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Core Ultra シリーズ2、次世代Ryzen AI PROを搭載したレノボの新ノートPC発表
2024年9月6日、Lenovo Innovation World 2024にて、AI PCを含め多数の新機種が一挙に発表されました。ここでは、ThinkPad、ThinkBookの「Thinkシリーズ」、すでに国内での予約・販売が始まっている「YogaシリーズとIdeaPadシリーズ」、その他の機種(国内での販売は未定)に分けて、それぞれの機種の簡単な特徴を紹介します。
Thinkシリーズの最新機種
まずは、ビジネスユーザーからの人気も高い、Thinkシリーズ(ThinkPad、ThinkBook)の最新機種を紹介します。
CPU | Core Ultra 7 シリーズ2 |
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メモリ | 最大 32GB |
ストレージ | 最大 2TB SSD |
液晶 | 14.0型 2880x1800 有機EL 120Hz |
バッテリー | 57Wh |
質量 | 約980g~ |
価格[税込] | 不明 |
バランスがよく、ビジネスパーソンからの人気も高いThinkPad X1 Carbonシリーズの最新機種です。
今までは1kgを超えていましたが、ついに、質量が「980g~」と1kgを切りました!しかも、バッテリー容量は57Whと大きいままですし、仕様を見ると「ユーザーにて交換可能」となっています。
CPUには、インテル最新の「Core Ultra 7 シリーズ2」を搭載します。最大45 TOPSのNPUを内蔵することによる高いAI性能はもちろん、グラフィックス性能の向上、省電力性能の向上によるバッテリー駆動時間の変化なども気になります。
歴代のThinkPad X1 Carbonと同じように、最新モデルも国内で販売されるのではないかと予想しています。ただし、2024年11月から販売が始まる国々の中に、日本は含まれていませんでした。そのため、国内で販売されるとしてももう少し先になるのかもしれません。
CPU | 次世代 Ryzen AI PROプロセッサー |
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メモリ | 最大 64GB |
ストレージ | 最大 1TB SSD |
液晶 | 14.0型 1920x1200 など |
バッテリー | 58Wh |
質量 | 約1.3kg~ |
価格[税込] | 不明 |
こちらもビジネスパーソンや法人ユーザーからの人気が高いシリーズとなっています。
プロセッサーには「次世代 AMD Ryzen AI PROプロセッサー」を搭載します。「Zen 5」コア、RDNA 3.5統合グラフィックス、NPUにより、高めの処理性能、グラフィックス性能、AI性能を期待することができそうです。
従来モデルから冷却システムも変化しています。従来の側面排気から、背面排気の新しい冷却システムになりました。
AIを使ったタスクも、重めのマルチタスクもこなすことができ、ビジネスシーンの様々なリクエストに応えてくれる1台となりそうです。
なお、2024年11月から販売開始予定となっています。国内での販売については、今後のアナウンスをお待ちください。
CPU | Snapdragon X Plus 8コア |
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メモリ | 最大 32GB |
ストレージ | 最大 1TB SSD |
液晶 | 16.0型 1920x1200 IPS / 2560x1600 IPS |
バッテリー | 84Wh |
質量 | 約1.82kg~ |
価格[税込] | 不明 |
45 TOPSのNPUを内蔵する、Snapdragon X Plus 8コアプロセッサーを搭載した、Copilot+ PCのThinkBook 16 Gen 7です。
Snapdragon Xシリーズの中では廉価版に位置するプロセッサーを搭載することで、Copilot+ PCの基準を満たすAI性能を備えつつ、価格はそこまで高くないのではないかと思います。
16型の大きめの画面で、オフィスワークなどを快適に行うことができるでしょう。
約1.82kg~と重いので、外に持ち出すのには向いていませんが、84Whの大容量バッテリーを搭載していることもあり、宅内やオフィス内で自由に移動して作業するのに適しています。
なお、2024年10月から販売開始予定となっています。国内での販売については、今後のアナウンスをお待ちください。
CPU | Ryzen AI 9 365 |
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メモリ | 最大 32GB |
ストレージ | 最大 2TB SSD x2 (デュアル M.2スロット) |
