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GeForce GTX 1660Ti のベンチマーク
NVIDIAから発表された最新GPUである、「GeForce GTX 1660Ti」が、2019年2月22日より発売となりました。ここでは、ZOTAC製の「GAMING GeForce GTX 1660 Ti 6GB GDDR6 」のグラフィックカードを用いて、ゲームのベンチマーク(フレームレート)などを計測した結果を掲載します。
目次
はじめに
ベンチマークスコア
おすすめPC
GeForce GTX 1660Tiのスコア結果【概要】
GeForce GTX 1660Ti の性能は GTX 1070に近い
お忙しい方のために、GeForce GTX 1660Tiの3DMark Time Spy(Graphics score)のベンチマークスコア結果を先に掲載します。
ベンチマークや設定内容にもよりますが、GeForce GTX 1660Tiは、従来モデルのGTX 1060 6GBと比較した場合、およそ1.5倍ほどスコアが上昇しています。また、GeForce GTX 1070のスコアに近く、NVIDIA公式ページにおいても『GTX 1070に匹敵』と記載されているので、GeForce GTX 1660Tiの性能は、GTX 1070とほぼ同等と考えていいでしょう。
価格も、4万円前後(2月28日現在)で購入できるので、ミドルクラスでグラフィックカードの買い替えを考えている方は、この「GeForce GTX 1660Ti」はベストな選択だと思います。今後ミドルクラスという位置づけでは、GTX 1660Tiが主流になってくると思われます。
GeForce GTX 1660Ti の仕様
ミドルクラス界の新星 GeForce GTX 1660Tiとは?
GeForce GTX 1660Tiの仕様を掲載します。下記の表は性能順で並べています。
新世代GPUであるRTXシリーズが次々と発売されている中、なぜ今、GTXシリーズの新ミドルクラスを発売したのか?という疑問が多いところ。
GTX 1660Tiは、GTXシリーズと言いつつも、GPUアーキテクチャを見ると、RTXシリーズと同じ「Turing」世代となっています。ただし、RTコアとTensorコアがないので、RTXシリーズ独自の映像技術である、リアルタイムレイトレーシングとDLSSには対応していないというのが、GTX 1660Tiの特徴です。
つまり、「RTXシリーズのようなリアルタイムレイトレーシングとDLSSは機能はいらないから、安価で高性能なミドルクラスのグラフィックカードが欲しい」という声に答えたのが、本製品なのだと思います。
スペックでは、GTX 1070と比較すると、メモリ容量が少なくなっていますが、GDDR6なので速度は速いです。また、定格クロックはほとんど差がないものの、ブーストクロックはやや上がっており、TDPも低いです。
GeForce GTX 1660Ti |
GeForce GTX 1070 |
GeForce GTX 1060(6GB) |
|
コードネーム | TU116 | GP104 | GP106 |
GPUアーキテクチャ | Turing | Pascal | |
CUDAコア | 1536基 | 1920基 | 1280基 |
RTコア | ― | ― | |
Tensorコア | ― | ― | |
定格クロック | 1500 MHz | 1506 MHz | 1506 MHz |
ブーストクロック | 1770 MHz | 1683 MHz | 1708 MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR5 | |
メモリ容量 | 6GB | 8GB | 6GB |
TDP | 120W | 150W | 120W |
※Tensorコア・・・AIで用いられるディープラーニングに最適なコア
テスト環境
テストに使用したグラフィックカード
今回使用したグラフィックカードはZOTAC製の「GAMING GeForce GTX 1660 Ti 6GB GDDR6 」です。デュアルファン仕様のコンパクトモデルとなっており、グラフィックカードの全長は約173.4mm、高さは約35.3mmと、小柄です。また、「FireStorm」というソフトを使えば、オーバークロックやファンコントロールも可能となっています。
■「ZOTAC GAMING GeForce GTX 1660 Ti 6GB GDDR6」製品情報
グラフィックカードの正面と背面です。デュアルファンの外装はプラスチック製、背面はむき出しです。
映像出力端子はDisplayPort x 3 (v1.4) 、 HDMI 2.0b x 1 となっています。USB Type-Cはありません。
補助電源には8ピンコネクタを1本使用します。
コンパクト設計なので、小柄で軽量です。
GPU-Zの結果は、次のようになっています。
テストに使用したPCとグラフィックカード装着
使用したPCはサイコムの「G-Master Spear Z370」です。品質と信頼性の高いゲーミングPCです。
■「サイコム G-Master Spear Z370」 の実機レビュー
■「サイコム G-Master Spear Z370」 の製品ページ
ケースはCoolerMaster製のミドルタワーケース「CM690III」を使用しています。
グラフィックカードを取り付けた「CM690III」のケース内部の画像を下に掲載します。グラフィックカード自体が省スペースモデルなので、右の2.5インチシャドウベイが干渉することはありません。
重量も重くないので、自重で傾くことはありません。
電源を入れるとLEDが点灯するなどのギミックはありません。
ゲームベンチマークスコア
GeForce GTX 1660Tiのゲームのベンチマークスコアを掲載します。
重い部類のゲーム
重い部類のゲームでは、1920x1080の解像度の場合、ゴーストリコン ワイルドランズ以外はいずれも60 fpsを超える高いベンチマークスコアです。フルHD/60Hzの液晶でプレイするなら、ほとんどのゲームが、最高のグラフィック設定でプレイできると思います。フルHD/高リフレッシュレートの液晶でプレイするなら、もう少し上位のビデオカードがいいと思います。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 軽量品質 | 11832 / 118 fps |
標準品質 | 8998 / 90 fps | |
高品質 | 6814 / 68 fps | |
2560x1440 | 軽量品質 | 8226 / 82 fps |
標準品質 | 6040 / 60 fps | |
高品質 | 4834 / 48 fps | |
3840×2160 | 軽量品質 | 4474 / 44 fps |
