ドスパラ GALLERIA GR1650TGF-Tの実機レビュー

更新日:2020年12月6日
CPU Ryzen 5 4600H
GPU GeForce GTX 1650Ti
メモリ 8GB
ストレージ 512GB NVMe SSD
液晶サイズ 15.6インチ
液晶種類 FHD 非光沢 120Hz
質量 約1.9kg
バッテリー 約7.5時間
価格[税込] 8万円台~
コスパの高いエントリーゲーミングノート

GALLERIA GR1650TGF-Tは、エントリークラスのゲーミングノートPCで、8万円台(税別)からと、非常にコストパフォーマンスの高い機種です。

エントリークラスではあるものの、120Hz駆動液晶を搭載し、画質設定を調整することで、多くのゲームを快適にプレイできます。

また、15.6型のゲーミングノートPCでありながら、約1.9kgと軽く、持ち運びがしやすいのもメリットの一つです。

外出時に持っていくためのゲーミングノートPC、サブ機、練習用としてもおすすめできる製品です。

公式サイトはこちら

2020.10.15追記:16GBメモリになりました!

メモリが8GBから16GBへ変更になりました。記事内では8GBと記載されていますが、16GBになったためご注意下さい。

2020.12.6追記:74,980円へと値下がりしています

いつの間にか、価格が74,980円(税別)へ値下がりしていました。記事内では8万円台~と記載されていますが、7万円台となっていますのでご注意下さい。

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 5 4600H、 8GBメモリ、GeForce GTX 1650Ti、512GB NVMe SSD

 

目次

お忙しい方は、「GALLERIA GR1650TGF-Tの特徴」のみお読みください。

 

GALLERIA GR1650TGF-Tの特徴

GTX 1650Ti搭載機ではおそらく最安

GALLERIA GR1650TGF-Tは、現時点(2020年9月12日)で、GTX 1650Tiを搭載したゲーミングノートPCとしては、おそらく最安と思われる機種です。

コスパの高さが大きな特徴となっている、GTX 1650Tiを搭載した他機種と比較してみましたが、1割ほど安いです。120Hzの高リフレッシュレートも搭載しています。

エントリークラスのゲーミングノートPCを、出来るだけ安く入手したい方に最適です。

ただし、メモリ容量が8GBしか選択できません。もし、メモリ容量が足りないという方は、少しハードルが上がりますが、自身で増設すると良いでしょう。

2020.10.15 追記:メモリが16GBになりました

GeForce GTX 1650Ti搭載機の比較
  ドスパラ
GALLERIA GR1650TGF-T
ドスパラ
GALLERIA GCL1650TGF
HP
Pavilion Gaming 15
画像
サイズ 15.6型
GPU GeForce GTX 1650Ti
CPU Ryzen 5 4600H Core i5-10300H Core i7-10750H
メモリ 8GB 16GB 16GB
液晶種類 FHD 120Hz FHD 60Hz FHD 144Hz
価格[税別]※ 89,980円 99,980円 118,000円
レビュー記事 本記事 レビュー レビュー
※9月12日時点の価格

 

Ryzen 5 4600Hプロセッサーを搭載

GALLERIA GR1650TGF-Tのコスパの高さの一つの理由は、AMD Ryzen 5 4600Hプロセッサー(6コア/12スレッド)を採用していることです。

インテルCPUよりも価格面で有利なAMD Ryzenプロセッサーですが、処理性能は高めです。ベンチマークスコアを確認すると、Ryzen 5 4600Hであっても、一般的なゲーミングノートPCに搭載されるCore i7-10750Hよりも高いスコアとなっています。

ゲーミング性能では、シングルスレッド性能の高いインテルプロセッサーのほうがやや有利かもしれませんが、大きく違うわけでもありません。

Ryzen 5 4600Hを搭載
CINEBENCH R20(CPU性能の目安)
マルチコア
Ryzen 7 4800H 4387
Ryzen 9 4900HS 4250
Core i9-10980HK 3713
Core i7-10875H 3557
Ryzen 5 4600H 3324[本製品のスコア]
Core i7-10750H 2965
Core i5-10300H 2113
シングルコア
Core i9-10980HK 507
Core i7-10750H 506
Core i7-10875H 495
Ryzen 9 4900HS 488
Ryzen 7 4800H 477
Ryzen 7 4800H 464
Ryzen 5 4600H 454 [Office Mode]
452 [Game Mode]