液晶 | 16.0型 3.2K 165Hz |
バッテリー | 85Wh |
質量 | 約1.9kg~ |
価格[税込] | 不明 |
Ryzen AI 9 365(NPU:50 TOPS)を搭載した、AI対応のプレミアムノートPCです。
3.2K、165Hz、DCI-P3 100%、ハードウェア・カラーキャリブレーション対応の16型液晶も特徴的です。高解像度で、色域が広く、美しい表示が可能ですし、効率よく作業を行うことができます。画像・動画の編集などにも対応できそうです。
M.2スロットが2基あり、デュアルストレージ構成にも対応しています。メタルボディなので、耐久性や質感もいいです。
生産性の高い作業環境が欲しい方にいいと思います。
なお、2024年12月から販売開始予定となっています。国内での販売については、今後のアナウンスをお待ちください。
国内での販売・予約が始まっている最新機種
次に、国内での販売や予約が開始されている、最新機種の簡単な特徴を紹介します。
CPU | Core Ultra 7 258V |
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メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB SSD |
液晶 | 15.3型 2880x1800 IPS 120Hz タッチ |
バッテリー | 70Wh |
質量 | 約1.53kg |
価格[税込] | 249,810円 |
インテルとのコラボレーションで開発された機種で、クリエイティブノートPCという位置付けとなっています。
最大47 TOPSのNPUを内蔵したCore Ultra 7 258V、32GBの大容量メモリを搭載しており、AI機能を使った処理を快適にこなすことができるでしょう。
ディスプレイは、2.8KのIPS液晶です。100% DCI-P3と広色域で、120Hzのリフレッシュレートにも対応しています。性能が向上した内蔵グラフィックスにより、FHD動画の編集や、軽いゲームなども行えそうです。
また、2W x2ツイーター、2W x2ウーファーの計4つのスピーカーを搭載しており、サウンドにもこだわっています。
15インチクラスの筐体ですが、約1.53kgと軽めですし、70Whの大容量バッテリーを備えているので、持ち出して使うこともできるでしょう。
なお、国内での発売時期は2024年9月下旬~10月初旬の予定となっていますが、予約は既に始まっています。
CPU | Ryzen AI 9 365 |
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メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB SSD |
液晶 | 14.5型 2880x1800 有機EL 120Hz タッチ |
バッテリー | 73Wh |
質量 | 約1.54kg |
価格[税込] | 259,820円 |
最大50 TOPSのNPUを内蔵した、Ryzen AI 9 365を搭載しており、クリエイターや、ビジネスユーザーに適した機種です。
とりわけ、ディスプレイが特徴的です。14.5型の2.8K有機ELディスプレイは、自動カラーマネージメント機能により、Adobe RGB / DCI-P3 / sRGBを100%カバーしており、しかも、Delta E<1と高い色精度です。Webコンテンツの作成や、印刷用の画像編集なども行えるレベルだと思います。
また、上で紹介した「Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9」と同じく、デュアルツイーター、デュアルウーファーのスピーカー構成となっており、サウンドにもこだわっています。
14インチクラスで、約1.54kgとそこまで軽くはありませんが、性能、搭載しているディスプレイ、大容量のバッテリーなどを考えると、作業性と可搬性のバランスは悪くないでしょう。
こちらも、国内での発売時期は2024年9月下旬~10月初旬の予定となっていますが、予約は既に始まっています。
CPU | Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
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メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD |
液晶 | 14.0型 1920x1200 有機EL タッチ |
バッテリー | 57Wh |
質量 | 約1.5kg |
価格[税込] | 119,790円 |
Copilot+ PCの基準を満たした既出のノートPCは、20万円台近くする高級機種というイメージでした。
