Core i7-1360PとCore i5-1340Pのベンチマーク
更新日:
ここでは、ノートPC向けのインテル第13世代Coreプロセッサー(Raptor Lake)の「Core i7-1360P」と「Core i5-1340P」について、各種ベンチマークのスコアを掲載します。
プロセッサーの仕様
ノートPC向けのインテル第13世代Coreプロセッサーは、下表の4つに分類されます。この中で、Core i7-1360PとCore i5-1340Pは、PBP(プロセッサー・ベース・パワー)が28WのPシリーズに含まれます。
インテル第13世代Coreプロセッサー
|
PBP |
用途 |
HXシリーズ |
55W |
ハイエンドのゲーミング/クリエイター向けノートPC |
Hシリーズ |
45W |
メインストリームとなるゲーミング/クリエイター向けノートPC |
Pシリーズ |
28W |
一般的な家庭用ノートPCやモバイルノートPC |
Uシリーズ |
15W |
モバイルノートの中でも特に薄くて軽い製品やタブレットPC |
Pシリーズは、下の通り、いくつかラインナップがあります。この中で最上位のCore i7-1370Pは、Pコアが6つもあり高い性能ですが、その分発熱も高く、搭載されるPCは限定的です。一方、今回テストするCore i7-1360Pは、高めの性能でありつつも、Core i7-1370Pほどの発熱ではなく、多くのノートPCで採用されると思われるプロセッサーです。
また、Core i5-1340Pについては、クロック数などは落ちますが、Pコア/Eコア数はCore i7-1360Pと変わらず、そこまでCPU性能が落ちるわけではありません。GPU性能については、コア数とクロック数が若干下がります。
Pシリーズ(28W)の一覧
|
i7-1370P |
i7-1360P |
i5-1350P |
i5-1340P |
Pコア / Eコア |
6 / 8 |
4 / 8 |
Pコア定格クロック |
1.9GHz |
2.2GHz |
1.9GHz |
Pコア最大クロック |
5.2GHz |
5.0GHz |
4.7GHz |
4.6GHz |
Eコア定格クロック |
1.4GHz |
1.6GHz |
1.4GHz |
Eコア最大クロック |
3.9GHz |
3.7GHz |
3.5GHz |
3.4GHz |
L3キャッシュ |
24MB |
18MB |
12MB |
GPU |
96EU |
80EU |
GPU最大クロック |
1.5GHz |
1.45GHz |
Base Power / Max |
28W / 64W |
ベンチマークの計測に利用したノートPC
今回、ベンチマークに使用したノートPCは、次の2機種です。
このノートPCに、Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力の推移は、次の図の通りです。
Core i7-1360P搭載PCは、処理開始直後を除き、PBP通りの28W前後で推移しています。Core i7-1360Pを搭載したノートPCの標準的な性能が出ると思います。
Core i5-1340P搭載PCは、35W前後で推移しており、PBP:28Wよりも高いCPU電力で推移しています。そのため、このCPUを搭載したノートPCとしては、高めのパフォーマンスが出ると思われます。
ノートパソコンによって、動作するCPU電力が異なるので、必ずしも今回のようなベンチマークスコアが出るわけではないため、ご注意下さい。
ベンチマークスコア
以下、各種ベンチマークソフトのスコアおよび他のプロセッサーと比較したグラフを掲載します。
グラフは、Core i7-1360PおよびCore i5-1340Pのスコアを緑色にしています。また、特に比較したい旧世代のCore i7-1260PとCore i5-1240Pをオレンジ色にしています。
CINEBENCH R23
まずは、CPUレンダリングを行いCPU性能を評価するベンチマークソフト、CINEBENCH R23のスコアを掲載します。
Core i7-1360Pは、旧世代のCore i7-1260Pと比較して、マルチコアのスコアは約8%の上昇、シングルコアのスコアはほぼ同等でした。微増といったところです。
Core i5-1340Pは、旧世代のCore i5-1240Pと比較して、マルチコアのスコアは約15%の上昇、シングルコアのスコアは約8%の上昇でした。今回、Core i5-1340Pを搭載したノートPCは、CPU電力が高めで推移していたこともあり、スコアは割と高くなっていました。ただ、他のノートPCだとここまで高いスコアは出ないと思われます。
CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-1360P
Core i5-1340P
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900HX |
21233 |
Core i9-12900H |
19223 |
Core i7-12800HX |
17492 |
Core i7-12700H |
14546 |
Ryzen 7 6800H |
13999 |
Core i5-12500H |
13213 |
Core i7-12650H |
12674 |
Core i7-1280P |
11801 |
Ryzen 7 6800U |
10830 |
Ryzen 5 6600H |
10470 |
Ryzen 7 5825U |
10040 |
Core i7-1360P |
9720 |
Core i5-1340P |
9688 |
