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ASUS Zenbook SORAの実機レビュー/1kgを切ったCopilot+ PC

更新日:
Zenbook SORAの写真
CPU Snapdragon
X X1-26-100 /
X Elite X1E-78-100
メモリ 16GB / 32GB
ストレージ 512GB / 1TB SSD
画面サイズ 14型 16:10
画面種類 1920x1200 OLED
質量 899g / 980g
バッテリー 48Wh / 70Wh
価格[税込] 17万円台~
1kgを切ったCopilot+ PC

ASUS Zenbook SORAは、SORA(空)という文字が入っている通り、1kgを切るとても軽いノートPCです。

バッテリー駆動時間も長いので、外出先へPCをよく持ち運ぶ方に適しています。

プロセッサーには、Snapdragonを搭載しているので、一部動かないドライバーやソフトもありますが、大分アプリの対応が進んでいますし、Microsoft Officeおよびブラウザの多くの人が使うソフトは快適に動きます。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Snapdragon X Elite X1E-78-100、32GBメモリ、1TB SSD

 

目次

お忙しい方は、「 Zenbook SORAの特徴」のみお読みください。

 

Zenbook SORAの特徴

1kgを切ったCopilot+ PC

Zenbook SORAは、1kgを切る質量が特徴のCopilo+ PCです。

Snapdragon X X1プロセッサーを搭載したモデルが899g、Snapdragon X Eliteプロセッサーを搭載したモデルが980gとなっています。非常に軽いので持ち運びが楽です。 

非常に軽いボディ

 

なお、Copilot+ PCとは、マイクロソフトが定義したAI PCのことで、細かい定義はありますが、簡単に言えば、「AI専用プロセッサーのNPUを搭載し、パソコン上でAIアプリを利用することができるPC」のことです。

Copilot+ PCでしかできない機能については、以下をご覧下さい。

また、現在は、これに加え、PCで表示したものを検索すればすぐ見つけることができる「リコール」、画面上のテキストや画像をクリックして編集などを実行する「Click to Do」、PC内のファイルを自然言語検索できる「改良されたWindows検索」、画像の品質を向上させる「超解像度」、画像の不要なものを削除したり、AIで画像を追加したりすることができる「生成削除・生成フィル」なども使える or 今後使えます。

 

比較的長いバッテリー

本製品は、Snapdragon Xの省電力プロセッサーに、70Whの大容量バッテリーを搭載することで、バッテリー駆動時間も長いです。

下の表は、当サイトで同条件で計測したバッテリー駆動時間ですが、Core Ultra 7 258Vを搭載したVivobook S 14よりは短いものの、一般的なバッテリー駆動時間のZenbook 14 OLEDよりは長いバッテリー駆動時間でした。

なお、この結果は、当サイトによる計測結果であるためご了承下さい。

バッテリー駆動時間の比較
ASUS Vivobook S 14
Core Ultra 7 258V
14型FHD+
75Whバッテリー
13時間35分
ASUS ZenBook SORA
Snapdragon X Elite X1E-78-100
14型FHD+
70Whバッテリー
10時間28分
ASUS Zenbook 14 OLED
Core Ultra 7 155H
14型2.8K
75Whバッテリー
6時間14分
※ Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき。画面輝度は約120cd/m2

 

セラムミナム素材を採用

本製品のボディは、ASUSが開発したセラミック×アルミニウムで出来たセラルミナムという素材を採用しています。

サラサラとして手触りがよく、ベタつかず、指紋も目立ちにくいです。100%リサイクル可能な素材で環境にも優しいです。もちろん強度も高く、MIL軍用規格の落下テストにも合格しています。

セラミック×アルミニウムの「セラムミナム」素材を採用

 

Snapdragonを搭載

本製品は、QualcommのSnapdragonプロセッサーが搭載されていますが、AMDやインテルのチップとは異なり、ドライバーやセキュリティソフトなど、OSに深く入り込むソフトの一部は動きません。

