デル Inspiron 13 (5330) の実機レビュー【モバイルノートPC】

CPU | Core i3-1315U Core i5-1340P Core i7-1360P |
---|---|
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 13.3インチ 16:10 |
液晶種類 | QHD+ 広視野角 非光沢 |
質量 | 約1.24kg~ |
バッテリー | 54Wh |
価格[税込] | 9万円台~ |
Inspiron 13 (5330)は、高い性能でありつつ、価格も安く、コスパの高いモバイルノートPCです。
第13世代Coreプロセッサーを搭載し処理性能が高く、QHD+(2560x1600)の高解像度液晶を搭載し表示領域が広いです。
1kgを切るような軽さではありませんが、約1.24kg~と持ち運びやすい質量です。
Core i5、16GBメモリの構成でも、10万円台と安いです。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-1340P、16GBメモリ、512GB PCIe SSD、QHD+液晶
目次
お忙しい方は、「Inspiron 13 (5330)の特徴」のみお読みください。
Inspiron 13 (5330)の特徴
画面比16:10, QHD+, 色域広めの液晶
Inspiron 13 (5330)は、他のモバイルノートPCとは異なり、解像度がQHD+(2560x1600)と高い点が特徴の1つです。広い表示領域で作業することができ、写真などを精細に表示することができます。
さらに、当サイト計測でsRGBカバー率99.7%と色域が広めでした。写真や動画を比較的色鮮やかに表示することができます。外出先でRAW現像を行うなど、ライトなクリエイティブ作業にも使用できると思います。
ただ、若干ギラつきを感じます。気にならない方がほとんどだと思いますが、敏感な方は気になるかもしれません。

第13世代Core搭載で高めの処理性能
Inspiron 13 (5330)は、販売開始(2023年初頭)から間もないインテルの第13世代Coreプロセッサーを搭載しています。
今回は、Core i5-1340P搭載モデルをチェックしており、CPUのベンチマークテストでは、以下のような結果となりました。1世代前の第12世代Core i5と比較すると、少しの性能アップですが、2世代前の第11世代Core i5と比較すると約2倍も性能がアップしています。2~3年前に購入したノートパソコンから買い替えるのであれば、アプリによっては体感速度が向上することでしょう。
13.3型でもゆとりのあるキーサイズ
Inspiron 13 (5330)は、下の画像のようなキーボードを搭載しています。
13.3型とボディサイズが小さくなると、一部のキーのサイズが小さいなど、キーボードにやや窮屈さを感じる場合もありますが、Inspiron 13 (5330)のキーボードは主要なキーのサイズが揃っており、キーサイズにもゆとりがあります。
ボディの端ぎりぎりまでキーを配置し、キーボード面を最大限に活用しているので、「半角/全角」キーや、「enter」キーなどのサイズも大きめです。ブラインドタッチでも、キーの押し間違いが少なく、比較的タイピングがしやすいです。
仕事で使う方や、大学生など、タイピングすることが多い方にも使いやすいと思います。

高いコストパフォーマンス
以上のように液晶解像度が高く、性能も高く、タイピングもしやすい製品ですが、価格はそれほど高くありません。このくらいの性能のモバイルノートPCだと、15万円以上することはザラですが、本製品は9万円台から購入することができます。
質量は約1.24kg~となっており、1kgを切るような超軽量機種ではありませんが、十分持ち運びがしやすいです。

16GBメモリ搭載モデルがおすすめ
Inspiron 13 (5330)のメモリは、オンボードです。コンパクトなモバイルノートPCでは、珍しい構成ではありませんが、購入後にメモリの増設・換装はできません。そのため、余裕のある16GBメモリを搭載したモデルがおすすめです。
現時点では、16GBメモリのモデルのみ販売されていますが、タイミングによっては、8GBメモリのモデルもあるかもしれません。特に、RAW現像や、FHD動画の簡単な編集など、ライトなクリエイティブ作業も行いたい場合は、購入時にメモリ容量をチェックしてください。
なお、ストレージに関しては、増設はできませんが、M.2 SSDの換装はできると思います。

Thunderbolt 4ポートを2つ搭載
Inspiron 13 (5330)は、Thunderbolt 4ポートを2つ備えており、DisplayPortや、Power Deliveryにも対応しています。
コンパクトなUSB-Cアダプターをカバンに入れておけば、外出先でもカフェなどで充電することができ、便利です。また、USB-CドックやThunderboltドックを使用し、外部ディスプレイやキーボード、マウスなどをドック経由で接続して、宅内ではメインPCとして使うのもありだと思います。その場合、ドックのUSB-Cケーブルを1本脱着するだけで、メインPC / モバイルノートPCを切り替えて使うことができます。