Core i7-1260P |
9032 |
Core i5-1240P |
8409 |
Ryzen 5 7530U |
8403 |
Core i7-1255U |
8300 |
Ryzen 5 5625U |
8107 |
Core i5-1235U |
7589 |
Core i7-1250U |
7435 |
Core i5-1230U |
6273 |
Core i3-1215U |
4969 |
Core i7-1165G7 |
4720 |
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900H |
1920 |
Core i9-12900HX |
1916 |
Core i7-1360P |
1826 |
Core i7-12700H |
1823 |
Core i7-12650H |
1808 |
Core i7-1260P |
1802 |
Core i7-1255U |
1776 |
Core i7-12800HX |
1760 |
Core i7-1280P |
1751 |
Core i5-12500H |
1727 |
Core i5-1340P |
1722 |
Core i5-1235U |
1675 |
Core i5-1240P |
1666 |
Core i3-1215U |
1592 |
Core i5-1230U |
1532 |
Ryzen 7 6800H |
1522 |
Ryzen 7 6800U |
1504 |
Core i7-1250U |
1495 |
Ryzen 5 6600H |
1476 |
Ryzen 7 5825U |
1460 |
Core i7-1165G7 |
1447 |
Ryzen 5 7530U |
1439 |
Ryzen 5 5625U |
1383 |
Geekbench 5
続いて、拡張現実や機械学習などの最先端の処理を取り入れているクロスプラットフォームのベンチマークソフト、Geekbench 5のスコアを掲載します。
Core i7-1360Pは、Core i7-1260Pと比較して、マルチコアおよびシングルコアとも、約4%スコアが上昇していました。
Core i5-1340Pは、旧世代のCore i5-1240Pと比較して、マルチコアはほとんど変わりませんでしたが、シングルコアについては約12%スコアが上昇していました。
Geekbench 5
Core i7-1360P
Core i5-1340P
他CPUとの比較(Multi-Core)
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU |
12758 |
Core i7-12700H |
11027 |
Core i7-1280P |
11023 |
Ryzen 7 6800H |
9735 |
Core i7-1360P |
9595 |
Core i7-1260P |
9256 |
Core i5-1340P |
9290 |
Core i5-1240P |
9246 |
Ryzen 7 6800U |
8546 |
Core i5-1235U |
7190 |
Ryzen 5 7530U |
7031 |
Core i7-1255U |
6911 |
Ryzen 7 5825U |
6907 |
Ryzen 7 5800U |
6642 |
Ryzen 5 5625U |
6455 |
Core i7-1165G7 |
5491 |
他CPUとの比較(Single-Core)
Core i7-1360P |
1820 |
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU |
1784 |
Core i7-12700H |
1763 |
Core i7-1260P |
1757 |
Core i7-1255U |
1704 |
Core i7-1280P |
1652 |
Core i5-1340P |
1650 |
Core i5-1235U |
1632 |
Ryzen 7 6800H |
1575 |
Core i7-1165G7 |
1573 |
Ryzen 7 6800U |
1520 |
Ryzen 7 5825U |
1477 |
Ryzen 5 7530U |
1471 |
Ryzen 5 5625U |
1471 |
Core i5-1240P |
1463 |
Ryzen 7 5800U |
1415 |
PassMark Performance Test 10.0
続いて、圧縮、暗号化、物理シミュレーションなどを含む数学的計算を行うPassMark Performance Test 10.0のスコアを掲載します。
Passmarkに関しては、どちらの第13世代CPUも、第12世代CPUより、15~18%もスコアが上昇していました。このベンチマークソフトについては、割と性能アップの幅が大きかったです。
PassMark Performance Test 10.0(CPU MARK)
Core i7-1360P
Core i5-1340P
他CPUとの比較(CPU MARK)
Core i7-12700H |
26616 |
Ryzen 7 6800H |
25298 |
Ryzen 9 5900HX |
24642 |
Ryzen 7 6800U |
23076 |
Core i7-1280P |
23073 |
Core i7-1360P |
21936 |
Core i7-11800H |
21328 |
Ryzen 7 5825U |
20192 |
Core i5-1340P |
