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GeForce RTX 4070 Ti SUPERのベンチマーク
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/x1400.jpg)
2024年1月24日、「Ada Lovelace」アーキテクチャを採用した、デスクトップ向けの新たなGPU「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」が発売となりました。
ここでは、「Palit GeForce RTX 4070 Ti SUPER JetStream OC」のグラフィックカードを用いて、3DMarkや各ゲームのフレームレート、レイトレーシングやDLSS3を有効にしたときのフレームレート、クリエイター向けソフトで重い処理にかかる時間を計測した結果などを掲載します。
目次
GeForce RTX 4070 Ti SUPERのスコア結果【概要】
RTX 4070 Tiとの性能差は10%前後
細かい説明は抜きに、「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」が無印のRTX 4070 Tiと比較して、どのくらい性能が向上したのか、まずは代表的なベンチマーク「3DMark Time Spy」のスコアを掲載します。
GeForce RTX 4070 Ti SUPERは、RTX 4070 Tiと比較して、スコアは約7%のアップといったところです。
実際のゲームにおいては、10%前後のフレームレートのアップで、WQHD解像度では高いフレームレートが出ることが多く、4K解像度ではRTX 4070 Tiより安定したゲームが可能となります。
また、VRAMが16GBに増強されたことで、レイトレーシング、クリエティブ性能、AI生成においても優れた性能です。
消費電力はRTX 4070 Tiから据え置きなので、ワットパフォーマンスも向上しています。
:RTX 4070 Ti SUPERで計測したスコア
GeForce RTX 4070 Ti SUPERの特徴
NVIDIAは1月9日に、「Ada Lovelace」アーキテクチャを採用した、デスクトップ向けの新たなGPU「GeForce RTX 40 SUPER」シリーズ3製品を発表しました。今回レビューする「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」は、そのシリーズ第二弾となります。
「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」は、4KやWQHD解像度での高リフレッシュレートに最適なGPUとされています。
無印のRTX 4070 Tiと比較すると、CUDAコア、Tensorコア、RTコア数はわずかに増強され、VRAMは16GBに増加。メモリバス幅も256 bitに拡大されています。その割には、消費電力の指標であるTGPは285Wと据え置きで、RTX 4070 Tiのパワーアップ版というのが最もしっくりくるのではないでしょうか。
GeForce RTX 4080 |
GeForce RTX 4070Ti SUPER |
GeForce RTX 4070 Ti |
|
GPUコア | AD103 | AD104 | |
GPUアーキテクチャ | Ada Lovelace | ||
製造プロセス | TSMC 4N | ||
CUDAコア数 | 9728 | 8448 | 7680 |
Tensorコア数 | 304(第4世代) | 264(第4世代) | 240(第4世代) |
RTコア数 | 76(第3世代) | 66(第3世代) | 60(第3世代) |
定格クロック | 2.21 GHz | 2.34 GHz | 2.31 GHz |
ブーストクロック | 2.51 GHz | 2.61 GHz | |
L2キャッシュ | 64MB | 48MB | |
メモリタイプ | GDDR6X | ||
メモリ容量 | 16GB | 12GB | |
メモリスピード | 22.4 Gbps | 21 Gbps | |
メモリバス幅 | 256 bit | 192 bit | |
メモリ帯域幅 | 716.8 GB/s | 672 GB/s | 504 GB/s |
DLSS | 3 | ||
NVENC | 第8世代×2 | ||
TGP | 320W | 285W |
|
推奨電源 | 750W | 700W |
テスト環境
テストに使用したグラフィックカード
今回の検証に使用したグラフィックカードはPalitの「GeForce RTX 4070 Ti SUPER JetStream OC」です。価格は税込 123,780円でした。最安モデルで12万円台、他のメーカーだと15万円前後の製品が多いです。
「GeForce RTX 4070 Ti SUPER JetStream OC」の詳細については下記をご覧ください。
「Palit GeForce RTX 4070 Ti SUPER JetStream OC」のカード寸法は、長さ328.9mm、幅 130.5mm、厚み63.5mmで、専有スロットは3.1スロット。3連ファンに分厚いヒートシンクを備えた大きめサイズのグラフィックカードです。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g1.jpg)
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g2.jpg)
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g3.jpg)
3連ファンを搭載した大型カードにしては、高負荷時も比較的静かで冷却性も高く、クール・静音・安定の三拍子が揃った製品です。アイドル時などの低温の時はファンが停止するセミファンレスにも対応しています。重さは実測で1451g。RGBライティングは非搭載で、シンプルなデザインです。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g4.jpg)
