『ウォッチドッグス レギオン』のベンチマークとおすすめゲーミングPC
執筆:ゲーム記事担当"つむじ"
目次
ウォッチドッグス レギオンとは
グラフィック関連
ベンチマーク結果
DLSSとレイトレーシング
おすすめPC
ウォッチドッグス レギオンとは
最新の映像美で近未来ロンドンを駆け回る
ユービーアイソフトの近未来オープンワールドアクション『ウォッチドッグス レギオン』が10月29日に発売されました。XBOX / PS4 / PC版が揃って解禁となり、RTX 3080 / RTX 3090のグラフィックカードを購入していると、特典コードによりデジタルダウンロード版がもらえるため、無料でプレイできるという人も多いのではないでしょうか。
シリーズ第3作目となる『ウォッチドッグス レギオン』の舞台はイギリスのロンドン。オープンワールドなので、再現度の高いロンドンの美しい街並みを最新の映像美で駆け回ることができます。特にPC版では、レイトレーシングによるリフレクション効果により、まるで映画の様な映像を楽しむことができ、DLSS機能によってパフォーマンスも強化することができます。
ということで、本記事では『ウォッチドッグス レギオン』の特徴から、新世代グラフィックス RTX 30シリーズを含めた、人気グラフィックカードでのベンチマーク、フレームレートを測定。レイトレーシングやDLSSも試していきます。
『ウォッチドッグス レギオン』の特徴
まずは『ウォッチドッグス レギオン』の特徴を簡単にご紹介。前作まではアメリカが舞台だったのが、本作ではイギリスのロンドンへと舞台を移しました。有名なビッグ・ベン、タワーブリッジ、ホワイトチャペルなどの人気スポットも登場します。
『ウォッチドッグス レギオン』の世界では、街行く人は皆スマホをいじり、頭上では数多くのドローンが飛び交い、市民は常に監視されています。道路では無人バスやタクシーが走り、紙幣や硬貨も姿を消した、本当にそれほど遠くない未来。
ストーリーの中心となるロンドンでは、組織犯罪、民間軍事企業、未来主義者といった様々な組織が派権争いを続けており、抗争や監視社会で抑圧された市民はもはや限界寸前。プレイヤーはレジスタンス“デッドセック”を組織して、自由を取り戻すために立ち向かうことになります。
シリーズ同様、スマホを使ったハッキングや、ガジェットはもちろん、ドローンやスパイダーボット、ARを使ったステルスなど、新たなテクノロジーも登場しています。
『ウォッチドッグス レギオン』のグラフィック関連
動作環境と推奨スペック
公式ページにて公開されている『ウォッチドッグス レギオン』のPC動作環境は以下の通りです。FHD (1920×1080)、WQHD (2560×1440)、4K(3840x2160)の各解像度と、グラフィック品質、レイトレーシングOFFとONの時と詳細に公開されています。
レイトレーシングOFFの時では、FHD高設定だとGTX 1060以上、4K最大設定にもなるとRTX 2080Ti以上は必要になってくるようです。レイトレーシングをONにする場合ではVRAMが6GB以上のGPUを搭載していないといけません。
- レイトレーシング OFF
- レイトレーシング ON
1080p 低設定 | 1080P 高設定 | 1440p 高設定 | 4K 最大設定 | |
CPU |
Intel Core i5-4460 AMD Ryzen 5 1400 |
Intel Core i7-4790 AMD Ryzen 5 1600 |
Intel Core i7-9700 AMD Ryzen 5 3600 |
Intel Core i7-9700K AMD Ryzen 7 3700X |
RAM |
8 GB(デュアルチャネル) | 16 GB(デュアルチャネル) | ||
GPU |
GeForce GTX 970 GeForce GTX 1650 Radeon R9 290X |
GeForce GTX 1060 GeForce GTX 1660S Radeon RX 480 |
GeForce RTX 2060S Radeon RX 5700 |
GeForce RTX 2080Ti GeForce RTX 3080 |
VRAM |
4 GB | 6 GB | 8 GB | 10 GB |
ストレージ | 45 GB | 45 GB (+20 GB HD Pack) |
||
OS | Windows 10 |
1080P 高設定 | 1440p 超高設定 | 4K 最大設定 | |
レイトレーシング:中 DLSS:品質 |
レイトレーシング:高 DLSS:品質 |
レイトレーシング:最大 DLSS:パフォーマンス |
|
CPU |
Intel Core i5-8400 AMD Ryzen 5 2600 |
Intel Core i7-9700 AMD Ryzen 5 3600 |
Intel Core i9-9900K AMD Ryzen 7 3700X |
RAM |
16 GB(デュアルチャネル) | ||
GPU |