 

エントリーの中では高めのグラフィックス性能

GALLERIA GR1650TGF-Tは、上述のようにGeForce GTX 1650Tiを搭載しています。分類すると、エントリークラスになるゲーミングノートPCではありますが、グラフィック品質を落とすことで60fps以上の平均フレームレートが出るゲームが多く、人気のAPEXやフォートナイト、PUBGは快適に動作します。グラフィック品質を求める本格ゲーマーには物足りないですが、気軽に楽しむライトゲーマーには十分な性能ではないかと思います。詳しくはゲームベンチマークをご覧ください。

ノート用グラフィックス性能の比較
~ 3DMark Time Spy - Graphics score ~
ハイエンド RTX 2080 9450
RTX 2080 Max-Q 8068
RTX 2070 SUPER Max-Q 7425
RTX 2070 Max-Q 7216
ミドルレンジ RTX 2060 6020
RTX 2060 Max-Q 5676
GTX 1660Ti 5626
エントリー GTX 1650Ti 3697[本製品のスコア]
GTX 1650 3494

 

120Hzの高リフレッシュレートパネルを搭載

エントリークラスで価格を抑えたゲーミングノートだと、通常の60Hz駆動の液晶を搭載していることが多いですが、本製品では嬉しいことに120Hz駆動の高リフレッシュレート液晶を搭載しています。

120Hz駆動液晶だと通常の60Hzよりも2倍描写するので、非常に滑らかな映像でゲームすることができます。特にシビアな操作が求められるFPSやTPSなどのシューティングでは有利に働いてくれます。

ただし、本製品の液晶は残像感がやや多く感じ、せっかくの高リフレッシュレート液晶がもったいないなと思いました。

120Hzの高リフレッシュレート液晶搭載

 

スリムで軽量

GALLERIA GR1650TGF-Tは、下の画像のようにボディはスリム(20.5mm)で、質量は約1.9kgと軽いので、持ち運びもしやすいです。

既にハイスペックなゲーミングPCをお持ちの方が、友人宅など、外出先でのゲームプレイのために、持ち運んで気軽にプレイできる移動専用機として使用してもいいかもしれません。

スリムで軽量なのでサブ機や練習機としても

 

変則的なキーボード

GALLERIA GR1650TGF-Tは、Enterキーが英語キーボードのように横長になっています。現在、日本語キーボードを使っていて、Enterキーの上側を叩く方は、最初の頃はタイプミスするかもしれません。

また、後ろの括弧(]など)やアンダーバー(_)の配置が通常とは異なります。テンキーも3列しかなく、「+」や「-」の位置が異なります。さらに、矢印キーが微妙な位置にあります。

日本語キーボードと英語キーボードの中間に位置するような、独特のキー配列・形状なので、慣れが必要になってくると思います。

ENTERキーがUS配列のように横長

 

カスタマイズはできない

ドスパラのGALLERIAシリーズでは、メモリやストレージのカスタマイズが出来ることが多いですが、GALLERIA GR1650TGF-Tでは、カスタマイズが出来ません。

メモリやストレージ容量のカスタマイズには非対応

 

各用途の快適度

GALLERIA GR1650TGF-Tの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
スペックは十分です。快適に作業できるでしょう。
動画鑑賞 映像が観やすく、スペックも十分ですが、液晶の鮮やかさはイマイチです。スピーカー音もそこまで良くもありません。
RAW現像
画像編集
液晶の色域が狭く、画像の編集を行うような用途には向いていません。また、Lightroomの場合、現像処理も結構時間がかかっていました。
動画編集 比較的快適に動作します。ただ、液晶の色域が狭いので、色調整をするような方には適しません。
ゲーム エントリー向けのグラフィックスですが、軽め~中程度の重さのゲームなら割と高いフレームレートが出ます。FF15のような重いゲームもグラフィック設定をやや下げれば60fps近くまで出ます。

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

動作モード

ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。

なお、本製品は、「Office Mode」「Game Mode」といったパフォーマンスモードが用意されていますが、ここでは「Game Mode」にして計測しています。動作モードを変更するには、プリインストールされている「Gaming Center」から「電源設定」を選択します。キーボード上部のショートカットキーからも変更が可能です。