また、ARM版Windowsに対応していないソフトは、エミュレーターで動作するので、動作が遅くなります。

ただ、現在は対応しているアプリが多くなってきていますし、ARM対応のソフトであれば、とても快適に動きますし、省電力で、バッテリー駆動時間も長いです。

ARM対応のソフトとしては、マイクロソフトのOfficeソフトや、Adobeの一部のソフトなどがあります。また、ウェブブラウザで使用するWebアプリも動きます。使っているソフトがARMで動くか確認し、動くようであれば、製品購入の候補の1つにいいでしょう。

Snapdragon Xを搭載

 

ディスプレイのチェック

Zenbook SORAのディスプレイは、有機ELなので色鮮やかで、引き締まった黒を表現することができ、とても綺麗な映像・画像です。

広い色域

 

ただし、ペンタイル配列の有機ELであるため、文字やバーに、赤や緑が混じって見えたりします。ただ、そこまで気にならない方がほとんどだと思います。

青色のバーの下の逆目に、赤が混じっている

 

視野角も広いです。ただ、光沢なので画面への映り込みはあります。

広い視野角
光沢仕様

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Zenbook SORAのキーボードは、普通の打ちやすさです。

「半角/全角」キーや「\」キーがやや小さい点はデメリットですが、それ以外はそれほど小さいキーはありません。キートップはほぼフラットですが、押し心地は悪くありません。普通にタイピングできると思います。

キーボード写真
キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーボードの側面写真
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

バックライト写真
キーボードバックライト
CPU電力&CPUクロック
CPU温度

 

パフォーマンスのチェック

Zenbook SORAのパフォーマンスをチェックします。

なおここでは、2種類モードで計測しています。

 

CPU

今回、CPUにはSnapdragon X Elite X1E-78-100が搭載されており、CINEBENCH 2024のスコアは下の通りです。ARM64でネイティブ動作するので、Ryzen 9 8945HSを超える高いマルチコアスコアです。シングルコアのスコアも高めです。

ARM64でネイティブ動作するアプリはとても快適に動くでしょう。

ただし、ネイティブ動作せず、エミュレーターで動く場合は、この6割くらいのパフォーマンスになります。

なお、Snapdragon X X1-26-100はまだ使ったことがありませんが、X Eliteよりも性能がおちます。

CINEBENCH 2024(ARM64動作)
CINEBENCH 2024のスコア
Snapdragon X Elite X1E-78-100
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-14900HX 1748
Core i7-14700HX 1313
Ryzen AI 9 HX 370 1226
Snapdragon X Elite X1E-78-100 1018 [フルスピードモード]
840 [スタンダードモード]
849
Ryzen 9 8945HS 919
Core Ultra 7 155H 825
Core Ultra 5 125H 669
Core i7-1360P 664
Ryzen 7 8840U 618
Apple M3 617
Snapdragon X Plus X1P-42-100 605
Core 5 120U 558
Ryzen 5 7530U 477
Core i5-1335U 435
他のCPUとの比較(シングルコア)
Apple M3 141
Core i9-14900HX 128
Core i7-14700HX 124
Ryzen AI 9 HX 370 115
Core 5 120U 110
Core i5-1335U 109
Snapdragon X Plus X1P-42-100 108
Snapdragon X Elite X1E-78-100 107 [フルスピードモード]
107
106 [スタンダードモード]
Ryzen 9 8945HS 106
Ryzen 7 8840U 104
Core Ultra 7 155H 103
Core Ultra 5 125H 101
Core i7-1360P 99
Ryzen 5 7530U 84
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

グラフィックス

ARM64での動作に対応した3DMark Night Raidのグラフィクススコアは下の通りです。CPU内蔵グラフィックスとしては、比較的高めのスコアです。

3DMark Night Raid(ARM64で動作)
3DMark Night Raidのスコア
Snapdragon X Elite X1E-78-100
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce RTX 3050 52196
GeForce RTX 2050 48410
GeForce GTX 1650 45149
Core Ultra 7 155H
Intel Arc(LPDDR5)
35888
Ryzen 7 8840HS
Radeon 780M(LPDDR5X)
35847
GeForce MX550 35717
Ryzen 7 8840U
Radeon 780M(LPDDR5X)
35397
Core Ultra 5 125H
Intel Arc(LPDDR5X)
35271
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M(LPDDR5X)
35241
Snapdragon X Elite X1E-78-100 32052 [フルスピードモード]
31981 [スタンダードモード]
28779
Core i7-1360P
Intel Iris Xe(LPDDR5)
21897
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics(DDR5)
21525
Ryzen 5 8540U
Radeon 740M(DDR5)
20053
Core 5 120U
Intel Graphics(LPDDR5X)
18333
Core i5-1335U
Intel Iris Xe(DDR4)
16835
Snapdragon X Plus X1P-42-100 15987
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージは、PCIe Gen4 SSDと高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
SSDのスコア
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7300
6728
 PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