20124 |
Core i7-1260P |
18561 |
Ryzen 5 7530U |
18168 |
Core i5-1240P |
17582 |
Core i5-1235U |
17412 |
Ryzen 7 5700U |
17071 |
Ryzen 5 5625U |
16968 |
Core i7-1255U |
16946 |
Core i7-1165G7 |
12552 |
Core i5-1135G7 |
12148 |
グラフィックス関連のベンチマークスコア
次はグラフィックス関連のベンチマークスコアを掲載します。
CPU内蔵のグラフィックスは、メモリの帯域によって大きく性能が変わります。
今回テストしたノートPCはどちらもLPDDR5-4800を搭載しており、SiSoftware Sandra 2020のソフトでメモリ帯域を計測したところ、どちらも約50GB/sの帯域でした。最近のノートPCとしては標準的です。
ただ、DDR4-3200などのメモリを搭載したノートPCの場合、ここまでの帯域は出ないので、次に掲載するグラフィックス関連のベンチマークスコアは、もう少し低くなる可能性があります。
SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
LPDDR5-4800(Core i7-1360P搭載PC)
LPDDR5-4800(Core i5-1340P搭載PC)
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
LPDDR5-6000
デュアルチャネル |
64.52GB/s |
DDR5-5200
デュアルチャネル |
62.38GB/s |
LPDDR5-5200
デュアルチャネル |
58.49GB/s |
DDR5-4800
デュアルチャネル |
52.25GB/s |
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル |
51.65GB/s |
LPDDR5-4800
デュアルチャネル |
49.48GB/s |
LPDDR5-4800
デュアルチャネル |
48.15GB/s |
DDR4-3200
デュアルチャネル |
30.66GB/s |
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません
3DMark Night Raid
3DMark Night Raidのスコアは以下の通りです。「グラフィックスのスコア」の部分が、グラフィック性能を評価する指標となります。
Core i7-1360Pは、CPU内蔵グラフィックスにしては高めのスコアでした。Core i7-1260Pと比較した場合、スコアは約7%高くなっていました。
Core i5-1340Pは、GPUコア数が少し少ない関係で、Core i7-1360Pよりもスコアは下がります。それでも、Core i5-1240Pよりは、8%ほどスコアが高かったです。
3DMark Night Raid
Core i7-1360P
Core i5-1340P
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 |
45149 |
GeForce MX550 |
35717 |
GeForce MX450 |
30425 |
Ryzen 7 6800U
メモリLPDDR5-6400 |
30319 |
Core i7-1360P
メモリLPDDR5-4800 |
21897 |
Core i7-1280P
メモリDDR4-3200 |
21606 |
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800 |
20478 |
Core i7-12700H
メモリDDR4-3200 |
20177 |
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266 |
20052 |
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266 |
18718 |
Core i5-1340P
メモリLPDDR5-4800 |
17774 |
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266 |
17020 |
Core i5-1240P
メモリLPDDR5-4800 |
16398 |
Ryzen 5 7530U メモリLPDDR4X-4266 |
16389 |
Ryzen 7 5825U
メモリDDR4-3200 |
16025 |
Core i7-1255U
メモリDDR4-3200 |
15893 |
Ryzen 5 5625U メモリDDR4-3200 |
15826 |
Ryzen 7 5825U
メモリDDR4-3200 |
15728 |
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200 |
14247 |
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200 |
13877 |
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200 |
13316 |
ファイナルファンタジー 14 暁月の終焉
次に、「ファイナルファンタジー 14 暁月の終焉」のベンチマークのスコアを掲載します。なお、1920x1080、標準品質(ノートPC)で計測しています。
