないのですが、他のゲーム、RTSやTPSなどのゲームでは結構ティアリングを見かけます。特に索敵している最中や戦闘中などにティアリングが発生してしまうと正直イラっとするもの。そこでG-SYNCを有効化していると、ゲームをしていてストレスになりません。

また120Hz駆動と組み合わせることで、ヌルヌルした映像で、表示遅延を抑えつつ、ティアリングも抑えた素晴らしい環境でゲームに没頭することができます。

ゲームによって120Hzに対応していないケースもある

ただし、ゲームによって120Hzに対応しているゲームとそうでないゲームがあります。だいたいのゲームはモニターのリフレッシュレートに合わせてくれますが、60フレーム制限の格闘ゲームやアクションゲームなどは対応していません。対応しているかどうかはグラフィック設定やディスプレイ設定にあるリフレッシュレートをチェックします。例えば、オーバーウォッチの場合、ディスプレイ解像度の横に120と書かれています。ちなみに、人気のPUBG(PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS)は高リフレッシュレートにも対応しています。


オーバーウォッチのディスプレイ設定

120Hz駆動を活かすならGeForce GTX 1070がおすすめ

HP OMEN by HP 17は、GeForce GTX 1060を搭載したモデルと、GeForce GTX 1070を搭載したモデルがあります。筆者としては、GeForce GTX 1070のモデルがおすすめです。

GeForce GTX 1060の場合、"低め"のグラフィック品質設定で、やっと120 fpsが出るか出ないかといったスコアです。一方、GeForce GTX 170の場合、"中程度"のグラフィック品質設定でも、120 fps出るゲームが多いです。120Hz駆動の液晶で楽しむなら、少しでも高めのグラフィック品質にできるGeForce GTX 1070をおすすめします。

高速PCIe SSDにHDDも同時搭載

HP OMEN by HP 17は、M.2 SSDと2.5インチHDDを同時搭載しています。M.2 SSDについては、PCIe接続であるため高速で、容量も大きいです。

ストレージが2つ搭載されていると何かと便利で、OS/アプリ用と、データ用を分けたり出来ます。2.5インチHDDは、かなり価格が下がっているSSDに換装しても良いと思います。


PCIe M.2 SSD + HDDを同時搭載

ゲームベンチマーク

HP OMEN by HP 17のGeForce GTX 1070の場合のゲームのベンチマークスコアを、下表に掲載します。なお、グラフィックドライバーバージョンは、執筆時点で最新の「385.41」です。また、G-SYNCの設定はオフにして計測しています。

上でも書きましたが、"中程度"のグラフィック品質設定でも、約120 fps出るゲームが多いです。120Hz駆動の液晶を活かすことができるでしょう。

ゲームベンチマーク(解像度設定:1920x1080)
ゲーム一覧 HP
OMEN by HP 17-an000
重さの目安 ゲームタイトル グラフィック
品質設定
Core i7-7700HQ
GeForce GTX 1070(8GB)
重いゲーム ゴーストリコン ワイルドランズ 115 fps
81 fps
ウルトラ 49 fps
中程度の
重さのゲーム
FF14 紅蓮のリベレーター 標準品質 ★ 15706 (非常に快適) 119 fps
高品質 ★ 14204 (非常に快適) 104 fps
最高品質 12833 (非常に快適) 90 fps
フォーオナー 182 fps
118 fps
超高 95 fps
STEEP 最低 126 fps
110 fps
超高 82 fps
ライズオブトゥームレイダー 最低品質 159 fps
中品質 124 fps
最高品質 102 fps
ファークライ プライマル 低い 114 fps
高い 93 fps
最高 81 fps
軽めのゲーム ドラゴンズドグマオンライン
最高品質 10416 (とても快適)
ファンタシースターオンライン2 EP4 描画:6 39929 (快適)
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) 34858
ドラゴンクエストX 最高品質 18115 (すごく快適)
★「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。
※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1070の情報は次の通りです。


GeForce GTX 1070のグラフィックカードのスペック

 

その他のゲームのフレームレートについては、下のページを参考にしてください。他のPCで計測した結果ではありますが、鉄拳7、バイオハザード7、オーバーウォッチなどのフレームレートについても掲載しています。

PCゲームベンチマーク一覧

液晶ディスプレイのチェック

HP OMEN by HP 17の液晶ディスプレイのチェックです。

IPSパネルを採用しているので、視野角は良いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色も揃っており、また1:1の直線に近くなっています。自然な発色であることが分かります。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域はノートパソコンとしては広めです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ややギラつきをやや感じます。ただし、一般の方は気にならない方が多いと思います。


キーボードおよびタッチパッドのチェック

HP OMEN by HP 17のキーボードとタッチパッドのチェックです。

キーピッチは、約18.7mm x 18.7mmと十分な間隔です。キーストロークは約1.5mmとなっており、最近のノートPCとしては普通のキーストロークでしょう。

キートップはほぼフラットですが、底付きの衝撃は少なく、押し始めは適度な抵抗感があり、比較的打ちやすいキーボードだと思います。

26キー ロールオーバーアンチゴースト機能を搭載し、素早く同時にキー入力しても、正確に認識されます。ゲーム中に良く使う「WASD」キーは目立つように赤くなっています。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2


キーの拡大図3


キーの拡大図4

 

赤色に輝くキーボードバックライトも搭載しています。没入感を上げるために、部屋を暗くしてゲームをする方もいると思います。そういった場合に、キーボードバックライトが役立ちます。さらに、HP OMEN by HP 17は、「WASD」キーのみバックライトを点灯させることも可能です。


キーボードバックライト(1段階目)


キーボードバックライト(2段階目)

タッチパッドは普通の使いやすさです。クリックボタンは独立しており、軽めで(力を必要とせず)押しやすいです。


タッチパッド

 

テンキー上のHP OMENのロゴが刻まれたキーを押すと、プリインストールされている「OMEN Command Center」が開きます。ここからマクロキーの設定などが可能です。マクロを設定すると、キーボードの左横にある[P1]~[P6]のキーからマクロを呼び出すことが可能です。


OMEN Command Center


マクロキー

パフォーマンスのチェック

HP OMEN by HP 17のパフォーマンスのチェックです。

CPU

HP OMEN by HP 17は、Core i7-7700HQを搭載しており、ゲーミングノートPCとしては標準的な性能です。


CPUの選び方(筆者の独自判断)

グラフィックス

グラフィックスは、GeForce GTX 1070 8GBとGTX 1060 6GBがあります。120Hz駆動の液晶を活かしたいならGeForce GTX 1070がおすすめです。


グラフィックスの選び方(筆者の独自判断)

ストレージ

ストレージは、M.2 SSDとHDDの2つを搭載しています。M.2 SSDはPCIe接続となっており高速です。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)

HP OMEN by HP 17で計測したベンチマーク

以下、本製品で計測したベンチマーク結果を掲載します。

PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK
(CPU性能の評価)

Core i7-7700HQ
3DMark
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)




Core i7-7700HQ、GeForce GTX 1070
VRMark
(VRが快適に動作するかの評価)


※Target frame rateを超えれていれば快適に動作
Core i7-7700HQ、GeForce GTX 1070
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
  Core i7-7700HQ
GeForce GTX 1070
x265でエンコード (※1) 19分47秒
NVENCでエンコード (※2) 1分31秒
QSVでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark 5
(ストレージの評価)

512GB M.2 SSD
CrystalDiskMark 5
(SDカードスロットの評価)

UHS-Ⅰ対応カード


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