Lenovo IdeaPad 5x 2-in-1 Gen 9は、新しく登場した廉価版のSnapdragon X Plus X1P-42-100を搭載することで、11万円台~と購入しやすい価格になっています。廉価版とはいっても、最大45 TOPSのNPUを内蔵しており、AIを使ったタスクも効率的にこなすことができます。
ディスプレイは、WUXGAの有機ELディスプレイで、100% DCI-P3と広色域です。ネット動画などを、色鮮やかな映像で楽しむことができます。
コンバーチブル型なので、使用する場所や用途に合わせて変形することができますし、付属のデジタルペンを使って、手書きのメモやスケッチなどをとることもできます。
ただし、ARM版Windowsでは、動かないアプリがまだあります。購入する前に、使いたいアプリが動くかを確認してください。
こちらは、2024年9月6日から販売が開始されています。
CPU | Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
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メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD |
液晶 | 14.0型 1920x1200 IPS 非光沢 |
バッテリー | 最大 約20.3時間 (57Wh) |
質量 | 約1.48kg |
価格[税込] | 129,800円 |
こちらも購入しやすい価格を実現したCopilot+ PCで、ラップトップタイプのノートPCとなります。
プロセッサーなどの基本的な部分は、上記の「IdeaPad 5x 2-in-1 Gen 9」とほぼ同じです。異なる部分としては、WUXGA解像度のIPS液晶(非光沢)を搭載していることです。100% sRGBと、色域も広めなので、オリジナルに近い鮮やかな色でネットの画像などを見ることができます。また、IPS液晶なので文字などが見やすく、Officeソフトでの作業など、一般的な使い方が多いユーザーにおすすめです。
フルメタルボディで、堅牢性や質感が優れているのもポイントです。
もちろん、最大45 TOPSのNPUを内蔵したSnapdragonを搭載しているので、AI性能も高いです。 なお、ARM版Windowsですが、Web閲覧、メール、Officeソフトの使用などで一般的な用途であれば、アプリが動かないということもないでしょう。
こちらは、すでに購入することができ、2024年9月下旬~10月初旬ごろから順次発送予定となっています。
その他の最新機種
最後に、上記以外の最新機種を簡単に紹介します。こちらは、国内での販売は未定となっています。
CPU | Ryzen 7000シリーズ |
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メモリ | 最大 32GB |
ストレージ | 最大 1TB SSD |
液晶 | 15.3型 1920x1200 / 2560x1600 有機EL 165Hz |
バッテリー | 最大 70Wh |
質量 | 約1.49kg~ |
AI PCへの注目が高い一方、今のところ、パソコンを使う全てのユーザーが高いAI性能を必要としている訳でもありません。本機器は、そのような方向けの機種だと思います。
15インチクラスのオールメタルボディで、質量が約1.49kg~と扱いやすいです。
WUXGA液晶は100% sRGB、2.5K有機ELは100% DCI-P3となっており、ディスプレイの質もいいです。また、70Whバッテリーにより、長めのバッテリー駆動も期待できそうです。
なお、国内での販売については、未定となっています。
プレスリリース(英語)はこちらCPU | Ryzen 7000シリーズ |
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メモリ | 最大 16GB |
ストレージ | 最大 1TB SSD |
液晶 | 13.3型 1920x1200 |
バッテリー | 54.7Wh |
質量 | 約1.15kg~ |
IdeaPad Slim 5 (15”, 10)の兄弟機種です。13.3型とコンパクトで、約1.15kg~と軽いので、持ち運びがしやすいです。
オールメタルボディや、100% sRGBのWUXGA液晶などは、15インチモデルと同じです。
なお、こちらの機種も国内での販売については、未定となっています。
プレスリリース(英語)はこちら
パソコンやガジェット好きが高じて、パソコンメーカーや家電量販店などのパソコン訪問サポートを行うようになる。最近では、飼っているハムスターやカナヘビに癒されたり、ベランダで作っているトマトやヘチマの成長を見て喜んだりしている。子どもとマイクラをすると、画面酔いするようになり、年を感じる今日この頃。
2018年頃から、the比較の記事執筆に参加。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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