Core i7-1360Pのスコアは8011、平均フレームレートは56 fpsでした。長時間ゲームをしていくと、フレームレートが下がっていく可能性もありますが、プレイできなくもないフレームレートが出ていると思います。軽めのゲームならグラフィック設定を下げることで、支障なくゲームができるものもあると思います。
Core i5-1340Pのスコアは7544、平均フレームレートは53 fpsでした。Core i7-1360Pよりはスコアが下がりますが、それでもCPU内蔵グラフィックスにしては高めのスコアです。
Core i7-1360P
Core i5-1340P
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、標準(ノート))
GeForce GTX 1650 |
115 fps |
GeForce MX450 |
85 fps |
Ryzen 7 6800U
LPDDR5-6400 |
62 fps |
GeForce MX330 |
61 fps |
GeForce MX250 |
60 fps |
Core i7-1360P
メモリLPDDR5-4800 |
56 fps |
Core i5-1340P
メモリLPDDR5-4800 |
53 fps |
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800 |
50 fps |
Core i7-1280P
メモリDDR4-3200 |
49 fps |
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266 |
49 fps |
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266 |
49 fps |
Core i5-1240P
メモリLPDDR5-4800 |
45 fps |
Ryzen 5 7530U メモリLPDDR4X-4266 |
40 fps |
Ryzen 7 5825U
メモリDDR4-3200 |
39 fps |
Ryzen 5 5625U メモリDDR4-3200 |
39 fps |
Core i7-1255U
メモリDDR4-3200 |
33 fps |
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200 |
32 fps |
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイター向けソフトで計測した各種処理時間を掲載します。
Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Adobe Lightroom Classicを使い、100枚のRAW画像について、露光量、シャドウなどのパラメーターを変更し、書き出した時の時間は下表の通りです。
実用上十分な速度ではありますが、今回のテストに限っては、どちらの第13世代CPUも、Core i7-1260Pより遅かったです。
Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W) |
32秒 [書き出しにGPUを使用をON] |
Core i9-12900HX |
47秒 |
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W) |
52秒 [書き出しにGPUを使用をON] |
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W) |
53秒 [書き出しにGPUを使用をON] |
Core i5-12500H
RTX 3060 (140W) |
58秒 [書き出しにGPUを使用をON] |
Core i7-12700H
RTX 3050 (65W) |
59秒 [書き出しにGPUを使用をON] |
Core i7-12700H |
60秒 |
Core i7-1280P |
64秒 |
Core i5-12500H |
69秒 |
Core i7-1260P |
81秒 |
Ryzen 7 6800U |
89秒 |
Core i7-1360P |
91秒 |
Core i5-1340P |
93秒 |
Core i7-1255U |
112秒 |
Ryzen 5 7530U |
115秒 |
Ryzen 7 5825U |
117秒 |
Ryzen 5 5625U |
120秒 |
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Adobe Premiere Proで、FHD/30pの動画を簡単に編集して書き出した時の時間は下表の通りです。
SSDの速度が速かったのもあると思いますが、どちらのCPUも、今回のPCでの書き出しは速かったです。FHD動画のカット編集くらいなら、ストレスなくできるでしょう。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q |
2分10秒 |
Core i7-1185G7
MX450 |
2分28秒 |
Core i7-1360P
Intel Iris Xe |
2分49秒 |
Core i7-1280P
Intel Iris Xe |
3分00秒 |
Core i5-1340P
Intel Iris Xe |
3分03秒 |
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M |
3分05秒 |
Core i7-1185G7