標準品質 | 3142 / 31 fps | |
高品質 | 2638 / 26 fps |
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 最低 | 137 fps |
中 | 94 fps | |
最高 | 78 fps | |
2560x1440 | 最低 | 100 fps |
中 | 63 fps | |
最高 | 51 fps | |
3840×2160 | 最低 | 53 fps |
中 | 34 fps | |
最高 | 26 fps |
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 135 fps |
高 | 90 fps | |
ウルトラ | 51 fps | |
2560x1440 | 低 | 101 fps |
高 | 66 fps | |
ウルトラ | 39 fps | |
3840×2160 | 低 | 58 fps |
高 | 36 fps | |
ウルトラ | 23 fps |
重い部類のゲーム
モンスターハンター ワールド
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 130 fps |
高 | 83 fps | |
最高 | 60 fps | |
2560x1440 | 低 | 118 fps |
高 | 53 fps | |
最高 | 38 fps | |
3840×2160 | 低 | 74 fps |
高 | 33 fps | |
最高 | 20 fps |
中程度の重さのゲーム
中程度の重さのゲームでは、2560x1440の解像度でも、60 fpsを超えるゲームが多いです。WQHD/60Hzの液晶にちょうどいいのではないかと思います。フルHD/高リフレッシュレートの液晶でも、やや高めのグラフィック設定でプレイできると思います。
中程度の重さのゲーム
バトルフィールドV
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 141 fps |
高 | 96 fps | |
最高 | 88 fps | |
2560x1440 | 低 | 102 fps |
高 | 72 fps | |
最高 | 67 fps | |
3840×2160 | 低 | 56 fps |
高 | 40 fps | |
最高 | 31 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低品質 | 115 fps |
高品質 | 98 fps | |
最高品質 | 89 fps | |
2560x1440 | 低品質 | 84 fps |
高品質 | 73 fps | |
最高品質 | 68 fps | |
3840×2160 | 低品質 | 44 fps |
高品質 | 38 fps | |
最高品質 | 36 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
|
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---|---|---|
1920x1080 | 標準(デスク) | 19712 / 145 fps |
高(デスク) | 16034 / 110 fps | |
最高品質 | 15059 / 101 fps | |
2560x1440 | 標準(デスク) | 17520 / 122 fps |
高(デスク) | 11775 / 78 fps | |
最高品質 | 10097 / 67 fps | |
3840×2160 | 標準(デスク) | 11829 / 80 fps |
高(デスク) | 5801 / 38 fps | |
最高品質 | 4869 / 32 fps |
軽い部類のゲーム
軽い部類のゲームでは、先日発売されたばかりのゲーム、「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE | 隻狼」で比較しました。このタイトルは最大フレームレートが60 fpsとなります。2560x1440の解像度でも、60 fpsを超えています。
軽い部類のゲーム
SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE
|
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---|---|---|
1920x1080 | 低 | 60 fps(最大) |
高 | 60 fps(最大) | |
最高 | 60 fps(最大) | |
2560x1440 | 低 | 60 fps(最大) |
高 | 60 fps(最大) | |
最高 | 60 fps(最大) |
3D Markのスコア
その他の3DMarkのスコアです。
GeForce GTX 1070Ti |
GeForce GTX 1660Ti |
GeForce GTX 1070 |
||
Time Spy | Score | 6840 | 6243 | 6024 |
Graphics score | 6794 | 6064 | 5824 | |
CPU score | 7471 | 7500 | 7482 | |
Fire Strike Ultra | Score | 8977 | 3334 | 4214 |
Graphics score | 9466 | 3126 | 4105 | |
Physics score | 18770 | 18581 | 18575 | |
Combined score | 4137 | 1928 | 2151 | |
Fire Strike Extreme | Score | 8977 | 6937 | 7834 |
Graphics score | 9466 | 7072 | 8121 | |
Physics score | 18770 | 18648 | 18493 | |
Combined score | 4137 | 3327 | 3679 | |
Fire Strike | Score | 17442 | 14124 | 15375 |
Graphics score | 19722 | 15656 | 17236 | |
Physics score | 18703 | 18581 | 18587 | |
Combined score | 8862 | 6747 | 7433 |
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三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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