ドスパラ raytrek G5-TAの実機レビュー
CPU | Core i5-11400H |
---|---|
GPU | GeForce GTX 1650 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 約2.0kg |
バッテリー | 約5.9時間 |
価格[税込] | 99,980円~ |
raytrek G5-TAは、画像・動画編集に実用的なスペックを、約10万円(税込)で入手できる機種です。
Core i5-11400H + GTX 1650と、クリエイター向けノートPCとしてはやや抑えた構成ではありますが、Adobe Creative CloudのPhotoshop、Lightroom、Premiere Proといったソフトを使って、そこそこ快適に作業ができます。
コスパが非常に高く、クリエイター向けのエントリー機としてだけでなく、ゲームでも遊べる一般ユーザー向けのノートPCとしても、おすすめです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-11400H、16GBメモリ、GeForce GTX 1650、512GB NVMe SSD
目次
お忙しい方は、「raytrek G5-TAの特徴」のみお読みください。
raytrek G5-TAの特徴
多目的に使えるハイコスパ機
raytrek G5-TAは、クリエイター向けノートPCながら、約10万円(税込)と非常に安く、コスパの高い機種です。発売当初の約12万でも十分安かったのですが、価格が下がり、非常に高コスパの機種になりました。
ライバルとなるエントリークラスのクリエイター向けノートPCと比較すると、最も安くなっています。筆者が簡単に調べた範囲では、クリエイターに適したノートPCとしては、raytrek G5-TAは現時点で最安だと思います。
ライトに動画編集や画像編集をやってみたいような方に、非常におすすめです。
ドスパラ raytrek G5-TA |
レノボ Legion 560i |
デル Inspiron 15 Plus (7510) |
|
画像 | |||
CPU | Core i5-11400H | ||
GPU | GeForce GTX 1650 | RTX 3050 | |
メモリ | 16GB | 8GB | |
ストレージ | 512GB SSD | ||
液晶 | FHD sRGBカバー率99% | FHD 100%sRGB | FHD 100%sRGB |
価格[税込] | 99,980円 | 102,643円 | 123,984円 |
レビュー | ― | ー | レビュー |
色域は、メーカーサイトの表記をそのまま掲載
価格はクーポン適用後(2021年12月24日時点)
さらにCore i7-1165G7、16GBメモリ、60%前後のsRGBの液晶くらいの"一般家庭向けノートPC"と比べても、価格はそれほど変わらない価格です。raytrek G5-TAのほうがスペックははるかに高く、ゲームや動画編集もできる性能なのに、一般家庭向けノートPCと同等の価格です。非常にコスパが高いと思います。
sRGBカバー率99%の液晶を搭載
クリエイター向けノートPCとして外せないのが、色鮮やかな表示ができる液晶を搭載していることです。そのため、液晶の色域の広さのチェックは不可欠です。
用途によって適切な色域は異なりますが、エントリークラスのクリエイター向けノートPCであれば、sRGBカバー率が100%に近いものを選ぶといいです。これは、ウェブやSNSなどを含め、パソコンの画面で見るものを作るのにちょうどいい色域です。raytrek G5-TAは、約9万円と安い機種ですが、メーカー公表値でsRGBカバー率約99%、当サイト計測でsRGBカバー率96.9%と、色域広めの液晶を搭載しています。
クリエイターだけでなく、撮影した子供の動画などを視聴したいといった一般ユーザーの方にも、ある程度綺麗な映像で観ることができるのでおすすめです。
また、非光沢なので映り込みが少なく、フリッカーも発生していなかったので、作業もしやすいです。
写真・動画編集にちょうどいい
raytrek G5-TAは、インテルのHシリーズCoreプロセッサー + 外部グラフィックスという構成なので、クリエイター向けソフトが快適に動きます。
特におすすめなのは、Adobe Creative Cloudのアプリを使った作業や、その学習用途です。
一例として、Adobe Photoshop CCでの動きも軽快でした。AIを使用したニューラルフィルターの使用では、GeForce RTX 30シリーズを搭載した機種よりも時間がかかることもありましたが、CPU内蔵グラフィックスより速かったですし、待てないほどではありませんでした。
動画編集ソフトのAdobe Premiere Pro CCでも、問題なく編集作業ができました。
Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像や、Adobe Premiere Pro CCによる4K動画の書き出しにかかる時間を、簡単に比較してみました。Ryzen 7 4800H + GTX 1650 Tiという構成の兄弟機種であるraytrek G5-Rよりも処理時間は短かったです。Adobeソフトは、インテルCPUのほうが処理速度が出やすい傾向があるためです。
Core i7-11800H、RTX 3050を搭載した上位機種のraytrek R5-TA5と比較すると処理はやや遅いですが、価格差が5万円もあることを考慮すると、本製品のほうがコスパが高いと言えるのではないかと思います。
フルサイズSDカードリーダーを搭載
raytrek G5-TAは、フルサイズのSDカードリーダーを備えています。
読み込み速度は遅いですが、デジイチや一眼レフなどで撮影した写真や動画をSDカード経由で取り込みやすいです。