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g5.jpg)
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g6.jpg)
映像出力端子はDisplayPort 1.4aが3ポート 、HDMI 2.1aが1ポートとなっています。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g7.jpg)
電源コネクタは12VHPWR×1となっています。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g8.jpg)
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g9.jpg)
最新の電源ユニットでは12VHPWRに対応した製品もありますが、従来の8ピン×2を一本に集約する「12VHPWR変換ケーブル」も付属しています。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g10.jpg)
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g11.jpg)
コネクタ部分に凹みがあるので、抜き差ししやすいデザインです。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g13.jpg)
手持ちの「MSI GeForce RTX 4070 Ti VENTUS 3X 12G OC」とサイズを比較してみました。「Palit GeForce RTX 4070 Ti SUPER JetStream OC」の方がやや長く、厚みもあります。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g14.jpg)
また、手持ちの「TUF Gaming GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X」ともサイズを比較してみました。「Palit GeForce RTX 4070 Ti SUPER JetStream OC」の方がやや短く、厚みも少ないです。今回のRTX 4070 Ti SUPERのカードのサイズは、RTX 4070 TiとRTX 4080の間くらいでした。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g17.jpg)
NZXT H7 Whiteケース、ASRock Z790 Pro RSマザーボードに接続してみました。専有スロットは3.1スロットでカードサイズもハイエンド並なので、ミニタワーケースだと厳しいかもしれません。また、重さもあるので、GPUサポートなどで支えた方がいいと思います。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g12.jpg)
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g15.jpg)
RGBライティングは非搭載でシンプルなデザインなので、ガラスパネルで内部を見せるようなケースには少し物足りないかもしれません。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/g16.jpg)
「Palit GeForce RTX 4070 Ti SUPER JetStream OC」のGPU-Zの結果は、次のようになっています。OCモデルなので、ブーストクロックは2640MHzまで引き上げられています。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/GPU-z.jpg)
テストに使用したPC
GeForce RTX 4070 Ti SUPERのベンチマークを測定するにあたって、テストに使用したPCの構成は以下の通りです。パソコンショップSEVENで購入したNZXT H7 Whiteケースに、CoolerMasterの1000W電源、Raptor Lake-Sの最上位モデル「Core i9-13900K」を搭載したゲーミングPCです。レビュー記事はスペック表下のリンク先からご覧ください。
![](https://thehikaku.net/pc/seven/image/22Seven-13900K/g1.jpg)
OS | Windows 11(22H2) |
---|---|
CPU | Core i9-13900K |
ケース | NZXT H7 White |
マザーボード | ASRock Z790 Pro RS(最新のBIOS 4.14にアップデート) |
CPUクーラー | CoolerMaster PL360 FLUX [水冷] |
メモリ | Crucial DDR5-4800 32GB(16GB×2) |
ストレージ | SSD WD Black SN850X [PCIe Gen4x4 NVMe 1TB] |
電源 | CoolerMaster V1000 Platinum [1000W] |
3DMark ベンチマークスコア
まずはゲーミングPC向けのDirectX 12ベンチマークである「Speed Way」と「Time Spy」のスコアを掲載しています。
GeForce RTX 4070 Ti SUPERのスコアは、無印のRTX 4070 Tiと比較すると、Speed Wayでは16%、Time Spyでは7%と、どちらのベンチマークもスコアは微増といったところです。
:RTX 4070 Ti SUPERで計測したスコア
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/speedway.jpg)
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/timespy.jpg)
ゲームのベンチマークスコア
各ゲームベンチマークでのスコア比較です。いずれもフルHD、WQHD、4Kの3種類の解像度で、グラフィック品質設定を最高設定にした場合の平均フレームレートを掲載します(激重のARKのみフルHD、低~最高設定)。
