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MousePro G4の実機レビュー
CPU | Core i5-1235U Core i7-1255U |
---|---|
GPU | CPU内蔵 |
メモリ | 8GB~40GB |
ストレージ | 256GB~2TB SSD |
液晶サイズ | 14型 |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 約1.08kg |
バッテリー | 約23.5時間 |
WWAN | LTE対応 |
価格[税込] | 16万円台~ |
MousePro G4は、他のモバイルノートPCと比べても、バッテリー駆動時間が特に長い機種です。
約73Whの大容量バッテリーを搭載していることに加え、15Wクラスのプロセッサーを搭載することで低消費電力で、約23.5時間(メーカー仕様値)ものバッテリー駆動が可能です。
また、大容量バッテリーを搭載しているのに、質量も軽く、外へ気軽に持ち運ぶことができます。
オプションで、LTEモジュールを追加することも可能でき、モバイルノートPCとして、使いやすい1台です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-1235U、8GBメモリ (8GBx1)、256GB SSD
このページをご覧の方だけに
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目次
お忙しい方は、「MousePro G4の特徴」のみお読みください。
MousePro G4特徴
バッテリー駆動時間が非常に長い
MousePro G4はバッテリー駆動時間が非常に長いモバイルノートPCです。外出先でバッテリー駆動状態で使うことが多い方におすすめです。負荷が低い作業のみする方であれば、1泊2日の出張でも、ACアダプターを持っていく必要がないでしょう。
バッテリー駆動時間が長いわけは、バッテリー容量が大きいためと、消費電力が低いUシリーズ(15W)のCoreプロセッサーを搭載しているためです。
モバイルノートPCの中でもバッテリー駆動時間が長め機種の、動画再生時のバッテリー駆動時間を下に掲載します。なお、これは、画面輝度を120cd/m2にして、同じ動画をリピート再生し、当サイトで計測したバッテリー駆動時間となります。
ご覧のように、バッテリー駆動時間が長めの機種の中でも、MousePro G4は特に長いバッテリー駆動時間です。
質量も比較的軽い
最近は1kgを切るような軽い機種が増えてきており、約1.08kgのMousePro G4は、超軽量というわけではありませんが、それでも比較的軽い質量です。
特に、14型のモバイルノートPCとしては大きめのディスプレイを搭載し、バッテリー容量も非常に大きいのに、この質量は優秀です。持ち運ぶときも便利でしょう。
ACアダプターも軽い
MousePro G4は、PC本体だけでなく、ACアダプターも軽いです。薄型なのでカバンなどにも入れやすくなっています。
PowerDelivery対応のUSB Type-Cポートもあるので、PD充電器を別途使っても良いですが、純正のACアダプターのほうがなにかと安心でしょう。
LTEモジュールが選択可能
MousePro G4は、LTE通信モジュールを選択することも可能です。格安SIMを挿入することで、外にいても、パソコンを開けばすぐにインターネットに接続することができます。
5Gには対応していませんが、"5Gの通信速度は必要ない"という方も多いと思うので、そういった方には4G LTE通信モジュールで十分でしょう。
処理性能は最新機種としてはやや劣る
最新のノートPCとしては、MousePro G4の処理性能はそこまで高くはありません。PBP(TDP相当)が15Wと低めであることに加え、高い負荷をかけたときにCPU電力がそれほど上がらないためです。
その代わり、PBP:28Wのプロセッサーよりも省電力であるため、バッテリー駆動時間が長くなり、またCPU温度も高くなりにくいです。
また、最新機種よりは低めと言っても、旧世代のCore i7-1165G7のプロセッサーよりは性能が高く、Web閲覧、メールチェック、Officeの使用といった一般的な用途であれば、十分快適に動きます。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリはオンボード+スロット
MousePro G4のメモリは、1つがオンボードメモリで、1つがスロット式のメモリです。標準では8GBのオンボードメモリのみなので、シングルチャネルで動作し性能は低めです。8GBだと容量も多くはないことから、できれば、オンボードメモリ8GB+スロットメモリ8GBの合計16GBのデュアルチャネル構成にするといいでしょう。
スロットメモリは、16GB、32GBのものも選択することができますが、合計16GBを超えるメモリに関しては、シングルチャネルで動作するため、オンボード8GB+スロット8GBの構成がちょうどいいと思います。もし、もっとメモリを使うのであれば、別の機種がいいと思います。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | Web閲覧やOffice作業をする分には、十分な性能を備えています。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | 特別性能の良いスピーカーやWebカメラではありませんが、問題なくオンライン会議をすることができます。 |
動画鑑賞 | ○ | スピーカー音はそれほどよくありませんが、色域は広めなので、映像は綺麗です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | sRGB比100%クラスの液晶を搭載しており、RAW現像等の用途にも使えます。ただし、メモリは16GBにしたほうがいいです。 |
動画編集 | △ | 簡易的なFHD動画編集ならできなくもありませんが、動画編集もするならもう少し性能の高い機種をおすすめします。 |
ゲーム | △ | ゲーム向きのPCでは無いので、ゲームをするなら別の機種がおすすめです。もし、ゲームをしたいなら、メモリは8GB+8GBのデュアルチャネル構成にしましょう。 |
ディスプレイのチェック
MousePro G4のディスプレイは、モバイルノートPCとしては大きな14型ディスプレイで、色域も比較的広く見やすいです。画面比は16:9で、流行りの16:10ではありません。
最大輝度は、当サイトの計測では300cd/m2と比較的高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
MousePro G4のキーボードの打ちやすさは普通です。
キーピッチは約19.1mm となっており、十分な数値です。キーストロークは約1.2mmとなっており、モバイルノートとしては普通かなと思います。キートップはほぼフラットです。「半角/全角」などやや小さいキーもありますが、変則的なキー配列ではなく、底付きの衝撃は低減されており、総じて普通の打ちやすさです。
タッチパッドの使いやすさは普通です。
キーボードバックライトを搭載しているので、暗い場所でも操作しやすいです。
パフォーマンスのチェック