メモリ・ストレージのセルフカスタマイズが可能
ドスパラのノートPCには、購入時にカスタマイズが可能なモデルもありますが、raytrek G5-TAは購入時のメモリやストレージのカスタマイズはできません。
ただ、内部を確認すると、メモリスロット、M.2スロットをそれぞれ2基ずつ備えており、購入後に自分でメモリ・ストレージの増設・換装を行うことはできます。
試しに、M.2 SSDの増設をしてみましたが、正常に認識され、使用することができました。撮影した動画などをたくさん保存するような場合、1TB SSDを増設すると快適に使用できそうです。ただし、これらのカスタマイズは自己責任となりますので、ご了承ください。
最短で翌日出荷
海外メーカーなどのノートPCでは、納期が1か月以上など、納期が長い場合がありますが、raytrek G5-TAは、最短で翌日出荷となっており、すぐに入手することができます。
使っていたノートPCが不調で、急いで新しい機種が欲しい方や、せっかく買ったら、できるだけ早く手にしたい、という方にもおすすめです。
各用途の快適度
raytrek G5-TAの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | サクサク動作と、見やすい液晶で、非常に快適に作業ができるでしょう。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかな表示ができ、スペックも十分です。スピーカー音は普通ですが、動画鑑賞も快適です。 |
オンライン会議 | ○ | ウェブカメラ、スピーカー、マイクを備えており、普通にオンライン会議に参加できます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 当サイト計測でsRGBカバー率96.9%と色域広めの液晶なので、ウェブやSNS用の画像編集もできます。 |
動画編集 | ○ | 4K動画でも実用的な時間で書き出すことができ、動作も比較的快適です。YouTube投稿用動画の編集などにも適してます。 |
ゲーム | ○ | エントリー向けのグラフィックスですが、軽め~中程度の重さのゲームなら割と高いフレームレートが出ます。重いゲームもグラフィック設定を下げれば60fps近くまで出るものもあります。ただし、ゲーム目的であれば、ハイリフレッシュレート液晶を搭載した機種の方がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
raytrek G5-TAのディスプレイの詳細なチェックです。パネルは、「BOE CQ NV156FHM-N6A」でした。
公式ではsRGBカバー率約99% (sRGB比約100%) となっており、当サイト計測でもほぼそれに近い数値が出ました。映り込みもなく、フリッカーも発生しておらず、作業がしやすい液晶だと思います。最大輝度は、当サイトの計測では291cd/m2となっており普通の輝度です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトの計測での計測結果は、以下の通りです。広めの色域でした。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 96.9% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 76.5% |
Adobe RGBカバー率 | 75.0% |
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約19mm、キーストロークは約1.5mmでした。キートップはほぼフラットです。矢印キーのサイズが大きい分、右SHIFTキーがENTERキーの真下でなかったり、右矢印キーが3列テンキーの一部に入り込んでいたりと、やや変則的な配置の部分があります。ブラインドタッチでタイピングするときは、右手小指の動きには少し慣れが必要だと思いますが、それ以外は普通の打ちやすさのキーボードです。
タッチパッドの使い勝手は普通です。
キーボードにはLEDバックライトが搭載されています。
パフォーマンスのチェック
動作モード
raytrek G5-TAには、「エンターテイメント」と、「ゲームモード」の2つの動作モードが用意されています。動作モードは、プリインストールされている「Control Center」の「電源設定」で変更することができます。ここでは、上記2つのモードでベンチマークなどの計測を行いました。
CPU
CPUには、第11世代Core i5-11400Hを搭載しています。
ベンチマークの結果は、以下の通りです。
マルチコアでは、Core i5-11400Hとしては順当なスコアが出ていました。シングルコアのスコアも高めです。
また、「エンターテイメント」モードにすると、スコアが大きく下がります。raytrek G5-TAのパフォーマンスを十分に引き出すには、「ゲームモード」で使用するといいと思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
raytrek G5-TAのメモリはDDR4-3200で、メモリ速度は速いです。スロットメモリなので、換装も可能です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスには、GeForce GTX 1650を搭載しています。
ベンチマークの結果は以下の通りです。
ゲーミングノートPCに搭載される外部グラフィックスと比較すると、低めのスコアですが、GeForce GTX 1650としては順当なスコアだと思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
GPU-Zで確認したGeForce GTX 1650の情報は次の通りです。
ストレージ