フルHD(1920×1080)解像度では、RTX 4070 Tiと比較すると、負荷の重いゲームでのフレームレートの伸びは最大約8%。中程度の重さのゲームだと最大約4%といずれも10%未満でした。
WQHD(2560x1440)解像度では、RTX 4070 Tiと比較すると、負荷の重いゲームでのフレームレートの伸びは最大約10%。中程度の重さのゲームでも最大約10%でした。
4K(3840x2160)解像度では、RTX 4070 Tiと比較すると、負荷の重いゲームでのフレームレートの伸びは最大約13%。中程度の重さのゲームでも最大約13%と、4K解像度ではそこそこ伸びています。
フルHD解像度ではフレームレートの伸びはいまいちですが、高負荷・高解像度になるとVRAMのメモリ容量、帯域幅の差の影響もあり、フレームレートの伸びが大きくなります。
RTX 4070 Ti SUPERでは、RTX 4070 Tiよりも4K解像度・負荷の重いゲームにおいて高いフレームレートで快適にプレイができ、WQHD解像度では高リフレッシュレートも目指せる性能でしょう。
:RTX 4070 Ti SUPERで計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
![]() 重い部類のゲーム
アバター:フロンティア・オブ・パンドラ(DX12)
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|||
---|---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均 fps | 最低 fps |
ウルトラ設定 | 1920x1080 | 130 fps | 91 fps |
2560x1440 | 87 fps | 68 fps | |
3840x2160 | 67 fps | 52 fps |
![]() 重い部類のゲーム
パルワールド(DX11)
|
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---|---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均 fps | 最低 fps |
最高設定 | 1920x1080 | 170 fps | 141 fps |
2560x1440 | 135 fps | 112 fps | |
3840x2160 | 80 fps | 70 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ARK: Survival Ascended(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 114 fps | 87 fps |
ノーマル | 68 fps | 58 fps | |
高 | 53 fps | 48 fps | |
最高(DLSS3) | 84 fps | 73 fps |
![]() 重い部類のゲーム
Forza Motorsport(DX12)
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|||
---|---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均 fps | 最低 fps |
ウルトラ設定 | 1920x1080 | 122 fps | 80 fps |
2560x1440 | 109 fps | 72 fps | |
3840x2160 | 83 fps | 67 fps |
![]() 重い部類のゲーム
スターフィールド(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均 fps | 最低 fps |
最高設定 | 1920x1080 | 105 fps | 92 fps |
2560x1440 | 93 fps | 82 fps | |
3840x2160 | 64 fps | 58 fps |
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077 [Ver 2.1](DX12)
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|||
---|---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均 fps | 最低 fps |
ウルトラ | 1920x1080 | 165 fps | 87 fps |
2560x1440 | 118 fps | 77 fps | |
3840x2160 | 57 fps | 45 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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|||
---|---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均 fps | 最低 fps |
高品質 | 1920x1080 | 208 fps | 134 fps |
2560x1440 | 169 fps | 108 fps | |
3840x2160 | 101 fps | 71 fps |
![]() 重い部類のゲーム
フォートナイト [チャプター5 シーズン1](DX12)
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|||
---|---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均 fps | 最低 fps |
最高 | 1920x1080 | 100 fps | 82 fps |
2560x1440 | 69 fps | 57 fps | |
3840x2160 | 37 fps | 30 fps |
※なお、レンダリングモードをパフォーマンスにした場合は、もっと高いフレームレートが出ます
![]() 中程度の重さのゲーム
ブループロトコル(DX12)