Inspiron 14との比較
デルのInspironシリーズでは、ワンサイズ大きい兄弟機種である、Inspiron 14 (5430)も販売されています。このInspiron 14 (5430)と本機器の仕様を簡単に比較すると、下表のようになります。
Inspiron 14 (5430)は、一回り大きい14型液晶を搭載しています。宅内での使用が多い方や、「持ち運びたいけど、大きめの液晶の方が見やすくて作業がしやすい」という方はこちらを検討するといいと思います。
Inspiron 13 (5330)は、コンパクト、かつ軽くて持ち運びがしやすいだけでなく、色域広めの液晶を搭載しているのもポイントです。ライトなクリエイティブ作業を行いたい方には、こちらが適しています。
Inspiron 13 (5330) | Insprion 14 (5430) | |
CPU | Core i5-1340P Core i7-1360P |
Core i7-1360P |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 512GB PCIe SSD | 1TB PCIe SSD |
液晶サイズ | 13.3型 | 14型 |
液晶種類 ※ | 2560x1600 IPS 非光沢 sRGBカバー率99.7% |
1920x1200 IPS 非光沢 sRGBカバー率61.6% |
質量 | 約1.24kg~ | 約1.531kg~ |
やや残念なポイント
Inspiron 13 (5330)は、色域広めの液晶と、高めの処理性能を備えており、外出先でのRAW現像などにも使用できそうな機種ですが、SDカードリーダーは非搭載です。スマホやカメラから、SDカード経由で画像や映像を取り込む場合、別途SDカードリーダーを用意しておく必要があります。スリムなボディなので難しいのかもしれませんが、手軽さという点では少し残念でした。
各用途の快適度
Inspiron 13 (5330) の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 第13世代Coreと、画面比16:10の液晶を搭載し、Webページの閲覧や、Officeソフトを使った作業が快適に行えます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかな表示ができる液晶を搭載し、スピーカー音も比較的いいです。快適に動画視聴できます。 |
オンライン会議 | ○ | カメラ、マイク、スピーカーを備えており、普通にオンライン会議を行えます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 当サイト計測でsRGBカバー率99.7%と、色域広めのQHD+液晶と、第13世代Coreを搭載しており、外出先でのRAW現像や画像編集にも使用できます。ただし、印刷用の色調整を行う場合は、もっと色域が広い外部ディスプレイを接続した方がいいです。 |
動画編集 | △~○ | FHD動画の書き出し速度は、比較的速かったです。FHD動画の簡単な編集ならある程度快適に行えます。ただ、本格的な動画編集には、外部グラフィックスを搭載した製品の方がおすすめです。 |
ゲーム | △ | 軽めのゲームであれば、画質を落とすことでプレイできるものもあります。ただし、ゲームが主な目的であれば、外部グラフィックスを搭載したゲーミングノートPCの方がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
Inspiron 13 (5330)のディスプレイのチェックです。
搭載していたパネルは、「B133QAN」でした。
画面比16:10のQHD+(2560x1600)液晶です。標準的な画面比16:9の液晶よりも少し縦に広いので、Webブラウザなどの縦スクロールするアプリでの作業がしやすいです。また、FHD液晶よりも解像度が高いので、文字が小さくなってもよければ、100%スケールで表示すると、画面を広く使って作業することができます。また、色域も広めなので、写真や動画を精細かつ色鮮やかに表示することもできます。ただし、若干のギラつきがあります。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では328d/m2とやや高めです。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は広いです。当サイトの計測では、sRGBカバー率99.7%でした。

ガンマ補正曲線を確認すると、3色ともほぼ揃って1:1に近い直線になっており、自然な発色であることが分かります。

視野角が広く、見やすいです。

非光沢液晶なので、画面への映り込みは抑えられています。ギラつきがわずかにありますが、気にならない方が多いと思います。

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Inspiron 13 (5330)のキーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18mm、キーストロークは約1.5mmでした。
13.3型のボディですが、キーボード面の端までキーを配置することで、横:19mmと標準的なキーピッチを確保しています。主要なキーのサイズが揃っていますし、「半角/全角」キーや、「enter」キーを含む、両サイドのキーのサイズもしっかり大きめです。キーの打ちやすさは普通でした。
残念な点を挙げるとすると、「delete」キーが「backspace」キーの真上ではなく、左に一つずれて配置されている点です。
全体的に見て、13インチクラスのモバイルノートPCとしては、比較的打ちやすいキーボードだと思います。
タッチパッドの操作性や、クリックボタンの押しやすさは普通です。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。薄暗い場所でもタイピングがしやすいです。

パフォーマンスのチェック
続いて、パフォーマンスのチェックを行います。
Inspiron 13 (5330)では、下図のように「MyDell」アプリの「温度管理」で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「最適化」と、最も高いパフォーマンスが出る「超高パフォーマンス」のモードで、ベンチマークスコアを確認します。