ストレージには、512GBのPCIe NVMe SSDを搭載しています。読み込み速度は十分な速さですが、書き込み速度はやや遅かったです。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。カードを挿すと出っ張ります。読み込み速度は遅いです。
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでも、「ゲームモード」で計測した結果のみ掲載します。
Lightroom Classicの書き出しは、比較的速かったです。Ryzen搭載の兄弟機種raytrek G5-Rよりも速く、快適です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
比較的重い機能を実行しましたが、処理時間はそこそこ短めでした。AIを使ったニューラルフィルター処理は、GeForce RTXシリーズを搭載する機種ほどではないものの、CPU内蔵グラフィックスの機種よりも処理は速いです。
処理時間 | |
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約1分28秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約2分43秒 |
スーパー解像度 | 約35秒 |
Premiere Proの書き出しは、GeForce RTX 3050 Ti搭載機の時に近い処理時間で、思ったよりも速かったです。4K動画でも実用的な速度だったので、FHD動画だともっと速いです。編集作業も快適です。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
※raytrek G5-TAでは未計測
x265エンコードには少し時間がかかります。CPUコアをフルに使うような処理は、Ryzen搭載機の方が有利です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク&フレームレート
ゲームのベンチマークスコア、または実際にゲームをプレイし、Frapsで計測したフレームレートを掲載します。
エントリークラスのゲーミング性能ですが、グラフィックス性能を下げると、重いゲームでも60 fps以上出るタイトルもあるようです。中程度の重さのFF14では、最高設定でも60 fps以上出ていました。
ハイリフレッシュレート液晶ではありませんが、そこを気にしなければ、比較的多くのタイトルのゲームをプレイできそうです。息抜きでゲームをするのに、ちょうどいいと思います。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 74 fps |
標準品質 | 56 fps | |
高品質 | 40 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 35886 / 140 fps |
高 | 5667 / 55 fps | |
ウルトラ | 3703 / 44 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 123 fps |
高(ノート) | 96 fps | |
最高品質 | 71 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 245 fps |
高設定 | 165 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 224 fps |
高設定 | 62 fps | |
最高設定 | 46 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。下表のような結果となりました。
USB Type-Cポートは、Power Delivery、Thunderboltには対応していません。DisplayPortには対応しており、外部ディスプレイへの出力はできました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | × | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示できています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.0kg」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値よりも軽かったです。外部グラフィックスを搭載した15.6型ノートPCとしては、やや軽めだと思います。
質量 | |
PC本体 | 1.884kg |
ACアダプター | 540g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
本機のバッテリー容量は46.74Whです。クリエイターノートPCとしてはやや少なめの容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。そこそこ性能が高いため、バッテリー駆動では長時間の使用はできません。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 約5.9時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 3時間39分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 10 Gaming | 1時間35分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は速いです。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、物理シャッターは付いていません。なお、IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用できません。