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|||
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品質 | 解像度 | 平均 fps | 最低 fps |
最高 | 1920x1080 | 264 fps | 171 fps |
2560x1440 | 198 fps | 98 fps | |
3840x2160 | 104 fps | 48 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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|||
---|---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均 fps | 最低 fps |
最高 | 1920x1080 | 254 fps | 237 fps |
2560x1440 | 214 fps | 168 fps | |
3840x2160 | 115 fps | 95 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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品質 | 解像度 | 平均 fps | 最低 fps |
最高 | 1920x1080 | 253 fps | 91 fps |
2560x1440 | 210 fps | 91 fps | |
3840x2160 | 124 fps | 91 fps |
レイトレーシングとDLSS有効時のスコア
次に、ディープラーニング スーパー サンプリング(DLSS)の効果を計測するベンチマークスコアを掲載します。
3DMark - NVIDIA DLSS feature test
GeForce RTX 4070 Ti SUPERは、DLSS2だと、WQHD解像度でフレームレートの伸びは約2.3倍、4K解像度では約2.7倍アップしています。フレーム生成が加わったDLSS3だと、WQHD解像度でフレームレートの伸びは約2.4倍、4K解像度では3.5倍フレームレートがアップしています。DLSS性能ではRTX 4070 Tiとほとんど差はありません。
![](image/22GeForce-RTX4090/dlss3-bench.jpg)
:DLSS2 ONの場合(フレーム生成OFF、DLSS SR : パフォーマンス)
3DMark - Port Royal
続いて、リアルタイムレイトレーシングのベンチマークスコアです。
3DMARKのリアルタイムレイトレーシングのベンチマークテスト「Port Royal」のベンチマーク結果では、RTX 4070 Ti SUPERは、RTX 4070 Tiと比較すると約11%スコアがアップしています。
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/portroyal.jpg)
:RTX 4070 SUPERで計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマークスコア
サイバーパンク2077のベンチマーク機能で、レイトレーシングおよびDLSS2、DLSS3、DLSS3.5を有効にしたときのフレームレートを比較します。
シーン全体の光源を正確にシミュレートする完全なレイトレーシング「パストレーシング」を使用した「レイトレーシング : オーバードライブ」設定での平均フレームレートです。DLSS SRの強度の設定については、すべて「バランス」で計測しています。
RTX 4070 Ti SUPERだと、フルHD解像度では、DLSS2有効時で2.0倍フレームレートがアップし、DLSS3有効時で3.0倍フレームレートがアップ、DLSS 3.5有効時で3.1倍フレームレートがアップしています。
WQHD解像度では、DLSS2有効時で2.3倍フレームレートがアップし、DLSS3有効時で3.4倍フレームレートがアップ、DLSS 3.5有効時で3.5倍フレームレートがアップしています。
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
---|
:DLSS 3(DLSS SR:バランス、DLSS FG:オン)
:DLSS 2(DLSS SR:バランス)
:DLSS OFF
SR:Super Resolution、FG:Frame Generation、RR:Ray Reconstruction
クリエイター向けソフトのベンチマークスコア
以下、各クリエイター向けソフトの処理時間を掲載します。GeForce RTX 4070 Ti SUPERでは、第8世代NVENCによるデュアルエンコードに対応しています。また、VRAMが16GBに増強されたことにより、クリエティブ性能もアップしています。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間では、RTX 4080に迫る書き出し時間でした。
![](https://thehikaku.net/pc/image/premierepro.jpg)
※ グラフィックスは全てデスクトップPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinci Resolve Studio 18 による書き出し時間
下記のグラフは、コーデック「H.264」、エンコーダー「NVIDIA」にしたときと、コーデック「AV1」、エンコーダー「NVIDIA AV1」にしたときの動画の書き出し時間です。
H.264での書き出しだと、RTX 4080よりも速い書き出し時間でした。AV1での書き出しは、RTX 4070 Tiと同じ書き出し時間でした。
![](image/22GeForce-RTX4090/davinci.jpg)
Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間は下表の通りです。なお、書き出しにGPUを使用する設定(デフォルト)にしています。RTX 4070 Ti SUPERによる書き出し時間は、RTX 4080とほとんど差がありません。