プリインストールされている「Gaming Center」からも変更可能
ワンボタンで動作モードの切り替えが可能

 

eスポーツタイトルのフレームレート

国内で人気の高いeスポーツタイトルのフレームレートを掲載します。すべて同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。本製品は120Hz液晶を搭載しているため、常に120 fps以上出せることが望ましいです。

高設定でもほとんどのゲームで60fpsを超えており、快適にプレイが可能です。120 fps以上を安定させるにはグラフィック設定を下げる必要がありますが、eスポーツタイトルのような軽いゲームなら、十分実用範囲内です。

軽い部類のゲーム
Apex Legends
1920x1080 低設定 132 fps
高設定 73 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高設定)
RTX 2080 190 fps
RTX 2070 SUPER 163 fps
RTX 2080 Max-Q 148 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 144 fps
RTX 2070 138 fps
RTX 2060 123 fps
RTX 2070 Max-Q 120 fps
RTX 2060 Max-Q 113 fps
GTX 1660Ti 113 fps
Radeon RX 5500M 82 fps
GTX 1650Ti 76 fps
73 fps
GTX 1650 70 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
1920x1080 低設定 220 fps
高設定 180 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高設定
RTX 2070 SUPER 300 fps
RTX 2060 250 fps
Radeon RX 5500M 215 fps
GTX 1650Ti 180 fps
※バトルラボ 最大300fpsで計測
軽い部類のゲーム
フォートナイト
1920x1080 低設定 118 fps
高設定 86 fps
最高設定 70 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高設定)
RTX 2070 SUPER 151 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 136 fps
RTX 2060 110 fps
Radeon RX 5500M 103 fps
GTX 1650Ti 78 fps
70 fps
GTX 1650 74 fps
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
1920x1080 非常に低い 118 fps
99 fps
ウルトラ 74 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 2070 SUPER 167 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 163 fps
RTX 2080 160 fps
RTX 2080 Max-Q 145 fps
RTX 2070 134 fps
RTX 2060 122 fps
RTX 2060 Max-Q 120 fps
GTX 1660Ti 110 fps
RTX 2070 Max-Q 107 fps
Radeon RX 5500M 86 fps
GTX 1650Ti 82 fps
74 fps
GTX 1650 69 fps
※トレーニングモードで計測
[以上のゲームのベンチマークスコアおよびフレームレートについて]
※表示しているのは平均フレームレートです
※グラフは、ノート用グラフィックスのみで比較しています
 :レビュー機で計測したフレームレート(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