GeForce RTX 2060 | GeForce RTX 3070 | GeForce RTX 3080 |
VRAM |
6 GB | 8 GB | 10 GB |
ストレージ | 45 GB | 45 GB (+20 GB HD Pack) |
|
OS | Windows 10 |
ディスプレイ・グラフィック設定画面
『ウォッチドッグス レギオン』でのグラフィック設定画面は以下の画像の通りです。プリセット設定でのグラフィック品質では「低」「中」「高」「超高」「最大」の5段階。レイトレーシングやDLSSの品質レベルも細かく選択できるようになっています。
また、画面右下では現在のVRAM使用量も表示されます。高解像度、高画質にすればするほどVRAM使用量も増えるので、高画質でプレイしたい場合はVRAMの多い高性能なグラフィックカードを用意しましょう。
『ウォッチドッグス レギオン』のベンチマーク機能
『ウォッチドッグス レギオン』にはゲーム内にベンチマーク機能があります。このベンチマークでは、ある一定のシーンを測定し、最小/最高/平均フレームレートを結果を見ることができます。本記事では各人気のグラフィックスでベンチマーク機能を使って、平均フレームレートを計測しました。
『ウォッチドッグス レギオン』フレームレート
テストに使用したPC
『ウォッチドッグス レギオン』のベンチマークを測定するにあたって、テストに使用したPCの構成は以下の通りです。
CPU | Core i9-10900K |
---|---|
ケース | NZXT H510 Matte Black |
マザーボード | ASUS TUF Z490-PLUS(WI-FI) |
CPUファン | 簡易水冷 Silverstone PF240-ARGB ZEFT |
メモリ | Gskill Trident Z DDR4-2666 16GB(8GB×2) |
ストレージ1 | M.2 SSD WD BLUE SN550 1TB |
ストレージ2 | SATA SSD Crucial MX500 1TB |
電源 | Corsair RM1000x 1000W |
グラフィックス毎のフレームレート
ベンチマーク結果での平均フレームレートは下記の表の通り。グラフィックス設定は「低」「高」「最大」で計測しています。最大設定での負荷はかなり重く、フルHDだと60 fps超えるには最低でもRTX 2060 SUPERが必要となります。
ただ、オープンワールドではフレームレートが上下しやすく、広い場所やオブジェクトが多い場合など、シーンによっては極端にフレームレートが下がる場合があります。
そのため、下記の表よりも多く見積もってグラフィックカードを選択した方がいいと思います。だいたい平均 70 fps以上あるグラフィックカードの方が安定してプレイできると思います。
グラフィック品質 | 低 | 高 | 最大 |
---|---|---|---|
RTX 3090 |
124 fps | 110 fps | 104 fps |
RTX 3080 |
124 fps | 109 fps | 100 fps |
RTX 3070 |
124 fps | 109 fps | 90 fps |
RTX 2080Ti |
124 fps | 108 fps | 89 fps |
RTX 2080 SUPER | 124 fps | 107 fps | 80 fps |
RTX 2070 SUPER | 118 fps | 103 fps | 72 fps |
RTX 2060 SUPER | 116 fps | 94 fps | 61 fps |
GTX 1660Ti | 98 fps | 76 fps | 35 fps |
GTX 1660 SUPER | 93 fps | 74 fps | 33 fps |
GTX 1660 | 88 fps | 69 fps | 29 fps |
GTX 1650 SUPER | 83 fps | 64 fps | 20 fps |
GTX 1650 | 62 fps | 47 fps | 18 fps |
グラフィック品質 | 低 | 高 | 最大 |
---|---|---|---|
RTX 3090 |
120 fps | 105 fps | 93 fps |
RTX 3080 |
120 fps | 105 fps | 84 fps |
RTX 2080Ti |
118 fps | 99 fps | 71 fps |
RTX 3070 |
117 fps | 99 fps | 70 fps |
RTX 2080 SUPER | 110 fps | 88 fps | 60 fps |
RTX 2070 SUPER | 101 fps | 79 fps | 52 fps |
RTX 2060 SUPER | 88 fps | 68 fps | 45 fps |
グラフィック品質 | 低 | 高 | 最大 |
---|---|---|---|
RTX 3090 |