MousePro G4のパフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUには、PBP:15WのUシリーズのインテル第12世代Coreプロセッサーを搭載しています。
今回、Core i5-1235Uを搭載しており、他のノートPCで計測したときよりも、やや低めのスコアでした。それでも、旧世代のCore i7-1165G7よりスコアが高いです。
なお、パフォーマンスが上がるモードは特に用意されていませんでした。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200です。標準だと8GBのシングルチャネルなので、帯域は広くありません。購入時のカスタマイズ画面でスロットメモリを追加すれば、デュアルチャネルになるので、帯域は広くなります。メモリ帯域は、特にグラフィック性能に影響するので、グラフィックに負荷のかかる作業をするのであれば、スロットメモリを追加したほうがいいでしょう。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックス性能は、今回メモリはシングルチャネルだったこともあり、あまり高くありません。
デュアルチャネルにすれば、もっと高いグラフィック性能になるはずです。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージは、初期構成ではPCIe Gen3のSSDを搭載しており、速度はご覧の通りです。全体的にそこまで速くありません。PCIe Gen4のSSDを選択することもできます。クリエイティブワークをしないなら、PCIe Gen3のSSDでも十分ですが、もしも動画編集などをするのであれば、PCIe Gen4 のSSDがいいと思います。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
micro SDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
MousePro G4は、Thunderbolt 4ポートを搭載しており、以下の通り、多くの周辺機器が使用できます。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、8ビット、RGB、60Hzで出力できていました。
質量のチェック
MousePro G4の質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.08kg」とあり、当サイトの計測値もほぼ同じです。スロットのメモリを追加すると、ちょうど1.08kgくらいになると思います。
比較的軽い質量で、持ち歩きにも便利です。
質量 | |
PC本体 | 1.075kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 188g |
バッテリー駆動時間のチェック
MousePro G4のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は約73Whと、かなり大きな容量です。ゲーミングノートPCだと99Whのバッテリーを搭載している機種もありますが、小型・軽量のモバイルノートとしてはトップクラスのバッテリー容量です。
バッテリー駆動時間はご覧の通りです。動画再生程度の軽い負荷であれば、約24時間もバッテリー駆動できます。下の(3)のやや高めの負荷をかけても、約8時間はバッテリーで駆動できます。外出先でも、バッテリー残量をあまり気にすることなく使うことができます。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約 23.5時間 |
(2) 動画再生時 | 24時間21分 |
(3) CPU8%、GPU9%の負荷 | 8時間8分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラは、約100万画素の720pカメラで、普通の画質です。また、顔認証に対応しています。
スピーカー
スピーカーの音質はそれほど良くはなく、ノートPC基準で10点満点で4点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
PBP(プロセッサーベース電力)が15Wとなっており、負荷のかけ始めはそのくらいのCPU電力で動いていますが、徐々に下がっていき、約11Wくらいまで下がります。CPU電力はそれほど高くはありません。
CPU温度については、70℃台で推移しており、問題ありません。
静音性のチェック
静音性のチェックです。アイドル時のときも低負荷のときも高負荷のときも静かです。ファン音を気にすることなく、作業に集中できるでしょう。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
表面温度は比較的低い温度なので、不快に感じることはありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
消費電力は低いです。
外観のチェック
MousePro G4の外観のチェックです。
ブラックのカラーでシンプルなデザインです。光沢感はありませんが、触ると割とツルツルしています。なお、本製品は、MIL規格に準拠したテストを実施されており、堅牢性が高いです。
天板には、mouseのロゴが入っています。
高さは16.9mmとスリムです。
インターフェースはご覧の通りです。
ヒンジは180度開きます。
底面に吸気口はありません。キーボード面から吸気しています。
PCの内部はご覧のようになっています。CPU冷却ファンは1つのみです。
メモリは、1つがオンボードです。メモリスロットも1つあります。
ストレージには、Type 2280のM.2 SSDが搭載されています。
LTEモジュールを接続するためのスロットとアンテナがあります。
ACアダプターは小型ですが、65Wと十分な容量があります。
まとめ
以上が、MousePro G4のレビューです。
何と言っても、バッテリー駆動時間の長さが魅力のモバイルノートPCです。バッテリー駆動状態で長時間使うことが多い方におすすめです。
バッテリー容量が多い割には、質量も軽くて持ち運びやすいです。ACアダプターが軽いのも嬉しいです。
ディスプレイは、モバイルノートにしては大きめの14インチサイズで、色域も広めで見やすいです。
メモリは、オンボード+スロットという構成になっている点に注意しましょう。16GBのメモリで足りる方は問題ありませんが、それ以上の容量が必要になる方は、16GBを超える分はシングルチャネルで動くのでご注意下さい。
また、プロセッサーは、PBP:15WのUシリーズのインテル第12世代Coreプロセッサーです。PBP:28Wのプロセッサーと比べるとパフォーマンスは落ちます。ただし、第11世代Coreプロセッサーと比べると高い性能なので、モバイルノートで行う一般的な用途であれば、遅く感じることはないでしょう。
バッテリー駆動時間が非常に長い
MousePro G4
特徴
- かなり長いバッテリー駆動時間
- 14型と大きめで見やすいディスプレイ
- 比較的軽い質量
こんなあなたに
- バッテリー駆動状態でよく使う方
- 頻繁に持ち運びする方
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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