バッテリー駆動時間のチェック

Snapdragon X Eliteを搭載した今回レビューしているモデルのバッテリー容量は70Whと大きかったです。

バッテリー駆動時間は下の通りです。前述の通り、バッテリー駆動時間は長めです。

バッテリー駆動時間
  X X1モデル
(48Wh)
X Eliteモデル
(70Wh)
(1) JEITA3.0(アイドル時) 約20.7時間 計測中とのこと
(2) JEITA3.0(動画再生時) 約16.2時間 計測中とのこと
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 10時間28分
(1)、(2) メーカー公表値
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2

 

静音性のチェック

騒音値はそこまで気になりません。一般的なノートPCと同等程度の騒音値です。

騒音値
アイドル時 中負荷時
[動画編集]
高負荷時
[エンコード]
約20dB 約30dB 約40dB
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:Premiere Proで、1080pの動画を書き出した時

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。

高い負荷をかけると左パームレストがやや暖かく感じてきますが、そこまで不快ではありません。

PC本体の表面温度
キーボード面のサーモグラフィー画像
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力は、アイドル時や中負荷時は低めです。ただ、高負荷時はやや高めの消費電力でした。

消費電力
アイドル時 中負荷時
[動画編集]
高負荷時
[エンコード]
6W  16W 42W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ASUS Zenbook SORAの外観のチェックです。

前述の通り、セラルミナムの素材を採用し、質感が良く、カラーも素敵で、指紋なども目立たず実用性も高いです。

ASUS Zenbook SORAの正面写真

 

天板には、「ASUS Zenbook」のシンプルなロゴがあります。

天板写真

 

高さは13.4~15.9mmとなっており、非常に薄いです。

ASUS Zenbook SORAの薄さの写真 ASUS Zenbook SORAの薄さの写真その2

 

ポートは、USB4、HDMI、USB-Aなどがあります。USB4は、PowerDeliveryおよび映像出力に対応しています。

ASUS Zenbook SORAの側面の写真 ASUS Zenbook SORAの側面の写真その2

 

ヒンジは、下図の角度まで開きます。

ASUS Zenbook SORAのヒンジを最大まで開いたときの写真

 

底面も、天板などと同じカラーで統一感があります。

ASUS Zenbook SORAの底面写真

 

ACアダプターは90Wです。このPCなら、65Wでも十分かと思いますが、意外と大きい容量です。ただ、サイズは大きいので、外出時は、別のUSB PD充電器を持って行くといいと思います。

ASUS Zenbook SORAのACアダプターとACケーブルの写真

 

まとめ

以上が、ASUS Zenbook SORAのレビューです。

Snapdragonのプロセッサーなので動かないソフトや、遅くなるソフトもありますが、大分アプリ側の対応は進んでいるそうです。また、MS Officeやブラウザであればネイティブ対応しているので快適に動きます。この2つのソフトを主に使うのであれば、快適に使えると思います。

また、非常に軽くて、バッテリー駆動時間が長い点が特徴です。MS Officeとブラウザを主に使い、外出先へ持ち運ぶことが多い方におすすめです。

また、ASUSが開発したセラミック×アルミニウムで出来たセラルミナムという素材の質感も良かったです。

 

1kgを切ったCopilot+ PC

Zenbook SORA

特徴

  • 非常に軽く持ち運びに便利
  • ロングバッテリー
  • Snapdragonなので、一部動かないソフトも

こんなあなたに

  • MS Officeとブラウザを主に使う方
  • よく持ち歩く方
  • 価格17万円台~

 

公式販売サイトはこちら

 

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