106 fps | 86 fps | 61 fps |
RTX 3080 |
98 fps | 79 fps | 54 fps |
RTX 2080Ti |
80 fps | 63 fps | 43 fps |
RTX 3070 |
78 fps | 62 fps | 40 fps |
RTX 2080 SUPER | 68 fps | 53 fps | 34 fps |
RTX 2070 SUPER | 60 fps | 46 fps | 30 fps |
RTX 2060 SUPER | 50 fps | 39 fps | 25 fps |
CPUによるフレームレートの違い
同じグラフィックカードでもCPUによってはフレームレートがかなり変わります。同じRTX 3070で、Core i9-10900KとCore i7-6700Kで平均フレームレートを比較したところ、以下の様な結果になりました。Core i9-10900Kが平均89 fpsに対し、Core i7-6700Kだと63 fpsまでガクンと下がります。なるべくマルチコア、さらにシングルコアも強い、最新のCPUを搭載しておいた方がいいでしょう。
グラフィック品質 | 最小 | 最大 | 平均 |
---|---|---|---|
Intel Core i9-10900K RTX 3070 |
44 fps | 128 fps | 89 fps |
Intel Core i7-6700K RTX 3070 |
26 fps | 100 fps | 63 fps |
画質比較
低設定と最大設定の画質を比較です。スクリーンショットだとあまり違いはわかりにくいかも知れませんが、テクスチャ品質やライトの表現がかなり違います。なるべく最大設定でプレイしたいところです。
DLSSとレイトレーシング
DLSS有効時のベンチマーク
本作はNVIDIA RTXによるAIを使ったパフォーマンス向上技術ディープラーニング スーパー サンプリング(以下DLSS)にも対応しています。DLSSを有効にすることによって、画質を落とさずに、フレームレートが向させることができます。特に新世代グラフィックスであるGeForce RTX 30シリーズでは、第3世代「Tensorコア」により、AIレンダリング技術がより強化されています。
DLSSの強度は「高性能」「品質」「バランス」「ウルトラパフォーマンス」から選択できるようになっています。なるべく画質を落とさずにフレームレートを向上させるには「品質」設定がおすすめですが、よりパフォーマンスが欲しい時は、「高性能」設定がおすすめです。
DLSSをONにした時と、OFFの時のフレームレートの差は以下の通り。今回は「品質」設定で計測しています。最大で1.4倍ほどフレームレートが伸びており、60 fpsを割っていたものも、60 fpsを超えるようになります。
解像度 | 2560×1440 | 3840x2160 |
---|---|---|
RTX 3090 |
102 fps | 82 fps |
RTX 3080 |
98 fps | 75 fps |
RTX 2080Ti |
89 fps | 61 fps |
RTX 3070 |
87 fps | 59 fps |
RTX 2080 SUPER | 78 fps | 52 fps |
RTX 2070 SUPER | 69 fps | 44 fps |
RTX 2060 SUPER | 60 fps | 37 fps |
レイトレーシング有効時のベンチマーク
本作はレイトレーシングに対応しており、車の窓や建物のガラス、水たまりなど、リフレクション効果が得られ、よりリアルなグラフィック表現が可能になります。強さは「中」「高」「最大」から設定できるようになっており、高くなればなるほど、負荷は上がります。
今回「最大」設定でベンチマークを計測してみましたが、レイトレーシングの負荷はかなり高く、60 fpsを超えるものは、フルHD解像度のRTX 3080とRTX 3090のみでした。
解像度 | 1920×1080 | 2560×1440 | 3840x2160 |
---|---|---|---|
RTX 3090 |
74 fps | 57 fps | 33 fps |
RTX 3080 |
71 fps | 52 fps | 30 fps |
RTX 3070 |
54 fps | 37 fps | 17 fps |
RTX 2080Ti |
55 fps | 39 fps | 22 fps |
RTX 2080 SUPER | 46 fps | 31 fps | 15 fps |
RTX 2070 SUPER | 39 fps | 27 fps | 14 fps |
RTX 2060 SUPER | 35 fps | 23 fps | 11 fps |
レイトレーシング+DLSS有効時のベンチマーク
レイトレーシングとDLSSを両方有効にしてみた時のフレームレートです。レイトレーシングは負荷がかなり高いので、フレームレートを向上させるDLSSとの併用がおすすめです。