その他のゲームタイトルのフレームレート

その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。

重いゲームでも設定を下げることで60fpsを超え、FF14のような中程度の重さのゲームなら最高設定で快適にプレイすることが可能です。

ただ、同じグラフィックスでも、インテルCPUを搭載したGALLERIA GCL1650TGFより、全体的にフレームレートが低かったです。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 7034 / 70 fps
標準品質 5546 / 55 fps
高品質 4086 / 40 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 2070 SUPER 88 fps
RTX 2080 Max-Q 83 fps
RTX 2070 80 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 78 fps
RTX 2070 Max-Q 70 fps
RTX 2060 66 fps
GTX1660Ti 63 fps
RTX 2060 Max-Q 62 fps
GTX 1650Ti 43 fps
40 fps
GTX 1650 40 fps
Radeon RX 5500M 39 fps
GTX1050Ti 26 fps
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
1920x1080 最低 78 fps
59 fps
最高 46 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2070 SUPER 104 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 94 fps
RTX 2080 Max-Q 90 fps
RTX 2070 88 fps
RTX 2070 Max-Q 79 fps
RTX 2060 77 fps
RTX 2060 Max-Q 71 fps
GTX 1660Ti 69 fps
Radeon RX 5500M 53 fps
GTX 1650Ti 50 fps
46 fps
GTX 1650 46 fps
GTX 1050Ti 30 fps
重い部類のゲーム
モンスターハンターワールド:アイスボーン
1920x1080 66 fps
45 fps(56 fps)
最高 33 fps(44 fps)
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2070 SUPER 73 fps(94 fps)
RTX 2080 SUPER Max-Q 65 fps(85 fps)
RTX 2070 65 fps(85 fps)
RTX 2060 53 fps(70 fps)
RTX 2060 Max-Q 50 fps(64 fps)
GTX 1660Ti 46 fps(62 fps)
Radeon RX 5500M 43 fps(56 fps)
GTX 1650Ti 34 fps(46 fps)
33 fps(44 fps)
GTX 1650 32 fps(42 fps)
※カッコ内は「FidelityFX CAS + Upscaling」有効時
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3
1920x1080 75 fps
36 fps
ウルトラ 29 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 2070 SUPER 77 fps
RTX 2060 52 fps
Radeon RX 5500M 44 fps
GTX 1650Ti 29 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
1920x1080 標準(ノート) 11866 / 98 fps
高(ノート) 10693 / 82 fps
最高品質 9428 / 66 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2070 SUPER 127 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 118 fps
RTX 2080 Max-Q 117 fps
RTX 2070 114 fps
RTX 2060 99 fps
RTX 2070 Max-Q 98 fps
GTX 1660Ti 95 fps
RTX 2060 Max-Q 91 fps
Radeon RX 5500M 73 fps
GTX 1650Ti 73 fps
66 fps
GTX1650 64 fps
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
1920x1080 低品質 72 fps
高品質 61 fps
最高品質 56 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2070 SUPER 95 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 93 fps
RTX 2080 Max-Q 91 fps
RTX 2070 84 fps
RTX 2070 Max-Q 83 fps
RTX 2060 78 fps
RTX 2060 Max-Q 75 fps
GTX 1660Ti 73 fps
Radeon RX 5500M 68 fps
GTX 1650Ti 61 fps
56 fps
GTX 1650 56 fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 15828(すごく快適)
※約5500で60fps
[以上のゲームのベンチマークスコアおよびフレームレートについて]
※表示しているのは平均フレームレートです
※グラフは、ノート用グラフィックスのみで比較しています
 :レビュー機で計測したフレームレート(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

ディスプレイのチェック

GALLERIA GR1650TGF-Tのディスプレイの詳細なチェックです。

本製品は120Hzの高リフレッシュレートに対応しているものの、色域が狭いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では271cd/m2とやや暗いです。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は64.3%、sRGB比は64.5%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、青色が強いですが、色域が狭いディスプレイは黄色っぽく見えるので、このくらいの設定でもいいかと思います。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはそれほど感じません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

調光によるフリッカーがないかを確認してみました。正確な確認方法ではありませんが、フリッカーは確認できませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

遅延

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約59msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延はやや少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。

 

残像

本製品の液晶パネル(120Hz)について「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影し、普通のノートPCの液晶パネル(60Hz)と比較しました。普通のノートPCが2フレーム前くらいまで残像が表示されてたのに対し、本製品は、120Hzではあるものの、3~4フレーム前くらいまで残像が見えていました。高リフレッシュレート液晶は残像も少ないことが多いですが、本製品は高リフレッシュレート液晶の割には残像が多いかなと思います。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

GALLERIA GR1650TGF-Tのキーボードとタッチパッドのチェックです。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約19mmです。キーストロークは約1.6mmです。十分なキーピッチとキーストロークがあり、押しやすさは普通です。

キー配列や形状については、上述した通りで、「ENTER」キーが横長だったり、アンダーバーなどの配置が違っていたり、テンキーが3列しかなかったりする点が残念です。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

タッチパッドの操作性は普通です。


タッチパッド

 

キーボードにはLEDバックライトが搭載しています。明るさは4段階で調整できます。

キーボードバックライト

 

LEDキーボードバックライトは、前述したプリインストールされている「Gaming Center」から「ライト設定」を選択します。キーごとに色を変えることはできず、発光パターンも少ないです。


GamingCenter

 

パフォーマンスのチェック

GALLERIA GR1650TGF-Tのパフォーマンスのチェックです。上で掲載した動作モードを「Game Mode」と「Office Mode」にした場合の計測結果を掲載します。

CPU

CPUには高い性能のRyzen 5 4600Hを搭載しています。「Game Mode」と「Office Mode」ではスコアに差はほとんどありませんでした。マルチコアは非常に高いスコアです。ただし、シングルコアのスコアはそれほどでもありません。