![](https://thehikaku.net/pc/image/lightroom.jpg)
Blender Benchmarkによるレンダリングスコア
3D CGソフト「Blender」のベンチマークスコアです。
RTX 4070 Ti SUPERは、RTX 4070 Tiよりやや高い程度でした。
![](https://thehikaku.net/pc/game/image/20geforce-rtx3090/blender.jpg)
![](image/24GeForce-RTX4070Ti-SUPER/blender.jpg)
NMKD Stable Diffusion GUIによるAIイラスト生成時間
NMKD Stable Diffusion GUI 1.12.0によるAIイラスト生成時間は下表の通りです。
AIイラスト生成ではグラフィック性能の差が、そのままスコアに現れています。描画時間のかかるステップ75では、10枚のレンダリング速度は43秒で、1枚あたり約4秒で生成されました。
VRAMが16GBに増強されたこともあり、AI生成ではRTX 4080に迫る性能です。
![](image/23GeForce-RTX4060/nmkd.jpg)
※プロンプトは内容や長さによって生成時間にそれほど影響がないため「Cat」のみで生成
※ステップ数は最大の75、512×512のイラストを10枚生成し、3回計測して最も速かった時間で比較
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
消費電力のチェック
最後に消費電力の比較です。3DMark Time Spyのストレステストでの消費電力をRS-BTWATTCH2Aのワットチェッカーで10分間計測し、平均の消費電力を掲載しています。
測定はグラフィックカード単体の消費電力ではなく、PC全体の消費電力です。ケースとマザーボードとカードのLEDはオフにしています。
RTX 4070 Ti SUPERの消費電力は、TGPの仕様だとRTX 4070 Tiと同じ285Wですが、ストレステストではRTX 4070 Ti SUPERの方が11Wほど高い結果となりました。ただ、誤差程度の差なので消費電力はほぼ同程度と言っていいでしょう。
※10分間の平均消費電力を掲載しています
まとめ
パワーアップしたRTX 4070 Ti
GeForce RTX 4070 Ti SUPERは、消費電力はそのままに、コアを10%ほど増強し、VRAM容量は16GB、メモリバス幅も256 bitに拡大され、パワーアップしたRTX 4070 Tiです。
ゲーム性能では、いずれも10%前後の性能アップで、WQHD解像度では高リフレッシュレートを狙え、4K解像度やレイトレーシングでは、RTX 4070 Tiより安定したゲームが可能となるでしょう。ただし、負荷の軽いフルHD解像度ではそれほど性能差は見られなかったため、WQHD解像度以上でゲームをする層がメインとなります。
また、VRAM容量が16GBに増加したことで、クリエイターソフトにおいてはRTX 4080に迫る性能です。
その分、カードサイズでもRTX 4070 Tiを上回るため、搭載するケースはミドルタワー以上が望ましいでしょう。
RTX 4070 Ti SUPERが搭載可能なおすすめPC
最後に、現在GeForce RTX 4070 Ti SUPERが搭載できるおすすめのBTOパソコンの紹介です。パルワールドなど、最新のゲームを快適にプレイするなら、メモリ容量は32GBがおすすめです。
![](https://thehikaku.net/pc/dospara/image/23ZA7C-R47T/x600.jpg)
サイズ | ミドルタワー |
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CPU | Core i7-14700F |
GPU | GeForce RTX 4070 Ti SUPER |
メモリ | 16GB(DDR4) |
価格 | 284,980円(税込)~ |
デザイン性も機能性も高いGALLERIAの人気ケース。
最新のインテル第14世代 Core i7に、GeForce RTX 4070 Ti SUPERという構成で価格も比較的安い。
メモリは16GBですが、カスタマイズで32GBに変更可能。
レビュー記事はこちら![](https://thehikaku.net/pc/mouse/image/22MASTERPIECE/x600.jpg)
サイズ | フルタワー |
---|---|
CPU | Core i7-14700KF |
GPU | GeForce RTX 4070 Ti SUPER |
メモリ | 32GB(DDR5) |
価格 | 389,800円(税込)~ |
価格は高めですが、デザイン性と性能に優れたハイエンド向けのフルタワーゲーミングPCです。
フロントパネルは光沢感のある強化ガラス素材で、高級感があります。
メモリは32GBのDDR5-4800メモリを搭載し、最新のゲームも快適。
レビュー記事はこちら![](https://thehikaku.net/pc/seven/image/22Seven-13900K/x600.jpg)
サイズ | 色々 |
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CPU | ~ Core i9-14900KF ~ Ryzen 7 7800X3D |
GPU | GeForce RTX 4070 SUPER |
メモリ | 16 GB / 32GB |
価格 | 288,800円(税込)~ |
PCケースから、マザーボード、電源など、メーカーを指定してカスタマイズ可能。
細かくパーツをカスタマイズして購入したい方におすすめ。
レビュー記事はこちら
![](/image/author2_x600.jpg)
三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
![](/image/author1_x600.jpg)
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