今回グラフィック品質は「最大」、レイトレーシングも「最大」、DLSSは「品質」で計測してみました。フルHD環境ではRTX 2080 SUPERでも60 fpsを超えていましたが、4KだとRTX 3090でも60 fps超えは厳しいようです。
レイトレーシングもDLSSもVRAMをかなり使用するので、最大設定でプレイするにはなるべく8GB以上のVRAMを搭載したグラフィックカードをおすすめします。
解像度 | 1920×1080 | 2560×1440 | 3840x2160 |
---|---|---|---|
RTX 3090 |
83 fps | 77 fps | 53 fps |
RTX 3080 |
82 fps | 73 fps | 48 fps |
RTX 2080Ti |
72 fps | 57 fps | 36 fps |
RTX 3070 |
73 fps | 53 fps | 31 fps |
RTX 2080 SUPER | 63 fps | 48 fps | 25 fps |
RTX 2070 SUPER | 57 fps | 43 fps | 22 fps |
RTX 2060 SUPER | 49 fps | 35 fps | 18 fps |
レイトレーシング画面比較
レイトレーシングOFFとONの比較画像です。水たまりへの建物の映り込みや建物のガラスの反射がかなりリアルなのがわかると思います。リアルタイムで演算しているので、街行くNPCや車もしっかりと映り込みます。
おすすめPCとグラフィックカード
4Kで快適に遊ぶにはRTX 3080が必要
『ウォッチドッグス レギオン』をプレイするためのおすすめPCとグラフィックカードの紹介です。
最大設定で快適にプレイするには、フルHD環境ならRTX 2070 SUPER以上で十分ですが、4K環境だとDLSSを有効にして、RTX 3080以上が必要となります。RTX 3070もおすすめしたいですが、VRAM容量が8GBしかなく、高解像度になると足を引っ張ることになります。
また、CPUによってもフレームレートがかなり上下するので、インテル第10世代プロセッサーや、AMDのZen3など、なるべく最新のCPUを搭載した方がいいでしょう。
以下で紹介しているPCは、RTX 2070 SUPERから、RTX 3080までを搭載できる、当サイトおすすめのゲーミングPCです。レビューもしているのでご参考にどうぞ。
当サイトおすすめのデスクトップパソコン
サイズ | ミドルタワー |
---|---|
CPU | 10th Core i9 / i7 3rd Ryzen 9 / 7 / 5 |
GPU | GeForce GTX 1660 SUPER ~ GeForce RTX 3090 |
価格 | 12万円台(税抜)~ |
新デザインケースへリニューアルし、デザイン性も機能性も進化した、ミドルタワーGALLERIAです。
ほんのり点灯するフロントパネルのLEDと斜めにカットされたコンソールが特徴的。
メーカーまでパーツを指定することはできませんが、その分価格が安く、コストパフォーマンスが高いです。
レビュー記事はこちらサイズ | ミニタワー |
---|---|
CPU | Core i9-10900KF Core i9-10850K Core i7-10700KF |
GPU | GeForce RTX 2080 SUPER ~ GeForce RTX 3090 |
価格 | 23万円台(税抜)~ |
パーツからケーブルに至るまで、ルックスにこだわったハイスペックゲーミングPCです。
内部の見える強化ガラス製のシースルーサイドパネルと、LEDライティングが特徴的です。
内部へはワンタッチでアクセスできるツールレス設計で、メンテナンス性も抜群です。
レビュー記事はこちらサイズ | 選択可 |
---|---|
CPU | 10th Core i9 / i7 / i5 3rd Ryzen 9 / 7 / 5 / 3 |
GPU | ~ GeForce RTX 3090 ~ Radeon RX 5700 XT |
価格 | カスタムの内容による |
メーカーを指定してパーツを選べることに加え、ダブル水冷モデルや静音モデルなど、特別なPCをラインナップ。
こだわりのある自分だけの製品が欲しい方におすすめ。
メーカーサイトはこちらサイズ | 選択可 |
---|---|
CPU | 10th Core i9 / i7 / i5 3rd Ryzen 9 / 7 / 5 / 3 |
GPU | ~ GeForce RTX 3090 ~ Radeon RX 5700 XT |
価格 | カスタムの内容による |
パソコンショップ SEVENは、ほとんどのパーツを細かく指定することができます。
価格も比較的安く、各パーツが図解入りで表示されるため、とても選びやすいです。
レビュー記事はこちら
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