CPU性能の評価
~ CINEBENCH R20 ~
Game Mode
Office Mode
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 7 4800H 4387
Ryzen 9 4900HS 4250
Core i9-10980HK 4014
Core i7-10875H 3557
Core i9-9980HK 3552
Ryzen 5 4600H 3324 [Game Mode]
3215 [Office Mode]
Core i7-10750H 3235
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-10300H 2113
Core i5-9300H 1880
Core i7-10510U 1459
Core i5-10210U 1418
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-10980HK 507
Core i7-10750H 506
Core i7-10875H 495
Ryzen 9 4900HS 488
Ryzen 7 4800H 477
Ryzen 5 4600H 454 [Office Mode]
452 [Game Mode]
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

グラフィックス

グラフィックスには、GeForce GTX 1650Ti 4GBを搭載しています。こちらも、「Game Mode」と「Office Mode」ではスコアに差はほとんどありません。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~

Game Mode

Office Mode
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用
RTX 2080Ti
12388
デスクトップ用
RTX 2080 SUPER
10674
デスクトップ用
RTX 2070 SUPER
9583
RTX 2080 9456
RTX 2070
SUPER
8322
RTX 2080
Max-Q
8068
RTX 2070 7778
RTX 2070 SUPER Max-Q 7425
RTX 2080
SUPER Max-Q
7302
RTX 2070
Max-Q
7216
RTX 2060 6163
RTX 2060 Max-Q 5676
GTX 1660Ti 5667
Radeon RX 5500M 4342
GTX 1650Ti 3700
3697 [Game Mode]
3637 [Office Mode]
GTX 1650 3494
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1650Tiの情報は次の通りです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージには、512GBのNVMe SSDを搭載しています。ストレージのカスタマイズは出来ません。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB NVMe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 1500 ~ 3600
2545
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。速度は遅いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。こちらは、「Game Mode」で計測したもののみ掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

今回、メモリが8GBしかなかったので、Lightroom Classicの書き出し時間は遅いです。16GBにすればもう少し速くなると思います。

Core i9-10980HK
32GBメモリ
68秒
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i7-10750H
16GBメモリ
76秒
Core i7-9750H
16GBメモリ
85秒
Ryzen 9 4900HS
16GBメモリ
87秒
Ryzen 7 4700U
16GBメモリ
91秒
Ryzen 7 4800H
16GBメモリ
94秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
Ryzen 5 4600H
8GBメモリ
156秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

GeForce GTX 1650Tiの外部グラフィックスを搭載しているため、そこそこ速い書き出し時間です。

Core i9-10980HK/16GB
GeForce RTX 2070 SUPER
4分04秒
Core i9-10980HK/32GB
RTX 2080 Super Max-Q
4分18秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce RTX 2060
4分51秒
Ryzen 7 4800H/16GB
GeForce RTX 2060
4分59秒
Core i5-10300H/16GB
GeForce GTX 1650Ti
5分18秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce GTX 1650
6分34秒
Ryzen 5 4600H/8GB
GeForce GTX 1650Ti
7分04秒
Core i9-9980HK/16GB
Radeon Pro 5500M(8GB)
8分15秒 (MacBook Pro 16インチ)
Core i5-10300H/8GB
GeForce GTX 1650
8分21秒
Core i7-1068NG7/32GB
Intel Iris Plus
19分35秒 (MacBook Pro 13インチ)
Core i7-1060NG7/16GB
Intel Iris Plus
26分57秒 (MacBook Air)
Core i7-10510U/16GB
Intel UHD
49分32秒
※テストに使う元動画およびエフェクト内容を変更しました
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

こちらもそこそこ速い書き出し時間です。

  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 12分48秒
NVENCでエンコード (※2) 1分08秒
QSVでエンコード (※3)
VCEでエンコード(※4) 1分31秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※4 AMD APU内蔵のハードウェアエンコーダー(AMD Media SDK)
x265でのエンコード時間
Ryzen 7 4800H 10分09秒
Ryzen 9 4900HS 10分55秒
Ryzen 7 4800H 11分00秒
Core i9-10980HK 11分11秒
Core i7-10875H 11分54秒
Ryzen 5 4600H 12分48秒
13分10秒
Core i7-10750H 13分29秒
Ryzen 7 4700U 15分44秒
Core i7-10710U 19分05秒
Ryzen 5 4500U 19分49秒
Ryzen 3 4300U 25分22秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
Core i3-10110U 42分20秒
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
x265でエンコード時間中のCPUクロック
SPECviewperf 13
GeForce GTX 1650Ti