Intel Iris Xe |
3分33秒 |
Core i7-1260P
Intel Iris Xe |
3分38秒 |
Core i5-1240P
Intel Iris Xe |
4分01秒 |
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe |
4分06秒 |
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphics |
4分31秒 |
Core i5-1135G7
Intel Iris Xe |
4分41秒 |
Ryzen 7 5825U
Radeon Graphics |
4分42秒 |
Ryzen 5 5625U
Radeon Graphics |
4分48秒 |
Ryzen 7 4700U
Radeon Graphics |
5分05秒 |
※ FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、書き出したときの時間
TMPGEnc によるエンコード時間
TMPGEnc Video Mastering Works 7によるソフトウェアエンコードにかかった時間は次の通りです。
Core i7-1360PおよびCore i5-1340Pは、旧世代のCPUよりはやや速くなっているものの、マルチコア性能の高いRyzen 7 6800UなどのRyzenプロセッサーと比べると、やや遅いです。
TMPGEnc Video Mastering Works 7によるエンコード時間
(ソフトウェアエンコード)
Core i7-12700H |
7分50秒 |
Core i9-11900H |
8分20秒 |
Ryzen 9 5900HX |
8分26秒 |
Ryzen 7 6800H |
8分42秒 |
Ryzen 7 6800U |
10分47秒 |
Core i7-1280P |
10分59秒 |
Ryzen 7 5825U |
11分15秒 |
Core i5-1340P |
12分03秒 |
Core i7-1360P |
12分05秒 |
Core i7-1260P |
12分43秒 |
Ryzen 5 7530U |
12分54秒 |
Core i7-1255U |
13分31秒 |
Ryzen 5 5625U |
13分59秒 |
Core i5-1240P |
14分19秒 |
Ryzen 7 5800U |
14分35秒 |
Core i5-1235U |
15分23秒 |
Core i7-1185G7 |
16分37秒 |
Core i7-1165G7 |
24分17秒 |
Core i5-1135G7 |
26分03秒 |
※XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間(x265のエンコーダーを使用)
次に、ハードウェアエンコードの処理時間を掲載します。こちらも、第12世代CPUよりはやや速くなっていますが、RyzenのUシリーズプロセッサーと比較すると遅いです。
TMPGEnc Video Mastering Works 7によるエンコード時間
(ハードウェアエンコード)
Ryzen 7 6800U |
45秒 (AMD Media SDK) |
Ryzen 7 5825U |
54秒 (AMD Media SDK) |
Ryzen 5 7530U |
55秒 (AMD Media SDK) |
Ryzen 5 5625U |
55秒 (AMD Media SDK) |
Core i7-1280P
RTX 3060 |
1分05秒 (NVENC) |
Ryzen 7 5825U |
1分07秒 (AMD Media SDK) |
Core i7-1360P |
1分27秒 (Intel Media SDK Hardware) |
Core i7-1260P |
1分28秒 (Intel Media SDK Hardware) |
Core i7-1280P |
1分34秒 (Intel Media SDK Hardware) |
Core i7-1255U |
1分39秒 (Intel Media SDK Hardware) |
Core i5-1340P |
1分41秒 (Intel Media SDK Hardware) |
Core i5-1240P |
1分42秒 (Intel Media SDK Hardware) |
Core i5-1235U |
1分47秒 (Intel Media SDK Hardware) |
※XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
まとめ
今回、Core i7-1360PおよびCore i5-1340Pのベンチマークスコアを掲載しました。
ベンチマークソフトにもよりますが、旧世代のCore i7-1260PやCore i5-1240Pより、5~10%ほど性能アップしていました。ただ、第11世代Coreから第12世代Coreへ変わったときのような、大きな性能アップはありませんでした。
旧世代CPUのPCの在庫がまだあって、価格が安く売られているなら、そちらでも十分かなとは思います。
ただ、マルチコアはもとより、シングルコア性能が高いので、扱いやすく多くのアプリや処理が速く、おすすめのCPUではあります。
著者
櫻庭 尚良(the比較 管理人)
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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