Webカメラの解像度は1280x720(約92万画素)のHDカメラです。ホワイトバランスがややおかしく、細部には粗さがありますが、ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、一般的な性能だと思います。
スピーカー
底面の左右に2W x2のスピーカーを搭載しています。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
「エンターテイメント」モードでは、CPU電力が約15Wと低めで推移するため、CPU温度も50℃台前半と低いです。一方、「ゲームモード」では、CPU電力が約45Wまでアップし、そのまま高いCPU電力を維持しています。そのため、CPU温度も高くなりますが、それでも90℃以下には抑えられています。
「ゲームモード」の方が本来のパフォーマンスを発揮できます。CPU温度も、それほど心配することなく使用できるレベルだと思います。
- エンターテイメント
- ゲームモード
ゲーム時のCPU、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。
グラフィック性能がそこまで高くないこともあり、どちらのモードも低めの温度です。ゲームだけでなく、動画編集のようにCPUおよびGPUに負荷のかかる作業でも、安心して行うことが出来るでしょう。
- バランス
- パフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時は静かです。エンターテイメントモードであれば、Adobe Premiere Proのプレビューのような少し負荷のかかる作業でも、騒音値は低いです。ゲームモードで動画の書き出しのような高負荷作業を行うと、同等他機種と同じぐらいの騒音値になります。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
全体的に低めの表面温度です。パームレスト部の温度もあまり変化しておらず、不快感はありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
一般的なノートPCよりは高めの消費電力ですが、外部グラフィックスを搭載したノートPCとしては、低めの消費電力です。
外観のチェック
raytrek G5-TAの外観のチェックです。
色はシルバーです。シンプルなデザインのオーソドックスなボディです。
天板には、「raytrek」のロゴが印字されています。
閉じた時の画像です。厚さは20mmと、そこまで分厚くありません。
側面・背面のポート類です。
USB3.2 x2、USB2.0、USB-C、HDMI、LAN、SDカードリーダーを備えています。USB-Cポートは、映像出力に対応しています。
LAN、HDMI、USB-Cポートが背面にまとめられているので、有線LANや、外部ディスプレイを使用する場合でも、ケーブルが邪魔にならず、使いやすいです。
液晶が開く最大の角度はご覧の通りです。
底面です。吸気しやすいように吸気口が大きく取られています。
底面カバーは、爪の引っ掛かりが少ないため開けやすいです。
2つの冷却ファンと、5本のヒートパイプを備え、4方向から排気して冷却しています。外部GPUを搭載した機種としてはエントリークラスですが、しっかりした冷却機構だと思います。
メモリスロットが2つあります。メモリの換装が可能です。
M.2スロットが2基あり、1つは空きスロットなので、増設も可能です。試しに、Type 2280 M.2 SSDを増設してみましたが、問題なく認識され、使用することができました。
ACアダプターは、120Wです。容量の割には、アダプター本体はやや大きめでした。
まとめ
以上が、raytrek G5-TAのレビューです。
インテルのHシリーズCore、外部グラフィックス、色域広めの液晶という、クリエイター向けアプリを使用するのに適した構成で、約10万円(税込)と驚くほどコスパの高い機種です。
ここまで安いと、クリエイティブな作業をする方だけでなく、スペック高めのPCが欲しい一般的なユーザーにも非常におすすめです。快適に仕事ができ、ライトにゲームもできます。
Core i5-11400H + GTX 1650という構成をみると、クリエイター向けノートPCとしてはやや低めの性能に感じるかもしれませんが、Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像や、Adobe Premiere Pro CCによる4K動画の書き出しなども、思ったより速く、画像・動画の編集作業などに実用的な機種でした。
アート系の学校に通う学生さんや、Adobe Creative Cloudの使い方を身につけたい方はもちろん、すでにクリエイティブな仕事を行っておられる方のサブ機や持ち出し機としても、十分使えると思います。
納期も短く、メモリやストレージのカスタマイズ(自己責任)もしやすいです。
なお、DTP、3DCGの作成など、クリエイティブな作業のジャンルによっては、スペックが不足する場合があるので、ご注意ください。なお、予算があり、もう少し上のスペックがよければ、ドスパラであればraytrek R5-TA6もいいと思います。
エントリー向け画像・動画編集用PCならこれで決まり
ドスパラ raytrek G5-TA
特徴
- 約10万円で買えるクリエイター向けのエントリー機
- メーカー公表値でsRGBカバー率99%の液晶を搭載
- メモリやストレージの増設・換装も可能
こんなあなたに
- はじめて画像・動画編集をする方
- 快適に動く仕事用のノートPCが欲しい方
- 価格9万円台[税込]~
関連ページ