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約1.9kg」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通り、公表値よりやや重いですが、およそ同じ結果となりました。外部グラフィックスを搭載したゲーミングPCにしては、比較的軽量です。ACアダプターも薄型で軽いので、カバンに入れての持ち運びもしやすいです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.973kg
ACアダプター 569g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

本機のバッテリー容量は46.74Whです。ゲーミングノートとしてはやや少なめの容量です。

バッテリー容量は46.74Wh

 

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。高性能パーツを搭載しているので、ゲームをするとそれほど持ちません。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法 約7.5時間
(2) 動画再生時 3時間08分
(3) PCMark 8 Work テスト
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) 1時間25分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はファンが動作していないとほぼ無音です。ゲーム時は、他のゲーミングノートと比較して普通の騒音値です。負荷にもよりますが、ヘッドホンなしでゲームをしてもそれほど気にならないと思います。

騒音値
Game Mode
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(最高品質、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

エンコード時のCPU温度がやや高めです。その他は普通の温度です。

各パーツの温度
Game Mode
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。80℃前半~後半で推移しており、やや高めの温度ですが、問題ない範囲でしょう。

CPU温度
Game Mode
x265でエンコード中のCPU温度

 

ゲーム時のGPU温度の詳細

ゲームベンチマーク実行中のGPU温度は下図の通りです。60℃台で推移しており、問題ない温度です。

GPU温度
Game Mode
ゲーム中のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

スペックが低めであることもあり、全体的に低めの表面温度で、手のひらは熱くなりにくいです。

PC本体の表面温度
Game Mode
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

ゲーミングノートPCとしては低めの消費電力です。

消費電力
Game Mode
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

GALLERIA GR1650TGF-Tの外観のチェックです。

なお、以前レビューしたGALLERIA GR2060RGF-Tと同じ筐体を採用しています。


 

天板にはGALLERIAのロゴとエンブレムが刻印されています。

 

Webカメラは、PC本体の下側にあります。1280x720の解像度で、画質は普通だと思います。Web会議をすると、相手側からは、自分の顔が下からのアングルで映るため、あまり見栄え良く映りません。

 

閉じた時の画像です。前後どちらから見てもスリムなボディです。

 

側面のポートです。miniDP、HDMI、USB-C、有線LANなどポートは揃っています。なお、USB-Cはデータ通信のみ対応です。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

スピーカーは背面にあります。音質は、ノートPC基準で、10点満点で採点すると4点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

底面です。

 

底面カバーを開けたときの画像です。冷却ファンは2つで、背面と側面の合計4方向から排気します。

 

メモリスロットは2つありますが、搭載されているのはDDR4-3200のメモリが1つのみです。

 

M.2 SSDは2スロットあります。自分で増設すれば、ダブルストレージ構成にすることが可能です。

 

2.5インチストレージが入りそうなスペースもありますが、コネクタやケーブルはありません。

 

ACアダプターは薄型で、ゲーミングノート用としてはそれほど大きくありません。

 

コネクタ部分は排熱口には当たらない設計になっています。

 

ACアダプターは120Wです。

 

まとめ

以上が、GALLERIA GR1650TGF-Tのレビューです。

GALLERIA GR1650TGF-Tは、エントリークラスとなるGTX 1650Tiを搭載したゲーミングノートPCが8万円台(税別)で購入できる、同等他機種と比べても非常にコスパの高い機種です。

この価格で、120Hz駆動液晶を搭載しているのも特徴です。

スリム&軽量ボディなので、持ち運びもしやすいです。

できるだけ低予算で、移動しやすいサブのゲーミングノートPCを探している方に最適な機種です。

ただし、キーボードが独特である点、色域が狭い点などは、ご注意下さい。

 

8万円台で購入できるハイエントリーのゲーミングノートPC

GALLERIA GR1650TGF-T

特徴

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