CPU
Inspiron 13 (5330)は、最新のインテル第13世代Coreプロセッサーを搭載しています。現時点では、Core i5-1340P(Pコア:4、Eコア:8)、または、Core i7-1360P(Pコア:4、Eコア:8)を搭載するモデルが販売されています。今回は、Core i5-1340Pを搭載しており、ベンチマークの結果は以下のとおりです。
マルチコアでは、Core i7-1360Pの代表的なスコアと同程度のスコアが出ていました。Core i5-1340Pとしては、高めのパフォーマンスだと思います。シングルコアでも、1世代前のCore i5-1240Pを超えるスコアだったので、十分な性能だと思います。
一般的な用途であれば、Core i5-1340Pでも十分快適に使用できそうです。
なお、動作モードを「超高パフォーマンス」にすると、マルチコア、シングルコアともにスコアがアップしていました。高い負荷がかかる作業を行う場合は、「超高パフォーマンス」モードに変更して使用してもいいと思います。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリには、LPDDR5-4800を搭載しています。メモリ帯域は広めでした。オンボードメモリなので、メモリの増設・換装はできません。
~メモリ性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
Inspiron 13 (5330)のグラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスです。ベンチマークの結果は以下のとおりです。
CPU内蔵グラフィックスとしては、標準的なスコアでした。
動作モードを「超高パフォーマンス」にすると、グラフィックス性能も少しアップしています。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen3 SSDを搭載していました。十分な読み書き速度です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットは非搭載です。
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。

実用的な時間でRAW現像することができています。外出先でRAW現像を行う、といった用途にも使用できそうです。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しました。処理にかかる時間は、Core i7-1260Pの場合よりも少し短くなっていました。ニューラルフィルターのような特殊な処理でなければ、十分快適に使用することができます。外出先でのライトな画像編集にも使用できると思います。
本製品 | 参考 Core i7-1260P |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約2秒 | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約3分43秒 | 約4分28秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約2分36秒 | 約2分48秒 |

FHD動画の書き出し速度は速かったです。FHD動画のライトな編集であれば、ある程度快適に行えると思います。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックです。
USB-Cポートは、Thunderbolt 4、DisplayPort、Power Deliveryに対応しており、今回チェックした機器は全て使用できました。
ただし、USB-Cアダプターによる給電では、出力が45W以下の場合、充電できているものの、警告が表示されます。USB-Cアダプターを使う場合は、できれば付属のACアダプターと同じ65Wぐらいの出力があるUSB-Cアダプターの方がいいと思います。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | 〇 | 〇 | |
PD充電器 ※1 |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ | ― | ― |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ ※3 | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速充電ケーブルであるとの警告が表示
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示出来ていました。ただし、仕様ではHDMI1.4となっており、本来は4K@60Hzでは表示することができません。ロットによって異なるのかよく分かりませんが、4Kモニターに接続しようと思っている方はご注意下さい。

質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「最小重量:1.24kg」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りで、最小重量とほぼ同じでした。13インチクラスのモバイルノートPCとして、特別軽い機種ではありませんが、十分持ち運びがしやすい質量です。
質量 | |
PC本体 | 1.2212kg |
ACアダプター | 309g |
バッテリー駆動時間のチェック
Inspiron 13 (5330)のバッテリー容量は54Whです。13インチクラスのモバイルノートPCとしては、やや大きめの容量です。

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。ディスプレイ解像度が高いためやや消費電力が高く、動画再生のような負荷の軽い作業の場合、バッテリー駆動時間はそれほど長くはありません。
ただ、(3)のようにやや負荷が高めの作業を行うと、ディスプレイの消費電力の影響は少なくなるため、他のモバイルノートPCと変わらないバッテリー駆動時間となります。ブラウザ、メールソフト、Officeソフトなど複数のアプリを立ち上げて普通に使うと、(3)に近いバッテリー駆動時間になると思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | ― |
(2) 動画再生時 | 9時間34分 |
(3) CPU10%、GPU5%の負荷 | 4時間50分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りで、普通です。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、手動のプライバシーシャッターが付いてます。IRカメラは非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用できません。
Webカメラは、約2.07メガピクセルのFHDカメラです。ノートPCに搭載されるWebカメラとしては、高めの解像度なので、細部もきれいに写っています。色味も比較的自然な感じで、オンラインミーティングにも使いやすいと思います。やや広角気味なので、映り込みが気になる場合は、バーチャル背景などの機能を使用するといいでしょう。



※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影
スピーカー
底面の手前側に、2W x2のスピーカーを搭載しています。音質は普通~ややよく、ノートPC基準で点数を付けると、10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。ただし、タイピングしていると、腕でスピーカーからの音が塞がれてしまい、音がややこもります。

パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度など推移を確認します。
「最適化」モードでは、CPU電力は35W前後をしばらく維持した後、少し下がり20W~25W前後の間を変動しながら推移しています。CPU温度は、最初90℃前後とやや高めの温度がしばらくの間続きますが、CPU電力の低下に伴いCPU温度も下がり、70℃台で推移しています。
「超高パフォーマンス」では、CPU電力は35W前後を維持しています。CPU電力が下がらないので、CPU温度も90℃前後とやや高めのまま推移しています。
「最適化」モードの方が、CPU温度が低めに落ち着いており、安心して使えると思います。
- 最適化時
- 超高パフォーマンス時




静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。今回、「最適化」モードで計測しています。
アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかると騒音値が上がりますが、一般的なノートPCと同程度の騒音値です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
負荷がかかると、キーボード面の温度が少し上がりますが、パームレスト部の温度はそれほど上昇していません。タイピング時の不快感はありませんでした。
底面の温度もチェックしてみました。負荷がかかると、それなりに熱を感じます。13インチクラスのモバイルノートPCなので仕方がないですが、夏場などにひざ置きで使用すると、足に不快感があります。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高解像度液晶を搭載しているため、アイドル時の消費電力は、他のモバイルノートPCと比較してやや高めです。負荷をかけた状態であれば、他のモバイルノートPCと同等の消費電力です。

※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
※TAP-TST8は、従来使っていたTAP-TST7よりも、消費電力が低めに計測される傾向があります。他のPCと消費電力を比較するときは、ご注意ください。
外観のチェック
Inspiron 13 (5330)の外観のチェックです。
狭額縁で、画面比16:10の液晶と、端まで配置されたキーボードにより、モダンなイメージとなっています。
アルミボディなので、質感もいいです。ボディカラーは、プラチナシルバーです。仕事用としても使いやすい、無難なカラーです。

天板には、「DELL」のロゴマークが配置されています。

背面には、液晶を開いたときに机と接するラバーが貼られています。

液晶を開くと、ボディの奥側を持ち上げ、キーボード面に少し傾斜が付きます。ラバーがあるので、机の表面を傷つける心配はありません。

底面から見ると、このようになっています。

液晶を閉じた状態です。厚みは約15.65mmとスリムです。


側面のポート類はご覧の通りです。USB3.2 Gen1 Type-A、USB-C(Thunderbolt 4、DisplayPort、Power Deliveryに対応)x2、HDMIを備えています。


液晶の開く角度です。フラットにはなりませんが、対面する相手に画面を見せるといった使い方をしなければ、問題ないと思います。

指紋認証リーダー付きの場合は、電源ボタンに指紋センサーが統合されています。

底面です。

内部の画像はご覧の通りです。小型の冷却ファン2つと、2本のヒートパイプで冷却しています。
メモリはオンボードなので、増設・換装はできません。

ストレージには、Type 2230のM.2 SSDを搭載していました。スペーサーを外せば、Type 2280 M.2 SSDに換装することもできそうです。
ACアダプターは65Wです。コンセント側のケーブルが太くてかさばります。USB-Cアダプターは丸みがあり持ちやすいですが、やや大きいです。外出先にACアダプターを持って行くときは、別のPD充電器にしたほうが、いいと思います。


まとめ
以上が、Inspiron 13 (5330)のレビューです。
1kgを切るような超軽量機種ではないものの、約1.24kg~と十分持ち運びがしやすい質量で、全体的なバランスもよく、使いやすい13.3型のモバイルノートPCです。
画面比16:10、QHD+解像度の液晶は、フリッカーがなく、当サイト計測でsRGBカバー率99.7%と色域も広めでした。Web閲覧や、Officeソフトでの作業など、一般的な用途に使いやすいだけでなく、写真や動画を色鮮やかで精細に表示することもできます。
CPUには、最新の第13世代Core (P)を搭載しています。今回は、Core i5-1340P搭載モデルをチェックしましたが、高めの処理性能を備えており、動作も軽快でした。液晶の特徴を生かした、RAW現像や、FHD動画のライトな編集などもある程度快適に行えます。
キーボードは、13.3型のモバイルノートPCの割にゆとりのあるキーサイズで、比較的打ちやすかったです。
この構成で、12万円台からと、そこまで高いわけではなく、コスパの高いモバイルノートPCだと思います。
仕事用や、大学生の使用するモバイルノートPCとしてもおすすめです。
第13世代Coreを搭載しつつ高コスパ
Inspiron 13 (5330)

特徴
- 画面比16:10, QHD+, 色域広めの液晶
- 第13世代Coreを搭載し、高めの処理性能
- 13.3型ながら、キーサイズにゆとりがあるキーボード
こんなあなたに
- 頻繁に持ち出す方に
- 外出先での画像・FHD動画のライトな編集用として
- 価格9万円台[税込]~
関連ページ